USS Kyushuトップ | hoshi.sa.to

エンタープライズ エピソードガイド
第4話「風が呼んだエイリアン」
Strange New World

dot

・イントロダクション
昆虫の図鑑を眺めながら、スープを飲んでいるエリザベス・カトラー乗組員※1
イーサン・ノヴァコヴィッチ※2乗組員が近づく。「よく飲めるなあ。」
カトラー:「それよりヘルシー。」
「ヘ、こっちは味がある。」
「味覚が磨かれてないとヴァルカン料理は味わえないの。」
笑うノヴァコヴィッチ。
カトラー:「ロラカス星※3に生息するシロアリの亜種が、5千以上だって知ってた?」
ノヴァコヴィッチ:「ふーん。」
ふいに外が明るくなった。食堂にいた者は皆、窓の外を観る。
惑星だ。
ノヴァコヴィッチ:「星雲に向かってたんだろ?」
カトラー:「誰かこのこと聞いてた?」
乗組員※4:「全然。」
「誰かいるかしら。」
「植物が多いみたいだから、酸素はあるなあ。」
「ああ…あるかな? ファースト・コンタクト。」
乗組員:「でも都市や農耕地は、見あたらない。」
ノヴァコヴィッチ:「地下や水中にあるかもしれないだろ?」
カトラー:「山の上に見えるのは雪?」
「船長がアナウンスか何か、するんじゃないかなあ?」
「行けば?」
微笑むノヴァコヴィッチ。「うーん。」

もちろんブリッジのスクリーンにも惑星が映っている。
アーチャー:「大気は。」
トゥポル:「酸素 17%、窒素 81 です。」
タッカー:「地球並みだ。」
アーチャー:「住人は?」
トゥポル:「様々な生命体が見られますが、ヒューマノイドは存在しません。」
「だが、どこかの領地ということもあるなあ。いきなり、裏庭に入り込んじゃまずい。マーカーブイはないか。ビーコンか、人工衛星は。」
リード:「付近にはありません。誰もまだ、旗を立てていないようです。」
「…タッカー、シャトルポッド用意。あの北側の大陸が気に入ったなあ。着陸に適した場所を探してくれ。」
タッカー:「お任せを。」
トゥポル:「その前に、踏むべき手続きがいくつもあります。」
アーチャー:「…例えば?」
「ヴァルカン船なら、まず自動探査機を送ってスキャンし、詳細な情報を収集します。…もしこの惑星がミンシャラ・クラス※5とわかれば、次は軌道上から惑星物理学調査です。」
メイウェザー:「ミンシャラ・クラス?」
サトウ:「ヒューマノイドに適した星。」
アーチャー:「それは、どれくらいかかるんだ。」
トゥポル:「6日から 7日です。」
タッカー:「探査機だけにおいしい思いをさせて、1週間も待つってのか?」
「この惑星はずっとここにありました。7日後もこのまま、存在しています。」
アーチャー:「君らの慎重なアプローチは、よーくわかってる。だが? 我々は探査に来たわけなんでねえ。ポッドを用意しろ。」 向かうタッカー。アーチャーはトゥポルに命じる。「君は調査班を編成してくれ。…それは、手続き違反じゃないだろ?」


※1: Elizabeth Cutler
(Kellie Waymire VOY第142話 "Muse" 「ヴォイジャーの神々」の Layna 役) 名のエリザベスは言及されていません。階級は後に言及されますが、訳出なし。声:落合るみ

※2: Ethan Novakovich
(Henri Lubatti) 植物学者。階級は後に言及されますが、訳出なし。声:家中宏

※3: Loracus Prime

※4: Crewman
(Rey Gallegos) 声:下山吉光

※5: Minshara-Class
後の時代ではアルファベットによる分類で「Mクラス (Class-M)」が地球型の惑星とされますが、その語源かもしれません

・本編
シャトル発射ベイ。
準備が進められている。
タッカー:「ご苦労。」
トゥポルに話すカトラー。「プロミーク・スープ※6飲みました。美味しかったです。ヴァルカン料理は…ユニークですね。」
トゥポル:「採取容器は全て滅菌済み?」
「はい。……選んでもらって感謝します。」
「昆虫学の専門家だから選んだだけです。昆虫の種類が多いようですから。」 歩いていくトゥポル。
「おお…」
タッカー:「虫の方がまだ愛想がいいだろ?」
「ああ…」

シャトルポッドは惑星へ向けて出発した。
景色に見入るアーチャー、タッカー、メイウェザーの 3人。
タッカー:「ワーオ。」
カトラー:「来た甲斐があるわ?」
アーチャー:「その丘の、東側に降りてくれ。」
メイウェザー:「了解。」

