ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第11話「裏切り者」
State of Flux
イントロダクション
ケアリー※1が急いで山を下ってくる。チャコティを呼び、手にはリンゴに似た果物を持っている。これがあの尾根の向こう一面になっていると言うケアリー。ニーリックスはそれを見て、ケイロ※2か、美味そうだ、こいつは猛毒だといった。ヴェイコル魚※3みたいに息を切らす、まず気管が腫れ上がり、窒息すると思った瞬間膝に痛みが走るという。しかもだんだんそれが上の方に上がってくるといったところで、チャコティは説明を止めさせた。とにかく気をつけな、人と同じで果物も見かけで判断しちゃいけないんだというニーリックス。別の野菜を取り出し、食ってみなという。レオラの根っこ※4だ。チャコティはそれを一口食べた瞬間、吐き出した。食えたもんじゃないという。それを探しに来たのが目的なのに、ビタミンとミネラルにかけてはこの宇宙域一だと言うニーリックス。栄養もいいが味も重視して欲しいと言うチャコティを笑うニーリックス。ぜいたくに慣れてる、でもそのうち病みつきになるという。根っこを抜き始める3人。それにどうせハーブと一緒に煮込んでしまえば味はわからないというニーリックス。 ブリッジ。パリスは、別の船が近くにいることに気づいた。トゥヴォックに側面EMスキャンをかけるように頼み、座標を言った。太陽の当たる角度によって、軌道上に何かの反射が見えると言う。確かにイオン化の痕跡があり、船があると言うトゥヴォック。遮蔽装置かしらと言うジェインウェイに、こんなタイプは見たことがありません、確かにはわかりませんがセンサーをかわす遮蔽回路※5を搭載しているようですという。ジェインウェイは上陸班のチャコティに連絡を取り、予期せぬ生命反応が出てないかを尋ねる。トリコーダーで調べ、ミミズ※6しかおりません、ニーリックスがソース用に持ち帰りたいと言っていますが、何とかやめさせますというチャコティ。軌道上に不審な船を見つけたことを話し、転送の準備を始めさせるジェインウェイ。チャコティは通信を終え、全上陸班に転送サイトAに集合するように命じた。ポラロン※7を放射すれば肉眼で確認できますと言うトゥヴォック。実行すると、スクリーンに船の影が浮かび上がった。ケイゾン※8の船で、船体デザインはケイゾン・ニストリム※9のものと一致する。直ちに転送するように上陸班に伝えるジェインウェイ。転送室に準備して合図を待つように言うチャコティ。キムはセスカ少尉がいないと言う。コミュニケータの応答もなく、転送室からも信号を捕らえられない。向こうの丘で実を集めていました、近くに洞穴がと言うキム。そこへ入ったら交信できなくなる。チャコティは先に戻るように命じ、セスカは俺が探すと言い歩き出した。 洞穴に入っていくチャコティ。何者かの気配を感じ、隠れた。2人のケイゾン人だ。さらにチャコティは奥へ入る。また誰かがいて、フェイザーを向けた。それはセスカ※10だった。何をしてるんだと言うチャコティに、マッシュルームよ、あなたキノコのスープが好きでしょというセスカ。だからニーリックスに作り方を教えようと思ってと言う。それはありがたいが、早くここを出ないとというチャコティ。だがケイゾンが待ち構えており、発砲してきた。1人を撃ったが、もう1人に撃たれてしまうチャコティ。セスカが反撃する。セスカはチャコティを起こし、歩いて行く。 |
※1: Carey (ジョシュ・クラーク Josh Clark) 前話 "Prime Factors" 「転送・4万光年」に続いて登場。声: 坂東尚樹 ※2: kaylo
※3: vakol fish ※4: leola root ※5: masking circuitry ※6: bloodworms
※7: ポーラロン polaron
※8: ケイゾン人 Kazon
※9: Kazon-Nistrim
※10: Seska |
あらすじ
