スター・トレック:ピカード シーズン2#1「スターゲイザー」視聴ログ

※ストーリーのネタバレに触れています。

データ

シーズン2 第1話 (通算11話)
“The Star Gazer” 「スターゲイザー」
配信日: 2022年3月3日 (米国) 3月4日 (日本)
配信:Amazon Prime Video (吹き替え版) (字幕版)
監督: Doug Aarniokoski
脚本: Akiva Goldsman & Terry Matalas

俳優クレジット

俳優役名声優
Starring
パトリック・スチュワートジャン・リュック・ピカード麦人
アリソン・ピルアグネス・ジュラティ堀井 千砂
ジェリ・ライアンセブン・オブ・ナイン沢海 陽子
ミシェル・ハードラファエラ・「ラフィ」・ムジカー高乃 麗
エヴァン・エヴァゴラエルノア染谷 俊之
オーラ・ブラディラリス麻生 侑里
イサ・ブリオネスソージ・アーシャ清水 理沙
and サンティアゴ・カブレラクリストバル・リオス花輪 英司
Special Guest Star
ウーピー・ゴールドバーグガイナン東 美江
ジョン・デ・ランシーQ羽佐間 道夫
Guest Starring
Madeline Wiseイヴェット・ピカード藤 貴子
Menik Gooneratne異星人大使
エイプリル・グレイスサリー・ホイットリー
リッチ・セラウロ・コーハンサムなデルタ人
Co-Starring
ケイ・バスラ・シレーナのコンピューター
Alex Diehlハーヴィー
Dylan von Halle幼いピカード
Richard Jinモシェ
Floyd Anthony Johns Jr.略奪者その1
スワティ・カピラ将官
Geri-Nikole Loveウルタラン
Adele Pomernkeケミ
Anushka Raniシング
その他の声優:咲野 俊介、れいみ、中尾 智、佐伯 美由紀、渡辺 ゆかり、竜門 睦月、越後屋 コースケ

レビュー

 非常警報中の宇宙艦から始まるという意外な冒頭から、締めくくりのQの登場まで息もつかせぬ展開。さすがシーズン・プレミアでした。一瞬、また配信エピソードを飛ばしたのかと思った。
 時空の亀裂って名作作成機なこともあって、もうそれだけで興奮ものです。最初の歌からはじまり、アカデミーでのスピーチ、ガイナンの言葉、スターゲイザーでの会議のセリフにある分岐点、クイーンの「時間がない」と、食傷気味になるほど時間を押しつけてきます。中から出てきた「助けて、ピカード」種族は時間亀裂を作れるほど進歩しているのに、連邦入りを求めている。中からボーグの船体は出てきたが、単独で乗り込んできた「クイーン」はボーグらしくはない。同化っぽいチューブは使うが、撃つのはあくまで麻痺だけ。最後の「見上げろ」からすると、子供の頃の母親イヴェットと関係しているのでしょうか。
 シーズン1の最後はクリフハンガーになっていなかったため、冒頭で1年半後と明かされます。セブンはラ・シレーナをもらって (借りて?) レンジャー活動、ラフィ・ムジカー中佐はエクセルシオールに、エルノアは初のロミュラン候補生に、リオスはスターゲイザーの艦長に、ジュラティはあっさり無罪に、ソージは認められたシンスとして使節に。前シーズンの活躍を考えると当然とも言える措置かもしれませんが、はみ出し者の寄せ集めはそれはそれで特徴的でした。極めて順調すぎる出世は嬉しくもあり、ちょっと寂しくもあり。もっとも今後の展開では、どうなることやらわかりませんけどね。
 ピカードもアカデミー総長になりましたが、何より大きなポイントは元タル・シアーのラリスとの関係。冒頭のブドウ畑からピカードが妙に気にしてるとは思いましたけど、まさかそこをくっつけてくるとは。ロマンスをカウントするのも野暮ですが、前回は映画スター・トレック 叛乱のバクー人アニージュでしょうか。しかしピカードはラリスからのアプローチにこの場では応えません。スターゲイザーに向かう時も無言で行ってしまうし‥。
 ラリスとの話の後にピカードは放置された屋根つきの庭に向かい、幼い頃のフラッシュバックではとんでもなく不穏なことが起こっているようです。この辺りは完全に新しく描かれるものと思われます。母のイヴェット・ジェサール・ピカードは実に35年ぶりの登場 (新スタートレック シーズン1「宇宙の果てから来た男」)、当時は年老いた姿の幻覚でした。ガイナンとの会話からしても、ピカードの奥深くに秘めた記憶ということでしょうか。
 ピカードの宇宙艦隊での最初のキャリアを象徴するスターゲイザーに焦点を当てられているのと同様に、こちらも人格を形成するレベルの過去ということで新たな側面を描いてくれそうです。
 新生スターゲイザーは外見のみならず、ブリッジや廊下などセットが作り込まれていることが意外でした。ゲスト宇宙艦は従来だと使いまわしセットで妙に狭かったりして、いかにもゲスト。それを考えると今後の活躍も期待できるのかも。
 ロサンゼルスで店を開いているガイナンは、ネメシスのカメオ出演以来20年ぶりの登場。そうそう、エンタープライズでも何かにつけてみんなガイナンに相談してたなぁと感慨深くなりました。ピカードにずけずけ言えるのも、ガイナンならでは。パトリック・スチュワート自ら、ウーピー・ゴールドバーグに番組で新シーズンへの出演を依頼してたのは名シーンでした。
 もう一人の往年のキャラクター、Qは全知全能なだけに確かに老けちゃおかしいとは思ってました。別にあえて言わなくてもいいところを、一瞬で説明しちゃうのは上手かったですね。羽佐間道夫さんの起用は吹き替え版における発明の一つだと思っていますが、今回を含め過去すべての登場で律儀に配役が守られているのは大変ありがたいことです。つい最近もニュース (「羽佐間道夫の米寿を祝って『JAWS/ジョーズ 2』40年ぶりに吹き替え版新録」) になっていました。ガイナン役の東美江さんも続投……と当たり前のように書いていますが、最近の日本語版の配役に対する信頼度の高さがあるからこそ。改めて深く感謝したいところです。
 最後のQの言い分からすると、ピカードの行動のせいで歴史が変わってしまったように取れます。名作が多い時間改変もの、制作側もそれは承知で挑んでいるはずなので、いやが上にも期待が高まります。