着陸するシャトル。
ドアが開けられ、まずポートスが駆けだした。
タッカー:「イヌ未踏の地へ旅立て。」
笑うアーチャー。「新鮮な空気の匂いを忘れてたなあ。」
トゥポル:「大気の生成物質は二酸化窒素に…塩化メチル。」
「後でいいだろ。この状況を楽しめよ。」
スキャナーを閉じるトゥポル。
アーチャー:「ヴァルカンの空も青いのか?」
トゥポル:「ええ、時には。」
「何光年も彼方の、未知の星に降り立ったんだぞ? 感動しないか。」
「過去 36回の経験があります。…この惑星もさして違いはありません。」
タッカー:「ストップ! 動かないで。」 カメラを構える。
トゥポルと肩を組もうとしたアーチャー。「笑って?」
トゥポルが無表情のまま、写真が撮られた。
アーチャー:「ヴァルカン最高司令部にも送れよ?」
トゥポル:「ではそれぞれ任務に。19時にここで合流する。船長、よろしいですか? まだ写真を撮りますか?」
ポートスを口笛で呼んだアーチャーは、首を振った。
カトラー:「行きましょう?」
それぞれ分かれるクルー。

水棲動物を調べるカトラー。

青い空に、複数の衛星が見えている。

花の匂いをかぐノヴァコヴィッチ。
辺り一面が花畑だ。

森を歩くアーチャー。「とても言葉にできない美しさだなあ。」
タッカー:「ログキャビンがあれば最高。」 写真を撮り続ける。
「ディープスペースに 3週間で、船から逃げる気か?」
「逃げたりはしませんよ? いないと困るでしょ?」
メイウェザー:「僕は住めないなあ。僕の家にはワープエンジンがついてないと。」
「ヘ、宇宙ブーム世代か。」
アーチャーは呼び出しに応えた。「アーチャーだ。」
トゥポル:『船長、トラブルですか。』
「いや、別に? なぜだ。」

先に戻っているトゥポル。「合流時刻を 15分過ぎています。」

アーチャーはタッカーと顔を見合わせた。「あ…。すまん、つい時間を忘れてた。すぐ向かう。」

報告するトゥポル。「有袋動物を数種類確認しました。カトラー、ノヴァコヴィッチと共に一晩残り、調査したいと思いますが。」
アーチャー:「やる気になったようで嬉しいねえ。明日の朝、迎えに来る。」
タッカー:「船長、よければ…俺とトラヴィスもいいですか。」
メイウェザー:「僕も?」
「星空の下で眠りたくないか? キャンプ用具も十分あるし。」
トゥポル:「休暇ではなく調査が目的です。」
アーチャー:「別に両方でいいじゃないか。調査のためだけに来たわけじゃない。テントを張れ、少佐。」
タッカー:「感謝します。」 トゥポルに言う。「大丈夫、邪魔しないよ。」

焚き火のそばで話すメイウェザー。「言ったように、その船は貨物船で救助設備が揃ってない。だから SOS をキャッチした時船長は迷った。」 カトラーはホタルを追い払っている。「SOS を出してたのは船じゃなく…ライフポッドだった。古い Y-500級の貨物船※7備え付けのね。」
タッカー:「何十年も前の型だろ?」
「その通り。そのポッドはなんと、63年間も宇宙を漂ってたんだ。バイオスキャンで、1人の生命反応が確認された。人間だ。アシスタントエンジニアのジョージ・ウェブ※8。僕の友達のおじさんが、開けることに。外壁を焼き切るのに 1時間以上。その金属は、ちょっと妙で…触ると冷たかった。」
「宇宙を 60年以上漂ってりゃ、冷たいだろうさ。」
「そして中からコンコン叩く音が聞こえた。やっとの思いで開けると、ポッドは空だった。遺体も、何もない。数日後、ウェブがおかしくなった。ほかのクルーとケンカしたり、聞いたこともない言葉で、独り言を言ったり。するとある日、彼は機関室に閉じこもり、リアクターをオーバーロードにしたんだ。船は危うく大破だ。…そしてポッドに乗り込み宇宙へ…飛び出した。」
カトラー:「船長は後を追ったんでしょ?」
「リアクターの損傷がひどすぎた。何らかのエイリアンがウェブに乗り移ったって噂も出たし、死んだクルーの幽霊とも言われた。真実は闇の中だけど。ウェブはまだ漂ってる。宇宙をね。亜空間ノイズがすごく低い時、未だにウェブの SOS がどこからともなく聞こえるらしい。ピー…ピー…」
タッカー:「ウー…」 笑う一同。
トゥポル:「救難信号ビーコンが 63年間も機能してるということはありえません。」
「…ヴァルカンには…幽霊話はないんだな?」
メイウェザー:「らしい。」
カトラー:「あれね? 三連星団の左。」 空を指した。
タッカー:「何が。」
「太陽です。」
メイウェザー:「我々の?」
「はい、間違いなく。たくさんの光の中の一つ。ほかの星と同じね?」
タッカー:「子供の頃仲間とキャンプに行って、何時間も星を見上げながら話してた。太陽は宇宙からどう見えるんだろうってね。」
メイウェザー:「これでわかった。」
気分が悪そうなノヴァコヴィッチ。「ああ…うーん…」
カトラー:「どうかした?」
「頭痛がする。あの…もしよければ、少し横になっておきたいんですが。」
トゥポル:「もちろん。」
テントへ向かうノヴァコヴィッチ。
タッカー:「呪いの彗星の話は知ってるか?」
笑うメイウェザーたち。
カトラー:「あら、変だと思ったら…ホタルがいないわ?」
タッカー:「やったな、トラヴィス。ホタルをビビらせた。」
「ウェブの幽霊がいるんじゃないですかあ? …あっ!」
突然、風が強くなってきた。
タッカー:「天気が悪くなってきたみたいだなあ。」
トゥポル:「南西から、前線が接近しています。」
揺れる炎。

