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ディープスペースナイン エピソードガイド
第77話「デュカットの娘」
Indiscretion

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・イントロダクション
※1部屋で瞑想をしているキラに、司令室のウォーフから通信が入る。キラの古い友人のラズカ・カーンからだ。キラは笑い、つなぐように言う。ラズカに商売の調子はどうと聞くキラ。占領時代の方がよかった、金属スクラップを売るよりベイジョーでの密輸の方が面白かったというラズカ※2。ラズカは、ラヴィノク※3の手がかりをつかんだという。この前は噂だったが、今回はものがあるという。センサーアレイらしき破片を見つけていた。DS9へ持ってくるように頼むキラだが、バッドランドを離れられないというラズカ。仕事があるというと、ソリアン※4に追われる身ですものねというキラ。だから俺の方へ来てくれないかというラズカ。もう6年になり、ラヴィノクが見つかったとしても生存者がいるとは限らないというキラ。そいつは見てみないとわからない、待ってるぜといってラズカは通信を終えた。

※1: 監督はTNGラフォージ役の、レヴァー・バートン。DS9では初めてです

※2: Razka Karn (ロイ・ブロックスミス Roy Brocksmith TNG第47話 "Peak Performance" 「限りなき戦い」のシルナ・コルラミ (Sirna Kolrami) 役。映画「トータル・リコール」(1990)、ドラマ「ピケット・フェンス ブロック捜査メモ」(92〜96、サブレギュラー)、新スーパーマン「仕組まれた能力テスト」(93) に出演。2001年12月に死去) 声はVOY、ニーリックス役の長島雄一氏。どちらも商売人^^;

※3: ラヴィノック Ravinok

※4: Tholians TOS 第64話 "The Tholian Web" 「異次元空間に入ったカーク船長の危機」など。DS9でよくセリフに出てきます。訳されていません


・本編
オドーは保安室でキラに報告を行っている。以前貨幣検出所に侵入したトレロス・ブレンを窃盗の容疑で捕まえた。オドーはこそ泥とはいえ、粘り強いところは誉めてやらないとねという。無反応のキラに、今のはジョークだというオドー。キラは謝り、ラヴィノクのことを話し出す。キラは6年前に遭難して生存者がいないのはわかっているという。オドーはそうではなく、幸運を祈る、がんばってといいたいという。ラヴィノクにはキラの友人であるロリット・アクレム※5が乗っていた。オドーは心の中では生存者がいないと思っていても調査に行かないと気が済まないでしょうとキラに言う。見つかるといいですねというオドー。
キラの部屋にシスコがやって来た。キラに出発を遅らせるように頼むためだ。今回ラヴィノクを探しに行くことがカーデシアの耳に入り、カーデシア側からも同行させたいという許可を求めて来た。シスコはキラに相談すると答えた。ラヴィノクはベイジョー捕虜を運ぶためのカーデシアの船だった。何も私と一緒でなくてもというキラに、今回の要請はカーデシア革命政府のトップから来たというシスコ。カーデシアと和平協定を結んだ今、共存していかなくてはいけないと話す。キラは52時間以内に来なければ一人で行くと伝えてくださいという。シスコは承知し部屋を出ていった。だがやはりキラは不服のようだ。
夕べはイエイツと楽しく過ごせたかシスコに聞くダックス。イエイツは明日また発つという。真剣な交際に発展したようねというダックスに、全然イエイツはそんな風には見えないというシスコ。丁度そこにイエイツ※6がやってきた。明日は出発しなくていいことになったという。次の出発は仕事が決まるかによる。イエイツはベイジョー商務省が貨物船の船長を募集していることを2人に話す。採用してもらえれば、自分の船と自分で選んだクルーが手にはいる。一番いいことはいつもこの星域にいられることだというイエイツ。ダックスに住む場所を聞かれ船に住むつもりと答えるイエイツだが、ダックスはDS9に住むように提案する。シスコに部屋を見繕ってもらえればいいという。戸惑うシスコ。イエイツはベイジョーで会合があるためシャトルに乗らなくてはならない。シスコとキスをして歩いていった。思った通り彼女真剣じゃないというダックス。
司令室に戻ったシスコ。ウォーフがカーデシアの輸送船ラボル※7から通信が入り、同行する代表を転送する許可を求めていると報告する。随分急いでいるのねとため息をつくキラ。許可するシスコ。転送されて来たのは、ほかでもないデュカットだった。キラにいつでも出発できるぞという。