トリビア

◆タイトル “The Star Gazer” は船名と、そのまま「星を見上げる者」でピカードの回想を指すダブルミーニング。船名は一つの単語です。

◆新しくなったオープニング映像、音楽もやや不穏なものになってます。明らかにボーグな船体もあって、最後の方で時空の裂け目から登場。形が特徴的でしたね、ボーグ・アスタリスク (*)? みたいな。ほかにも砂時計のところが特に気に入りました。

◆クレジットではシーズン1でスペシャル・ゲストスターだったジェリ・ライアン、そしてラリス役のオーラ・ブラディが共に「昇格」しました。

◆オープニング後の歌はアーマ・トーマスによる “Time Is on My Side” (1964)、ローリング・ストーンズのカバーでも知られています。「時間は自分の味方」という内容です (およげ! 対訳くん)。

◆ラリスがラベルを見ていたシャトー・ピカードは、字幕で2267年ものとなっていました。映画ネメシス/S.T.X の最後のシーンで振る舞われたものと同じ年ですが、画面からはそう読み取れないような。上の方で反転していますが、2240か2249年に見えます。また、その前のワインケースでは24 01と書いてあるので現在が2401年となります。25世紀に突入!

◆ピカードとラリスが互いにいろんな言葉で「乾杯」。順にヘブライ語 “L’chaim”、ゲール語 “Slainte”、ポーランド語 “Na zdorowie”、フランス語 “Santé”、そして英語 “Cheers” です。

◆ラリスのロミュラン語「明日などわからない、だから今日をつかめ」。ホラティウス (前65~8年) の詩集「歌章 (カルミナ)」の一節「その日を摘め」に似ており (もしくは引用してロミュラン語で言った)、ロミュランと古代ローマの意味ありげなつながりが続いています。

◆シーズン1に登場したラリスの夫、ジャバンは亡くなったんですね。

◆息子を航海者マゼラン (1480~1521) とからかうイヴェット。エンタープライズのシャトルや、ギャラクシー級のU.S.S.マゼランもありましたね。

◆亀裂に最初に遭遇した U.S.S.アヴァロン (Avalon、アーサー王伝説の不思議な島) NCC-63887 は、アキラ級です。

◆ピカードの部屋 (ライブラリー?) には金色のアンバサダー級の模型、エンタープライズ-C でしょうか。E型の観察ラウンジにあったもの?

