ディープスペースナイン エピソードガイド
第51話「恐るべき過去」
Second Skin
イントロダクション
バーでダックスが一人で飲んでいるところへクワークがやってきた。もう15分もホロスイートの予約が過ぎているので、約束をすっぽかされたのだろうと聞くクワーク。相手はキラで、反重力セーリングをするつもりだとダックスが答えているところへ、当人が入ってくる。キラはホロスイートが嫌いなようだ。クワークがいいプログラムを紹介すると言うが、キラは一生後悔することになると言い、出ていくクワーク。練習すれば大丈夫とダックスは言い、ニューメッカの砂漠を飛んでみようと席を立ったところでコミュニケータが鳴った。キラにベイジョー中央公文書記録センター※1から通信が入っている。近くのコンピュータで呼び出すキラ。相手はエルムスパ非行少年短期収容所※2の記録を調べているアリニス・グレム※3という女性だ。その話によると、カーデシア側の記録ではエルムスパにキラが7日間収容されていたと言う。行ったこともないのにありえないと言うキラ。だがモニターに映し出されたその顔は、まぎれもなくキラ・ネリスだった。その様子を2階から見ている異星人の女性がいた。 | ※1: Bajoran Central Archives ※2: Elemspur Detention Center ※3: Alenis Grem (Freyda Thomas) |
本編
キラーはオドーに話を聞いている。記憶は間違っていないと言うキラ。レジスタンス時代にカーデシアから逃れるため洞穴に隠れていたときで、明確に覚えていると言う。キラはエルムスパで3人と相部屋になっていた。その相手に聞けば何か分かるかもしれない。 呼び出された男はエルムスパのことはあまり覚えていないというが、キラの顔に見覚えがあると言う。キラがカーデシア人が連れていったのでもうだめだと思ったと話す。 キラは真偽を調べに行くことにした。見送りに来たシスコは君がいないと困る、早く戻ってきてくれと言う。船に乗り込むキラ。歩いていくシスコと入れ違いに、あの異星人の女性が船に乗り込んでいった。 ベシアはバーでガラックを見つけた。不景気で客が減ってしまったと言うガラック。ベシアが出張していたクライアストロン※4について話すと、ガラックがうらやましがる。昔はよくいろいろなところに行っていたと懐かしがるが、今はたまにベイジョーに行くだけだというガラック。ベシアが理由を尋ねると、宇宙は危険だと言う。それともここをでたらカーデシア政府に殺されるのか、とベシアは聞く。ガラックは創造力が豊かだ、といって笑った。 シスコのところへベイジョー公文書記録センターから通信が入った。待ち合わせているのだが、キラが来ないと言う。連絡も取ることができない。エルムスパに向かってからキラを見たものはいないと言う。 キラは目を覚まされた。あの女性が何も心配ないと言う。ベッドから起き上がり鏡を見たキラは愕然とする。何とカーデシア人の姿になっていたのだ。何をしたのと言うキラ。奥からやってきたカーデシア人の男、エンテク※5は故郷に帰ってきたのだ、と答えた。 |
※4: Klaestron ※5: Entek (Gregory Sierra) |
驚いているキラに、我々は味方だと言うエンテク。キラはこんなことをしても無駄だと言う。何をされようとカーデシア人になることはないと。だがエンテクは落ち着いており、同胞にそんなことをするわけはないと言う。話によると、カーデシアの工作員は送り込まれるときに記憶を消されるため、その後の社会復帰に時間がかかると言う。キラは信じるつもりはない。記憶を取り戻すための薬を投与したため、いずれ思い出すだろうと言うエンテク。そのエンテクは工作員を送り込んだ上司だった。キラの名前はイリアナ・ゲモール※6で、オブシディアンオーダー※7の秘密工作員。彼女は自分から志願し、捕まえたベイジョーのテロリストの容姿と記憶を与えた上で潜入させた、と説明していく。ここにいればいずれ必ず思い出すと言うエンテク。そこはイリアナの実家だった。エンテクはアイソリニアロッド※8を出し、ベイジョーに送り込まれる前のイリアナの記録だと言う。