USS Kyushuトップに戻る

ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第21話「現実への脱出」
Non Sequitur

dot

・イントロダクション
「ヴォイジャーからシャトル・ドレイク※1へ。緊急転送の準備を…」ジェインウェイの呼ぶ声が聞こえる。「ハリー、ハリー…。」キムは女性に起こされて目を覚ました。顔を見て驚くキム。彼女は恋人のリビー※2だった。さらに窓の外の景色は、サンフランシスコのものだったのだ。

※1: シャトルクラフト・ドレイク Shuttlecraft Drake
これとは別に U.S.S.ドレイクが2種類あります (ウォンバンドゥ級、NCC-20381 とアンドロメダ級、NCC-70956)

※2: (ジェニファー・ガッティ Jennifer Gatti TNG第142・143話 "Birthright, Part I and II" 「バースライト(前)(後)」のバエル (Ba'el) 役) 声: 千島楊子


・あらすじ
わけのわからないまま、今日はミーティングがあるといわれるキム。そこは過去ではなく現在で、まぎれもなく地球だ。ヴォイジャーの追悼式が2ヶ月前に行われており、キムの親友のダニー・バードが乗っていたらしい。家の近所のコジモという店主によれば、リビーとは婚約していてキムは新しい船を設計したという。上官と共に新しい船である、イエローストーンを提督らに紹介するミーティングに出るが、もちろんキムは説明できない。
自分の記録を参照するキム。アカデミー卒業後ヴォイジャーでの勤務を志願するが却下され、艦隊機関部の船の設計者になっていた。機密扱いになっていたヴォイジャーに関する記録によれば、オペレーション主任はダニーになっていた。キムは乗船名簿にパリスの名がないことに気づき、最後に確認されたというパリのマルセーユへ向かった。
そのバーで、パリスは堕落していた。DS9まで行ったところは実際の現実と同じだったが、クワークとけんかして留置され、ヴォイジャーでの任務は却下されていたのだ。シャトルで何があったか一緒に突き止めたいというキムの言葉も、無駄でしかなかった。そのキムとパリスの話を、コジモが密かに聞いていた。キムはヴォイジャーのセキュリティコードを使ってアクセスしていたため、艦隊本部に出頭を要請された。現実が変わったと訴えるキムの話も証拠がないため信用されず、さらにパリスと会ったことでマキのスパイだと疑われてしまった。足にアンクレットをはめられ、保安部に監視されることになった。
キムはコジモの姿を借りて自分を監視していた、時間を超越した謎の存在に話を聞く。シャトルで時間の流れに突っ込んだため現実が変わってしまい、もう一度同じことをすれば戻れるかもしれないが全く別の時間にいってしまうかもしれない。何としても戻りたいというキムに、コジモは時間の流れの位置の入ったチップを渡した。キムはアンクレットを無効にした。リビーに別れを告げ、追ってくる保安部員から逃げるキム。追いつめられたキムを救ったのは、パリスだった。
戻るには船が要るため、パリスの持っていた小型転送機で本部のキムのオフィスに入り、そこからイエローストーンの発進コードを入力する。スペースドックを何とか脱出したが、ネビュラ級の宇宙艦が追ってきた。攻撃を受けるが、新型ワープエンジンのプラズマを利用して相手をまくことができた。事故の状況を再現しても時間の流れに入れない。最後の要素、転送中だったことが抜けていたからだ。回復した船の攻撃を受け、イエローストーンは爆発寸前になる。失敗したら君は死んでしまうというキムを、パリスは転送台に無理矢理乗せて転送させた。爆発するイエローストーン。そしてキムは、ドレイクの中にいた。ブリッジに戻ったキムは、パリスに「借りができたね」というのだった。


・用語解説など
艦隊本部のキムのオフィスにいくつかの額縁があります。最初に映るシーンの左側のものは、宇宙艦隊のアポロ11号400年記念祭へのキムの貢献に感謝しての証書だということです。1969年のアポロ11号から400年後が2369年になり、このエピソードの時点は2372年なので3年前になります。