◆同じ部屋の机には、ベイジョーの対決の石板が置いてあります。シスコが壊したまんまと思われます (DS9シーズン6「善と悪の叫び」)。

◆ほかにもこの部屋には後で提督が訪れるシーンを含め、過去のシリーズなどからさまざまな物が飾られています (エンタープライズ-Dの絵、アンモナイトの化石、畑を耕す像、プロミリア艦のボトルシップ、クリンゴンのダクタフ、タマリアンのナイフ、六分儀、エンタープライズ-Dの金色模型、シェイクスピアの本、ミンタカのタペストリー、家族のアルバム、レシクの笛、カル・トー、若い頃の絵や写真 (Twitter: TrekCore.com)、フルーツの絵 (Twitter: Dave Blass)、「スラクの教え」の本 (Twitter: Jörg Hillebrand))。ボトルシップは、新スタートレック シーズン3「メンサー星人の罠」でピカードが作ったと言っていたのを再現しています。また、ギュスターヴ・クールベ作「トゥルーヴィルの黒い岩」も飾られています (MUSEY)。

◆ピカードがスピーチするシーンには、さまざまな組織や国家の旗が計14本飾られています。中央から左に向かって宇宙艦隊 (司令部)、惑星連邦、テラライト、クリンゴン、ロミュラン (自由政府)、ベタゾイド、地球連合。右に向かって宇宙艦隊アカデミー、ヴァルカン、ベイジョー、フェレンギ、デノビュラ、トリル、アンドリア。このうちマイナーなのはベタゾイドでしょうか。シーズン1「記憶」の記録保管所のシーンでベタゾイド忠誠賞のトロフィーが飾られており、その本編ではほとんど見えませんがアフターショー “The Ready Room” のアップで紋章がわかります。もともとはファンが自作ゲーム用に作ったデザインだそうです (Twitter: Dave Blass, Twitter: Jörg Hillebrand)。

◆エルノアは初のロミュラン候補生、原語では「純粋な (fully)」ロミュランと言っています。映画ST2「カーンの逆襲」でカットされた、サーヴィックがヴァルカンとロミュランとハーフという設定を意識しているのかも。

◆ピカードの先祖の一人は、ジャック・カルティエ (1491~1557、フランスの探検家) の次に航海した船の船長。日本語版では「新大陸にカルティエの次に着いた」となっています。

◆もう一人挙げた先祖は、太陽系の初期の探査を行ったルネ・ピカード。甥っ子ルネの名前の元かもしれませんね。原語では “great-great-cousin” と言っており、「4代前の親戚」と言ったところでしょうか。

◆少し外見が変わったラ・シレーナでは、リオスの5体いたホログラムのうち戦術担当のエメットが再登場。セブンは「ホログラム融合なんかしなければよかった」と後悔しており、統合してエメットだけを残したようです。

◆時空の裂け目で検出されたホーキング放射は、1974年にスティーヴン・ホーキングが提唱したブラックホールからの熱的放射。ホーキング博士は本人役で新スタートレックに出演しました (シーズン6「ボーグ変質の謎(前編)」)。

◆ソージが外交任務を行っているベータ宇宙域のラリタン4号星、みんな髪がない…と思ったらデルタ人! 映画スター・トレック (1979) のアイリーアの種族です。ソージは引き続き、フラクタル・ニューロンクローンのシンボルのネックレスを着けています。ラリタンはショーランナーである Terry Matalas の、ニュージャージー州にある故郷にちなんで。企画したドラマ「12モンキーズ」でも、ラリタン国立研究所が登場しました。

