ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第163話「人間改造惑星クアラ」(後)
Workforce, Part II
イントロダクション
※1建物の一角で行き止まりになっているチャコティは、近くにあった棒を使い、壁に備え付けられている機械を破壊した。 下の階層にいた警備員たちが、その音に気づく。「待ってろ。」 「はい。」 一人が離れる。 銃をもち、近づいてくる警備員。破壊されている機械を目にし、外に向けて手をかざす。フォースフィールドが消えていた。 連絡する警備員。「安全フィールドがやられました。」 遥か下の地上を覗き込む。「緊急治療を要請。奴は飛び降りた…」 その時、横に隠れていたチャコティが飛び出した。警備員につかみかかり、武器を払い落とす。それを拾うが、もう一人の警備員がやってきた。銃の攻撃を肩に受けてしまう。 チャコティは反撃し、警備員を 2人とも撃った。その場から逃げる。 ヴォイジャーはクアラ船の攻撃を受けている。 キム:「敵のシールドを破れない。」 ドクター:「必要ないかもしれんぞ。ヴォーカドの戦い※2。戦略データベースだ。ロミュランの艦長が、光衝撃波を敵の間に送って、2隻とも無力化している。」 「どうするんだ。」 「まあ、見ていたまえ。」 ヴォイジャーから発射された光子魚雷。それに向かってフェイザーが撃たれた。衝撃波が起こり、2隻の敵船を吹き飛ばす。 ドクター:「これでもう邪魔されんだろう。」 キム:「やるなあ。副長を助けに行こう。」 「あと 5隻こっちに向かってくる。」 「戦略データベースに何かないか。」 「転送装置、破損。シールドも落ちてる。退却して、作戦を練るか。」 「賛成だ。」 バーで働くパリス。「同じの?」 怪我を負ったチャコティが入り、テーブルについた。肩の具合を見る。 そこへジェインウェイがやってきた。「さっきは友達がごめんなさい。」 チャコティ:「何が?」 「ジャフェンよ。誘った時に、失礼なことを言ったから。」 「ああ……。」 「大丈夫?」 「ちょっと疲れていて。初日だったもので。」 「ええ、よくわかる。ねえ、よかったらご一緒しない? 歓迎するわよ。」 「いや、もう帰ろうと思ってたんです。」 「そう。気が変わったら。お祝いしてるの。」 「何のお祝いを?」 「私たち、一緒に住むのよ。」 「……それはおめでとう。」 ジェインウェイは微笑み、ジャフェンのところに戻った。 |
※1: このエピソードは、トレス役ロクサン・ドースンの監督作品です。ヴォイジャーでは 2話担当しており、最初は第126話 "Riddles" 「魂を探した男」でした ※2: Battle of Vorkado |
あらすじ
トレス誘拐事件の捜査員であるクアラ人のイェリッドは、チャコティを追う。ヴォイジャーは身を潜め、ドクターがトレスの治療を行う。ドクター・ケイダンの下で、トゥヴォックの治療を行う若い医者のラヴォックは、記憶改造を行っていることは知らないようだ。ボーグだった記憶にさいなまれるセブンは、トゥヴォックについて調べ始める。ジャフェンと一緒に住み始めたジェインウェイは、荷物を取りに前の家へ戻る。そこには隠れていたチャコティがいた。 チャコティはジェインウェイに、仲間が来るまで隠れ場所が欲しいと話す。本当の記憶を取り戻していくトレス。ジェインウェイはチャコティの治療のために、仕事場の中央発電所から医療備品を持ち出した。トゥヴォックがアクセスした他の者のリストを調べるセブンは、そこに自分も含まれていることを知った。チャコティはヴォイジャーのことをジェインウェイに話し、長距離通信でキムたちと会話する。ジェインウェイに本当は艦長であると話し、ヴォイジャーが来れば証明できると言うチャコティ。皮膚再生器を使って本当は地球人で、そしてジェインウェイの友人であることを明かした。 チャコティの言ったことをジャフェンに話すジェインウェイ。ジャフェンは当局にチャコティの居場所を教え、イェリッドが捕まえる。チャコティは仲間が記憶を変えられていることをイェリッドに訴えるが、ケイダンの命令で病院に連れられていった。チャコティはヴォイジャーにクアラに来るように位置を伝えるが、それはケイダンに言わされているものだった。セブンは突然労働者が増えた謎をイェリッドに話すが、イェリッドは既に捜査員として解任されていた。情報を得るためにセブンは病院に入り、ラヴォックの診察を受ける。 ラヴォックが部屋を離れた隙に、セブンはコンピューターにアクセスする。イェリッドはジェインウェイやジャフェンと会い、チャコティの情報を求める。ラヴォックが気づいた時にはセブンが去った後で、ケイダンが担当した患者のリストが持ち出されていた。ラヴォックはケイダンや発電所の監督たちが、記憶改造によって労働者を獲得し、儲けていることを知る。ジェインウェイやセブンたちは集まり、ジャフェン以外の労働者はチャコティの言う通り、ヴォイジャーのクルーということを知る。イェリッドに捕まったことにしてセブンはケイダンの前に行き、彼を取り押さえた。ジェインウェイとジャフェンは、ヴォイジャーと通信するために発電所に入る。キムたちは発電所のメインパワーを切り、転送のためシールドを解除するようにジェインウェイに頼む。だがヴォイジャーは攻撃を受け、ジェインウェイには監督たちが迫る。 ジャフェンの助けでメインパワーを切りに行くジェインウェイ。ケイダンの記憶改造装置はイェリッドに明らかになり、チャコティやトゥヴォック、ラヴォックも助かった。キムの発案により、空の脱出ポッドを敵に拘束させ、ポッド自体を起爆させた。ジェインウェイは発電所のコアをオーバーロードさせ、シールドを落とすことができた。全員を転送し、トレスの前例によって記憶回復も進む。これまでのケイダンの患者も、治療後に帰国されることになる。元の生活が戻ったことを喜ぶパリスとトレス。ジェインウェイも監督となったジャフェンに別れを告げ、クアラに未練は残っていないとチャコティに話すのだった。 |
用語解説など
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感想
前編とは違い、俳優監督による後編です。前編の印象と大きく異なるのが、クアラの記憶改造は一部の者がやっているに過ぎなかったということ。前編の感想で書いたように、ヴォイジャーの試みが成功すれば社会の根本を揺るがすことになる…と思ったのですが、そういう深い意味は全くなかったのが残念です。ジャフェンも異星人だったので、てっきり記憶を変えられてるとばかり (彼はクアラ人ではないので、裏切るとも思えませんでした)。 そういう点での「意外性」を除けば、あとはいろんな意味でヴォイジャーらしい、普通の展開でした。 |
第162話 "Workforce, Part I" 「人間改造惑星クアラ(前編)」 | 第164話 "Human Error" 「人への歩み」 |