雷光が走る。
テント内のメイウェザー。「風速 20メートル強ってとこかな。」
タッカー:「フロリダのハリケーンに比べれば、屁でもないね。」
「イオンストームの中、ワープ2 で飛んだことあります?」

ノヴァコヴィッチは突然起きあがった。「聞こえたか?」
カトラー:「何?」
「外に誰かいる!」
「風よ…」

トゥポルは独りだ。テントが風で開いてしまい、閉めようとする。

タッカーは飛び起きた。「あーっ! チクショウ!」
メイウェザー:「何です?」
「何かいる!」
「ああ…」
小さな虫がテントを這い回っている。
タッカー:「ブーツ貸せ!」
メイウェザー:「何で?」
「ぶっ叩くんだよ!」
「エイリアン潰しちゃっていいんですか?」
「寝袋に入って来たらな!」

トゥポルは隣のテントが騒がしいのに気づいた。声が聞こえてくる。
メイウェザー:「いいでしょう、どこ行ったんです?」
タッカー:「そっちだ! ちょっと待て!」

必死なタッカー。「フェイズ銃どこにある。」
メイウェザー:「虫を撃つんですか?」
「ああ、麻痺でな。」

トゥポルはコミュニケーターを使う。「トゥポルよりタッカー。」
タッカー:『何か?』
「どうかしたのですか?」

説明するタッカー。「いや、20センチのサソリがテントに入り込んだだけだ。」

トゥポルは尋ねた。「応援が必要でしょうか。」
タッカー:『俺たちで何とかなる。そこじゃない、こっちだ!』

タッカーは思い出した。「トゥポル! 洞窟を見つけたって言ってたな。」
トゥポル:『ここから 500メートル弱です。』
「避難しよう!」


※6: plomeek broth
伝統的なヴァルカン料理。TOS第34話 "Amok Time" 「バルカン星人の秘密」など。従来は原語では "plomeek soup" とされていましたが、どちらの呼び方でもよいのか、カトラーが間違えただけなのはか不明

※7: Y-500 class freighter
TOS第24話 "Space Seed" 「宇宙の帝王」などでは DY-100、DY-500級が登場・言及

※8: George Webb

リードはドアスイッチを押した。
アーチャー:『入れ。』
中に入ったリードは、ボールを受け取った。
アーチャー:「ナイスキャッチ。バスケで活躍できるぞ。プールがないのが残念だ。」
リード:「ええ。北部大陸に、嵐が吹き荒れています。かなり大型です。」
「調査班は?」
「洞窟に移動しましたが、連れ戻すべきかと。シャトルポッドが、待機中です。」
通信機を操作するアーチャー。「アーチャーよりトゥポル。」
トゥポル:『はい、船長。』
「状況は?」

洞窟を進むトゥポル。「洞窟に移動しました。」
アーチャー:『リード大尉は、連れ戻せと言ってるが。』
「この天候での着陸は困難と思われます。収まるのを待つのが賢明でしょう。」

アーチャーは言った。「こちらも注意するとしよう。何かあれば連絡をくれ。」

トゥポル:『わかりました。』
「ポッドはスタンバイしておけ。念のためにな。」
リード:「はい。」

運んできたケースが開けられる。
タッカー:「フードパック持ってきたか。」
カトラー:「ああ…いいえ。」
「トラヴィスは?」
メイウェザー:「持ってません。」
トゥポル:「キャンプ場所に忘れてきたようです。」
「行きます。」
タッカー:「気をつけろ。」
ノヴァコヴィッチは、壁をライトで照らしていた。

嵐の中を戻るメイウェザー。
フードパックが風に舞っているのが見えた。地面に飛び込み、手につかむ。
ふと遠くに人影が見えた。
メイウェザー:「トリップ?」
再びライトで照らしても、何も見えない。
物音がする。
メイウェザー:「誰だ。」
複数の人影が見えた。