※5: Lorit Akrem

※6: 3話ぶりの登場

※7: Rabol


シャトル※8は6時間後にバッドランドに到着する。キラは自分が上官で、同行を許可したのだから命令には従うようにデュカットに忠告する。早く任務を終わらせたいと思うのは同じだというデュカット。なぜデュカットが派遣されて来たのか聞くキラ。ラヴィノクはデュカットの指揮下にあり、クルーも部下だったという。これは義務だというデュカット。デュカットもキラが行く理由を尋ね、キラは捕虜として乗っていたロリットのことを話す。個人的な理由だなというデュカットにキラはそれがいけないって言うのという。デュカットはそうではない、個人的な理由は任務において励みになるといって、ロリットとの関係を聞く。キラはロリットがシャカール※9に引きあわせてくれたという。悪名高きシャカールか、どうしてもシャカールの部隊だけは捕らえられなかったというデュカット。デュカットは誤解されると困るがといい、キラは新しいベイジョーを象徴しているという。占領時代の灰の中から生まれ、鋼の様に強い心を持っているというデュカット。キラは笑い、シスコの言う通りデュカットは演説を始めるとナルシストだという。デュカットはカーデシアに占領されたことはベイジョーのためになった面もあると思うという。大量虐殺や強制労働がというキラ。むごいこともあったかもしれないがベイジョーの民はかつてないほど強くなったとデュカットは言う。占領したころは閉鎖的な弱い国だったが、今ではアルファ宇宙域において確固たる将来があるとされているという。それは人々が努力したからだというキラ。しかしカーデシアとの関係は進展していくだろうとデュカットはいい、同盟国としてだけではなくいずれは友人になるという。結構だわ、私たちはどうかしらねというキラ。まだ話そうとするデュカットに、キラは残りの時間瞑想してすごそうという。黙っているのは辛いが静かにしようというデュカット。黙ったデュカットを見て、キラはこれでお互い生きて帰れそうねといった。
イエイツとシスコはディナーを始めた。アージン大臣※10に会ったら20分も経たないうちに決まったというイエイツ。輸送船の船長の件だが、もちろん2つ返事で引きうけたという。一言、おめでとうとだけ言うシスコ。それだけといわれイエイツのほおにキスをするが、イエイツはそうではなくシスコの感想を聞きたいという。シスコは素晴らしいと思う、会う機会も増えるという。イエイツはダックスが言っていたように、ステーションに住むつもりだと言った。それを聞いたシスコは一歩前進だなと言う。どういうことと聞くイエイツに、額面通り一歩前進だと言う。悪い方かいい方かと尋ねられ、もちろんいい方だと言うシスコ。もう少し喜んでくれてもいいんじゃないとイエイツに言われ、もちろん嬉しいとシスコは言う。だがシスコはイエイツにDS9に住もうと思っているのに、さっきの気のないセリフは何なのと言われてしまう。怒らせるつもりはなかったというシスコ。イエイツは本音を吐いたのよといって、真剣な関係が恐いんでしょうという。そして話はおしまいといい、仕事は断ることにするというイエイツ。シスコはため息をついた。結局イエイツは無言のまま、部屋を出ていってしまった。
キラたちはバッドランドでラズカに会う。ラズカが持って来た破片は、フェレンギ人の金属スクラップ商人から買ったものだという。デュカットが調べると、確かにウリディウム※11合金でできていた。ラヴィノクのものかわかるか聞くキラに、何も言わずスキャナーで調べつづけるデュカット。何でこんな奴連れて来たんだというラズカ。キラも連れてきたくはなかったという。あんたをマキに売れば大金が手に入るのにというラズカに、デュカットはカーデシア政府もラズカを捕らえられれば喜ぶだろうという。君はラズカ・カーンだろうといい、カーデシアの主な逮捕状だけでも12も出されているという。この際協力し合った方がいいというデュカットに、生まれ変わったガル・デュカットはお優しいんだなというラズカ。5年前強制収容所でベイジョー人を死ぬまで働かせたり、たてつく者は殺したことはすっかり忘れたようだなとラズカは言う。デュカットは破片がラヴィノクのものだ、間違いないという。見つけた場所を聞くキラ。そのフェレンギ人の部下によれば、ドザリア※12星系を通過したときに見つけたものらしい。あの星系にはMクラスの惑星が一つあったはずだというデュカット。ラズカはギリギリMクラスだといい、その軌道にあったという。キラはドザリアは行くことにするといい、ラズカにお礼を言う。ロリットは友達だった、何かわかったら教えてくれというラズカ。シャトルはバッドランドを出る。
ラヴィノクはなぜコースを何光年も外れたのか不思議に思うキラ。中央司令部は捕虜が逃げ出そうとしてラヴィノクを破壊したと考えていたというデュカット。あるいはナビゲーションアレイが壊れたか、亜空間偏差に巻き込まれたかというキラ。真相解明できればよいがとデュカットは言う。そして惑星の軌道に入った。だがイオン干渉が激しく、センサーはほとんど使い物にならない。キラはかすかなマグネトン反応を探知、壊れたワープコアからのものかもしれない。デュカットは転送降下しようと言うが、イオン干渉のため身体が半分飛び散ってしまうというキラ。昔ながらの方法、つまり着陸することにする。難しいぞ、よければ私が操作するがというデュカットに、死んでもお断りとキラは言った。
砂山を歩きながら、さわやかな天気だなというデュカット。日差しは強いがこのぐらいが気持ちいいという。こんな猛暑をさわやかだというのはカーデシア人だけというキラに、ベイジョー人はひ弱だからなという。私なら大丈夫というキラ。そして2人は不時着したラヴィノクの残骸を発見した。