だがキラは見ようとしない。用があれば呼ぶようにといってエンテクは出ていった。 DS9では消息不明になったキラの捜索が行われている。オドーによると、エルムスパ付近の住民でキラを見たものが一人だけいると言う。またダックスはそのあたりに残留静電気があることをシスコに報告する。転送の痕跡かもしれない。シスコはその時に近くにいた船と、転送機の稼動記録を調べるようにオドーに命令する。ダックスはその残留静電気は転送だけではなく、フェイザーやディスラプターで消滅したときにも現れるとシスコに言う。分かっている、とだけ言うシスコ。 カーデシア。※9キラが窓を触ってみると、フィールドが張ってある。アイソリニアロッドを手に取る。そのときベルが鳴った。入ってきたエンテクはキラに会いたい人がいると言う。エンテクと一緒に入ってきた男はこの屋敷の主人のようだ。なぜ会うだけでエンテクに待たされなければならないのかと怒っている。その男はキラを見ると、イリアナなのか、という。エンテクは記憶がまだ戻っていないと忠告する。男はテキニー・ゲモール※10、カーデシア評議員。イリアナの父親だ。キラは自分の父親はベイジョーでカーデシア人と戦って死んだと言う。だがそれは違うと言うゲモール。そしてまだ記憶が戻っていないのにすまないと謝る。ゲモールはエンテクにちょっと外してくれないかと言い、出ていくエンテク。イリアナを待っていたと言うゲモールだが、その名前で呼ぶなとキラはいう。記憶が戻るまで客として部屋を使っていいというゲモール。キラは何も言わない。出ていくゲモール。 |
※6: イリアナ・ゲモア Iliana Ghemor ※7: Obsidian Order カーデシアの秘密警察。国民一人一人を監視しています。第42話 "The Wire"「義務と友情」で初めて言及されました ※8: 棒状の小型記憶装置。コンピュータにさして使用します ※9: なにかテレビのようなものが放送されています ※10: テキニー・ゲモア Tekeny Ghemor (ローレンス・プレスマン Lawrence Pressman) オムニペディアでは、Legate Ghemorとなっています |
DS9の医療室ではベシアが仕事を終え、帰ろうとしている。部屋を出ようとしたとき、ガラックがやってきた。話があると言う。疲れたので明日にしてくれというベシアだが、重要なニュースだからというガラック。それはキラについてのものである。 キラは部屋で何かを探している。その時ゲモールが「左の隅だ、窓の上の」と言ってはいってきた。何が、というキラ。オブシディアンオーダーの監視装置の場所をゲモールは言ったのだ。だが中央司令部のメンバーである権限を生かしてスイッチは切ってある。ゲモールは朝食を持ってきた。ベイジョーの料理、ハスペラット※11だ。キラは食べたくないと言い、何気なく近くにおいてある彫刻を手に取った。見覚えがあるのかと聞くゲモール。それはイリアナがゲモールが評議員になったときに送った品だった。ゲモールはイリアナは芸術家向きだったと話す。だがオブシディアンオーダーに入った。芸術もカーデシアには必要だと言うゲモール。また食べないかと勧める。だがキラは応えない。ゲモールは頑固なところが母親そっくりだと言う。キラは自分の母親はベイジョーのダコール地区出身の聖像画家で、まだキラが3歳のころシンガ難民キャンプで栄養失調のため死んだと言う。だがゲモールは母親はカーデシア中央大学の調査官だったと言う。イリアナを任務に就かせてしまったのは自分のせいだと言う。だがその時のイリアナの決意は固かった、仕方なく送り出したと話すゲモール。キラはよくここまで話を作り上げた、と言って笑う。あなたの言うことは信じないという。ゲモールは許してくれというが、キラは部屋の奥に歩いていった。 シスコはガラックの話を聞いている。もう知っていることはベシアにすべて話したと言う。キラはオブシディアンオーダーに捕まったと言う友人の情報があり、そしてそれが本当なら救出は不可能だと言うガラック。オドーは我々には不可能だがガラックなら可能だと言う。ガラックは自分を過大評価していると笑う。