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ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第20話「繁殖期エロジウム」
Elogium

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・イントロダクション
チャコティがターボリフトのドアを開けると、男女のクルーが抱き合ってキスをしていた。慌てて言い訳しようとするクルー※1に、言わなくてもわかっているというチャコティ。2人は歩いていった。野菜を持ったパリスとケスもやって来て、一緒にターボリフトに乗る。どうかしたんですと聞くパリスに、図らずも艦内の大胆な逢い引きの現場を目撃したと話すチャコティ。見たかったなというパリス。チャコティは第6デッキへ行くように指示した。
食堂に仲良く野菜を運んできた2人を見て、ニーリックスは気に入らない。キャベツにスポーンビートル※2が入っていることに気づいた。オブリシアンキャベツ※3の受粉を助ける虫で、綺麗な縞模様ねと喜ぶケス。サラダの中に入ってたら艦長は引き付けを起こすというニーリックス。何が気に入らないのか話してというケスに、ただ忙しくて、それで後でトム・パリスと会うのかと尋ねる。大体なんで一緒に水耕栽培室※4から来たのかというニーリックス。怪しいもんだといわれ、ケスはトムとはただの友達なんだからいい加減にしてという。君はあいつがどんな目つきで君を見てるか気が付いていない、男だからわかる、君を狙ってるというニーリックス。ジェインウェイから上級士官のブリッジへの招集がかかり、パリスはケスに一声「じゃあね」といって出て行った。ますます気に食わないニーリックスは、後は1人でできるからもういいという。怒って出て行くケス。
ブリッジに入るパリスに、左舷前方に奇妙なエネルギーパターンを捉えたというジェインウェイ。磁気障害のように思われますというキム。接近して調べることにする。チャコティを見て、何か気にかかることでもと尋ねるジェインウェイ。チャコティはターボリフトでキスをしていた者がいたことを話し、艦内恋愛に規則を設けた方がいいのではと進言する。艦隊の基本方針は士官の生活に干渉しないものだというジェインウェイに、状況が状況ですから恋愛が思わぬ問題に発展するかもしれませんというチャコティ。心配はわかるけど仕方がない、故郷を離れてみんな寂しいというジェインウェイ。全員がカップルになるでしょうというと、あなたもですかと聞くチャコティ。立場上許されない、マークが待ってるんだから故郷へ帰るつもりよとジェインウェイはいった。映像可能域に入り、スクリーンに出す。赤いエネルギーのもやのようなものが映った。拡大すると、それは宇宙空間を泳ぐ生物の集まりだった。先ほどのエネルギーパターンは生物の有機的パターンと一致している。ゆっくりとバイオスキャンが可能な範囲まで近づく。
水耕栽培室でキャベツにスポーンビートルを放しているケス。キャベツを見ながら虫の入った容器を手に伸ばし、何匹もまとめてつかんだ。それを口に入れ、食べ始めた。ふいに我に返り、手に持ったスポーンビートルを見つめ、ケスは自分のしていたことに気づいた。

※1: (Gary O'Brien)

※2: spawn beetle

※3: Oblissian cabbage

※4: airponics bay
訳出されていません


・あらすじ
その群れは秒速3,000キロメートルで無機物を摂取しながら移動していた。ケスは異常な食欲で土や花まで食べていた。ニーリックスが医療室に担ぎ込む。生物の群れが通った後に残す磁気のせいで、ヴォイジャーは群れの中に引き込まれてしまった。
群れから抜け出すため、ディフレクターから高周波を出して道を開けてもらうことにする。生物のせいで艦内の電気泳動活動のレベルが上がり、それがケスにも影響しているようだ。ケスはドクターのオフィスにフォースフィールドを張って閉じこもってしまった。説得のためジェインウェイが中に入れてもらう。ケスの背中にできたこぶ、それは子供を育てるためのもので彼女が「エロジウム」と呼ばれる期間に入ったことを意味していた。本来なら4歳と5歳の間に起こるのだが、群れの影響で早まってしまったらしい。そして問題は、一生に一回しかエロジウムにはならないことだった。
若い体で子供を産んで良いのかという問題以前に、ニーリックスは子供を作ることを決心できずにいた。パルスを発射して生物は道を開け始めたが、攻撃ととられてしまったためか生物の色が変化してヴォイジャーのエネルギーを吸い取り始めた。さらにこれまでの生物の何倍もある巨大な個体が姿を現した。
小さな方は大きな方に、先ほどヴォイジャーにしたように張り付いている。大きさの違いは性別で、ヴォイジャーを仲間と思っているようだ。ニーリックスは父親になる決心が付いた。ケスは子供を作る前の儀式のため、ドクターに足をもんでもらう。だが今度はケスが不安になっていた。ヴォイジャーは瞬間的にエネルギーを放出して群れを抜けようとしたが、大型の生物が攻撃してきた。
逆にこちらが体当たりしても、さらに強い攻撃を返してくるだけだ。チャコティは小さい生物がしたように、色を変えて回転し、服従の意を表わしたらどうかと提案する。プラズマ残留物で船の回りを青くし、回転させる。エンジンに着いていた生物は離れ、ヴォイジャーは群れを抜けることができた。ケスは子供を作らないことに決め、エロジウムは終わった。がっかりするニーリックスに、ケスはドクターによればあれは本当のエロジウムではなく、ちゃんとした年齢になればまた起こることを話した。その時は君にそっくりな娘が欲しいというニーリックスと、ケスは抱き合った。そしてワイルドマン少尉は、DS9にいる夫との間の子供を妊娠していることを明らかにした。ジェインウェイはおめでとうというのだった。


・用語解説など
サマンサ・ワイルドマン
Samantha Wildman
(ナンシー・ハウアー Nancy Hower) 宇宙艦隊少尉。後にも登場、ファーストネームは後に言及。このキャラクターの名前は、この話の原案・共同脚本のジミー・ディッグスが同じ名前の少女に敬意を表して名づけました。7歳で亡くなったその少女の腎臓が、ディッグスの妻である Linnette に移植され命が救われました。実際のサマンサは動物が好きだったため、ヴォイジャーのサマンサも宇宙生物学部門のリーダーになったということです。声: 石塚理恵

群れ
swarm
マッシュドポテトのバターがけ
mashed potatoes with butter
ターグ・スクープ
targ scoop
ターグはクリンゴンの動物。TNG第6話 "Where No One Has Gone Before" 「宇宙の果てから来た男」など
陸上用の攻撃車両
ground assault vehicles
電気泳動
正確には電気泳動活動 (electrophoretic activity)。TNG第171話 "Genesis" 「恐怖のイントロン・ウィルス」でも言及
僧侶の帽子
mitral sac
エロジウム
エロジアム elogium
(交際)
fraternization
「子供が産めるように」としか訳されていません
イパサポー
ipasaphor
ガボスティシチュー
gabosti stew
リリシシン
rolisisin
グリー
Gree
ブリーン
ブリーン人 Breen
TNG第111話 "Hero Worship" 「暗黒星団の謎」などで言及、DS9第77話 "Indiscretion" 「デュカットの娘」で初登場
スケーソス
Scathos
プラズマ残留物
plasma residue

・感想
少し性的表現が多いエピソードでしたが、スタートレックらしく明るくまとめられています。ワイルドマン少尉の赤ちゃんにも注目していきたいところですね。


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