◆新生スターゲイザーは NCC-82893、公開された記念銘版によるとセーガン級 (Sagan Class) です。カール・セーガン (1934~1996) にちなんででしょうね。番号はピカードが指揮していた NCC-2893 (新スタートレック シーズン1「復讐のフェレンギ星人」) の先頭に8をつけたもの。銘版に刻まれている言葉は “To bring light into the darkness.” 「闇に光を」で、先代と同じ。これも同じくワープナセルは4本! ピカードは「初めて指揮した船はこのスターゲイザーじゃない」とも「古くなって改修される度に若返る」とも言っています。Terry Matalas はインタビューで、改装エンタープライズと同じく非常に大規模な改修であり、絶えず修理とアップグレードを繰り返していると発言しています。「復讐の~」では残骸状態でしたけどね…。

◆スターゲイザーのモシェ副長はトリル人、通信士官シングはベイジョー人です。リオスは相変わらず葉巻…。発進の言葉 “Dale.” 「ダーレ」は「行け」「やれ」と言った意味のくだけたスペイン語。直後にピカードを真似して “Make it so.” 「発進しろ」と言っています。

◆候補生が着任する船の名前として、ヒカル・スールーが言及。もちろん宇宙大作戦の初代エンタープライズ操舵士から、「スールー」だけじゃなくフルネームってすごいですね。着任するブライオン・ラウルはオリオン人のようです。

◆もう一人の候補生はマックスウェル・ナガタ、こちらが日本人っぽい名前でエキストラもアジア系です。船はグリソムということで、映画ST3「ミスター・スポックを探せ!」、DS9 シーズン7「眠らぬ殺意」の同名艦に続く少なくとも3隻目だと思われます。

◆ピカード総長はコバヤシマル・テストのアップグレードを考えているそうです (映画ST2「カーンの逆襲」)。

◆シーズン1の最後で「ん?」と匂わされたラフィとセブンの関係は、こちらもやはり順当に続いているようです。俳優二人が主演するオーディオドラマ “No Man’s Land” も発売されています。一方リオスとジュラティは別れていますが、いい感じ(?)です。

◆エルノアとラフィはエクセルシオールへ配属。映画ST3「ミスター・スポックを探せ!」、ST6「未知の世界」でおなじみの NX/NCC-2000 で、24世紀には NCC-21445 もありました。今回、最後の艦隊シーンでスターゲイザーの隣に来ているのがエクセルシオールで、やはりエクセルシオール級に似ているエクセルシオールII級です。

◆エルノア候補生が見ている宇宙艦殿堂らしきパネルは全部で8枚。左からヴォイジャー NCC-74656、フェニックス、レオデグランス NCC-2176、エクセルシオール NCC-2000、スターゲイザー NCC-2893、エンタープライズ NCC-1701-D、リライアント NCC-1864、コンステレーション NCC-1017。パネルには就航年や艦長が書かれており、スターゲイザーは2326~2355年、エクセルシオールにはヒカル・スールーの名前も。唯一過去に登場していないのがU.S.S.レオデグランスで、説明によるとディスカバリーのシェンジョウと同じウォーカー級に似ていますが異なるランスロット (船名もアーサー王伝説の登場人物) 級。2288~2336年まで就役し、艦長は何とニヨータ・ウフーラ! エンタープライズ-Dの説明文では、ヴェリディアン3号星から円盤部が回収されたことにも触れられています。

◆冒頭で探していた本が、あのスポックが自ら著した “The Many and the One” 「多数と一つ」と判明。「多数の要求は少数の要求に優先する」という言葉が思い浮かびます (映画ST2「カーンの逆襲」)。ピカードはスポックを初のヴァルカン人候補生と言っていますが、原語では「~の一人」。

◆「助けて、ピカード」というメッセージ、原語では “Help us, Picard.”。

◆「10」と掲げられたガイナンの店は、ロサンゼルスの歴史地区にあります。フォワード通りの10番なので、10 Forward Avenue。エンタープライズ-Dのラウンジバーは第10デッキの先端にあるため、テン・フォワードでした。未来のロサンゼルスが出てくるのは珍しいですが、2047年にハーモサ大地震が起こったという設定があります (ヴォイジャー シーズン3「29世紀からの警告(全編)」)。歴史地区と書いてあるパネルには、この地区がハーモサ大地震の被害を免れたとの説明があります。

◆バーの中には Arcanis Lager というラガーの青いサインがあり、映画ST3「ミスター・スポックを探せ!」でマッコイが訪れた地球のバーにも同じデザインのものがありました。おなじみソーリアン・ブランデーも振る舞われてますね。

