ジェムハダーの武器はカレマの船に照準を合わせている。連邦と交渉した罰でしょうというハノック。2隻の船が近づいて来た。自首して全ての責任を負うといえば助かるかもというハノックに、シスコは君を差し出したりはしないという。チャンネルを開き、武器を下ろすように要請するシスコ。しかし攻撃を受けた。反撃開始させるシスコ。カレマ船が逃げるために動き出した。動かれては守れないため停止するように伝えるが、応答がない。ジェムハダーはカレマ船を追っていく。間に入るようにいうシスコ。
カレマ船に攻撃を加えるジェムハダー戦艦。カレマ船は近くにある惑星の大気圏に逃げ込むつもりだ。しかしキラが、その惑星はJクラス※7のガス惑星で危険だという。風速は時速1万キロを超えている。23人の仲間の死は自分の責任だというハノック。助けてみせるといい、シスコはいすに座るとオブライエンに通信をいれ、大気圏に突入するという。顔を見合わせるキラとダックス。ディファイアントにダメージを受けるが、何とか持ちこたえるだろうというシスコ。突入のためにシールドを強化するクルーたち。5秒後に突入する。
ディファイアントはゆっくりと大気の中に降りていく。干渉がひどく、映像システムが使い物にならなくなった。逆流にぶつかったが進むように命じるシスコ。大気層の間に入り、風が少し安定した。船がいないかと聞くシスコ。ウォーフは反応はないが、センサーが2キロしか効かないという。ダックスはセンサーを補う方法があるといい、キラといっしょにコンソールに近づいた。シスコはハノックに会食堂に戻るように勧める。ブリッジを出て行くハノック。ウォーフに武器システムの状態を聞くシスコ。遮蔽装置や魚雷誘導装置は働かない。フェイザーは手動でなら使えるというウォーフ。ダックスが提案があるといい、キラは占領時代に覚えた方法だという。カーデシアから逃げるためにバッドランドに入るとセンサーは使えなくなる。そこでスキャンシステムを使って操縦する方法だ。調整したテトリオンパルスを出し、反射によって相手の位置を確かめる※8。相手にも気付かれないか心配するシスコだが、パルスのたびにスピードとコースを変えれば平気だというキラ。シスコはうなずいた。
会食堂に戻って来たハノック。クワークがいて、いい知らせがあるという。弟のロムに業務を任せていたからこんなことになったといい、馬鹿なやつだという。連邦とカレマでは法律が違い、ロムは法律用語には疎いというクワーク。損害はもちろん払い戻し、利息も付けるという。ハノックは人をだまし、認める勇気もないのか、もし生き延びたらガンマ宇宙域で商売ができないようにしてやるといった。
モニターを見つめるキラたち。1万キロ以内の範囲には何もない。もう一度やってみると、下400キロのところに反応がある。カレマかどうかはわからないというキラ。シスコは艦長席のカーソンに、10キロまで近づくように言う。船が揺れ、別の大気層にはいる。10キロ地点に到達した。大きさからするとカレマのようだ。だがその時後方から2隻現れた。
攻撃を受けるディファイアント。コンソールからは火花が飛ぶ。シールド60パーセント。シスコは反撃を命じる。だがジェムハダー船は攻撃をやめた。位置をつかめないようだというキラ。カーソンが通常エンジンが破損し高度を保てないという。反動推進エンジンを使用するようにいう。だが動かない。船体圧力は急上昇している。シスコは通常エンジンにパワーだと機関室に言う。オブライエンはメインODNライン※9がオーバーロードし、復旧には2,3分かかるという。オブライエンにジェフリーズチューブ4に一人よこしてといい、パワーを回すために向かうダックス。オブライエンはムニズ※10を向かわせた。
暗くなる部屋に脅えるクワークとハノック。船体圧力は900万GCSに達し、なお上昇している。このままでは6分以内に分解してしまうというキラ。ウォーフはフェイザーカプリングもオーバーロードしているという。カレマ船を救うためにはジェムハダーと戦わなければならないというシスコ。カレマ船より今はこの船を救うべきだというキラ。シスコはできることからはじめようといい、オブライエンに大気観測用の探査機はあるか尋ねる。あると答えると、それに量子魚雷の弾頭を積み込めるかと聞くシスコ。映像システムを取り外さなくてはならないが20分でできるというオブライエンに、10分でやれというシスコ。
作業を行うオブライエンたち。不安な部下にオブライエンはもっと大変なこともあったといい、去年ロミュランたちが創設者の惑星を襲ったときはジェムハダーの戦闘機が1ダースも出て来たという※11。お聞きましたと笑う部下。オブライエンは魚雷室に行って弾頭を外すように頼んだ。さらに近くにいるジャンクロー※12に、貨物室から波動インバーター※13を取ってくるように言う。
ジャンクローが向かっていると、突然壁からガスが噴き出した。ブリッジのウォーフは第2デッキの船体が破裂したと伝え、緊急フォースフィールドが作動した。シスコは下にいる人数を尋ねる。医務室に6人、そしてダックスとムニズだ。すぐに待避させるシスコ。第2デッキを封鎖しなければ、ディファイアントは吹き飛ぶというキラ。
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※7: 木星や土星もJクラス。惑星分類システム (planetary classification system) による分類では、今までにD、H、J、K、L、そしてMクラスがあります
※8: active-scan navigation という方法
※9: ODN optical data network の略。TNG第93話 "The Nth Degree" 「謎の頭脳改革」など
※10: Enrique Muniz (F・J・リオ F.J. Rio VOY第159話 "Repentance" 「宿命の殺人星人」のジョレッグ (Joleg)、ENT第48話 "Cogenitor" 「第3の性」のヴィシア人機関士 (Vissian Engineer) 役) 今回の話ではファーストネームは出てきません
※11: DS9第67話 "The Die Is Cast" 「姿なき連合艦隊(後)」より
※12: Janklow
※13: dualitic inverter コンバーターと誤訳
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