※8: 今回使っているのは、U.S.S. リオグランデ。NCC-72452、ダニューブ級

※9: Shakaar DS9 第70話 "Shakaar" 「シャカールの乱」など

※10: Azin

※11: uridium DS9で以前精練が行われていました。DS9 第53話 "Civil Defense" 「暴徒制圧モード始動」より

※12: Dozaria


クワークの店。ダックスとベシアは、シスコがイエイツに言った「一歩前進だな」という言葉について話している。言ったのはそれだけだというシスコ。曖昧な表現だ、大きく一歩前進といわないだけましだろうというベシア。ダックスはすぐにイエイツのところへ行き、謝って君への愛は永遠だといえばいいという。ベシアは非を認めた上でステーションに来てくれと頼むようにいう。クワークが口を挟み、シスコに時間をかけて考えた方がいいという。自分ほど女に詳しい奴はいませんというと、ベシアは大勢いるという。地球人の男は女を喜ばせることしか考えていない、だがフェレンギ人は違うというクワーク。甘やかしたら付け上がるという。もしもっと会ってよといわれたら、二度と会わないと脅すように言う。そして彼女に捨てられたらというダックス。ホロスイートがあるでしょうという。よくフェレンギ人が絶滅しないものだというベシア。ダックスはシスコの気持ちを聞く。ステーションにいて欲しいのと尋ねるが、シスコは貴重なアドバイスをありがとうといい歩いていった。ここだけの話、イエイツがステーションに来ることをどう思うとダックスに聞くベシア。一歩前進ねと答える。大きな一歩だというベシア。
船の残骸を調べるキラとデュカット。フェイザーの攻撃を受けた跡があり、ただの遭難ではない。戦闘の後墜落したようだ。近くには円形に並んだお墓があった。その数は12だが、クルーと捕虜の数は合わせて50人。残りの者はどこにいるのかわからない。デュカットは遺体の確認を始め、キラも手伝おうとする。だがデュカットは断る。カーデシアでは弔いの儀式は厳粛であり、同胞以外の者が死体を見ることは死者を汚すことになるという。ベイジョー人もいるかもしれないというキラ。確かに、ただベイジョー人は死者の肉体より魂に重きをおいているのではなかったかというデュカット。カイ・メラサ※13は「死が訪れた肉体はもう抜け殻です、魂は既に預言者たちの下へと最後の旅に出ています」※14と言ったという。キラに自分の流儀でやらせてくれないかと頼む。キラは少し考えたが、ベイジョー人の名簿は持って来たためイヤリングさえあれば刻印から身元は分かるといい、ラヴィノクのコンピューターを調べることにした。命令コードが必要だが、6年前のカーデシア軍部の標準コードならベイジョー情報部から教わってきたというキラ。デュカットは見直したといい、墓を掘り始めた。