洞窟に戻ってきたメイウェザー。「誰か、外に出てましたか?」
タッカー:「お前だけだぞ。」
「外に誰かいます。」
カトラー:「え?」
「キャンプ場所近くに。」
タッカー:「幽霊話はもう十分聞いたよ。」
「嘘じゃありません!」
トゥポル:「星をスキャンしたけど、居住者はいません。」
「ほんとです。3人見たんだ。」
カトラー:「3人? 見かけはどんな?」
「暗かったから。」
タッカー:「副司令官。」
トゥポル:「我々のほかに、ヒューマノイドの生命体はいません。」
メイウェザー:「スキャナーの故障かもしれません。」
「問題なく機能しています。見間違えたんじゃないですか?」
「あれは絶対人でした。」
ライトで後ろを照らすノヴァコヴィッチ。「あ…」
カトラー:「イーサン?」
「ああ…後ろに誰かいます。声がしました。それも…聞き間違いって言うんですか? ここは危険だ。」
タッカー:「友好的かもしれないぞ?」
「じゃ何でコソコソ隠れてるんです? すぐに出ましょう!」
トゥポル:「出てどこへ行くんです? 嵐の中ですか?」
「こんなとこにいるよりましだ!」
タッカー:「待て、ノヴァコヴィッチ! 命令だ。」
だがノヴァコヴィッチはタッカーを振り払い、出て行った。
メイウェザー:「イーサン!」
タッカー:「ここにいろ。」 フェイズ銃を取り出す。「トラヴィス?」 追いかける 2人。
トゥポルも銃を持つ。「すぐに戻ります。」
カトラー:「どこへ行くんです?」
「誰かいるのか、確認してきます。」
カトラーも最後のフェイズ銃を手に取った。

洞窟を調べながら進むトゥポル。

メイウェザーも外でスキャナーを使う。「イーサン!」
歩いていたタッカーは、音に気づいた。
近くの岩が、人型に浮き出てくる。
タッカー:「トラヴィス! 俺も見たぞ!」
岩は元通りになっている。
タッカー:「人が岩から浮き上がって出てきた!」
メイウェザー:「岩と同化して、スキャナーに引っかからなかったんだ。」

落ち着かないカトラー。
話し声が聞こえる。そちらへ向かった。

歩いていたメイウェザーは、崖から落ちそうになった。
支えるタッカー。「これ以上は危険だ! 戻ろう。」

カトラーは声のする方へ近づく。
トゥポルが複数の人物と話していた。
更に近寄るカトラー。
トゥポルは独りだ。
カトラー:「あれ誰です?」
トゥポル:「何のことです?」
「今話してた人たち。」
「…話していた? 誰もいませんよ?」

ブリッジにタッカーの連絡が入る。『ノヴァコヴィッチが行方不明。それにこの星には、何らかの生命体がいます。』
アーチャー:「洞窟へ戻れるか。」
『今向かっているところです。』

洞窟へ戻ってきたメイウェザー。「船長が来ます。脱出しますよ。」
タッカー:「ちょっとでも早い方がいい。例の生命体は、岩の中に住み着いてる。」
トゥポル:「ここの地質分析をしてみましたが、岩の成分は石灰石とコーマライト※9。それだけです。」
カトラー:「彼女嘘ついてます。連中と話してました。」
タッカー:「何?」
「向こうでです。2人いました。」
トゥポル:「勘違いです。」
「いえ、確かです。どうしてほんとのこと言わないの? 何が目的?」

地表へ向かうシャトルポッド。
リード:「位置確認。北東に 20キロ。」
アーチャー:「アーチャーよりノヴァコヴィッチ。イーサン。応答しろ。」

独りで座り込んでいるノヴァコヴィッチ。「誰だ? 誰なんだ!」
アーチャー:『船長のアーチャーだ。これより着陸する。洞窟へ戻るんだ。』
「クソ食らえだ!」

リードと顔を見合わせるアーチャー。

トゥポルはタッカーに言った。「嘘を言う必要がないでしょ?」
タッカー:「カトラーもだ。生命体はいないと言い続けてるが、俺たちは見てるんだ。おかしいとは思わないか。」
「それは説明できない。でも私は誰とも話していません。」
「信じたいけどな。これまでの経験から言って、ヴァルカン人がいつも正直とは限らないしな。」
「つまり?」
「前にも隠し事をしてた。またかもしれないだろ。」
呼び出しに応えるタッカー。「タッカーです。」
アーチャー:『トリップ、洞窟に近づいてる。入り口から 100メートルのところに開けた場所がある。そこに向かえ。』

報告するリード。「位置確認、真西に 2キロです。」
アーチャー:「着陸態勢だ。」

外に出たトゥポルたち。空を見上げる。

アーチャーは操縦を続ける。「地表で風向きが変わってる。着陸補助スラスターを起動してくれ。高度、70メートル。……40メートル。」

地上からシャトルが見えてきた。
だが止まってしまう。

揺れるシャトル内。
アーチャー:「別コースで試してみる。」

シャトルが大きく揺れるのが見える。

リードは言った。「右舷に。」
アーチャー:「わかってる。」
揺さぶられたポッドは、岩肌にぶつかってしまった。
リード:「第4スラスターダウン。冷却剤漏れです。」
アーチャー:「もうちょっとだ。」
「この風で、スラスターなしでは、着陸できません!」
「うーん…ああ…」