◆ガイナンは非常に長命のエル・オーリア人で、いわく年取ることを選択できるとのこと。

◆ピカードは「もう一世紀近く自力でやってきた」。2401年なので、2305年生まれのピカードは96歳ということになります。もっともセリフで触れられている通り、シーズン1の展開で身体はシンスですが。

◆サリーと呼ばれた提督の姓はホイットリー、演じるエイプリル・グレイスは新スタートレックにマギー・ハッブル転送部長役で何度も出演しました (シーズン4「勇者の名の下に」)。

◆「アドラー・ラスキーの時間放射線」、「12モンキーズ」の2人の博士に由来。

◆連邦への加盟を定めた条文は「第15条 (Article 15)」、ディスカバリー シーズン2「甘い悲しみ(後編)」で言及された Articles of Federation の内容だと思われます。その際は訳出されてなかったので、アメリカ最初の憲法 Arcitles of Confederation になぞらえるなら、連邦規約ですね。

◆ピカードが地球から直行したシャトルはワープ能力があり、14型長距離シャトルクラフトのジェミソンとされています。宇宙飛行士メイ・ジェミソンにちなんで。

◆なんだかんだで仲間が再集結しちゃうのは伝統美ですね。セブンによるとスターゲイザーはシーズン1のボーグ再生キューブの技術も使われているとのことで、後の「クイーン」のブリッジ制圧はこれを利用したものでしょうか。

◆亀裂に集合した艦隊はラ・シレーナを入れて30隻以上いるそうで、こういう場合は間に合わないこともありがちだっただけに結構意外でした。シーズン1の最後はインクワイアリー級 (U.S.S.ジェン・ヘイ) のコピペなのが残念だったので、しっかり作り込まれててよかったですね。スターゲイザーのセーガン級とエクセルシオールII級のほか、ソヴェリン級 (映画以外初)、ルナ級 (実写作品初)、アキラ級、インクワイアリー級が登場。さらにゲーム Star Trek Online からロス級 (ギャラクシー級の改良)、サザーランド級 (ネビュラ級の改良)、リライアント級 (ミランダ級の改良)、ガガーリン級 (シェパード級の改良) が正史として採用されています。エンドクレジットには、Star Trek Online に対する献辞も。すべての船の詳細はプロダクション・デザイナー Dave Blass によって、Twitter で公開されています。便利な時代になったなぁ…。以下が一覧で、()内は名前の由来と思われるものです (ラ・シレーナと、艦隊には入っていないアヴァロンを除く)。

test

・セーガン級 540.7m
U.S.S.スターゲイザー NCC-82893

・エクセルシオールII級 588m
U.S.S.ユーリカ NCC-42023 (アルキメデスの言葉、米国などの地名)
U.S.S.エクセルシオール NCC-42037

・ソヴェリン級 685.8m
U.S.S.オクダ NCC-74107 (スタートレックのアーティスト、オクダ夫妻)
U.S.S.パチャクティ NCC-74181 (インカ帝国の皇帝パチャクテク)
U.S.S.ギルガメシュ NCC-74669 (ギルガメシュ叙事詩の主人公)
U.S.S.ヴァルキリー NCC-74877 (北欧神話の女性)
U.S.S.ハッチンソン NCC-74957 (聖職者アン・ハッチンソン、米国の地名、カルヴィン・ハッチンソン中佐?)
U.S.S.フロースガール NCC-74975 (ベオウルフの登場人物)
U.S.S.ヴェンチャー NCC-75306 (ギャラクシー級ヴェンチャー)
U.S.S.アルシノエ NCC-75307 (ギリシア神話の女性)

・インクワイアリー級 640.1m
U.S.S.ネイサン・ヘイル NCC-86501 (米国の士官)
U.S.S. Rustazh NCC-86503 (小説のクリンゴン人)
U.S.S.ジェン・ヘイ NCC-86505 (明の武将、鄭和)
U.S.S.マゼラン NCC-86509 (ポルトガルの航海者)
U.S.S.シャクルトン NCC-86517 (英国の探検家)

・アキラ級 464.4m
U.S.S.ヘリオス NCC-63284 (ギリシア神話の太陽神)
U.S.S.ラビン NCC-63293 (イスラエルの政治家イツハク・ラビン、計算機科学者マイケル・ラビン)
U.S.S.サンダーチャイルド NCC-63549 (H・G・ウェルズ「宇宙戦争」の軍艦) 映画ファースト・コンタクトにも登場