キラはコンピューターの記録の調査を行っている。墓を調べていたデュカットは、中からイヤリングと、一つのブレスレットを掘り出した。握り締め、それを見つめるデュカット。キラがラヴィノクから出てきてコンピューターが作動したという。だがデュカットは腰を下ろしたまま無言でいた。手に持っているのはベイジョー人が愛の証として身につけるブレスレットだ。名前はトーラ・ナプレム※15だというデュカット。ラヴィノクに乗っていたのはキラの友人だけじゃないという。キラは愛人としてベイジョーの女性を囲っていたカーデシア将校は多かったという。デュカットは首を振り、私たちは愛し合っていたという。占領時代の司令官とベイジョー女性がと驚くキラ。妻は一生知ることはないだろうとデュカットは言う。そのことについては話したくないといった。キラはデュカットが集めたイヤリングを確かめ、ロリットはここじゃないという。コンピューターの記録によれば、ラヴィノクは正体不明の戦艦2隻に襲われ、この惑星に不時着させられたという。連れ去られたか、もしくはこの惑星上にまだいるかもしれない。シャトルで軌道上からスキャンしてみるように言うデュカット。だが干渉がひどいためそれはできない。だが別の方法があるというキラ。本来ならこういう条件下では12メートルしか使えないトリコーダーでも大丈夫な方法だ。占領時代、レジスタンスの戦士は皮膚の下にトリトニウム※16の同位元素のインプラントを埋め込み、探知できるようにしていたというキラ。トリコーダーにトリトニウムの反応が出た。そちらの方向へ歩き出す2人。
2人は洞窟で一晩過ごすことにしたが、デュカットは不満らしくうろうろしている。キラに言われ、腰を下ろすデュカット。だがその瞬間大きな声を上げて痛がった。何かの上に座ったらしい、尻に刺さっていると苦しむデュカット。キラが見て、抜くと痛いという。抜かなくても痛い、早く抜いてくれというデュカット。思い切ってキラが抜くと、それは大きな針だった。デュカットに見せるキラ。傷口に皮膚再生装置を当てて治療するように言うキラ。早速装置をお尻に当ててこすり始めるデュカット。キラはその様子を見てこらえきれずに大笑いしだす。デュカットも笑いはじめ、さらに笑えることに装置が動かないという。キラはまた大きく笑い、スイッチが入っていないという。スイッチを入れ、当てるデュカット。痛みが引いて来た。キラはやっとで笑いが収まり、デュカットに戦場の携帯用非常食を渡す。味は改良されたんだろうなというデュカットに、口に入れたキラは昔よりまずくなっているという。食べ始めるデュカット。キラはコンピューターの名簿で見たジヤルという名前について尋ねる。船に乗っていた2人の民間人は、さっきのトーラ・ナプレムとトーラ・ジヤル※17。13歳の女の子だ。いまさらナプレムの妹と言っても信じないだろうなというデュカット。ジヤルはカーデシアの名前で、考えられるのは一つしかないというキラ。ナプレムの娘、つまりジヤルはデュカットの娘だったのだ。通りで焦るはずねというキラ。早く助けてあげたいというが、デュカットはジヤルが生きていれば殺すしかないといった。

※13: Kai Meressa

※14: "What remains after death is but a shell-a sign that the pagh has begun its final journey to the Prophets." pagh とはベイジョーで魂のこと