シャトルは去っていった。
アーチャー:『アーチャーよりタッカー。』
タッカー:「船長! 忘れ物してますよ!」
『風が止むまで着陸できない。それまでがんばってくれ。』
「やってみます!」
『もしまたエイリアンに遭遇したら、接触を試みろ。どういう種族か探れ。』
「了解!」


※9: cormalite

再び洞窟へ戻る一行。
カトラーは座り込んだ。「ああ…ああ。」 疲れているようだ。
メイウェザー:「大丈夫か?」
「あ…もう最高。」
明かりをつけるトゥポル。
タッカー:「船長が、あんたの仲間を知りたがってる。何と言う気だ? 何て言うんだ。」
トゥポル:「…馬鹿げている。」
「そうか? いつまでここに閉じこめられるかわからない上、今も岩人間が何人もその壁から見てるんだ。しかも部下が外にいて、朝までもちそうにもない。どうなってるのか知っとく必要があるんだよ。言ってる意味がわかるか?」
「ノヴァコヴィッチの件は心配ですが、さっきも言ったように…」
「あんたは、奴も俺たちも気にしちゃいないさ。無駄な感情はもち合わせてないんだからな。」
「感情に流され判断を誤りつつあるようです。理性を失っている。」
「そしたらこんなもんじゃないさ。」
メイウェザー:「少佐、言いたくないんですが水ももうすぐなくなります。」
「全く…残りは取っとくぞ。」
トゥポル:「…その必要はありません。60メートルほど行った所で水を見つけました。」
「仲間と話しに行くんじゃないのか?」
「…一緒に来ればいい。」
カトラー:「罠かもしれません。」
「私は水なしでも数日生きられる。どうします?」
タッカーはフェイズ銃を向けた。「座れ。」 トゥポルの銃を取り上げる。「聞こえたろ?」
従うトゥポル。

ブリッジに戻るアーチャー。「様子はどうだ。」
サトウ:「生体反応が、かなり不安定です。」
「呼び出せ。」
「エンタープライズよりノヴァコヴィッチへ。」

ノヴァコヴィッチのところにサトウの声が届く。『聞こえますか。』
ノヴァコヴィッチは返事もせず、声を上げている。
サトウ:『イーサン?』

ノヴァコヴィッチの叫び声がブリッジにも届く。
アーチャー:「リード、ロックオンできるか。」

転送室のリード。「はい。」
アーチャー:『やるしかない。』
「了解。スタンバイ。」

ノヴァコヴィッチの身体が転送されていく。

転送台の上に実体化してくるが、警報音が鳴る。
リード:「トラブルです。物質ストリームに汚染物質。識別装置が異物を分離できません。」
現れたノヴァコヴィッチは、そのまま倒れた。
リード:「リードより医療室! 緊急事態だ。」
ノヴァコヴィッチの身体中に、木の葉などの異物が付着していた。

歩き回るタッカー。「何をしてる。」
トゥポル:「仕事です。」
「何の。」
「スキャン結果を見ています。」
「何か話す気になったか?」
「科学的に興味を引かれるものはありません。調査は時間の無駄でした。」
「そう思わせたいんだろ! 見せてみろ。」 スキャナーを取り上げるタッカー。
「ヴァルカン語です。少佐には読めない。」
「だが…ホシなら読める。証拠になる!」
「何のです。」
「あんたの陰謀のだよ。」
「間違いでしたが、来たのは無駄ではなかった。…人間の行動を学ぶ、いい機会でした。」
「へえ?」
「ストレス下では激高しやすい。考えていたより遥かに危険な種族ですね。」
「あんたらこの百年、ずっとそう言い続けてきた。俺たちをかごの鳥にする方法が見つかったな。」
メイウェザー:「少佐。」
「地球でどんなニュースが流れると思う。『エンタープライズ全クルー死亡! 6週間の航行の末、無人の惑星で全クルー 82名※10が死亡! ヴァルカン船が悲劇を発見したが、死因は全く謎のままである。』 ヴァルカンは沈黙を通す。犯人を知ってるくせにな。お膳立てしたのはヴァルカンだ。俺たちをディープスペースへ行かせないためだ。」
「洞窟を見つけたのはあなただ。残って調査すると言ったのも。」
トゥポル:「少尉やタッカー少佐に残れとは言わなかった。」
天井を見るタッカー。「おい、いるんだろ! 出てきたらどうなんだ! 俺たちが怖いのか?」
トゥポル:「ここには誰もいない!」
「残りのクルーの上陸を待って、いっぺんに殺す気か? 何だ!」 後ろを振り向くタッカー。
「錯乱したエンジニアの影でしょ!」
「あんたも激高してきたんじゃないのか、副司令官! 感情は押し殺すんじゃなかったのか。つい出ちまったのかな?」
メイウェザーが照らした壁に、何かの生命体がうごめいているのが見えた。「少佐、そこ!」
フェイズ銃で撃つタッカー。「おとなしく殺されると思ってるのか? いざとなりゃ洞窟ごと吹き飛ばしてやる! 聞こえてるんだー!」

