ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第57話「霊界からの誘い」
Coda
イントロダクション
通路。急いで歩いているジェインウェイを、ニーリックスが見つけた。1分だけいいですかと聞かれ、1分だけよ、今シャトル格納庫に急いでるんだからと答えるジェインウェイ。夕べは大成功だったですよねと言うニーリックス。すごかったわ、みんな盛り上がっちゃってというジェインウェイ。ニーリックスは定期的に、月一くらいでやったらどうかと提案する。いいんじゃないかしらというジェインウェイ。夕べは何といっても艦長がピカイチでしたといわれ、ありがとう、自信ないけどという。謙遜しちゃって、それで艦長といい、口ごもるニーリックス。何なのニーリックスと尋ねるジェインウェイ。ニーリックスは、その晩はミスター・トゥヴォックをブリッジから出さないでもらえませんかねと頼んだ。多分何とかできるでしょう、でもこれは秘密よといい、シャトル格納庫の中へ入るジェインウェイ。もちろん口は堅いですからといい、ニーリックスは笑った。 惑星へ向かうシャトル。チャコティとジェインウェイが乗っている。ハリーのクラリネット・ソロはいいにしても、トゥヴォックが暗誦したヴァルカンの詩はちょっとねというチャコティ。しかし夕べのハイライトは何といっても、キャスリン・ジェインウェイのバレエ、瀕死の白鳥でしょうという。ジェインウェイは笑い、あれは 6歳の時に習ったの、当時は天才少女と騒がれたという。そうでしょうね、もしニーリックスがまた才能の夕べ※1を開く機会があったら、ぜひ見たいなというチャコティ。ジェインウェイは、だめよ、まだ芸を披露していない人がいるでしょう、たとえばこの船の副長とか、という。私は人前で何かするのは苦手ですからと断るチャコティ。そういわないでチャコティ、何でもいいから人を楽しませればいいのよというジェインウェイ。私の頭にリンゴを乗せて、フェイザーで撃ったらと聞く。チャコティは笑い、いいですね、艦長になるチャンスだといった。急にシャトルが揺れた。気流が荒く、かなり揺れそうだ。変ね、さっきまで乱気流の兆しは全くなかったのにというジェインウェイ。地表付近はかなり荒れ模様だ。光が走った。イオンの稲妻だ。先へ第5惑星へ行って嵐をやり過ごすことにする。しかし落雷を浮け、姿勢制御が効かなくなる。手動に切り替える。爆発が起こった。航行システムがダウン。エンジン逆転、スラスター全開。しかしコンピューターの警告が鳴り、ヒドラジン※2ガスが漏れていると伝える。高度 12キロメートル、船外温度 4,000度。速度を落とさないと、というジェインウェイ。緊急用反重力※3スラスターを使うチャコティ。 シャトルは嵐の中を降下している。岩山をかすめて落ちていく。 墜落したシャトルの中で、チャコティは目を覚ました。ジェインウェイが後方に投げ出され、倒れている。キャスリンと呼び、脈を確かめるチャコティ。再び「キャスリン!」とチャコティは言った。 |
※1: タレントナイト talent night 訳出されていません
※2: hydrazine
※3: 反重力運搬装置、反重力装置、反重力ユニット antigrav |
あらすじ
チャコティの必死の応急処置により、ジェインウェイの一命は取り止めた。シャトルに残っていた痕跡はフェイザーのもので、ヴィディア船に撃ち落とされたらしい。ヴィディア領は既に彼方のはずだが、2人はヴィディア人に囲まれてしまった。チャコティは攻撃を受け、ジェインウェイも首を締められて殺されてしまう。だが次の瞬間、2人はまたシャトルに戻っていた。記憶も残っているため、時間の輪にはまった可能性がある。今度はヴィディア船に攻撃され、シャトルは爆発した。しかし、またシャトルに戻る 2人。 タキオンを放射し、時間の輪を断ち切ろうと試みる。再びヴィディア船が迫ってきたが、突然姿を消した。時間の歪みは消え、無事ヴォイジャーに帰還するシャトル。だがブリッジに戻ると、ジェインウェイたちはヴィディアの攻撃から逃れて帰還したことになっており、時間の輪のことはジェインウェイしか覚えていなかった。ドクターの検診を受けると、彼女は触れられただけではうつらないはずのフェイジに感染していた。そのせいで幻覚を見たのかもしれない。そしてドクターはジェインウェイを苦しめないためだといい、安楽死の道を取る。神経ガスにより死亡するジェインウェイ。だが、再びジェインウェイはチャコティと共にシャトルにいた。前方に光が現れ、シャトルが吸い込まれて行く。次の瞬間、ジェインウェイは惑星上に戻っていた。さらに自分を助けようとして、救うことのできなかったチャコティの姿を見ていた。 だがチャコティには生きている方のジェインウェイは見えず、声も聞こえない。ドクターの蘇生させようとする試みも失敗し、もう一人のジェインウェイは死んだ。生きているジェインウェイは、障害物を突き抜けることもでき、ケスに自分を気づかせようとする。存在に気づいたケス。ヴォイジャーではジェインウェイの捜索が始まる。ジェインウェイは船内で自分だけに見える光の中から、15年前に死んだはずの父親、ジェインウェイ提督が出てくるのを目撃した。 提督はジェインウェイが死に、意識=霊だけが残っている状態だと教える。そして「別の意識」へ一緒に来るように勧めるのだが、ジェインウェイはクルーが自分を見つけてくれるのをあきらめるつもりはなかった。だがクルーの努力の甲斐もなく、葬儀が執り行われた。葬儀でのトレスやキムたちの話を聞き、涙を流すジェインウェイ。 ジェインウェイは提督に言われても、まだヴォイジャーを離れるつもりはなかった。その時一瞬、ジェインウェイはドクターたちの顔を見上げていた。惑星上の瀕死の自分が現実で、今のヴォイジャーは幻覚だと悟る。提督は、彼らの母体へ連れて行こうとする異星生命体だったのだ。提督の誘惑に議論で対抗するジェインウェイ。彼は次こそは屈するのだと言い残し、光の中へ消えた。現実では脳に寄生していた異星生命体が去り、ジェインウェイは意識を取り戻した。嵐に巻き込まれてシャトルが墜落し、ジェインウェイを治療していた段階で寄生したのだ。ヴォイジャーに戻ったジェインウェイは、チャコティとホロデッキを楽しむことにした。 |
用語解説など
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感想
どれが現実かわからなくなるという状態、何度も同じ体験を繰り返す、壁を突き抜けて他人には見えない……などなど、どこかこれまでのスタートレックのエピソードと類似している部分がありました。それはさて置き、ジェインウェイの強い意志は相変わらず力強く、見る方は安心していられます。父親の姿が初めて明らかになるのもポイントが高いですね。 |
第56話 "Alter Ego" 「ホログラムの反乱」 | 第58話 "Blood Fever" 「消えた村の謎」 |