だがシスコは謙遜するなと言い、3人でカーデシアに乗り込むと言う。ガラックは信じられない、もしそんなことができるのならばこんなステーションにはいないと言う。ここでシスコはガラックがDS9にいることにベイジョー政府が不安を表明したことを話す。つまり追い出せと言うことだ。だがもしガラックがベイジョーにとって役立つこと、つまりキラを助ければ見直すだろう。ガラックはなぜ政府の機嫌を取らなければならないのかと言う。シスコはカーデシア政府とけんかして出てきた「誰かさん」は、ここがもっとも安全な場所ではないかと話す。ガラックは脅迫しているのかというのに対し、シスコは唸り、そういうことだ、という。偽の旅客券を使い、さらにディファイアントのシールド調和を変えてコベリアンの船に見せかけると言う作戦だ。ガラックはついていくが、あなたたちのために自分の命は犠牲にするつもりはない、という。初めて君の本音を聞いたと言うシスコ。 キラの部屋ではゲモールとエンテクが話している。まだキラの記憶が戻らないからだ。エンテクはキラに質問したいことがあると言う。ゲモールは記憶が戻るまでは時間をくれるはずだと言う。だが本来なら2,3時間で記憶が戻るはずなのに、もう2日もこのままだと言うエンテク。エンテクはキラの記憶が戻らない場合でも、どうしても聞きたいことがあると言った。2人にしてくれとエンテクは言い、何かあったらすぐ知らせてくれ、とゲモールは隣の部屋に行った。 エンテクはDS9での副司令官の仕事はどういうものだったか、常駐しているクルーは何人いるかと質問を重ねるが、キラはまともに取り合おうとしない。エンテクは自分の立場が分からないのか、力ずくでやりたくはないと言う。最後の手段だと言って、コミュニケータを使って何かを転送するように部下に命じる。キラは無駄よ、と言う。エンテクがオブシディアンオーダーは何でも保存しておくと話していると、布がかかったものが転送されてきた。生物の体を保存しておく低温保管室にあるものだ。キラが布を取ると、それはまぎれもなくレジスタンス時代のキラ・ネリスだった。そんなことはありえないと言うキラ。エンテクはオブシディアンオーダーに不可能はないと言う。言葉が出ないキラだった。 |
※11: hasperat TNG第176話 "Preemptive Strike"「惑星連邦“ゲリラ部隊”」にも登場。名前だけだったかも。ベイジョーのブリトー。 |
その「キラ」はクローンか、ホログラムだと言うキラ。エンテクは笑い、突然ベストリの森※12で遠くまで偵察に出たときのことを覚えているかと言う。そのときキラはカーデシア兵がいると思い狙撃したが、それは子供を連れた母親のハラキャット※13だった、と話すエンテク。キラは誰も話したことがないのになぜ知っているのかと言う。エンテクはそれはベイジョー人としての記憶を植え付けたからだと言う。オブシディアンオーダーにできなかったことはあったか、そしてキラがイリアナでないならなぜこんなに手間を掛けているのかと、エンテクは尋ねる。君は良い生徒だった、メッセージを見て考えるようにいうと、エンテクは部屋を出ていった。 キラはパッドとコンピュータを使い、窓を開けた。外に出ようとしたがゲモールがやってきて、オブシディアンオーダーでの訓練は忘れていない様だなと言う。キラはレジスタンスで習ったと言う。逃げ出しても、500メートルも行かないうちに捕まってしまうと言うゲモール。キラは覚悟のうえだといい、出て行こうとする。だがカーデシアからは出られないと言い、自分が助けてやると言うゲモール。キラはオブシディアンオーダーには協力するつもりはないし、どちらにせよ殺される運命だと話す。ゲモールはそんなことはさせないと言って、最後にあのメッセージを見てくれないかと頼んで部屋を出ていった。 キラはメッセージをコンピュータで見始めた。喋っているのはイリアナだ。戻ったとき、記憶を呼び戻すためのものだ。ベイジョーによるテロリズムは防がなければいけない、両親は反対しているが、いつかわかってくれると語るイリアナ。 ディファイアントはカーデシア領内へ入った。まだほかの船はいない。オドーがガラックを連れてブリッジに入ってきた。