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ディープスペースナイン エピソードガイド
第48話「ドミニオンの野望」(後)
The Search, Part II

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・イントロダクション
※1オドーはその生命体のリーダー※2に、いろいろと質問を投げかけた。ここは私の生まれたところなのか、家族はどこにいるのか、と。リーダーはオドーが形成された直後だったので覚えていないだろうと話す。その惑星に住むものはすべて「偉大なるつながり」※3の一員であり、オドーもそこから生まれたのであった。尋問口調になってしまうオドーに、もう少し柔らかく尋ねたらというキラ。偉大なるつながりというのは彼らの社会の基盤で、思想や感情をともに分かち合うものだと言う。理解できないオドーに、リーダーは手を差し伸べる。彼らの一人はまだ時機尚早だと言うが、リーダーとオドーは手を融けあわさせた。過去の記憶を思い出させるためだ。目をつぶるオドー。キラが心配して近寄る。オドーはこの星がふるさとであることを悟り、感激するのだった。 ※1: 今回のエピソードはジョナサン・フレイクス監督。TNGのライカー副長役です。

※2: 呼称が無いのでこう表記します。女性です

※3: グレートリンク(Great Link)のこと。前回書いた沼のようなもの


・本編
シャトルの中では、シスコが日誌をつけている。かろうじてディファイアントから脱出したものの、すでに6日たち、エンジンやセンサー、生命維持装置の状態も悪い。隣にはベシアが座っている。眠ることさえもできない。そのとき突然衝撃が走った。トラクタービームのようだがセンサー故障のためわからない。さらにハッチが開いて誰かがやってきた。フェイザーを構える2人だが、入って来たのはオブライエンとダックスだった。何日も捜索していたというオブライエン。驚くべきことが起こっているとダックスはシスコに言った。
オドーとキラは惑星の上で待たされている。オドーはよそ者扱いだというが、それは私に対してだ、みんな警戒しているというキラ。その通りだ、固形種※4とは関わらないことを歴史から学んだというリーダー。固形種と言うのは彼ら以外の種族のことである。キラはシャトルに戻ってシスコと連絡を取りたいと提案するが、リーダーはひっそりと暮らしていたいので地表からの送信は止めてくれと頼む。キラはうなずいて、歩いていった。リーダーはオドーに植物園でいろいろな植物の形態を取ってみたか尋ねる。その存在を理解するためだと説明する。オドーはやり方がわからない。結局は自分の力で見出さなければいけないと言うリーダー。それをマスターすれば、偉大なるつながりに迎えられると言う。キラがやってきたが、一人にしておいてくれと頼むオドー。キラはレジスタンス時代に習った方法を利用して通信を試みるつもりだ。それを利用すれば通信とは気づかれないだろう。
DS9に到着したシスコ。そこにネチェーフ提督※5が待っていた。創設者の使節は、アルファ宇宙域の主な星の使節を含む連邦評議会代表らと会議を行っている。提督は数日中には和平協定が結ばれるだろうと述べる。これもオブライエンたちがジェムハダーに捕まった後創設者に会い、平和を訴えたからだ。また、シスコに会いたがっている創設者の一人がいると言う。了解するシスコ。
部屋に入ると、ボラス※6と名乗る男がいた。創設者の一人だと言う。ボラスがエリスと同じ種族※7であることに戸惑うシスコ。警戒するシスコに、あれはガンマ宇宙域に進出してきた連邦に対して自分たちを守ったに過ぎないと言い、警戒を解こうとするボラス。ドミニオンと連邦が手を結べば、これほど力強いことはないだろう。しかしシスコは釈然としなかった。

※4: solids

※5: Alynna Nechayev (Natalija Nogulich)。ここでは3つ星なので階級は中将。典型的なイヤ提督(笑)。TNG第136、137話"Chain of Command"「戦闘種族カーデシア星人」、第152話"Descent, Part I"「ボーグ変質の謎」に登場

※6: Borath (デニス・クリストファー Dennis Christopher ENT第21話 "Detained" 「テンダーの虜囚」のセイジン (Sajen) 役)

