通路。急いで歩いているジェインウェイを、ニーリックスが見つけた。1分だけいいですかと聞かれ、1分だけよ、今シャトル格納庫に急いでるんだからと答えるジェインウェイ。夕べは大成功だったですよねと言うニーリックス。すごかったわ、みんな盛り上がっちゃってというジェインウェイ。ニーリックスは定期的に、月一くらいでやったらどうかと提案する。いいんじゃないかしらというジェインウェイ。夕べは何といっても艦長がピカイチでしたといわれ、ありがとう、自信ないけどという。謙遜しちゃって、それで艦長といい、口ごもるニーリックス。何なのニーリックスと尋ねるジェインウェイ。ニーリックスは、その晩はミスター・トゥヴォックをブリッジから出さないでもらえませんかねと頼んだ。多分何とかできるでしょう、でもこれは秘密よといい、シャトル格納庫の中へ入るジェインウェイ。もちろん口は堅いですからといい、ニーリックスは笑った。
惑星へ向かうシャトル。チャコティとジェインウェイが乗っている。ハリーのクラリネット・ソロはいいにしても、トゥヴォックが暗誦したヴァルカンの詩はちょっとねというチャコティ。しかし夕べのハイライトは何といっても、キャスリン・ジェインウェイのバレエ、瀕死の白鳥でしょうという。ジェインウェイは笑い、あれは 6歳の時に習ったの、当時は天才少女と騒がれたという。そうでしょうね、もしニーリックスがまた才能の夕べ※1を開く機会があったら、ぜひ見たいなというチャコティ。ジェインウェイは、だめよ、まだ芸を披露していない人がいるでしょう、たとえばこの船の副長とか、という。私は人前で何かするのは苦手ですからと断るチャコティ。そういわないでチャコティ、何でもいいから人を楽しませればいいのよというジェインウェイ。私の頭にリンゴを乗せて、フェイザーで撃ったらと聞く。チャコティは笑い、いいですね、艦長になるチャンスだといった。急にシャトルが揺れた。気流が荒く、かなり揺れそうだ。変ね、さっきまで乱気流の兆しは全くなかったのにというジェインウェイ。地表付近はかなり荒れ模様だ。光が走った。イオンの稲妻だ。先へ第5惑星へ行って嵐をやり過ごすことにする。しかし落雷を浮け、姿勢制御が効かなくなる。手動に切り替える。爆発が起こった。航行システムがダウン。エンジン逆転、スラスター全開。しかしコンピューターの警告が鳴り、ヒドラジン※2ガスが漏れていると伝える。高度 12キロメートル、船外温度 4,000度。速度を落とさないと、というジェインウェイ。緊急用反重力※3スラスターを使うチャコティ。
シャトルは嵐の中を降下している。岩山をかすめて落ちていく。
墜落したシャトルの中で、チャコティは目を覚ました。ジェインウェイが後方に投げ出され、倒れている。キャスリンと呼び、脈を確かめるチャコティ。再び「キャスリン!」とチャコティは言った。
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※1: タレントナイト talent night 訳出されていません
※2: hydrazine 化学記号 N2H4
※3: 反重力運搬装置、反重力装置、反重力ユニット antigrav TOS第47話 "Obsession" 「復讐! ガス怪獣」など
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