※15: トーラ・ネプレム Tora Naprem

※16: tritonium

※17: トーラ・ジアル Tora Ziyal


キラとデュカットは再び歩いている。ジヤルを殺すなんて許さないというキラ。ほかの生存者のことを考えたらどうだ、ジヤルは任せろとデュカットは言う。カーデシア人にとって家族ほど大切なものはないんでしょうというキラ。私には妻と7人の子供がいるというデュカット。キラはナプレムと関係を持つ前に考えろという。軽率だったが誤りは自分で正すというデュカットに、ジヤルはベイジョーに連れて行き私が育てるというキラ。立ち止まり、カーデシア人を父に持つ子が迎えられるのかというデュカット。だから2人を遠くの星に送ろうとした、占領時代が終わればベイジョーにもカーデシアにも居場所はないという。強制収容所にというキラにデュカットは否定し、ラヴィノクは貨物船とランデブーしてナプレムとジヤルはリセピア※18にいき、そこで平和に暮らすはずだったという。それならまた別の星にやればいいじゃないというキラ。デュカットは自分の地位が安泰していないためできないという。革命政府に協力したことで多くの敵を作り、ジヤルのことが知れれば命取りになるという。あなたが守りたいのは家族ではなく自分の身じゃないというキラ。デュカットは自分を守れば家族を守ることになるという。犠牲になるのはジヤルだけといい、娘まで殺すというデュカットがわからないというキラ。ナプレムを愛していたんでしょう、お墓で泣いていたのは嘘なのというキラに、とても愛していたとデュカットは言う。ジヤルをこの手にかけたら墓の上で涙をこぼすだろう、だがその時が来たら邪魔しないでくれというデュカット。
シスコとジェイクは朝食を始める。昨日ノーグと話していたらイエイツに会い、仕事を断ったといっていたというジェイク。なぜ断ったのか言っていたかと聞くシスコ。シスコが嫌がったからだという。シスコは男女の関係はちょっとしたことでこんがらがるという。でも今回は違う、父さんは恐いんだというジェイク。イエイツはシスコのために人生を変えようとし、問題があればシスコは責任を感じる。だから恐いんだという。今のは自分で考えたのかというシスコ。ジェイクはノーグを話し合った結論だという。ジェイクはノーグにシスコとイエイツのことを話していた。気に病むことはない、仕事をどうするかはイエイツが決めることで、ステーションに住むことも同じだと言うジェイク。うまく行くかどうかはやってみないとわからないという。今の話をイエイツにしたのかと聞くシスコ。ジェイクはノーグとも話し合ったが、父さんが自分からした方がいいと思ってという。うなずき、わかったというシスコ。ジェイクに勇気は出たと聞かれる。
キラとデュカットは、働かせられている人々を発見する。デュカットはスコープでみてブリーン※19だ、ここで何をしているという。トリコーダーによればその辺りにはディリチウムが多くあり、ブリーンは生存者を使って掘り起こしているらしいと言うキラ。デュカットは納得し、ブリーン星は凍り付いた惑星で、この星では暑すぎて働けないだろうと言う。誉めてるのとキラに言われ、ただ頭がいいと思っただけだと言うデュカット。スコープを見ていたデュカットは、何かを見つけたようだ。キラがどうしたのとスコープを覗く。そこには少女※20が映っていた。あの子ねというキラ。デュカットは娘だといった。

※18: Lissepia リセピア人は DS9 第15話 "Progress" 「第5の月“ジェラドー”」などに登場、そのほかセリフ中によく出てきます

※19: Breen TNG 第84話 "The Loss" 「失われたテレパシー」など。恐らく姿が出るのははじめて。ただしスーツに覆われています

※20: (サイア・バッテン Cyia Batten VOY第149話 "Drive" 「愛の危機」のイリーナ (Irina)、ENT第93話 "Bound" 「誘惑の甘い罠」のナヴァール (Navaar) 役)


