※1食堂でセブンがパッドをもち、食事しながら話しているパリスとトレスの 2人を見ている。
パリス:「それでハリーは、ギヤを入れて、一気にアクセルを踏んだ。俺たちはブリート※2の店へ一直線。」
トレス:「私にも運転させてよ。」
「おーい、ほんとに大丈夫?」
「宇宙船を操縦できるのよ、車ぐらい楽勝だわ。」
「69年型のマスタング※3を甘くみるなよ。クラッチがくせものなんだ。」
「見てよ。また私たちを観察してる。」 セブンのことを話すトレス。
「仕事してるだけだよ。」
ニーリックスがやってきた。「デザートは?」
トレス:「何それ?」
「カディー人※4のゲストのために用意したチーズだ。味どうかな。」
一切れを口にするトレス。「薄いわね。」
「薄いか。大丈夫かな。たとえ薄くてもカディー人には刺激になる食べ物はご法度なんだ。」
パリス:「ずいぶん神経を使ってるんだな。」
「カディー人は怒りっぽいから。艦長があっちのコロニーに行ってる間、接待は俺に任されてる。」
「大丈夫、お前は優秀な外交官だ。」
「ならいいけど。」 厨房に戻るニーリックス。
トレスはセブンを気にしている。「まだこっちを見てる。」
「考え過ぎだって。」
「さあ、どうかしら。」
「ベラナ!」
我慢できなくなったトレスは席を立ち、セブンの前に行く。「そんなに楽しい?」
「何がだ?」
「さっきからずっと私たちを見張ってる。今日だけじゃない。昨日は機関室へ向かう私たちをずっとつけてた。それからおとといは、シャトルベイでトムを待ってる時。」
「その通り。お前たちを観察している。人間の繁殖行動を研究しているのだ。」
セブンのパッドを取り上げ、読み始める。「『宇宙暦 52467、1400時。対象者は女の部屋の前で言い争いをしている。男は 12本の植物を抱えて戻る。品種:ローザ・ルビフォリア※5。その後直ちに休戦状態に入る。宇宙暦 52648、0300時。繁殖行動開始。』 どうしてそんなことがあんたにわかるのよ、セブン!」
パリスも席を離れる。
セブン:「第9デッキ、セクション12 にいる者であれば、誰でも気づくはずだ。」
ニーリックス:「何か問題でも?」
トレス:「収集したデータを全部見せてちょうだい。」
セブン:「まだ研究を終えていない。」
「これを知れば十分。ボーグがクリンゴンを怒らせたら、クリンゴンはボーグの鼻をへし折る。」
ニーリックス:「ベラナ。」
「ドクターに言って。今からすぐに急患が向かうって。」
パリス:「ベラナ、部屋で飲みなおそう。」
「今回だけは許さない。」
食堂を出て行くトレスたちを見るセブン。
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※1: パリス役、ロバート・ダンカン・マクニール監督作品。VOY第49話 "Sacred Ground" 「聖霊の怒り」、VOY第59話 "Unity" 「ボーグ・キューブ」に続き、3エピソード目となります
※2: burrito
※3: Mustang 1964年に発表されたフォードの車種。参考
※4: Kadi
※5: rosa rubifolia 赤いバラの一種
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