チャコティの傷は幸い軽傷で済んだ。セスカはキノコのスープをチャコティに持ってくるが、それはニーリックスの料理を勝手に使ったものだったため、罰を命じるチャコティ。ブリッジでは先ほどのケイゾンの船からの救難信号を受け取った。ほかにケイゾンの船もなく、また友好関係を築けるチャンスでもあるため、ジェインウェイは救援に向かう。ケイゾン船の中では、乗員が壁に埋もれるようにして死んでいたが、1人の生存者はヴォイジャーへ転送された。核子放射が起こったため、ブリッジの一部が隔離されている。また、爆発を起こしたコンソールは惑星連邦しかもっていない技術を使っていたのだ。収容されたケイゾンの細胞は全てが無機物と融合したように変化しており、助けるためには血液を交換しないといけない。クルーから適合者を探すことにする。トゥヴォックはケイゾンが連邦の技術を持っていたのは、ヴォイジャーに誰か内通者がいるからだと推測する。惑星の軌道上でセンサーを通り抜けたからだ。そして惑星上でケイゾンに最も近づいたのは、言うまでもなくセスカだった。 機関部によって爆発したコンソールを回収するための作業が始まるが、セスカはチャコティに任務から外される。疑われていると知ったセスカは、それを晴らすためドクターに唯一生き残っているケイゾンを死なせないように頼む。そこでドナーを探しているケスに血液のデータがないと言われるが、セスカは子供の頃の病気のせいで献血はだめだと言われているという。チャコティとトゥヴォックは機関部の中に密かに通信をしていた者がいたことを突き止めるが、発信者はわからない。またセスカはコンソールを回収するため、無許可でケイゾン船に転送した。しかし失敗し、医療室に転送収容される。 ケイゾンへの通信はケアリーのコンソールから行われていたものだった。しかしケアリーはコンソールは誰でも使えたと言って否定する。はっきりするまで自室にいるように命じるジェインウェイ。別のケイゾン船から、カラというケイゾン人が通信してきた。生存者に会いたいという。カラは船と生存者を引き取りたいと言ってきたが、こちらも調べることがあるため返すわけにはいかないというジェインウェイ。しかし一瞬の隙を突いて、ケイゾンの生存者は殺されてしまった。またドクターとケスは、セスカの血液を調べた驚くべき結果を伝える。セスカの血はベイジョー人ではなく、カーデシア人だったのだ。 コンソールの回収が始まり、カラは攻撃を今にも始めようとする。ジェインウェイがその時は総反撃に出ると伝えたため、とりあえず援軍が到着するまではケイゾンは攻撃してこないだろう。そして回収されたコンソールは、ヴォイジャーから持ち出された未完成のフードレプリケーターだということが判明した。うまく取り扱えなかったため、爆発を起こしたのだ。チャコティはセスカに、カーデシアのスパイだったのかと詰め寄る。しかしセスカは、血液が違うのは病気でカーデシア人から骨髄提供を受けたためだと言う。チャコティは何が本当かはわからないといい、今レプリケーターの部品の出所を調べていることを話した。トゥヴォックもケアリーに同じことを伝えていた。後は罠にかかるのを待つだけだ。 新たにケイゾン船が近づいてきているため、長居はできない。罠にかかった者が現れた。使われているコードはセスカのものだったため、犯人はセスカに罪をきせようとしているケアリーと言うことになる。チャコティは医療室のセスカのところへ行った。そして犯人は君だという。自分のコードを使うはずがないと言うセスカ、しかしチャコティはそれこそが狙いであり、コマンドは医療室から入力されたものだと言った。病気や骨髄移植のせいだと言うのも、正確な情報を持つドクターには無意味なことだったのだ。理由を尋ねられ、セスカは一刻も早く帰るためには強い権力と手を結ぶことが一番だと言った。そして専用コードを使い、ケイゾン船へ転送されて行った。ロックのために転送中止できない。船をトラクタービームで捕らえたが、すぐそこまで新たなケイゾン船が近づいてきている。ジェインウェイは仕方なくビームを解除させ、ワープを命じた。チャコティはトゥヴォックに、なぜトゥヴォックとセスカの二度もスパイにだまされたのか、何が悪いのかと尋ねる。地球人では普通ですというトゥヴォック。彼もまた、セスカにはだまされていた。それを聞いて気が楽になったというチャコティ。トゥヴォックに気が楽になる理由を尋ねられたチャコティは、「同病相憐れむ」ってやつさと言うのだった。 |
用語解説など
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感想
これまでほぼレギュラーのように登場していたセスカ少尉、やはりというか何というかスパイだということが判明します。カーデシアがスパイを整形して送り込むというのは DS9 "Second Skin" 「恐るべき過去」でも触れられましたが、その時とは違って記憶は変えられていないようです。 |
第10話 "Prime Factors" 「転送・4万光年」 | 第12話 "Heroes and Demons" 「英雄伝説」 |