キラは助けを呼ぶために、デュカットにDS9へ戻り応援を呼んできてと頼む。だがキラに戻れとデュカットは言う。キラが命令だと言っても従えないと言うデュカット。カーデシア軍部に正式に抗議しても構わないという。デュカット一人を残しておけないと言うキラ。それなら2人で協力して助け出すしかないだろうとデュカットは言う。キラはデュカットのいう通りにする。でもジヤルを殺したら、必ずあなたを殺すと言うキラ。
採掘場に2人のブリーンがいる。前から別のブリーンがやってきた。軽く会釈すると同時に、やってきたブリーンを殴り倒した。マスクを取り、近くにいるベイジョー人に助けに来たというキラ。捕虜はベイジョー人だと驚いている。デュカットもブリーンの格好のまま、近くにいたカーデシア人のヒラー※21に仲間を集めるようにいう。キラはブリーン人の見張りの数を尋ねる。常時8人はいると答えるベイジョー人。また、捕まっている者は31人だった。キラはロリットのことを聞く。しかしロリットは2年前に死んでいた。デュカットはマスクを外し、そんな時間はない、トーラ・ジヤルはどこだと聞く。何も教えないでというキラ。ベイジョー人はカーデシア人のデュカットの顔を見て驚く。和平協定を結んだのと説明するキラ。ジヤルはどこだ、早く言えとデュカットが言っていると、ブリーンが攻撃して来た。応戦するキラたち。だがデュカットは一人で奥の方に行ってしまった。キラが呼び止めることもできない。見張りを倒すと、多くの捕虜たちが出て来た。鉱山の入り口で落ち合うように言うキラ。
デュカットは一人のブリーン人を殴り倒し、ジヤルはどこだと尋ねる。だが何も答えない。再び歩き出すデュカット。キラもデュカットの後を追う。
水くみをしている女の子がいる。デュカットが近づき、ジヤルと声をかける。お父様というジヤル。喜び、お母様はと聞く。しかしデュカットは武器をジヤルに向けた。キラがやってきた。デュカットに銃を向け、やめるようにいう。こうするしかないというデュカット。本当は殺したくなんかないはず、武器を下ろすようにキラはいう。断るというデュカット。ジヤルは、カーデシア人のみんなは本国には帰れないだろうと言っていた、でも信じなかったという。キラはジヤルに逃げるように言う。ジヤルはデュカットが助けに来てくれるのを夢に見ていた、だから生きてこられたと言う。そしてジヤルはデュカットに近づきながら、お父様と行けないなら死んだ方がいいといった。そしてデュカットは武器を捨て、ジヤルを強く抱きしめる。一緒に帰ろうというデュカット。ジヤルは喜び、再び抱き合う2人。
シスコは貨物の整理をしているイエイツに話しかける。シスコはベイジョー商務省の仕事の話だけどといい、君がぴったりだという。ジェイクと話をしたのねというイエイツ。どうしてわかるというシスコに、頭のいい子だもの、お母様に似たのねとイエイツは言う。シスコはいいニュースだったのに見当違いのことを言ってしまったと謝る。一歩前進なんて、どういうつもりだったかわからないという。考えてみてとイエイツ。本当は君のために喜ぶためだったのに、不安になってしまったとシスコは言う。一人の女性と真剣に付き合おうとすることは考えたことがなかったという。こんな仕事に就いているせいでジェニファーを死なせてしまい、今度もし君に同じことがというシスコ。イエイツはそれは自分が決めることだという。そしてイエイツはベイジョーに行かなければという。実はイエイツは仕事を断っていなかったのだ。笑うシスコ。イエイツはあなたは本当にいい人よ、でも女心を勉強しなきゃとシスコに言い、自分のために部屋を用意してくれるように頼んだ。キスしようとするシスコをかわし、歩いていくイエイツ。
ダックスはキラに、デュカットとの旅はどうだったと尋ねる。結構楽しかった、特にお尻に岩のとげ※22が刺さったときのデュカットの顔は最高だったと笑うキラ。ダックスは自分も見たかったという。デュカットがやってきた。ジヤルはどこと聞くキラ。船に乗っており、もうすぐ出発するという。ダックスは失礼するといって離れていった。お礼を言いたい、楽しい旅をさせてもらったというデュカット。本当にジヤルを連れて行くのと聞くキラ。6年ぶりだから、父親と家が必要だとデュカットは言う。大騒ぎになるんじゃないのというキラに、デュカットはまた連絡するといい歩いていくのだった。

※21: Helar (Thomas Prisco) 訳されていません

※22: sand spine


・感想
デュカットにベイジョー人の女性との娘がいることが明らかになります(日本語タイトルでわかりますが…)。殺そうと思っていたデュカットも、やはり娘であるジヤルを殺すことはできませんでした。これからどうなるのかが注目です。キラとデュカットも以前とは違う関係になりつつあるようです。
サブストーリーはシスコとイエイツの関係。シスコは女性に対してはジェイクに教わるところが面白いです。
indiscretion : 軽率、無思慮、無分別


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