※1艦長日誌、宇宙暦 50537.2。生命反応のない星系をスキャンしていたところ、第4惑星にギャリサイト※2を発見、非常に珍しく貴重な物質だ。
ブリッジ。この数値が正しければ、ギャリサイトの量は 1キロトン相当と報告するトレス。ワープコイルの中身を完全に入れ換えることのできる量だ。確かに使えるな、この 2年でかなりガタが来てますからねというパリス。近くに所有権を主張しそうな種族はないのかとチャコティに聞かれ、惑星表面にコロニーが存在した形跡はありますが、今は廃虚と化していますというトゥヴォック。それじゃ使ってもいいわねといい、トレスに機材や人員を好きなように使って回収へ行くように命じるジェインウェイ。ミスター・ニーリックスが役に立つわ、確か鉱山コロニーで働いていたはずだからという。了解し、向かうトレス。
機関室のモニターを見ながら、明らかに人工的なトンネルね、きっとギャリサイトを発掘するために掘った通路だわというトレス。では鉱床まで苦労せずにたどり着けますねというヴォーラック※3少尉に、ええ、でも気を付けないと地下ではかなりの頻度で揺れが計測されてるという。崩れているトンネルもある。トム・パリスを連れて行った方がいいわね、彼ロッククライミングの経験があるからというトレス。私もかなりの訓練を必要とする、オサナ洞窟の探検に参加しましたというヴォーラック。トレスは 2人も専門家がいれば安心ねという。以上で上陸の準備は完了ですかと尋ねるヴォーラック。ええ、今のところはねとトレスが答えると、ヴォーラックはこの機会にクナトスリク※4を宣言し、あなたの夫として立候補しますと言った。何と聞き返すトレス。地球人の言葉で言うなら、結婚のプロポーズです、受け入れますかと聞くヴォーラック。トレスは戸惑い、随分と唐突ねという。大体ヴァルカン人が結婚する相手って決まってるんでしょ、故郷に婚約者がいるんじゃないのと尋ねる。彼女は私をもう亡き者と判断して、新しい相手を選んでいるに違いないというヴォーラック。だから私も同様にしますという。それで私を選んだわけ、というトレスに、観察の結果あなたの専門の技術は一流で、勇気もあり義務感が素晴らしい、結婚の相手としては申し分ないと言った。トレスはあなたはヴァルカンだし、クリンゴンのハーフとじゃうまくいくとは…と笑うが、ヴォーラックは性質が同じとは言えないが、お互いの違いが互いを補足し合うという。あなたは時々クリンゴン特有のかんしゃくを起こすが、私の訓練された精神でコントロールを助けられるし…と続ける。トレスは待ってといい、私は論理的に誉められて嬉しい、ほんとにありがとう、でもお断りするわと言った。悪いけど、といって歩いていくトレス。だがヴォーラックはベラナと呼び止め、考え直した方がいい、伴侶の選択は限られているという。本艦の男性は 73名、うち何名かは先約があると説明する。私のことは自分で心配するわ、ありがとうというトレス。ヴォーラックは追いかけ、もう一度だけいうが、クリンゴンの性交渉の相手をできるヒューマノイドは限られているという。いい加減にしてというトレスを無視し、この船では私のようなヴァルカン人があなたに最適のパートナーだというヴォーラック。そして突然、両手でトレスの首元をつかんだ。声を上げるトレス。だがすぐに手を振り払い、ヴォーラックを殴り倒した。
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※1: DS9 ガラック役のアンドリュー・ロビンソン監督作品です
※2: gallicite
※3: Vorik (アレキサンダー・エンバーグ Alexander Enberg) VOY第56話 "Alter Ego" 「ホログラムの反乱」以来の登場。声:森田順平
※4: Koon-ut so'lik
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