ガラックがメインフェイザーバンクのあたりをうろうろしていたのだ。客室が狭いので密室恐怖症になりそうだと言うガラック。シスコは部屋に監禁しておけという。ガラックがひどすぎると抗議しているとき、長距離センサーがガラー級※14のカーデシアの船を探知した。まだシールド調和は乱れていないため相手にはコブリアンの船に見えている。形式的な検問だろうと言うガラック。呼びかけてきた。通信ホロフィルターを利用し、相手にはこちらがコブリアンの艦長に見えるようになっている。コブリアンの貨物船、ラクミューニスの振りをする※15が、相手の艦長ガル・ベニール※16は、乗船検査を求めてきた。だがこれ以上近づくと正体がばれてしまう。シスコは緊急に輸送しなければならないと言うが、ベニールはマキの活動が活発化しているため中央司令部の命令によりすべての船は検問しなければならないと言う。突然ガラックがホロフィルターを外すように言った。自分だったら切り抜けられると言うのだ。まだ敵の射程内に入ってはいないが、うまくいかなかったらいつでも逃げられるようにするように言うシスコ。ガラックは相手と話し始めた。コブリアンの船ではないな、と言うベニール。許可コードをいって、中央司令部の意向によりこの場を離れ、この船と接触したことを日誌から削除し誰にも話すなと言うガラック。ベニールがコードを調べると、確かにそれは正しい許可コードだった。慌てて謝るベニール。通信を終了するガラック。シスコはガラックを誉める。ガラックは客の話を小耳に挟んだだけだと言う。 エンテクはキラに非武装地帯沿いに配備されている宇宙艦隊の船の名前を尋ねている。しつこく尋ねるエンテクに、言ってしまいそうになるキラ。だがゲモールがそのくらいでいいだろうと入ってきた。邪魔をしないでくれというエンテクに対し中央司令部のメンバーに指図をするなと言うゲモール。エンテクはこの次はオブシディアンオーダーの本部で話を聞くと言い、出ていった。キラに大丈夫かと尋ねるゲモール。キラはふらふらと立ち上がり、壁の鏡に映った自分を見ている。そして「違う」と叫びながら鏡をたたき割った。泣き崩れるキラ。ゲモールが抱きとめる。これ以上家においていくわけにはいかないと言う。オブシディアンオーダーに捕まれば殺されてしまうからだ。なぜ逃がしてくれるのかと尋ねるキラ。それは娘だからだ、たとえまた離れることになろうとも、と言うゲモール。キラはゲモールの膝の上で泣くのだった。 |
※12: Bestri Woods ※13: hara cat ※14: Galor-class 最も能力の高いタイプ ※15: Kobheerrian の船、 Rak-Miunis 第19話 "Duet" 「謎のカーデシア星人」に登場したものと、映像も全く同じ ※16: Gul Benil (Christopher Carroll) |
キラはイリアナが作った彫刻を手に取り見つめている。ゲモールが部屋に入ってきて、母親の形見だと言ってきれいな飾りを手渡した。キラはそんな大事なものは受け取れないと断ろうとするが、ゲモールは自分も頑固なんだと言う。カーデシア人の若い男が入ってきた。ゲモールの友人のアリだ。キラをカーデシアから逃がしてくれるという。オブシディアンオーダーから逃げられるのかと聞くキラ。ゲモールは同じ考えを持った友人たちが逃がしてくれると言う。オブシディアンオーダーと中央司令部は力を持ちすぎていると言うアリ。キラは驚く。ゲモールたちは反体制運動を行っているのだ。※17ゲモールは偉大な方だと言うアリ。そして時間がないと言い、ゲモールもキラに別れの挨拶をする。だがキラは何かに気づき、間違っていると言う。ゲモールが反体制側で、キラを助けようとしている。このことは偶然ではないと言うキラ。怪しいのはエンテクだと言い、なぜ自分をわざわざカーデシア人の顔に変えてまでカーデシアに連れてきたのかと考える。そしてキラはターゲットは自分ではなく、エンテクだと言うことに気づく。オブシディアンオーダーがゲモールは反体制側だと言うことを知っていたとしても、中央司令部のメンバーであるゲモールには手が出せない。そこでキラをえさに使い、裏切りの現場を抑えようとしたのだ。 