エンタープライズ。
ノヴァコヴィッチの異物は取り除かれた。傷だらけだ。
フロックス:「人間の皮膚は回復が早い。傷はすぐ治ります。」 薬を塗る。
アーチャー:「話せるか?」
「ええ、でも意思疎通は無理です。トゥロポライシン※11を知っていますか?」
「いや?」
「フーン、向精神化合物の一種で、幻覚作用があります。それが彼の血管に満ちてる。」
「あの星で汚染されたなら、なぜセンサーにかからない。」
「通常はある種の花に含まれます。チェック対象になっていなかったんでしょう。」
リード:「もしくは嵐で大気中に出てきたのかもしれません。」
アーチャー:「影響はどれぐらい続く。」
フロックス:「ここには花はないので、もう大丈夫でしょう。3、4時間です。」
「その、トゥロ…」
「トゥロポライシン。」
「トゥポルにも影響するか?」
「わかりませんねえ、影響が小さいのか…大きいのか。」
通信するアーチャー。「…アーチャーよりトゥポル。」

コミュニケーターを使うトゥポル。「はい、船長。」
アーチャー:『ノヴァコヴィッチは無事だ。』
「私はフェイズ銃を突きつけられています。」

状況がつかめないアーチャー。「何?」
タッカー:『俺の予測が当たったんです。このヴァルカン人には裏があったんですよ。』
「何を言ってるんだ。」
『ここにはエイリアンがいる。岩の中に隠れてる。トラヴィスも見ました! トゥポルが奴らと話してるのを、カトラーが見ています。』
「よく聞け。君らは、全員が…向精神化合物にさらされているんだ。そのせいで、幻覚が起き…」

フェイズ銃を向けたままのタッカー。「全部幻覚だって言うんですか?」

アーチャーは説明を続ける。「この化合物は、花の花粉に含まれているんだ。嵐のせいで山から飛ばされてきたと見てる。ドクターが、ノヴァコヴィッチの検査をした。3、4時間で良くなるそうだ。君らも花粉の届かない洞窟の奥へ移動しろ。そうすれば数時間で症状がなくなるはずだ。」

声を荒げるタッカー。「こんな事態予想外だ!」

アーチャーは説得する。「いや、艦隊の訓練で似た状況のシミュレーションがあったろう。幻覚剤への対処法を学んでる。風が収まり次第、私が君らを救出に行く。」

まだわからないタッカー。「船長はどんな状況かわかってないんだ!」

アーチャーは命じた。「銃を下ろせ、トリップ。これは命令だ。」

フェイズ銃を下ろすタッカー。
アーチャー:『トゥポル。』
トゥポル:「銃を下ろしました。」
『君に影響は?』
「はい、ほんのわずか。」
『何とかがんばれ。アーチャー、以上。』

リードに指示するアーチャー。「ブリッジへ行け。天候予測を見たい。」

洞窟。
眠っていたメイウェザーを起こすタッカー。「トラヴィス。」
メイウェザー:「ああ…」
「起きてくれ。しっかりするんだ…いつ襲われるかわからない…。ちゃんと聞け。命令だ、しっかりしろ…」 メイウェザーには、タッカーの顔がまともに見えていない。声も響く。
タッカーはメイウェザーの様子に気づいた。「どうした? 少尉! こいつに何をした!」 またトゥポルにライトを向ける。「奴らと仲がいいはずだな、嗅ぎ回るのが得意同士。ヴァルカン人第二の特徴だ。」
うなだれていたトゥポル。「パー シンサラット!」
タッカー:「何て言ったのかさっぱりだが、どうやら誉め言葉じゃなさそうだ。…こんな女と組むとヤバいぞ。チャンスと見れば後ろから刺されるからな。うーん…」 頭を叩く。「なあ、出てこいよ! 話し合おうじゃないか。この女が言ったことは…全部嘘だ。直接話そう。何とか言えー!」 トゥポルの後ろの壁にフェイズ銃を発砲した。
トゥポルは、明かりの近くに置かれているフェイズ銃を目にした。
タッカーは壁の一点に集中し始めた。「何してるんです。先生。…わかってますよ。…でも仕方なかったんです、部下を守るためには…。」
トゥポルは立ち上がった。
タッカー:「はい、ヴェリック※12先生。でも無理です、殺されそうなんだ。」
振り返るタッカー。トゥポルが銃を向けていた。
タッカー:「惜しかったな。」
トゥポル:「ムーラ フィザー。」
「ああ…ああ。」

風の状況が表示されている。
リード:「嵐の中心部分は、洞窟を通り過ぎましたが、まだ暴風圏内にあります。夜明けまで着陸は無理かと思われます。」
アーチャー:「何時間だ。」
「9時間です。」
フロックス:『フロックスよりアーチャー船長。』
アーチャー:「何だ。」
『すぐ医療室へ来て下さい、緊急事態です。』
向かうアーチャー。

