スタートレック (Star Trek) とは、50年以上前にアメリカで生まれ、その後現在まで世界中で人気のある SFシリーズの名前です。基本となるのは TVドラマですが、映画・小説・グッズや、さらにそれを越えた域までも広がった世界があります。ただ、あまり日本では知名度が高くなく、名前は聞いたことがあっても耳の尖ったスポックしか知らない、という人も多いと思います。スタートレック配信・放送状況 [2019/9/8 更新]スタートレックの魅力はたくさんあります。徹底したリアリズムによる 22〜24世紀の未来描写、個性豊かなキャラクターの人間模様、SF であることを忘れない高度な特殊効果、現代でも抱える問題に挑むクルーの苦悩、長いシリーズに裏打ちされた精密な設定、ちりばめられたユーモア…。このページを読んで少しでも興味を持ち、見ていただけるようになれば嬉しく思います。
まずは予備知識などなくても楽しめるため、一つで結構ですので (基本的に一話完結です)、ぜひ御覧になってみて下さい。観ているうちに魅力に引かれていくと思います。
形態 | 提供・放送局 | 作品 |
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動画配信 ※定額 |
Netflix | DSC TOS TNG DS9 VOY ENT TAS |
Hulu | 映画 1〜12 | |
U-NEXT | 映画 1〜12 (9/19まで) | |
Prime Video (Amazon.co.jp) | 映画 11〜13 | |
CS放送 | スーパー! ドラマTV | DSC (9/28 先行、10/3 スタート) TOS TNG DS9 (9/23まで) |
スタートレック・シリーズと映画などの紹介
"Star Trek" 「宇宙大作戦/スタートレック」 - 略称 TOS [The Original Series] |
1966年から 69年にかけて放送されたシリーズで、後続作品の基盤となります。全3シーズン、79話です (→エピソードリスト)。邦題は「宇宙大作戦」ですが、初回放送の第2・3シーズンのみ「宇宙パトロール」でした。 23世紀の宇宙船 U.S.S.エンタープライズのクルーが、未知の宇宙を探検します。若く有能なジム・カーク船長、ヴァルカン人と地球人のハーフであるスポック、皮肉屋ドクター・マッコイの3人を中心として展開。毎週のように登場する異星人や未知の惑星との遭遇が基本形となります。3年間で打ち切られるものの、多くのファンを獲得しました。転送やフェイザーといったスタートレックの基礎とも言える技術は、すでにこのシリーズで使われています。 40周年記念としてデジタル・リマスター版が作られ、特撮をCGで置き換えた点が最大の特徴となっています。ブルーレイ版では従来の特撮と自由に切り替えて楽しめる仕様です。
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"Star Trek: The Next Generation" 「新スタートレック」 - 略称 TNG |
初代エンタープライズの後継艦、U.S.S.エンタープライズ-D のクルーの物語です。米国では 1987年から 94年にかけて放送されました。時代はTOSから約100年後の24世紀で、いろいろな点で進歩した世界を描いています。未知との出会いという TOS のコンセプトを引き継ぎ、特に初期は偉大なる先代の影に苦しみました。しかしその後新しい脚本家陣による多種多様なストーリー、レギュラー全員を生かした上での描き方、くわえて魅力的なサブレギュラーや敵を導入して大ヒットしました。結果的には全7シーズン・178話で完結しました (→エピソードリスト)。 ブルーレイ版では、一部では不可能とも言われていた視覚効果の再編集を実現しています。
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"Star Trek: Deep Space Nine" 「スタートレック/ディープ・スペース・ナイン」 - 略称 DS9 |
TNGから派生して生まれたシリーズ (スピンオフ) で、1993年から 99年にかけて放送、こちらも7シーズン続きました (176話 →エピソードリスト)。他シリーズとは異なりディープ・スペース9 という名の宇宙ステーションを舞台にした話で、時代設定はTNGと一部重なります。DS9の近くに、未知の領域へつながるワームホールが発見されたことからストーリーが始まります。あえて過去の作品とは一線を画した数多くの設定は敷居が高いと言えますが、全シリーズ中最も連続性の強い大河ドラマ的展開は異色にして絶品です。日本では途中休止を挟みながらも、無事完結しました。
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"Star Trek: Voyager" 「スタートレック/ヴォイジャー」 - 略称 VOY |
TNG終了直後の1995年に始まったシリーズで、2001年までやはり7シーズン・172話続きました (→エピソードリスト)。地球から遥か遠くに飛ばされた U.S.S.ヴォイジャーのクルーの話で、故郷へ帰るための長い旅が描かれます。TNG・DS9と同じく24世紀で、TVシリーズでは最も未来の年代まで続きました。最初から最後まで9人で続けられた、レギュラーキャラクターの多彩さが特徴に挙げられます。旧UPNの看板番組ながらも視聴率には苦しみましたが、原点回帰的なわかりやすさ、時代に即したCGの採用で親しみやすいシリーズとも言えます。
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"Star Trek: Enterprise" 「スタートレック/エンタープライズ」 - 略称 ENT |
VOYの後番組として2001年に始まり、史上初めて時代をさかのぼりました。TOS以前となる22世紀の「古くて新しい」エンタープライズ NX-01 が舞台。さらに進歩したCGI技術をふんだんに用いて地球人初の深宇宙任務が描かれましたが、人気は回復できず迷走の果てに2005年に打ち切られ、4シーズン・98話でした (→エピソードリスト)。しかしながら特に最終シーズンでは、珠玉の連続エピソードが多いのも事実です。当初は原題には「スタートレック」が入っていませんでした。
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"Star Trek: Discovery" 「スタートレック/ディスカバリー」 - 略称 DSC |
TOSの10年前という設定で、2017年に12年ぶりに復活したシリーズ。新作が毎週ネット配信されるという時代に即した手法が初めて採用され、日本を含めた多くの国では本国公開から間もなく Netflix で配信されるという、従来では考えられなかったリアルタイム性で新旧のファンを虜にしています。 ストーリーも従来の一話完結をベースとしながらも、エピソードを横断する要素も多分に盛り込まれたもの。SNSとの親和性を意識してか、驚きの展開も多く目が離せません。現在はシーズン2まで配信済み、シーズン3が控えています。
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"Star Trek" 「まんが宇宙大作戦」 - 略称 TAS [The Animated Series] |
TOS を基盤にしたスタートレックのアニメものです。本国で1973年から74年にかけて放送され全22話 (→エピソードリスト)。チェコフがいない代わりにアレックスやムレスといったアニメならではのキャラクターが登場、また原語の声優はそれぞれ本人があてています。ただ TAS は正史とは認められておらず、小説やコミックと同じ扱いです (最近は正史と見なす場合もあります。「このサイトについて」参照)。 DVD もリリースされました。 |
その他の新シリーズ |
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映画 |
現在までに 13本の劇場版が作られており、TVではできないSFXの技術は回を追うごとに素晴らしくなっています。いずれも総集編や番外編ではなくれっきとした正史の新作であり、10作目まではTVシリーズ終了後にキャストが再集結して作られた「お祭り」的な側面もあります。 俳優を一新して作られたのが2009年の「スター・トレック」です。端的に言えばTOSのリメイクであり最近流行の「エピソード・ワン/ゼロ」ものですが、ファンにも初心者にも楽しめるという奇跡的な評判と興収を獲得しました。同一キャストで現在までに3作が製作されています。
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