※7: どちらもボルタ人。ドミニオンの一員


ベシアにガラックが近寄ってきた。何日も一人で寂しかったと言うガラックに笑うベシア。DS9内にはジェムハダーの姿も見える。※8ガラックは自分の意見として、今度の和平協定は危険なものだと警告する。その時2人の前にトゥルールが来た。連邦の使節に会わせてもらえないそうだ。彼女は今回の話し合いの席からロミュランが外されたことに文句を言おうとしたのだった。ロミュラン帝国を無視して協定を結べば戦争になるだろうと言うトゥルール。やはりガラックの言う通りなのだろうか。
キラはシャトルに戻り、特殊な亜空間電波を出すようにコンピュータに命令する。だが妨害されていて実行できない。何かの動力源のせいであるが、原因不明だ。オドーがやってきた。さまざまなものに変わってみたが、まだ何の意味になるのかわからない。キラにもわかるわけはなく、オドーは戻っていった。
シスコは自室に提督を呼んだ。ロミュランを会議の席から外した件である。創設者が、ロミュランは破壊分子になる恐れがあるのでそう望んだと説明する提督。シスコはロミュランの動向を心配する。だがドミニオンと手を組めばロミュランなど取るに足らないだろうと言い、提督は出ていった。
オドーとリーダーが話している。オドーはどうして人間を信用しないのか尋ねる。リーダーは自分たち可変種※9は固形種に虐げれてきたからだと説明する。オドーも聞き覚えのある※10可変種と言う言葉も、もともとは固形種が見下して作った言葉であった。リーダーから彼らの歴史が語られる。彼ら流動体生物は知識を広めるためほかの種族を探したが、その能力が恐れられ友好関係にはいたらなかった。そしてこの星に落ち着いた。オドーが送り出されたのは知識を広めるためであり、送り出された数百人の子供のうちの一人であった。そして遺伝子により、ふるさとへ戻るようになっているのだと。戻ってきたのはオドーが最初で、早くとも300年後にしか戻らないと予想されていた。ふるさとは想像とは違ったと言うオドーに、想像よりずっといいところだとリーダーは言う。2人は手を合わせ、とけあい、そして一つになった。

※8: 本当にうろうろしている…

※9: Changeling(チェンジリング)

※10: 第12話"Vortex"「エイリアン殺人事件」


キラがオドーを探している。妨害波を出している原因を突き止めに行くつもりだ。それが無理なら、シャトルで探しに行かなければならない。オドーを元気付ける。だがキラは一人で話していることに気づいた。
キラはドアを発見する。流動体生物は必要としないものだ。スキャンしようにも妨害波が出ていてできない。考えるキラ。
DS9のバーは大盛況である。ベシアとオブライエンのところにクワークがおごりといってシンセオールをもってきた。和平協定が締結されるのをジェムハダーから盗み聞きして、嬉しそうだ。クワークはジェムハダーが「あの」遺伝子を持っていると言う。それはギャンブルの遺伝子だ。まだ来て間も無いのに、ダボにはまっているという。クワークはすべての人種がダボテーブルを囲んでいる夢を思い浮かべ、にやにやしている。そのときジェムハダーが座っているオブライエンにぶつかった。邪魔だというジェムハダーに謝るオブライエン。だが突然オブライエンを突き飛ばした。なおも首をつかみカウンターに投げ飛ばす。ベシアも止められない。保安のエディングトンがやってきた。ジェムハダーはオブライエンが挑発したのだと言う。エディングトンは彼に次から気を付けますと言っただけで、なにも罰を科さなかった。怒るベシアだが、ジェムハダーの行為は大目に見る、向こうが慣れるまではしょうがないだろうというエディングトン。
シスコとジェイクが食事をとっている。だがシスコは何かを考えているようだ。ドミニオンとの交渉は密室で行われており、のけ者にされているような感じがするからである。チャイムが鳴り、ダックスが怒った様子で入ってきた。なんとダックスがU.S.S. レキシントン※11に異動になると言う命令が出たのである。シスコも知らないことだ。さらにベシアから通信が入り、ジェムハダーについて話があると言う。
シスコは提督のところに怒鳴り込んだ。科学士官の異動、バーでの事件、そしてロミュランとの交渉をしていないことについてである。だが提督とボラスは平然と応じる。連邦はこのセクターから撤退することが決まったと言うのだ。ベイジョーはドミニオンの責任下に置かれる。我々がこれからベイジョーを守ると言うボラス。だがそんな代償を払ってまでもDS9を明け渡すつもりはシスコにはない。提督らは平和、そして友情のためだと答える。さらにシスコを艦長に昇進させると言ってきた。交渉団と話したいと言うシスコだが、すでに協定は調停されてしまった。新しい時代の幕開けだと言うボラス。だがシスコは納得できない。