眠ったままのノヴァコヴィッチ。
アーチャー:「回復すると言っただろう!」
フロックス:「……言いましたが、トゥロポライシン原子に、漂流中性子があり、血液の中で崩壊し始め毒物を注射したようです。イナプロヴァリン※13を注射しましたが…手遅れかもしれない。亜分子スキャンをしていれば発見できたかもしれませんが、あの時点では……予測不可能でした。…本当に残念です、船長。」
「うーん、ほかの者たちは?」
「早く治療できれば…恐らく…」
「ドクター、地表に部下が 4人いるんだ。…救い出す方法を考えてくれないか?」 出て行くアーチャー。フロックスを振り返るが、そのまま去った。


※10: クルーの数が判明

※11: tropolisine

※12: Velik

※13: inaprovaline
心臓刺激剤。TNG第73話 "Transfigurations" 「輝きの中へ…」など

タッカーはトゥポルと相対する。「眠るな、トラヴィス! 俺一人じゃ戦えないだろ!」
もうろうとするメイウェザー。「…寝ない…ように…して…」
タッカー:「カトラー! 大丈夫か!」
カトラー:「うーん…」
「…俺も倒れて欲しいか? 待っても無駄だぞ! …いっそのことお仲間を今さっさと呼んだ方がいい!」
コミュニケーターで応えるトゥポル。「トゥポル。」
アーチャー:『どうだ?』
タッカー:「誰だ?」
『船長だ。トリップ、大丈夫か?』
トゥポル:「理性を失っています。メイウェザーとカトラーは意識不明です。」
『2人とも私の言うことをよく聞け。ノヴァコヴィッチが危ない。花粉に、センサーで検知できない毒物が含まれていた。今は投薬でもちこたえているが、もっと早く治療していれば、助かるチャンスはもっと大きかったはずだ。ドクターとリード大尉が、イナプロヴァリンのアンプルを用意している。運んでいけないから転送でそっちへ送るが、いいか? 着いたら全員が、すぐにそれを注射するんだ。今言ったことがわかったか。』
タッカー:「注射なんか打ったって無駄なんだ! わからないんですか、船長! 俺たちの次は全クルーを殺す気だ。」
トゥポル:「パレイヤ モイェット。シカーズパーズノラン。」

理解するサトウ。「リザラ クナンダン ダ。」
トゥポル:『ターライェ モラット。』
アーチャー:「ホシ、何だって?」
サトウ:「トリップに殺されると。幻覚じゃないと思います。」

怒るタッカー。「また妙な言葉でしゃべったら八つ裂きにしてやる!」
アーチャー:『トリップ、聞くんだ。トゥポルも影響を受けている。よーく考えろ。薬物の影響で突然母国語しかしゃべれなくなる例を、知ってるだろ。仕方ないんだ。』
「こいつが影響を受けてるのは岩人間だ。今止めればエンタープライズを救えます!」
『トリップ、俺たち長い付き合いだろ?』
「何の関係があるんです!」

アーチャーは思い出させる。「タイタン※14で、お前の船外パックが凍っただろ。オメガ演習任務※15の時だ。窒素病になったなあ。お前はヘルメットを外そうとしただろう。あれを覚えてるか?」

聞き入れないタッカー。「だから何だ!」
アーチャー:『私はヘルメットを取るなと命じた。お前は錯乱状態だったが、その命令に従った。私を信じたからだ。今度も私を、信じてくれ。アンプルを注射しろ。岩人間への対処はそれからでも、遅くない。』
タッカーはトゥポルの背後に浮き上がる、「岩人間」を目にした。
次々と立ち上がってくる。
タッカー:「遅いよ、船長! ハイポスプレーを手に死んだりはしない!」
アーチャー:『トリップ!』
「嫌だ! 最期まで戦うぞ!」
『わかった、薬はもういい! …どうやらお前に本当のことを、説明するしかないな。だがちょっと待ってくれ? リードがお前の位置を確認するから、その後話そう。』

エンタープライズ。
アーチャー:「アーチャーよりフロックス。できるだけ急げ。」

ハイポスプレーを準備しているフロックス。「了解。」 転送台の上に置く。「どこまで近づける?」
リード:「洞窟の入り口から、2メートルの場所に転送できる。」
「よし。」
転送されるケース。

ますます興奮するタッカー。「船長! 船長! 早くして下さい、もう待てない!」

アーチャーはサトウを見た。「わかった、トリップ。これは機密事項だが仕方ない。お前を信用して話すぞ?」
タッカー:『何です!』
「我々がここへ来たのは、シリコンベースの生命体と接触するためだ。だが直接話すのは、トゥポルだけという取り決めだった。彼らはヴァルカンとは会ったことがある。」

