ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第137話「フェア・ヘブンの反乱」
Spirit Folk
イントロダクション
※1クラクションを鳴らす。ゴーグルを着けたパリスが言う。「みんな、どいてくれ! あーあー!」 原始的な自動車に乗ったパリスが、坂道を降りていく。「あー! おっと、危ない。フー。」 ヒツジの群れが通る。「おー、行っていって、ほら。ごめんね。」 フェア・ヘブン※2の住人、シーマス※3が呼びかける。「トミー・ミー・ボーイ、危ないぞ!」 パリスの車は、積んであった樽に突っ込んでしまった。人々が集まる。シーマス:「怪我はないか、トミー・ボーイ。」 パリス:「ああ、右に切るところを左に切っちゃったよ。」 「手を離したら危ないに決まってるさ。それにしても見事だ。こんな車が買えるとはお前さん景気がいいな。」 「ああ…あ、遺産に乗ってるだけさ。」 「そうか、遺産を受け取ったのか。誰が亡くなったんだ?」 「あの…母方のおじいちゃんが死んじゃってねえ。貴族の。安らかに眠りたまえ。」 十字を切るシーマス。「立派なお人だったようじゃな。金があったら彼に乾杯して祈ってやるんだがな。」 手を出す。 笑うパリス。「よし、俺の金だぞ。」 「しっかり祈るにゃ 3杯飲まんとだめなんだ。これじゃ 2杯も飲めんよ。」 「持ってけ。これで全部だ。」 「そうこなくちゃ。サリヴァンの店に行こう。」 「ああ、付き合いたいが、オデール城※4に行く途中なんだ。」 空を見るシーマス。「やめておけ。日が沈んで辺りが暗くなると、城には王女の妖精が現れるというもっぱらの噂だ。」 「ああ、よろしく伝えておくよ。」 「ちゃーんと警告したぞ。」 歩いて行くシーマス。パリスは周りに誰もいないことを確認して、指示を出す。「コンピューター…」 だがそれを振り返ったシーマスが見ていた。 パリス:「破損したタイヤを修復。」 すぐに壊れたタイヤが元通りになった。 驚くシーマス。十字を切る。「おお! 神よ守りたまえ。」 |
※1: このエピソードは、2000年度エミー賞 音楽作曲賞にノミネートされました ※2: Fair Haven アイルランドの街並みを模したホロデッキ・プログラム。VOY "Fair Haven" 「愛しのフェア・ヘブン」より。以下の用語解説で「前回より」とあるのは、そのエピソードでも言及されたことを意味します ※3: Seamus (リチャード・リール Richard Riehle) VOY "Fair Haven" 以来の登場。声: 渡部猛、TNG クンペックなど。前回と統一 ※4: Castle O'dell 前回より |
あらすじ
パリスが魔法のように車を直したことを仲間に話すシーマス。マイケル・サリヴァンは取り合わない。トレスはフェア・ヘブンを 24時間態勢で動かしているために、問題が出てきていることをパリスたちに話す。キムがホログラムの女性とデートしている時、パリスは悪戯で女性をウシに変えてしまった。怒るキム。だがシーマスたちが、その様子を隠れて見ていた。 フェア・ヘブンの住人は、自分たちが目にしたありえない出来事を話し、次第に疑惑を抱き始める。サリヴァンはジェインウェイに率直に疑問を話し、真実を求める。ジェインウェイはプログラムを終了させた。 ホログラムが聞くはずのない質問をしたことについてクルーが調べると、キャラクターのサブルーチンに損傷が出てしまったらしい。サリヴァンのプログラムをラボに呼び出して修理したつもりだったが、実は直っていなかった。深夜にホロデッキ内で修理を始めるパリスとキム。だが「悪魔」を退治するために集まった住人によって、2人は捕まってしまった。 救出のため、壊れたプログラムの影響を受けないようにモバイルエミッターを付けたドクターが、フェア・ヘブンへ向かう。だが逆に捕まり、エミッターも外されてしまった。ドクターは機能異常を起こし、ヴォイジャーの名を口にする。その別世界を一度訪れたことのあるサリヴァンは、行き方を尋ねる。再び作動したモバイルエミッターをブリッジに転送すると、そこにはドクターではなくサリヴァンがいた。 ジェインウェイはサリヴァンにヴォイジャーを案内する。パリスたちを処刑しようとする住人の前に、ジェインウェイと共に戻るサリヴァン。彼はジェインウェイたちが別世界から来た者たちではあるが、悪魔ではなく何の害もないと説得する。24時間稼動はやめることになったが、「未来から来た宇宙人」として、クルーは以前のようにフェア・ヘブンでの生活を楽しむのだった。 |
用語解説など
|
感想
前のエピソードに直接つながる内容です。元々その話が退屈だっただけに、続編の今回もできが良いとは決して言えません。せっかくのセットや服装を使いまわししたかっただけでは、という邪推もしてしまいます。 ホロデッキに異常が起きているという理由だけで、24世紀からすれば遥か昔に設定されたキャラクターに欺かれ、ホログラムのはずの銃弾で本物のコンピューターが壊れ、それでいて結局曖昧にまとまってしまう…。もうちょっと何とかして欲しかったですね。 |
第136話 "Collective" 「遺棄されたボーグ」 | 第138話 "Ashes to Ashes" 「帰らざる時間」 |