ディープスペースナイン エピソードガイド
第32話「流動体生物の秘密」
The Alternate
イントロダクション
容器を手にしているクワーク。「俺は単なるビジネスマンだが、今は亡き偉大なるプレッグ※1は我々フェレンギにとって憧れだった。」 フェレンギ人やモーンの前で話している。「プレッグの名前は今や伝説だ。プレッグ、たった一つのコンピューターチップから一大ホロスイート産業を築き上げた。フェレンギ人ならその、形見を、手に入れたいと思うだろう。宇宙の隅から隅までホロスイートを普及させたフェレンギの英雄だ。その身体の一部だぞ? 自給自足もままならんほど貧しかった星に利益をもたらし、希望を…与えたんだ。」 店に入るオドー。「いくらで売るんだ。」 クワーク:「今こちらのお客さんに言おうとしてたところだが、たったのラチナム 3本※2だ。しかもこっちの利益はほとんどなしだぞ?」 呆れ、歩いていくフェレンギ人。 クワーク:「よし、じゃあ 2本に負けとこう。」 オドーに言う。「…どうも御世話さんで。」 オドー:「3本か。プレッグなら妥当だな?」 「買ってもいいってことかい。」 「ヒューマノイドの死の儀式には興味がある。」 「葬式に?」 「私にとっては謎だ。」 「フーン。」 「死体を燃やす種族もいれば、冷凍にする種族もいるし、更に中には家族の死体に囲まれて暮らす種族もいる。しかし、フェレンギはすさまじい。死体を切り刻んで売るんだからな。」 笑うオドー。「どの種族より、興味をそそられるよ。」 ため息をついたクワーク。「俺は忙しいんだ。」 オドー:「実は偉大なるフェレンギ人実業家たちの死体をコレクションしようかと思っているんだ。その名誉を讃えるためにな? オフィスにショーケースを置くつもりなんだ。お前にはその中の特等席を、取っておいてやろう。」 「…ありがたいねえ。」 オドーはラチナムを見せた。 クワーク:「……じゃあ本気なのか?」 オドー:「私が冗談を言ったことがあったか?」 たくさんある容器の一つを取り出すクワーク。オドーのラチナムを取ろうとする。 オドー:「その前に一つ確かめておきたい。」 クワーク:「何だ言ってみろ。」 「確かにプレッグなのか?」 「ラベルにそう書いてある。」 「そのラベルは信用できる物なんだろうな?」 「フェレンギ当局の封印※3がしてあるじゃないかあ。何を疑うんだ。」 「プレッグかどうかさ。」 「間違いないって。」 「プレッグはまだ生きてる。」 「まだ生きてる?」 「…そう、健在だ。」 「プレッグが?」 「コースラ2号星※4であいつを捕まえた時、お前の企みを話したら笑っていたよ。至って、元気だった。」 「待ってくれ、俺は被害者だ。これが偽物だなんて知らなかった。プレッグだと信じて 5,000個も買ったんだぞ?」 「いやいやいやいやいや、プレッグじゃあないんだ。」 「じゃ誰だ。」 「誰だかな?」 「…じゃあ、誰だか調べてくれ。」 「もちろんだ、任せておけ。」 男の声がした。「オドー。」 ベイジョー人だ。髪型はどこかオドーに似ており、イヤリングはつけていない。 オドー:「モーラ博士※5。」 モーラ:「…何年ぶりだろうな。…いやあ元気そうじゃないか? よかった。上手くやってるようで。」 手を差し出す。 一瞬ためらうが、握手するオドー。「…いらっしゃるなら、なぜ知らせてくれなかったんです。」 モーラ:「寸前まで決まらなくてね。」 「ああ…だが連絡していただきたかったですな?」 クワーク:「何か飲みますか? モーラ博士、でしたよね?」 モーラ:「そうだ。それじゃあ…ディカ・ティー※6をもらおうか。」 離れるクワーク。 笑うモーラ。「うーん。まだ耳が完全にはできとらんなあ。…いやあしかし無理もないだろう。スーツは身体の一部なのか? それから、このブーツは…」 クワーク:「さあどうぞ? お熱いうちに。」 「ありがとう。」 「じゃあその、古い知り合いってわけですか?」 オドー:「モーラ博士はベイジョーの科学者で、私の研究を担当していた。」 モーラ:「オドーの今の姿を創ったのは、この私ということになるだろうな。」 クワーク:「じゃあ家族の再会ってわけだ。やっぱりそうか。いやあ、オドーのお父さんならいつでも大歓迎ですよ?」 オドーとモーラは同時に話した。 オドー:「誰が父と言った…」 モーラ:「いやあ、そうじゃないんだ…」 クワーク:「オドーは自分の口からは言いませんがねえ。ここじゃみんなから一目置かれてまして、頼りにされてるんですよ。」 「そうかね。」 「ええ、実を言いますとたった今もね? 詐欺の捜査を頼んでたんです。」 オドー:「黙ってろ。…あっちへ行きましょう。」 「そうだ、積もる話がそれこそ山ほどおありでしょうからねえ? 博士? 