・ルナ級 453.3m
U.S.S.オベロン NCC-80103 (ドイツ・フランス文学の妖精王)
U.S.S.ユーロパ (ヨーロッパ) NCC-80104 (ギリシア神話の王女)

・ロス級 663.2m (ネイティブアメリカンの女性エンジニア Mary Ross)
U.S.S.ヴァンガード NCC-75148 (英国艦)
U.S.S.イ・スンシン NCC-76545 (朝鮮王朝の武将、李舜臣)

・サザーランド級 652.4m (ネビュラ級サザーランド)
U.S.S.サザーランド NCC-91800 (ホーンブロワー・シリーズの軍艦)
U.S.S.ホイヘンス NCC-91814 (オランダの天文学者)
U.S.S.アルマゲスト NCC-91870 (プトレマイオスによる天文学書)
U.S.S.イブン・アル・ハイサム NCC-91965 (アラブの物理学者)

・ガガーリン級 492m (シェパード級ガガーリン)
U.S.S.ガガーリン NCC-97930 (ソ連の宇宙飛行士)

・リライアント級 251m (ミランダ級リライアント)
U.S.S.リライアント NCC-90200
U.S.S.クラーク NCC-90206 (米国のジョージ・ロジャース&ウィリアム・クラーク兄弟または天文学者アルヴァン・クラーク)
U.S.S.ウフーラ NCC-90214 (初代エンタープライズ通信士)

◆スターゲイザーの観察ラウンジには、歴代のスターゲイザー3隻の金色模型が飾られています。古い方からレイディアント (レディアント、Rediant) 級、コンステーレーション級、セーガン級。初設定のレイディアントは英国海軍HMSレディアントのちタイ海軍のプラ・ルアンからでしょうか。また、コンステレーション級の記念銘版も同じ部屋に飾られています。オリジナルの、コンスティテューション級と間違ってるもの! (Twitter: Dave Blass)

◆ボーグ艦は設定では 10,159m という、とんでもない大きさ (Twitter: Dave Blass)。船が出てきた際、ピカードはセブンにボーグなのか確認します。新しい身体になったことで、ボーグの同化の影響がなくなっていることを示唆しているのかもしれません。

◆ジュラティのセリフで「我々の知るボーグは制圧され (decimated=大きく縮小し)、機能は低下」とあります。ヴォイジャー最終話「道は星雲の彼方へ」と関係してるんでしょうか。

◆シールドを突き破ろうとする転送ビーム、目に見える形で描かれるのは珍しいですね。

◆「クイーン」が支配しようとする中、なぜかブリッジに流れる歌はエディット・ピアフの “Non, Je Ne Regrette Rien” 「水に流して」(1960)。「いいえ、私は何も悔やまない」という意味です (朝倉ノニーの<歌物語>)

◆自爆コード「ピカード 0-0-0 爆破 0」は、宇宙大作戦シーズン3「惑星セロンの対立」(実行前に解除)、映画ST3「ミスター・スポックを探せ!」(実際に爆発) のオマージュ。今なら怒られそうな単純なコードにも思えますが、初代エンタープライズではこの前にカークを含む3人のコードが必要でした。まぁ時間がないってことで。

◆自爆後になぜかシャトー・ピカードのあのベランダに戻ってしまいます。空にはソーラーシールド? があるし、服も記章も絵も違うし、武器があったり、消えたラリスを移民と勘違いするシンスのハーヴィーがいたり。なお、このハーヴィーがピカードを Sir と呼ぶ際の吹き替えの訳は、もしかしたら勇み足かも? (字幕では「旦那様」)

◆実写では21年ぶりに登場したQは、開口一番「モン・キャピテン」。新スタートレックでも、原語では出会い頭にこう呼んでいることが多かったですね。「別れ際に…」は、最終話「永遠への旅」のことを指しています。

◆エンドクレジットには、新型コロナウイルス対策班の名前があります。肩書きは Health and Safety Manager、COVID-19 Logistics Manager など。

出典

TrekMovie.com
TrekCore.com
Memory Alpha