※11: U.S.S. Lexington。この名前のつく船はいくつかあるので、どれに当たるかは不明。

鳥が飛んできたと思うと、それはオドーの姿になった。キラはオドーを待っていた。興奮してオドーはすばらしい体験をしたと語る。本当にコンドルになったような気がしたと言う。キラは喜び、ここに残るつもりなのか尋ねる。オドーはキラと過ごした時間は楽しかったと言う。最後にキラはオドーの助けを借りたいと頼む。ドアのことだ。オドーにもその意味は分からない。
バーで飲んでいるシスコのところにガラックがやってくる。今までのシスコの業績を誉めるガラックだが、すぐに戻ってくるだろうと話す。ベイジョーがロミュランと手を結び、ドミニオンに対抗することを決めたからだ。連邦はベイジョーと戦わなくてはならない。和平協定はやはり結ぶべきではなかったと言うガラック。だが連邦に属しているシスコ、そしてカーデシア中央政府にはやはり逆らえないガラックの二人にはなにもできない。似た者同士だな、とシスコはガラックに言った。
突然トゥルールがシスコを呼びながら走ってきた。ジェムハダーに追われている。ジェムハダーは銃を発射し、トゥルールに命中した。倒れるトゥルールを受け止めるガラック。シスコはジェムハダーたちに対抗するが、やられてしまう。
ダックス・ベシア・ガラックの3人はシスコに合わせて欲しいとエディングトンのところにやってきた。提督に言って欲しいというが隙を見てガラックはエディングトンを失神させる。ダックスはシスコを開放させ、ベシアとガラックはエディングトンを運び出す。いかにも楽しそうなガラックに皮肉を言うベシア。
シスコはまずシャトルを手に入れなければならないと言うがすでにオブライエンがシャトルポッドで待っている。光子魚雷も搭載済みだ。ドミニオンの侵入を防ぐため、ワームホールを破壊するというシスコの考えもダックスにはお見通しだ。これでキャリアもなくなったと言うベシアに、そんなものを気にしている場合ではないとガラックは言う。失敗する確率も高いのだ。


オドーはドアの鍵を調べている。構造的には中から外に出られない様にするものだと言う。手を変化させ、鍵を外そうと試み始めた。
シャトルへ向かう一行の前にジェムハダーが現われた。するとガラックが銃を捨てるようにシスコ達に言う。ガラックは自分が味方の振りをして近づき、捕まえる作戦だとジェムハダーに言う。だがガラックはジェムハダーたちをフェイザーで撃った。シスコ達の作戦だったのだ。しかし次に現われたジェムハダーにガラックは撃たれてしまい、一緒に行けなくなってしまう。ガラックをおいてシスコはシャトルに乗り込んだ。提督がエンジンを止めるよう呼びかけてきたが、シスコは応じるつもりはない。脅してくるボラスに、シスコは当分援軍は期待できないだろうと言い、ワームホールを開いた。続けて光子魚雷を発射。ワームホールの入り口は大音響とともに爆発した。
オドーは鍵を開けたが、目の前にいたのはジェムハダーだった。奥に連れて行かれると2人。そこにはボラスと、台に張り付けられて眠っているシスコ達がいた。ボラスはドミニオンがアルファ宇宙域に進出して行ったとき、どうなるかを実験していたのだと言う。※12いざとなると手強いと笑いながら言うボラス。後ろにはリーダーが立っていた。このことを知っていたのだ。ドミニオンの配下なのかと尋ねるキラ。リーダーは、違う、我々こそがドミニオンなのだと答える。彼らこそ、ドミニオンを作り出した創設者だったのだ。昔は支配されていた側が、支配する側になっているのである。支配こそ秩序だと言うリーダー。人間も昔の創設者と同じで、ただ旅しているだけだと言うオドーだが、リーダーは固形種は自分たちとは違うと言う。オドーは正義を追求してきたのに、それは創設者にとっては意味の無いものだった。固形種と一緒にいても望みは満たされない、偉大なるつながりに身を委ねればわかるとリーダーは言うが、オドーは断る。同胞とはつながりたいが、仲間との絆※13があると言うオドー。シスコ達を開放するように言う。もちろんオドーもこの惑星に残らないつもりだ。仲間を傷付けるなら私も傷つけろと言うオドーに、リーダーはシスコ達を解放させた。この次に来たときにはこんなにやさしくはしないと言うリーダー。解放されたシスコ達は、シャトルに乗っていた記憶が残っている。トゥルールもジェムハダーに撃たれたところまでだ。戸惑う5人だが、オドーに早く行くようにいわれ、ディファイアントに転送させる。
リーダーとオドーが歩いている。もう一度戻ってきてドミニオンの一員になるように言うリーダーに、オドーはそれはできないと答える。固形種と絆のある流動体生物がいてもいいのではないかと。それならこちらから行って、秩序のある世界にしようというリーダーだが、それは難しいだろうとオドーは言った。私はとても寂しい、だがあなたはもっと寂しいでしょう、最後にというと、リーダーは偉大なるつながりに戻っていった。キラが近寄る。行きましょうか、とオドーが言い、2人は手をつなぎあった。キラはオドーのコミュニケーターを押し、2人を転送させた。
※12: スタートレックお得意の大どんでん返し。さすがジョナサン・フレイクス(笑)

※13: どちらも「link」と言う言葉を使っています



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