何かありましたらどうぞ御遠慮なく。いつでも私におっしゃって下さい。」 プロムナードを歩くモーラ。「世話好きだなあ。」 オドー:「フン、余計なことですよ。」 「しかし彼は私に、お前を良く見せようとしただけじゃないか? 私をお前の身内だと、そう思ったからだ。なのにお前はそれをあんな風に…」 「博士。」 「まだ社会に溶け込めんのか。」 「できるだけ溶け込んでますよ。」 「具体的に言うとどの程度だね。」 「『できるだけ溶け込んでる』と言ったら…それ以外に、意味はまずないと思いますがね。」 「うん。」 レプリマットに来るオドー。「クワークは詐欺師だ。ロクなもんじゃない。近づかないことです。」 モーラ:「…で? その、ここでは警察的な業務に関わっているようだが。上手くいっているのか?」 「保安チーフとしての仕事を楽しんでますよ。」 「保安チーフか。まあそれも結構だがなあ。…戻りたいんじゃないか?」 「何にです?」 「研究にさ。」 「…とんでもない。」 笑うモーラ。「隠すことはない、私にはわかってる。そりゃあ研究所での生活には不満もあったろう。だが研究は途中だ。そうだろ? お前は謎に満ちている。どこから来たのか何者なのか。今でも知りたいはずだ。」 オドー:「…そりゃもちろん…そうです。」 「やはりなあ。だからこそ私はここへ来たんだ。」 |
※1: Plegg ※2: 原語では「ラチナムの板 (strip) 3枚」 ※3: 正確には「フェレンギ切断封印 (Ferengi Seal of Dismemberment)」。エンサイクロペディアでは「フェレンギ切断証明 (Ferengi Certificate of Dismemberment)」になっています ※4: Khosla II エンサイクロペディアでは "Khofla II" になっていますが、原語でもコースラと発音しています ※5: モーラ・ポール博士 Dr. Mora Pol (ジェイムズ・スローヤン James Sloyan TNG第58話 "The Defector" 「亡命者」のシートール中尉 (Sublieutenant Setal)/アリダー・ジャロック提督 (Admiral Alidar Jarok)、第173話 "Firstborn" 「クリンゴン戦士への道」のケムター (K'Mtar)/50歳のアレキサンダー・ロジェンコ (Alexander Rozhenko)、VOY第15話 "Jetrel" 「殺人兵器メトリオン」のマボール・ジェトレル博士 (Dr. Ma'Bor Jetrel) 役) 初登場。声:内田稔 ※6: Deka tea |
本編
自室でパッドを読んでいるシスコ。 ジェイクが部屋から出てきた。「行ってきます。」 シスコ:「こらこらジェイク、どこへ行くんだ?」 「遊びに。」 「誰と。」 「ノーグ。」 「勉強は。」 「やったよ?」 「金曜のクリンゴン・オペラのテストに出る範囲はだろ?」 「満点取るって約束するよ。」 「大事なのはテストではなく知識なんだから。テストの前の勉強だけじゃあ、クリンゴン・オペラの素晴らしさはわからない。」 「わからなくても別に困らないよ。」 「なあ。…そうは言っても、どんな仕事に就くかわからんだろ? もしかしたら、クリンゴン人の社会に入って、音楽家になりたくなるかもしれない。そうなった時に…後悔するぞ。違うか。」 「…でも僕がオペラ歌手になるわけないじゃん。」 「だが文化は知っておくべきだ。」 「じゃ最後にクリンゴン・オペラを聴いたのは?」 「…お前ぐらいの頃だ。」 「そんなもんだよ。」 「ジェイク。勉強だ。」 「自分は苦手だったくせに僕にはやらせるわけ?」 「そういうことだ。」 ドアチャイムに応えるシスコ。「入れ。」 オドーがやって来る。 ジェイク:「そんな。」 シスコ:「ならこうしたらどうだ。同じテストを受けるんだから、ノーグをうちへ呼んできて、一緒にクリンゴン・オペラを聴いたらいい。」 舌打ちし、奥へ向かうジェイク。 シスコ:「オドー、座ってくれ。」 オドー:「…司令官、シャトルの使用許可をいただきたいんですが。」 「構わんが、目的は?」 「ベイジョー科学協会※7のモーラ・ポール博士に連邦から調査用に一台借りてくれと頼まれたんです。」 「だがなぜ君に。」 「私が発見された当初、研究を担当したのはモーラ博士でした。正規の手続きを踏んで連邦からシャトルを借りるには何ヶ月もかかるし、どうしてもガンマ宇宙域に調査したいものがあるそうなんです。実は、私も興味がありまして。」 「できれば、調査対象を知りたいが。極秘なのか。」 「いえ? しかしまだ、詳しいことは。先日ベイジョーの科学探査機がワームホールから 6光年離れた惑星をスキャンしたんですが、そこでどこか見覚えのある…DNA を、発見したんです。