パリスのセリフ、「えらく感じの悪い流動体生物」とはもちろんオドーのことです

リビーのセリフでライサ (Risa) が出てきますが、「どっかの星」と訳されています

パリスのセリフで「事故の起きた地点」と吹き替えされている個所がありますが、事故が起きたのはデルタ宇宙域なのでミスと思われます


コジモ
Cosimo
(ルイス・ギンバルヴォ Louis Giambalvo) 声: 後藤哲夫
ストリクラー提督
Admiral Strickler
(ジャック・シアラー Jack Shearer DS9第17話 "The Forsaken" 「機械じかけの命」の Vasodia、第63話 "Visionary" 「DS9破壊工作」のルワン (Ruwon)、映画第8作 "Star Trek: First Contact" 「ファースト・コンタクト」などのヘイズ提督 (Admiral Hayes) 役) 4つ星なので階級は大将。声: 水野龍司
ラスカ大尉
Lieutenant Lasca
(Mark Kiely) 声: 樫井笙人

ダニー・バード
ダニエル・バード Daniel Byrd
ヴァルカンモカ
Vulcan mocha
イエローストーン
U.S.S.イエローストーン U.S.S. Yellowstone
イエローストーン級、NX-74751。DS9に配備されているシャトル (ランナバウト) タイプ。別に U.S.S.イエローストーンも (セコイア級、NCC-70073)
テトリオン
tetryon
亜空間でのみ存在し通常空間では不安定な亜原子粒子。TNG第131話 "Schisms" 「謎の第3次亜空間」など
艦隊機関部
Starfleet Engineering Corps
映画ST2 "The Wrath of Khan" 「カーンの逆襲」では宇宙艦隊の技術部隊 (Starfleet Corps of Engineers) として言及
栄誉あるコクラン勲章
Cochrane Medal of Excellence
コクラン (コクレーン) は空間ワープの発明者。TOS第31話 "Metamorphosis" 「華麗なる変身」など
エクセター
U.S.S.エクセター U.S.S. Exeter
アンバサダー級、NCC-26531。コンスティテューション級のエクセターもあります (NCC-1672、TOS第54話 "The Omega Glory" 「細菌戦争の果て」)
(保安アンクレット)
security anklet
時間の流れ
timestream
(クタリアン音楽祭)
Ktarian music festival
クタリアン (クタリア人) は TNG第106話 "The Game" 「エイリアン・ゲーム」、VOY第9話 "Emanations" 「来世への旅」など。「コンサート」としか訳されていません
(スペースドック)
Spacedock
映画ST3 "The Search for Spock" 「ミスター・スポックを探せ!」より。ドアのシーンは TNG第130話 "Relics" 「エンタープライズの面影」のダイソン球の映像より。「ドック」と訳されています
(ドア・ツー・ドア転送)
サイト・トゥ・サイト転送 site-to-site transport
直接転送としても知られます。TNG第77話 "Brothers" 「永遠の絆」など
反物質フィールド
反物質抑制 antimatter containment
TNG第37話 "Contagion" 「埋もれた文明」など
ポーラロン
polaron
亜原子粒子。VOY第11話 "State of Flux" 「裏切り者」など
ディフレクター
ナビゲーションディフレクター navigational deflector
多くの連邦の宇宙艦で、破片、微惑星、微視粒子などの船に衝突する物体を押しやるために使われる強力な前進方向フォース・ビーム生成装置。TNG第74話 "The Best of Both Worlds, Part I" 「浮遊機械都市ボーグ(前)」など

・感想
以前から期待していたエピソードで、それに十分応える出来でした。あまり登場しない地球の様子、時間線の変更 (個人的に好きなネタです) など見所も多く、ヴォイジャーが地球では機密扱いになっていることも明らかになります (多少、本来の時間線とは違う点はあるでしょうが)。それにしても「彼」は何者なんでしょうね。Q ではないようですが…。


dot

previous第20話 "Elogium" 「繁殖期エロジウム」 第22話 "Twisted" 「空間変動波」next
USS Kyushuトップ | ヴォイジャー エピソードガイド