尋ねるタッカー。「何で黙ってたんです!」

続けるアーチャー。「これはトップシークレットの極秘任務だからな。」
タッカー:『トップシークレットなら、何で俺たちも上陸させたんです! 一晩泊まらせて!』
サトウは小さな声で助言した。「風です。」
アーチャー:「…嵐で、洞窟へ行くとは、予想外だった。岩人間はそこに住んでいる。トゥポル以外の者まで来たことが、気に食わなかったらしい。機嫌を損ねてしまった、それは無理もないことだ。エンタープライズを破壊するとまで言ってきた。それで、トゥポルはこれから彼らに事情を…説明しなきゃならない。だがお前が銃を突きつけていたんじゃ、彼女の信用に関わる。彼らが話を聞くと言ってきたら、お前は銃を下ろすんだ。聞かなければ、リードにその洞窟を…攻撃させる。エンタープライズ全体を救うためなら、4人の犠牲は小さいものだからな。」
タッカー:『わかりました。』
「少佐、ホシからトゥポルに、私が言ったことを伝えさせる。ヴァルカン語でだ。それで構わないな?」

タッカーは認めた。「……どうぞ…!」

命じるアーチャー。「少尉。」
サトウ:「スライアモット ルダ・スリラ ムレー トゥナン フォヴァ トルナス。」
トゥポル:『シカース ファース ヌラ…ロカナン スラス。トゥラー ロニーノ フォロン。マース トレ。』
回線を切るサトウ。「演技をするのはヴァルカンの主義では…ないけれど、ベストを尽くすと。」

トゥポルは壁に向かって話し始めた。「…ミリーナ ロラス! ポンフォ ボロサス プロミース ユアラン! アカーサ ゴラー フォラス ミ! キサーカ リオン モス。」
フェイズ銃を向けたままのタッカー。
コミュニケーターに話すトゥポル。「トゥポル オラキス ポラン ドゥター…。」

うなずくサトウ。
アーチャー:「麻痺と殺傷を間違えなきゃいいが。うん。」 回線がつながれる。「エイリアンはトゥポルと話をする。銃を下ろすんだ。信頼している振りをしろ。」

ようやくタッカーがフェイズ銃を下ろした。そしてトゥポルはタッカーを撃つ。
倒れるタッカー。

トゥポルは転送されたケースを手にした。
ハイポスプレーをタッカーたちに打っていく。
抵抗するメイウェザー。「よせ…。」
トゥポルはメイウェザーの肩をつかみ、気を失わせた※16
最後に自分に注射する。

夜が明けた。嵐は収まっている。
起きあがるタッカーに、パックを渡すトゥポル。
水を飲んだタッカー。「…夕べ、俺を撃ったりしてないよな?」
トゥポル:「実は撃ちました。」
メイウェザーも目を覚ましている。「全部悪夢であって欲しかったな。」
タッカー:「奴らは?」
トゥポル:「存在しない。」
カトラー:「え?」
「岩人間は存在しない。幻覚を見ていただけです。」
タッカー:「…花粉で?」
「ああ。」
「でも、壁に向かってしゃべってたから。」
「船長から演技するよう言われて、少佐に銃を下ろさせるためです。少佐は理性を失い暴力的になっていました。『八つ裂き』だとか、言っていましたし。」
「…役者になれるよ。その…いろいろ、暴言吐いて悪かったな。」
「花粉の影響だったんです。全員ですが。」
「『偏見を打ち負かせ、でないと自分が負ける。』」
「何のことです?」
「ヴェリック先生がよく言ってた。10年生の、生物の先生だ。先生は…ヴァルカン人でエイリアンについて教えに来てた。で、俺はその時ヴァルカン人を、初めて見た。…震え上がったね。」
「今からでも彼の助言に従うことですね?」
うなずくタッカー。
肩を押さえるメイウェザー。「ああ…首を捻ったみたいだな。ノヴァコヴィッチは? 知ってますか。」
トゥポル:「快方に向かっているそうです。」
立ち上がったカトラーは、外を見る。
シャトルポッドが降りてくる。
安心するカトラー。

着陸したシャトルへ、荷物を運ぶ 4人。


※14: Titan
土星最大の衛星。TNG第119話 "The First Duty" 「悲しみのアカデミー卒業式」でも

※15: Omega training mission

※16: ヴァルカン神経つかみ (ナーヴピンチ) Vulcan nerve pinch
首つかみ (ネックピンチ、neck pinch) とも。TOS第5話 "The Enemy Within" 「二人のカーク」など

・感想
今回もゆったりとした雰囲気で始まりましたが、結局は妄想・幻覚ネタというオーソドックスな話でした。地球人とヴァルカン人の関係がよくわかるように作られていますね。
ENT は他シリーズとは大きく異なっている点として、創作兼製作総指揮のバーマンとブラガによる脚本担当がとても多いということが挙げられます (特にパイロット版から第7話までは連続)。わかりやすいストーリーも含めて、しっかりと世界観を構築しようという意図がうかがえますね。


dot

previous第3話 "Fight or Flight" 「死のファースト・コンタクト」 第5話 "Unexpected" 「予期せぬ侵入者」previous
USS Kyushuトップ | hoshi.sa.to | ENT エピソードガイド