私の DNA と似通っているらしい。博士は種族のルーツ発見につながるのではないかと言っています。…つまり私の。」 ワームホールを出るランナバウト。 ベイジョー人が乗っている。 モーラ:「ダックス大尉、あなたも科学に携わる者としておわかりだろう。ジレンマに陥った時の辛さや、解決の喜びを。オドーが発見された時はひどいジレンマに陥った。正体が全くわからない。形のない粘着性の液体なんだが、紛れもなくこれが生きているんです。それが出会いでしたよ。」 ダックス:「感覚があることには、いつ気づかれたんですか?」 オドー:「気づかないから私が教えてやったんです。」 笑うモーラ。「そうだ。教えられたんですよ、オドーに…。」 オドー:「こっちだってこれまでにこんな生き物は見たことがなかったんですからね。」 「『見た』という表現は適切じゃない。オドーには目はなかったんですから。」 「私はただわかりやすいように言ったまでですよ。」 「知覚したことはなかったと、言った方が正しいでしょうな。…続けて?」 「何とかして意思の疎通を図らなきゃならなかったから、私は姿を変え、そして…」 「あれには驚きましたよ。それまでは毎朝研究室へ行くと、オドーはそこにいた。液体として、おとなしくクロカン・ペトリビーカー※8に入ってたんです。ところがある朝、オドーが消えた。ビーカーは空でした。だがその横に、どこからきたのかそれと同じビーカーがあったんです。どこをとっても寸分違わぬレプリカでした。全く、ああ…驚いた。…しかし、お前がいなくなってからどうも上手くいかんよ。…やはりあの頃が、私の科学者としての最盛期だろうな。うん。」 ダックス:「惑星に接近、軌道突入準備開始。L-S 6号星※9と確認。」 ベイジョー人:「スキャンを開始します。」 「地震活動が盛んですね。火山性だと思われます。同期軌道に突入。」 L-S 6号星に近づくランナバウト。 転送される 4人。遺跡だ。 トリコーダーを使うモーラ。遠くには見事な自然が広がっている。 廃墟の中央には、一本の高いモニュメントがあった。 モーラ:「言葉の意味がわかるか。」 オドー:「いいえ、わかりません。」 「だが廃墟の中心にある以上、この柱には惑星の住民にとって、重要な意味があったと見ていいだろう。」 ダックス:「持って帰りましょう。ステーションのコンピューターなら、解読できるかもしれません。」 「うん。ウェルド博士※10は? 博士!」 ウェルド:「ここです。…探していたものを、見つけましたよ。」 容器に粉状の物体が採取されている。 モーラ:「炭素ベースか。」 ウェルド:「いや。ケイ酸塩※11です。でも生きてますよ、生命力が強い。」 その物体は動いている。 「仲間かもしれんなあ。」 ダックスは柱の周りに、パターン強化機を設置した。「コンピューター、転送開始。」 転送されていく柱。 その直後、一帯を地震が襲った。崩れ始める遺跡。 ウェルド:「戻りましょう!」 揺れが続く中、走るダックス。「コンピューター、転送機をコミュニケーターにロックオンして。」 コンピューター:『スタンバイ。』 倒れそうになるモーラを支えるオドー。「しっかり!」 白い気体が地面から噴き出してきた。 苦しむモーラやダックス。オドーは平気なようだ。 コンピューター:『転送準備完了。』 オドー:「コンピューター、転送開始!」 転送される一同。その直後、上から建物が崩れてきた。 |
※7: Bajoran Institute of Science ※8: Krokan petri beaker 吹き替えでは「ビーカー」のみ。これまたエンサイクロペディアでは「クロカン・ペトリ皿 (Krokan petri dish)」になっています ※9: L-S VI ※10: Dr. Weld Ram (マット・マッケンジー Matt McKenzie VOY第168話 "Natural Law" 「原始惑星の人々」の空港管理局員 (Port Authority Officer) 役) 名の Ram は脚本にあるだけで、言及されていません。声:大川透、DS9 ガラックなど (VOY での役も同じ) ※11: 吹き替えでは「エステル」 |
