ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第140話「自立への旅」
Good Shepherd
イントロダクション
ヴォイジャーの最上部、第1デッキの向かって左側。その作戦室で、ジェインウェイは外の宇宙を眺めている。 ドアチャイムが鳴る。「どうぞ。」 チャコティがパッドを渡す。「セブンがクルーの能力を分析しました。」 「私たちは合格?」 「かろうじて。上級士官に発表したいそうです。」 「日程は任せます。」 「2、3日後に Tクラスの星団を通過します。放射性のガス状巨星で、コース変更の価値はありません。」 「一応、デルタ・フライヤーを送って調査してみたら? 全領域をセンサーでスキャンしてみるように。」 うなずき、出て行くチャコティ。 チャコティはブリッジで指示する。「星団を分析する。第3レベルだ。トム、デルタ・フライヤーの準備をしてくれ。ハリー、連続スキャン開始だ。」 キム:「キムからセブン。」 セブン:『こちらセブン。』 「もう少し、長距離センサーの放射線解像度を上げられるか。」 天体測定ラボのセブン。 キム:『右舷の星団を調査せよとの艦長命令だ。』 「了解した。」 パッドにデータを入力するセブン。「このデータを、トレス中尉に届けてくれ。」 受け取る女性クルー。「わかりました。」 廊下を歩き、ターボリフトに乗った。「11デッキ。」 機関室に入った女性は、トレスに手渡す。 トレス:「うちのボーグ・クイーンから? あと 5テラワットは必要ね。センサーアレイに回させて。」 機関部員※1が受け取り、ターボリフトへ。「15デッキ。」 第15デッキは、はじめから狭い通路になっている。すれ違ったクルーに挨拶する。「どうも。」 奥の部屋へ行き、機関部員が話しかける。「仕事中失礼します。」 男性がコンピューターを覗き込んでいる。「もう少しでシュレッツホルトの多重ビッグバン論※2を論破できそうなんだ。もちろんワンの第二仮説※3は既に覆した。」 パッドを見せる機関部員。「パワーを移して欲しいんですが?」 「宇宙史が塗り替えられようって時にか?」 「宇宙の歴史は 160億年も続いてるんです。2、3分増えても一緒ですよ。」 パッドを確認し、コンピューターを操作する男性。「シュレッツホルトは君に感謝するだろう。」 パッドを受け取り、出て行く機関部員。 その座り込んだ男性がいるのは、ヴォイジャーの最下層だ。 |
※1: (Kimble Jemison) 声:咲野俊介 ※2: Schlezholt's Theory of Multiple Big Bangs ※3: Wang's Second Postulate |
あらすじ
セブンの調査により、ヴォイジャーのクルーの中でも特に問題のある 3人が挙げられた。自ら第15デッキで働くことを申し出たモーティマー・ハレン、すぐに病気だといって医療室へ駆けこむウイリアム・テルファー、そしてミスばかりしているタル・セレスだ。ジェインウェイは彼らに機会を与えるため、船外任務を行わせることにした。 ジェインウェイは 3人に自分と共に行う任務の説明を行う。ジェインウェイをパイロットとし、4人はデルタ・フライヤーに乗った。ハレンは研究所に入るための実地訓練としてヴォイジャーに乗っただけで、宇宙探査には興味がないという。突然衝撃が襲い、フライヤーの外殻の一部がはがれてしまった。 何が原因かはわからず、ワープエンジンも停止してしまった。外殻を転送して調べることにする。ワープできるようにするため、近くの放射性リングをもった惑星へ向かう。再び空間異常が近づいてくる。謎の音がシャトル内に響く中、テルファーの姿が消えてしまった。すぐに戻ってきたが、彼の体内には未知の生命体が入り込んでいた。 生命体を転送ロックで外に出すこともできず、トリコーダーで感知もできない。先ほど出した救難信号が、自らのところへ戻ってきた。生命体たちが交信するために送り返しているらしい。テルファーの体を操ろうとしたため、フェイザーで彼を撃つ。すると首元から生命体が飛び出し、コンピューターへアクセスし始めた。ジェインウェイの命令に逆らい、ハレンはフェイザーで生命体を殺してしまう。強い衝撃が走る中、デルタ・フライヤーは惑星のリングへ逃げ込む。危険ではあるが、素粒子を集めればワープできるようになるからだ。 追ってこないと思われた、見えない相手の船が近づいてくる。ジェインウェイは 3人に脱出ポッドに乗るように指示するが、ハレン以外の 2人は最後までデルタ・フライヤーに残ることを希望した。ハレンのポッドを発射する。その時、ポッドが相手へ向かって行く。ハレンはおとりになるつもりなのだ。フライヤーはコースを反転してポッドを何とか転送収容し、船を撃退するためにフェイザーでリング内に衝撃波を発生させる。すぐに逃げ出すフライヤーだが、衝撃波が迫る。次にジェインウェイが目を開けると、そこはヴォイジャーの医療室だった。他のクルーも無事で、異常現象もない。ジェインウェイは生還したことを喜ぶのだった。 |
用語解説など
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感想
当然のことながら普段は全く焦点の当てられない、ヴォイジャーの「その他の」クルーが登場します。TNG "Lower Decks" 「若き勇者たち」では少尉が、VOY "Learning Curve" 「バイオ神経回路」ではマキ出身のクルーが扱われ、それらと似た印象を受けます。少し違うのは、士官でもマキでもなく、通常なら宇宙艦には乗れないような落ちこぼれ下士官だということですね。 展開的にはありきたりですが、相部屋の様子がわかったりして面白い描写が見られました。CG もすごいですしね、いつも通り。 |
第139話 "Child's Play" 「苦悩するボーグ・チャイルド」 | 第141話 "Live Fast and Prosper" 「宇宙詐欺師ダーラ」 |