ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第15話「殺人兵器メトリオン」
Jetrel
イントロダクション
ホロデッキ、シェ・サンドリーヌ※1。ニーリックスとトゥヴォックがプールを楽しんでいる。打つところがないというニーリックスに、パリスとゲアリー※2が安全策で行けとアドバイスする。逃げ腰だなというニーリックス。ヴァルカン君に隙を与えたら、その後の展開は目に見えてるというゲアリー。いわれた通りに「安全策」でキューを打ち、満足するニーリックス。対するトゥヴォックは論理的に推測した位置に打ったのだが、ポケットに落ちてしまった。船のスタビライザーが水平を保てなかったのだろうというトゥヴォックに、この台は東に少し傾いていることを教えるゲアリー。安全策が一番と声をかけるニーリックス。そこへニーリックスにジェインウェイから通信が入り、ブリッジに来るようにいった。 ブリッジ。やってきたニーリックスに、接近中の船から亜空間通信が入り、用があると言っているというジェインウェイ。減速し、相手の船がスクリーンに映し出される。ニーリックスによるとハーコニア※3のシャトルだ。昔タラクシア人と10年近く戦争をしていた種族で、15年以上前にタラクシアを征服した。相手から通信が入り、姿が映し出される。先ほどもいった通り、ニーリックスというタラクシア人を探しているというハーコニア人。何の用だと聞くニーリックスに、大事な話がある、できれば2人で話したいという。君の命がかかっていると言った。ニーリックスに誰だと聞かれたその男は、マボール・ジェトレル博士※4だと名乗った。その名前を聞いた途端、ニーリックスは顔を震わせ、ブリッジを出ていった。 |
※1: Chez Shandrine フランス、マルセーユのバー。VOY第6話 "The Cloud" 「星雲生命体を救え」より
※2: ゴーント・ゲアリー Gaunt Gary ※3: ハーコニア人 Haakonians
※4: マブア・ジャトエル博士 Dr. Ma'Bor Jetrel |
あらすじ
ニーリックスの話によると、彼はライナックスを壊滅させた「メトリオン爆弾」を生み出した科学者だった。ライナックスはタラクシアの衛星であり、防衛軍に勤めていたニーリックスは家族を失い、爆弾が使われた次の日にタラクシアは無条件降伏した。ジェトレルは爆弾が使われた後の救助部隊のメンバーに、近年メトリオン病という不治の病が発病していることを話す。その治療法を見付けるためにやってきたという。発病の危険性があるニーリックスは初めは検査を拒むが、ジェインウェイとケスに言われて受ける気になる。その結果、ニーリックスはメトリオン病の初期段階だと判明した。 ジェトレルはヴォイジャーの転送装置を改良すれば、爆発後残っているメトリオンの雲からサンプルをとり、病気の抗体を作れるかもしれないことをジェインウェイに話す。許可するジェインウェイだが、ジェトレルの体調はあまりよくないようだ。ジェトレルの検査を受けるニーリックスは、爆発後に自分が体験した恐るべき経験を話す。黒い固まりだと思った怪物が、実は少女だったということを。謝りきれないというジェトレル、そしてまた彼もメトリオン病に冒されており、数日しか生きられないことを明かした。 ライナックスに到着した。密閉フィールドの中に、メトリオンの雲のサンプルが採られる。ニーリックスはコムバッジを外し、1人で食堂に隠れていた。彼は実は軍隊には入らず、徴兵から逃げていたのだ。自分の弱さに対する怒りを、ジェトレルにぶつけていたのだった。 ジェトレルはサンプルを使って、密かに実験を進めていた。奇妙な生命体のようなものを作り出そうとしていることに気づいたニーリックスを眠らせるジェトレル。転送室にいたところを捕まった彼は、ライナックスの犠牲者を生き返らせようとしていると言った。 メトリオン爆弾は原子まで体を分解させるもので、それは雲の中に今でもそのままで残っているという。転送装置で元通りにしようとしていたのだ。ジェトレルはタラクシアに肩入れするあまり、ハーコニア政府から追放されていた。ニーリックスが病気だということは嘘で口実に使っていただけだった。体を再生させることは非常に難しいと思えたが、ニーリックスからの頼みもあり実行することになる。転送機の中に人間の形が浮かび上がってくる。しかし崩壊度が進み過ぎ、失敗してしまった。そしてジェトレルは倒れた。医療室に寝ていたジェトレルに、「あんたを許すよ」というニーリックス。それを聞いた直後、ジェトレルは息を引き取った。 |
用語解説など
|
感想
一瞬にして多数の命を奪い、今も苦しむ病を生み出すもの。これはすぐに原子爆弾のことだと連想させられました。日本人には考えさせられるエピソードです。 |
第14話 "Faces" 「二人のトレス」 | 第16話 "Learning Curve" 「バイオ神経回路」 |