DS9。 眠っているダックス。 ベシア:「症状は安定してる。ダックスはまず心配ない。でもベイジョー人たちはもっと深刻だ。浴びたガスの量が違うのかもしれないし、種族の違いかもしれない。その辺はまだ、はっきりしません。」 口にも呼吸装置をつけられているモーラ。 シスコ:「オドーは。」 オドー:「大丈夫です。」 ベシア:「このガスは呼吸器系に入ると麻痺を起こすんです。ご存知のように、オドーには呼吸器がありませんからねえ。影響を受けなかったんですよ。」 シスコ:「持ち帰った資料は研究室にある。オブライエンが全部運んでくれた。その中に惑星の生物のサンプルがあるそうだ。調べれば、原因がわかるかもしれない。」 「そうですね。」 モーラに近づくオドー。「回復するんですか。」 ベシア:「…今の時点では、まだ何とも言えないけど一時的なものじゃないかなあ。」 診療室を出て行くオドー。シスコは追う。 プロムナードで話しかけるシスコ。「君の気持ちはよくわかるよ。」 オドー:「気持ち? 何のですか?」 「私にも覚えがある。病に倒れた父は、小さく弱々しく見えた。父はいつも強く、たくましかったんだ。父にできないことなど、何もないと思ってた。だが結局は、一人の弱い人間に過ぎなかった。私にも父を救えなかった。」 「…お気遣いには感謝します。だがモーラ博士は、私の父ではありません。」 立ち去るオドー。 容器の中に、採取された生物が入っている。科学ラボに入るオドー。 オブライエン:「コンピューターにもなかなか解析できないらしい。」 オドー:「なぜだ。」 「刻々と変化するんだよ。なぜだか、再生の度に変態を繰り返してるし。その頻度も尋常じゃない。見てくれ。繁殖しすぎて、これに収まらない。」 最初に入れられていた容器を見せるオブライエン。「レベル5 のセキュリティフィールドに、一晩入れとこう。ダックス大尉が見られりゃなあ。容態は?」 「ドクターが言うには心配ないと。」 同じ部屋に置かれている、柱を見るオドー。 「……何だか、わかるかい?」 「これが鍵になるといいんだがね。私の過去への。」 オドーは出ていく。 柱に触れてみるオブライエン。 シスコの部屋。 寝ているシスコのもとへ、通信が入った。『キラから司令官。』 シスコ:「…ああ…何だ少佐。」 キラ:『申し訳ありませんが研究室へ来ていただけませんか。』 「わかった、すぐ行く。」 科学ラボが荒らされている。やってきたシスコとオドー。 生物が入っていた容器も、壊れていた。中は空だ。 |
また柱を見ているオドー。 シスコ:「侵入の痕跡は。」 キラ:「ありません。来た時は鍵がちゃんとかかっていましたし。」 オブライエン:「あれを盗みたがる者がいるとは思えない。」 シスコ:「じゃ生命体自身がやったというのか。」 「確信はありませんよ。ただ今の時点でわかっていることと言えば、密室からあれが消えたってことだけでしょう。」 「オドー。全域に、レベル3 のセキュリティスキャンをかけてくれ。」 うなずくオドー。 オブライエン:「スキャナーじゃ発見は難しいんじゃないですか? 変態を繰り返してるからコンピューターが混乱する。やるなら、2、3回はかけないと。」 シスコ:「警戒態勢に入る。」 オドー:「少佐、研究室とこの周辺のセンサーカメラとヒートセンサーの記録を、後で見せてくれませんか。」 オブライエン:「司令官。…ダクトの付近にわずかながら生命体の痕跡があります。逃げたとすれば、恐らくここからでしょう。」 ダックスが科学ラボに入る。 シスコ:「ドクターに、もう起きてもいいと言われたのか?」 ダックス:「彼は何を言っても聞かないし、私の服を隠したんです。仕方なく、後ろの空いたガウンのまま抜け出してきました。…どうしたんですか?」 「今のところあの生命体がやったとする説が最も有力だ。」 「ありえません。」 「だったら、別な説を立ててくれ。」 「…オドー? モーラ博士が待ってるから行ってあげて?」 柱をなでるダックス。 頭に器具をつけたままのモーラ。「研究室で、何かあったらしいな。」 オドー:「生命体が消えたんです。」 「消えた?」 「原因はまだはっきりしません。」 「私も行こう。」 「でもまだ、寝てないと。」 「流動体生物については、私が一番詳しい。」 「私の次にでしょう。捜査は私が指揮してますから。第一まだあれが流動体生物かどうかもわからないんです。」 「変態の兆候は、現れとらんのか。」 「解析不能なほどの速さで変態しています。」 「では知性の、現れは。」 「研究室を気まぐれに破壊したのは知性の現れと言えなくもありません。」 「確かにな。その通りだ、どんな可能性も…見逃してはいかん。」 オドーはウェルドが寝たままなのに気づいた。 モーラ:「ウェルド博士はまだ意識が戻らん。…責任を感じとるよ。」 オドー:「ドクター・ベシアも最善を尽くしてはいるんですが。」 モーラは再び眠った。自分の腕をつかんでいた手を胸に置かせ、出ていくオドー。 アクセストンネル内のオブライエン。「やっぱりダクトに入ったようですねえ。痕跡が残ってる。2-H 通路へ向かってますよ。」 保安室にいるシスコ。「スキャナーには、何も現れてないか。」 オブライエン:『ええ、今のところ何も。セキュリティカメラの方はどうでした?』 