ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第59話「ボーグ・キューブ」
Unity
イントロダクション
※1副長日誌、宇宙暦 50614.2。カプラン少尉※2と共に、ネクリット・エリア※3の偵察を行い、ヴォイジャーに戻るところである。 シャトル内。ここではナビゲーション信号が全く役に立ちません、現在位置もわかりませんというカプラン。道に迷ったということか、少尉と聞かれ、それは何をもって迷ったかによりますと苦笑いする。自分の位置がわからないということは、迷ったということじゃないのかというチャコティ。すみませんと謝るカプラン。もう一度ヴォイジャーを呼ぶ。だが応答はなく、通信範囲外のようだ。それじゃ昔ながらの方法でいくかといい、光学スキャナーをオンにさせるチャコティ。前方に小惑星帯を発見した。記録しろというチャコティだが、カプランは申し訳なさそうに、2時間前に通った小惑星帯だと思いますと言った。チャコティはため息をつき、同じ所を堂々巡りしてるわけかという。コンピューターに反応があった。連邦のビーコン信号だ。座標を報告し、ヴォイジャーだわと喜ぶカプラン。これで何とか帰れそうだなというチャコティ。コースをセットする。 シャトルは惑星へ近づいていく。信号はあの惑星の地表から出ているというチャコティ。ヴォイジャーが着陸したんでしょうかというカプランに、センサーの反応は悪いが西半球の大陸に約8万人のヒューマノイドが生息しているようだという。初歩的なテクノロジーは見られるが、宇宙船規模の大きなエネルギー反応はない。別のビーコンが届き、信号は弱いが明らかにヴォイジャーのとは違う。周波数を合わせると、声が聞こえてきた。「連邦の船へ、至急救援願います」と言っている。宇宙艦ヴォイジャーの副長、チャコティだ、そちらは何者だと尋ねるチャコティ。「通信が聞こえません、もし我々のメッセージが届いたら…」 途切れてしまった。こちらが連邦の船だと知っていたなというチャコティ。なぜわかったんでしょうというカプランに、何者であれ助けを求めているという。メッセージブイ※4を発射し、救援に向かったことをヴォイジャーに知らせる。発射されるブイ。 地表は夜で、あちこちで焚き火がたかれている。荒れ果てた様子を見て、戦争でもあったみたいですねと言うカプラン。信号の発信源を特定できない。そこへ物陰から何人も出てきた。武器を構えた者もいる。 |
※1: パリス役のロバート・ダンカン・マクニール監督です
※2: Ensign Kaplan
※3: ネクリット・イクスパンス Nekrit Expanse
※4: message buoy |
あらすじ
相手は話も聞かずにいきなり発砲してきた。カプランは殺され、チャコティも特殊な武器を浴びて倒れる。だが別のグループに助けられ、そこで救難信号を出した地球人女性、フレイジャーと出会う。彼女たちはアルファ宇宙域で異星人に突然襲われ、冬眠状態のままこの惑星に連れてこられたが、その異星人の姿は惑星にはなかったという。ほかにもクリンゴン人など多くの種族が連れてこられ、コミュニティを築いて暮らしている者たちもいるが、互いに争っているという。チャコティは神経的なダメージを負っていた。その頃ヴォイジャーでは、ボーグ・キューブを発見していた。 だがボーグ船は漂流状態にあり、生命反応もなかった。ボーグの技術を知るよい機会なので、ジェインウェイは上陸班を送り込むことにする。フレイジャーは惑星から出してもらいたいのではなく、理想の社会を作るための物資などの助けが必要なのだとチャコティに話す。だが、彼女はなぜかチャコティを部屋から出そうとはしなかった。ボーグ・キューブの中には千体以上のボーグの死体があり、真空状態で保存されていた。機能停止した理由としては、自然災害か、もしくはボーグより強大な勢力に倒されたという可能性もある。見張りの隙を突いて部屋の外に出るチャコティ。そしてフレイジャーの後頭部に機械が埋め込まれているのを知った。 フレイジャーはかつて、ウルフ359の戦いの時に同化されたボーグだった。彼らのキューブが電磁嵐に巻き込まれたせいでボーグ集合体とのリンクが切れ、自我と本来の姿を取り戻していったのだ。ヴォイジャーでは医療室で、回収した 1体のボーグの調査が始まった。手違いで、一瞬だが機能を回復させてしまう。キューブに残っていたボーグも回復する可能性があることになる。チャコティを救うため、フレイジャーたちは自分たちにまだ残っているボーグのニューロプロセッサーを利用して意識を共有し、治療することになった。チャコティには一時的に小さな機械を頭に取り付けるだけで、後遺症はないとのことだ。やむをえず受け入れるチャコティ。様々な意識がチャコティに入ってくる。治療が終わった後も、リンクした効果が残っていた。 惑星に到着したヴォイジャー。フレイジャーは惑星の元ボーグ住民を一つにまとめるため、ボーグ・キューブの神経電気フィールド発生装置を再起動させ、惑星に向けて発射するようにジェインウェイに頼む。だがボーグ全体の再起動といった危険性があるため、ジェインウェイは拒否する。ヴォイジャーからの物資の補給が終わり、シャトルでトレスと共に帰途に就くチャコティ。その時、彼は惑星の住人の「力を貸してくれ」という声を聞いた。そしてトレスをフェイザーで撃ち、シャトルを操作し始めた。 キューブへ向かうチャコティ。フレイジャーたちの声の指示により、指定された場所へ向かう。彼女たちは敵対するグループの襲撃を受けていた。チャコティはトゥヴォックたち捜索隊に見つかるが、撃たれながらもキューブを再生させてしまった。惑星の住人全員に声が聞こえ始め、キューブ内ではボーグが復活して襲いかかってくる。転送で逃げ出す上陸班。そしてボーグ・キューブは、なぜか自爆してしまった。地上から入る通信。彼らは新たな集合体だと名乗り、キューブを破壊し、チャコティとのリンクも切ったことを告げた。チャコティは、彼らが力の使い道を誤らないようにすることを願うのだった。 |
用語解説など
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感想
前話のラストに直結する、ヴォイジャーの大きな転換点となる話でした。ついに (生きた) ボーグが初登場し、映像的にもキューブが出たり爆発したりと、楽しませてくれます。ボーグを出すのは、ある意味デルタ宇宙域という設定の場に残された「最後の手」だったわけですが、それが功を奏しているのは言うまでもありません。ただ既にTNG段階で飽きている人も中にはいるかも? |
第58話 "Blood Fever" 「消えた村の謎」 | 第60話 "Darkling" 「ドクターの内なる闇」 |