その時エンテクたちが入ってきた。キラに思い通りに動いてくれたと言うエンテク。ゲモールは転送で追い出そうとするが、抑制フィールドのせいでできない。アリが飛び掛かるも、ディスラプターで撃たれてしまう。エンテクはこの時を待っていたと言う。ゲモールが裏切っていたことがわかれば、反体制運動は壊滅すると言うエンテクだが、私が死んでも運動は続いていくとゲモールは言う。カーデシアのために裏切り者の名前を全部はいてもらうと言うエンテク。カーデシアのためではなく、オーダーのためだと言うゲモールに、オーダーこそがカーデシアだと言う。ゲモールは取り囲まれ、エンテクはキラも裁判で証言してもらうと言う。抵抗すれば容赦はしないと。だがその時ガラックとシスコが部屋に入ってきた。シスコはかばんのようなものを投げる。武器をおろすように言うシスコ。ガラックが早くしろとせきたてる。するとかばんがオドーの姿になり、後ろからエンテクをつかみ武器を取った。キラはエンテクの部下たちの武器を取る。ガラックに何をしに来たのかと聞くエンテク。ガラックはホームシックだと言う。キラをみてこんなにきれいだと思ったのは始めてだと言うガラック。どうやって、と聞くキラ。まだカーデシアにガラックの友人がいるのだ。せいぜい探してみるがいいとエンテクに言う。ゲモールも共に逃げることにし、シスコとともに先に部屋を去る。エンテクはなぜ裏切り者を助けるのかとガラックに言う。「裏切りも美しさと同じく、見るものの目の中にある」と言うガラック。オブシディアンオーダーも今まで追放するだけにとどめていたが、ただで済むと思うなとエンテクは言う。世間話をもっとしたかったと言うガラック。逃げようとする3人を、エンテクがディスラプターで撃とうとした。だがそれよりはやく、ガラックがエンテクを撃ち、蒸発させてしまった。※18残念だった、いい奴だったのにと言うガラック。キラとオドーは顔を見合わせ、部屋を去った。 |
※17: Cardassian dissident movement DS9第38話 "Profit and Loss" 「クワークの愛」も関係 ※18: ガラックの恐ろしさが…
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DS9でキラとゲモールが話している。ベシアに調べてもらったところ、やはりキラは遺伝子的にもベイジョー人で、イリアナに似ているキラを整形でカーデシア人にしたのだった。またエルムスパにキラがいたと証言した男は消えてしまった。どうやらカーデシアの工作員だった様だ。エルムスパにキラがいたと記録を改ざんしたのもその男の仕業だ。キラはなぜ本物のイリアナがいたのなら彼女をつれもどさなかったのだろうと不思議に思う。本物なら薬が効くだろうと言うゲモール。薬が効けばイリアナはエンテクに従う。だから薬の効かないキラの方が都合が良かったのだ。イリアナは生きていると思うかと聞くキラ。ゲモールはもちろんだと答え、今はベイジョーにいることしか分からないがいつか必ず会うと言う。キラはDS9にとどまるつもりはないのかと尋ねるが、ここには居場所がないと言うゲモール。ナセナイドに政治亡命するのだ。出発する前に父親として忠告してもよいかというゲモール。キラはもちろんと答える。ガラックは助けてくれたが、絶対に心を許してはならないと言う。自分の利益のためなら平気で裏切ると言うゲモール。キラはわかったという。ゲモールが行こうとすると、キラは娘でもないのに、と言い母親の形見を返そうとする。だがゲモールは持っていてくれという。イリアナが見つかるま では君が家族に一番近い人間だと。キラは涙ぐんでゲモールの手を握り、最初はひどいことを言ったが今になってあなたのことが分かった、あなたは名誉を重んじる人だ、きっと娘さんも、あなたを心から愛していたと思うと言う。ゲモールは力強くうなずき、船に乗り込んでいった。キラは形見の飾りを見つめるのだった。※19 |
※19: 余談ですが、最後は感動してしまいました |
第50話 "Equiriblium" 「仮面の幻影」 | 第52話 "The Abandoned" 「捨て子の秘密」 |