オドー:『それが研究室のセキュリティカメラは停止していたんだ。午前 3時5分から43秒間。警報が鳴ると同時に。』 オブライエン:「停止? 消されたってことですか?」 シスコ:「というより、動力が遮断されてる。それで生命体のセキュリティフィールドに、影響が出たんだろう。いま調査中だ。」 オブライエン:「それと同じ頃、ヒートセンサーに温度の変化はありませんでしたか?」 シスコ:『43秒の間に、6度ほど上昇している。』 「その後、また通常に?」 『戻ってる。』 「ああ…ひょっとするとあの生命体は、低周波の R-Fエネルギーを吸収するのかもしれない。餌にしてるのかもしれませんよ?」 オドー:「だがエネルギー漏れがあればスキャナーに出るはずだ。」 オブライエン:「確かにどうもよくわからんな。…ひょっとすると、温度が上昇したのはほかに…」 アクセストンネルで、奇妙な音が聞こえてきた。 シスコ:『どうした。』 オブライエン:「何か物音が。」 シスコ:「位置を確認した。周りに何か見えるか。」 オブライエン:「前方で音がするんですよ。…コミュニケーターで聞こえますか。」 シスコ:「いや。」 オブライエン:「…この音は何て言うか…表現できないな。もっと寄ってみます。…このことは、ワイフには黙ってて下さいよ?」 シスコ:「付近に、応援を送っといてくれ。」 オドー:「セキュリティ。コアセクション、レベル4、2-H 通路へ。」 オブライエン:『どんな任務の後もうちに帰るとこう言うんです。』 開けた場所に出るオブライエン。「…『今日は御機嫌だったよケイコ。』 ワイフもそんな時は優しいんです。今日もきっと優しく…ああ。」 トリコーダーに反応がある。「どうしたんだ、ここは。」 手を触れると、液体がこぼれてきた。驚くオブライエン。 シスコ:「どうした、大丈夫か。」 オブライエン:「…ええ、大丈夫です。…あの生命体を発見しました。」 液体状の物質は、次々と垂れてくる。 オブライエン:「ただし、既にもう死んでるようですが。」 『ステーション日誌、宇宙暦 47391.7。機関部のクルーが、15時間以上かけてコンジット内を捜索。その後は何事もなく、謎の生命体についても更なる発見はない。』 診療室。 モニターの図を見るベシア。「細胞構造から考えると、この生命体にはもっと二酸化炭素の濃い環境が必要なはずなんですよ。」 ダックス:「つまり、ここでは生きられないわけね?」 「僕の分析ではね?」 「それでもまだ、研究室を荒らしたのはこの生命体だと思ってるの?」 「うーん…ええ、環境の変化にまだ反応してないとすれば、不可能じゃないでしょう。」 「…モーラ博士の意見を聞きたいわね?」 「明日には起きられるようになると思うけど?」 「よかったら、ラクタジーノでも飲まない?」 「君の、部屋でかい?」 「…それより、プロムナードじゃどうかしら。」 「…やっぱりね。ああいやせっかくだけど、まだ仕事があるからね。」 「おやすみなさい?」 出ていくダックス。 「楽しんでる。僕をからかって、歪んだ楽しみを感じてるんだ。…でもこっちが追いかけるのをやめたら、どうなるかな?」 奥から物音が聞こえてきた。 モーラのベッドに近づくベシア。 その時、背後の天井から黒い物体が降りてきた。気づかないベシア。 パッドを読み始める。突然太い触手のようなものが、ベシアの首に巻き付いた。 甲高い咆哮が聞こえる。ベシアは触手を取ろうとするが、圧倒的な力で投げ飛ばされた。 目を覚ましそうなモーラ。ベシアは落ちた道具の一つに手を伸ばした。 それを起動させ、敵に向ける。効果があるらしく、相手は大きく声を上げる。 モーラは目を開けた。ベシアを襲った生命体は、天井のダクトへ消えていく。 ベシアはコミュニケーターを叩いた。「…緊急事態、緊急事態! …エイリアンだ、早く!」 |
ダクトを調べたオブライエン。 ベシア:「あっという間だった。役に立てなくて申し訳ないけど…いたと思ったら、もう消えてたんだ。でも大きかったよ。巨大だった。」 シスコ:「傷を負わせたのか。」 「…わかりません。ちっとも応えなかったかもしれない。ただ、レーザーメスで一度攻撃しただけですから。腕だか脚だか触手だかを。そしたら、ダクトへ消えてしまった。」 モーラは回復している。「どうやらあの生命体は、生き延びて別なものに成長したらしい。」 オドー:「部屋に入った時に、何でもいいんですが何か異変を感じませんでしたか?」 首を振るベシア。 オドー:「普段より室内が暑かったといったことは?」 ベシア:「そう言われてみれば、確かに暑かったよ。」 「またも温度の変化だ。明かりはつけたんですか?」 「いや、患者を起こしたくはなかったんで。」 「診療室への R-Fエネルギーの流れを調べてみましょう。