ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第111話「自由は愛をも越えて」
The Disease
イントロダクション
宇宙空間を飛行する、巨大な船。その形状は長く、いくつものパーツが連なっている。一つの船室のドアが開き、キムと異星人の女性が抱き合ったままキスをしながら入ってきた。 「だめだよ、タル※1。」 タル:「大丈夫、誰にも見られてない。」 「でも…。」 2人は椅子の上に座り込んだ。タルはキムのコミュニケーターを取り、投げ捨てる。 キム:「おい、連絡が入ったらどうするんだ。」 「シー…。」 キムの口に指を当てるタル。 抱き合う 2人。キムはタルの首元が、淡く光っているのに気づいた。「光ってる。」 「何でもないわ。さあ、来て。」 キムの制服の上着を脱がせるタル。そのままベッドの上に行き、シャツも脱がし始める。そして、キムの体もタルと同じように発光していた。 |
※1: Tal (Musetta Vander) 声:水谷優子 |
あらすじ
ヴォイジャーはよそ者を嫌う異星人、ヴァーロ人の船に係留し、ワープエンジンの修理を手伝っていた。彼らも 400年に渡って旅を続けながら故郷を探している。キムはヴァーロ人と個人的な関係をもってはならないという艦長命令を破っていた。ワープコアの修理は失敗に終わる。船体に無数の微細な傷があるという。キムはパリスにはバレているが、自室に帰るとすぐにタルとの暗号通信を始めた。トゥヴォックたちに発見されそうになるが、パリスの機転で見つからずに済んだ。セブンとの作業中、再び体が光ったキムは、ドクターの診察を受けることになる。 ドクターにヴァーロ人と何かあったか質問されたキムは、タルと関係をもったことを仕方なく話す。もちろんジェインウェイにも報告される。キムは命の心配はないが、懲戒処分として記録され、タルとの関係は終わらせるように艦長命令を受けた。食料が少しずつ消えていく犯人を調べていたニーリックスはトゥヴォックに報告し、ヴォイジャーに侵入していたヴァーロ人の男性を発見する。もう会えなくなることをタルに話すキム。タルは他種族との交流を拒むヴァーロ船の規則にうんざりしていた。部屋を出ようとするキムだが、また 2人はキスを始めた。ヴァーロ人の密航者は、ヴァーロ船に縛られることに飽き飽きしていると言う。彼によれば、船を出たがっている同志の中には、「過激な手段」に訴える計画をもっている者もいるらしい。 ヴォイジャーにも微細な傷が発見された。調査により、ヴァーロ人によって人工的に作られた寄生虫の一種が、船体を食べていることがわかった。キムは空き時間にシャトルにタルを転送し、彼女が見たがっていた星雲に出かける。キムの自由をうらやましがるタル。2人だけの時間を楽しんでいる頃、デルタ・フライヤーでトゥヴォックが到着した。タルが破壊工作を行った容疑で手配されたのだ。 タルは人工寄生虫を作ったことを認め、ヴァーロ船を部分ごとに分解するための反乱運動を行っているのだという。少なくとも死傷者を出さないようにするため、タルと共に寄生虫への対策が始まる。タルと関係をもったことで生化学的な変化が起こり、キムの判断を誤らせたというジェインウェイに対し、病気のせいではなくタルを愛しているからこそだとキムは反論する。そしてついにヴァーロ船が崩壊し始めた。 このままではヴォイジャーも巻きこまれてしまう。離脱できるようにはなったが、ヴォイジャーのパワーを回してヴァーロ船を援護する。危険な箇所からの住人の退避は完了した。ヴォイジャーは離脱し、ヴァーロの船はバラバラになった。彼らの大半は今後も共に旅を続けるが、タルをはじめとする一派は独自の生き方を選ぶことになる。タルと別れたキムは体の治療を拒否し、自然に回復するのを待つことにするのだった。 |
用語解説など
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感想
キムだけが主体のエピソードとしては、実に第3シーズン "Favorite Son" 「女たちの星」以来でしょうか。内容的にも「大人」になった彼の姿が描かれます。ジェインウェイに反抗するシーンが良いですね。 ヴォイジャーが珍しく係留するほど、基地並みに巨大なジェネレーションシップの設定も面白いです。しかし全体的には至って普通のエピソードに収まっています。 |
第110話 "Dark Frontier, Part II" 「ボーグ暗黒フロンティア計画(後)」 | 第112話 "Course: Oblivion" 「崩壊空間の恐怖」 |