ここでも動力の遮断があったかもしれない。」 ダックス:「血液や体液はありませんが、研究室の時にはなかった残留物がありました。有機体です。」 シスコ:「すぐテストを。」 「はい。」 「キラ少佐。」 キラ:『どうぞ。』 「住民を全員、自室へ戻してくれ。非常態勢に入る。」 『了解。』 「オドー、ダックスと連絡を取り合いながら、捜査を進めてくれ。」 オドー:「当分の間、プロムナードを閉鎖した方がいいでしょう。」 「君に任せるよ、チーフ。」 診療室を出るシスコ。 モーラ:「信頼だなあ。」 オドー:「からかうのはやめてくれませんか。」 「からかうなんてとんでもないさ。お前が頼られてるのが嬉しいんだよ。※12」 首を振るオドー。「ああ…。」 追うモーラ。「それにしても、お前の仕事ぶりには感心したよ。」 オドー:「感心?」 「ああ機転が利くし、冷静で…」 「ハ。至って普通ですよ。」 「思ったんだが、科学者の仕事と警察の仕事には共通点が多い。」 「考えたこともありませんがね。」 「科学者はただ事実だけをひたすら真っ直ぐに追い求める。辻褄の合いすぎる話は大抵事実ではない。目に見えるのは全体の一部に過ぎん。そうやって事実を一歩ずつ突き詰めるんだ。」 「確かに犯罪捜査も同じです。」 「お前は有能だよ。…私も非常に鼻が高い。わかっとるな。」 「ええ。」 プロムナードでは保安部員が住民に指示を出している。 科学ラボに入るオドー。「どうです?」 ダックス:「まだ、DNA の分析に手間取ってるのよ。」 モーラ:「この柱は、解読の手がかりだけでもつかめましたか。」 「いいえ、まだです。…コンピューターでもほとんどお手上げなのよ。ガンマ宇宙域のデータが少ないんだもの。」 オドー:「プロムナードにいるので、何かわかったら呼んで下さい。…その、柱はここにありませんでしたか?」 「邪魔だったから、こっちへどかしたの。」 出ていくオドー。 モーラ:「例の生命体とさっきのこの有機体を比較してみた結果はどうでしたか。」 ダックス:「同じものでないのは確かです。」 「しかし、どこかしらは共通点があるんじゃないでしょうかねえ。」 「クロス・タビュレーション分析にかけましょう。時間はかかりませんから。」 「オドーをよく御存知ですか?」 「知りたくても、打ち解けてくれないんです。」 「やはりそうですか。顔を見るまで私は、気づかなかった。」 笑うモーラ。「どんなにあいつに会いたかったか。昔、喧嘩別れしましたんでね?」 「聞いてます。」 「うん。研究の途中であいつが出ていくと言い出したんです。でも今から思えば、反対した私がバカでしたよ。ここでこんなに、立派にやってるんだから。」 「…ステーションにとっては、かけがえのない人です。」 「駄目と思ってた。社会に適合できないと。以前のあいつには、独り立ちなどとてもできそうになかったんですよ。すぐ戻ると思った。出ていく時もそう言ってやったんです。私は戻ると信じて疑ってなかった。いつか必ず帰ってくるだろうと。…だが、結局私は間違っていたようですな。」 「ああ、終わったわ。」 「どっちかな?」 「そちらが有機体の方で、こちらが生命体です。ただし、変態を繰り返してますけど。」 それぞれのモニターに、2つの構造が映し出されている。 「確かに同じではない。ヌクレオチドの配列が全く違う。」 「共通する点もありますけど。」 「まあねえ。しかし似てると言っても、遠い親戚がいいとこでしょうな。」 モニターが切り替わった。 ダックス:「やっと DNA の分析結果が出たわ? とりあえず、該当する生命体があるかどうか調べてみます。」 その画面に見入るモーラ。「あ、すぐできそうですか?」 ダックス:「まあ、2、3時間もあれば。」 「ではよろしく。」 出ていくモーラ。 オドーは保安室に来た者に話した。「ウェルド博士の意識が回復しました。もう大丈夫でしょう。」 モーラだ。「ほっとしたよ。」 オドー:「……そうは見えませんがね?」 「わかるんだなあ、私を見ているだけで。声の調子や目つきや態度でわかるのか。」 「そうです。」 「お前は実に驚くべき生き物だよ。…しかしまだ、わからないことがあまりに多すぎるんだ。」 「一体何が言いたいんですか?」 「さっき、DNA の分析結果が出たんだ。診療室で見つかった例の有機体のな。ダックス大尉が今該当する生命体を洗い出しているが、私には正体がわかってる。見覚えがあるんだよ。…あの有機体は…お前の一部だ。」 驚くオドー。 |
※12: この部分は原語では、まずシスコがオドーのことをいつものように Constable (保安官) と呼んでおり、次のセリフから以下のように続きます。モーラ「『保安官』か」 オドー「何とか我慢しているニックネームなんです」 モーラ「お前は不快に思ってるが愛情表現だ」 |
説明するモーラ。「研究室が荒らされたのは、午前 3時5分を少し回った頃だった。診療室が襲われたのは、19時35分。その間およそ、16時間の間がある。お前の体力回復期間は今も 16時間か?」 オドー:「ええ。その間はずっと休んでましたよ?」 「それはどうかなあ。私にはそうは思えん。お前は自分を自分で追いつめなければならないという、皮肉な立場におかれたわけだ。」 「…そ、そんなバカな。」 「今までにこういったことはなかったのか。」 「ありませんよ。」 「確かか?」 「もちろんですよ。第一…考えられない。」 「迷宮入りした事件はないのか?」 「そりゃまあ、中にはいくつかありますよ。」 「だったら、可能性はあるわけだ。そうだろうが。」 「ありえません! この私が犯罪を犯すなど、絶対にありえない!」 「そうかなあ。」 「…ガスだ! きっとあのガスのせいですよ! 私にも何らかの影響を及ぼしたんです!」 「ありえるな。」 「きっとそうですよ!」 「調べてみる価値はあるだろう。」 「ドクター・ベシアに言って大至急…」 「言っても無駄だ。ドクターには何もわかりはしないんだ。ただお前が、無意識のうちに変身し自分を殺そうとしたこと以外はな。そうだろうが。話したらどうなると思うんだ。」 「どうって…」 「どんな目に遭わされるかわかってるのか? 警備の厳しい刑務所に入れられるか、ガンマ宇宙域の外れにある惑星に、隔離されるんだぞオドー。それでもいいって言うのか。」 「……私は、信じてる。ここの人たちを。」 「私以外に信じられるヒューマノイドがいるというのか。」 「あなたを信じたことなど一度もない!」 「…何てことだ、情けない! お前にはどれだけの時間を費やしたか。ありとあらゆることを教え、散々目をかけてやった。私に出会わなかったら、今のお前はいないんだ。私はお前に人生の全てを与えた。我が子のように。」 オドーの顔に変化が現れ始めた。湿ったようになっている。 モーラ:「だがお前は出ていった。しかも今度は私を信じないと言うのか。いいだろう。連中に話せばいい。結果がどうなろうと構わないんならな。」 更に顔が溶けたようになるオドー。「…私は、二度とあなたの元へは戻らない。」 モーラ:「なぜだ。二人で解決しようじゃないか、互いに協力してまた昔のように。」 「…嫌だ!」 オドーはコンソールに手を押しつけた。電流が走り、手の形が変形していく。 完全に溶け出すオドーの顔。発するのはもはや人の声ではなくなっている。 見上げるモーラ。そのまま後ろに下がり、保安室を出た。 司令室を走る保安部員。警報が鳴る。 オブライエン:「司令官、保安室で何かあったようです。」 シスコ:「シスコよりオドー。…シスコよりオドー。」 キラ:「保安チームは全員保安室へ。侵入者の可能性あり。」 オブライエン:「見つけました。保安室上部の生命維持コンジットに動力漏れがある。動力を餌にしてるとすれば、コアセクション全域への供給をカットすることで動きを止められます。」 構造図を見る。 シスコ:「やってみよう。」 明かりが落ちていく。「どこに隠れていたんだ。」 保安部員:『キラ少佐。』 キラ:「私よ。」 『保安室は空です。』 「オドーのいた形跡は?」 『ありません。』 モーラがやってきた。「私から説明しよう。君らが追っているのは、オドーだ。恐らくあの惑星で浴びた火山性のガスが、変態反応を引き起こしたんだろう。」 シスコ:「コミュニケートはできるんでしょうか。」 「わからん。オドーは自分を失ってる。あれは我々の知るオドーとは別の生き物だ。しかし、私だけは知覚できるらしい。」 キラ:「なぜそう言えるんです?」 「研究室を襲った件だが、あれは生命体を救い出すためだったと思うんだ。私に調べられるのを恐れて。その次にあいつが、診療室に現れた時私はそこで眠ってた。3度目に現れたのは保安室で、私と言い争ってた時だった。ついさっきだ。……オドー自身も、これらの事実をつなぎ合わせたらきっと同じ答えを導き出すだろう。…あいつには私がわかるんだ。…恐らく本能でな。」 シスコ:「もしかすると、あなたに敵意をもっているのかもしれませんよ。」 「私もそう思う。」 オブライエン:「…動力供給停止を完了。オドーと思われる存在は、動きを止めています。」 シスコ:「チーフ。動力の流れを利用すれば、どこかへおびき出し、フォースフィールドを使って捕らえられるか。」 「ええ、理論的には可能だと思いますが。ただ、確信はありませんよ。」 「プロムナードで捕らえよう。広い空間があった方がいい。少佐、周辺に保安チームを配置してくれ。」 キラ:「でもコンジットから出てくるかしら。」 オブライエン:「R-Fエネルギーを使って誘い出してみましょう。」 モーラ:「出ては来んだろう。あいつをおびき出すには、手は一つしかない。…私を餌に使うんだ。」 暗いプロムナードに集まる保安部員。位置につく。 シスコ:「どうだチーフ。」 オブライエン:『計画通りにいきそうですよ。エネルギーの流れを追って真っ直ぐそっちへ向かってます。』 「私が合図したら、コンジットを開いてくれ。」 『了解。』 「どこから来るかわからない。最初の通気口からだといいんですがね。あそこの。でなければ、選択肢は 17個所もある。通気口付近には保安チームをおきません。オドーが警戒しますから。」 モーラ:「わかりました。」 「とにかく、おびき出して下されば後はこちらで。」 キラに指示するシスコ。「フェイザーを、最強スタンにセットしておいてくれ。博士の身が危ないと感じたら指示を出す。それまでは絶対に撃つな。最強スタンで通用しなければ、レベルを殺傷に上げる。」 キラ:「司令官。」 「やむをえんだろう。命令は以上だ。」 キラも配置についた。 シスコ:「オブライエン、始めよう。」 司令室のオブライエン。「コンジットを開きます。」 シスコ:「博士。よろしいですか。」 モーラ:「ええ、いつでも。」 隠れるシスコ。キラも物陰から見る。 緊張する保安部員やベシアたち。 モーラだけが開けた場所にいる。「……何をしとるんだ。出てこい。私はどこへも行かん。」 その背後の通気口から、降りてくる影が見えた。振り向くモーラ。 フェイザーを向けるキラやシスコ。 床に落ちたオドーは、刻々と巨大な人型を形作る。 身構えるモーラ。 オドーは襲いかかってきたが、フォースフィールドが阻んだ。勢いで倒れるモーラ。 フォースフィールドに抵抗し、声を上げるオドー。 モーラは立ち上がった。「…私はまた、過ちを繰り返したのか。お前を苦しめた。」 収まらないオドー。 モーラ:「私は、何てことをしたんだ。」 次第にオドーの動きが弱くなってきた。 シスコ:「オブライエン、フォースフィールド解除。」 オブライエン:『了解。』 フォースフィールドは消え、オドーは本来の人型を取り戻した。まだ顔は濡れたようになっている。 倒れ込むオドーを抱きかかえるモーラ。 ベシアが治療する。 モーラ:「話し合おう。ゆっくりと。」 診療室。 普段通りになったオドーは、ベッドの上にいる。 ベシア:「…君に何があったのか、僕には説明できない。皆目見当もつかないからね。ただモーラ博士の協力があったおかげで、君の細胞からガスの痕跡を消すことができたよ。とにかく休むんだ。悪い夢だと思って、忘れることさ。…それぐらいしか、今の僕には言えない。」 オドー:「ありがとうございます。」 離れるベシア。 モーラ:「…私は帰るよ?」 オドー:「…モーラ博士。…これだけはわかって下さい。自分でも、知らなかったんです。」 「もっと、お前が私を信じてさえいれば。」 「…博士。すいません。」 「いや、責任は私にもある。…これからまた、ほんのたまにでいいから…私と会ってくれんか。お前の邪魔は、決してしない。…流動体生物は人類の理解を超えた、存在だ。」 「そのようですね。※13」 うなずくモーラ。オドーの手に触れる。 オドーは、その上に手を置いた。 |
※13: 原語では前の「これからまた…」から、次のように言っています。モーラ「ほんの少しでいいから、もう一度お前の人生に関わりたい。このステーションでの人生に。時々は話そう、お前のことについて。我々のことも」 オドー「私もそうしたいです」 |
感想
映画「ジェネレーションズ」の前では最後となる、デヴィッド・カーソン監督によるオドーのエピソード。3シーズン後の "The Begotten" 「幼き命」でもう一度登場する、育ての親モーラ博士が出てきます。オドーの過去を知る上では外せない話です。砂鉄みたいな生命体の仕業かと思わせておいて、実はオドーが犯人だったんですね。最終的に生命体の解明という問題は、どこかへ消えてしまいましたが…。 原案/脚色の Bill Dial は、以前マイケル・ピラーと共に「MR.レジェンド/ヒーローは“ノンフィクション”」(日本ではパイロット版のみ) という短命シリーズに関わりました。「禁断の惑星」のイドの怪物にも見える暴走オドーは、撮影に苦労したそうです。当初はモーラも (スン博士のように) オーバージョノーが演じる案もありましたが、交代する度に 2時間かかるオドーのメイクを施さなければならないため、別俳優になりました。"Family Business" 「クワークの母」でも、イシュカをシマーマンが演じる話が飛び出したとか…。 |
第31話 "Rivals" 「詐欺師エル・オーリアン星人」 | 第33話 "Armageddon Game" 「最終兵器解体の陰謀」 |