ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第98話「偽造された地球」
In the Flesh
イントロダクション
綺麗に咲いた花を、一人の老人が鋏で摘み取った。その匂いをかぎ、満足する。 周りには宇宙艦隊士官が大勢行き交っている。フェレンギ人の士官もいる。遠くにはゴールデンゲートブリッジが見える。 提督が部下の前で説明している。「地球へようこそ。ブロック提督※1だ。これから 6ヶ月間、君らの指揮官を務める。質問・意見は全て私が聞く。問題があれば、キニス※2中尉に言いたまえ。」 隣にはヴァルカン人が立っている。 引き続き説明するブロック。「ラーソン※3、君を連邦評議員連絡将校補佐に任命する。ヤングならびにレースキンは、軌道フライトコントロール※4に出頭したまえ。ボリアン・セクターから来る船を監視してもらう。今月の任務が終了次第、各自私に報告を。」 彼らの様子を、遠くから機械で撮影している者がいる。士官たちに向けて、次々とシャッターを切る男。そのホロ・イメージャー※5を持っていたのは、チャコティだった。そのまま、他の士官の中を歩いていく。 |
※1: Admiral Bullock (タッカー・スモールウッド Tucker Smallwood ENT第53話 "The Xindi" 「トレリウムD」などの人間ズィンディ (Xindi-Humanoid) 役) 4つ星なので階級は大将。声:有本欽隆 ※2: Kinis ※3: Larson ※4: Orbital Flight Control ※5: holo-imager ホログラム画像記録装置。VOY第97話 "Drone" 「新生ボーグの悲劇」など |
あらすじ
庭師のブースビーと話すチャコティ。さらに宇宙艦隊本部の中にあるカフェで、女性士官アーチャーと親しくなる。2人が話していると、カフェの客の一人が突然苦しみ出し、顔の形状が不安定になった。その士官は連れていかれる。アーチャーたち彼らは、人間になりすます訓練をしているらしい。トゥヴォックと共に歩いていたチャコティの前に一人の士官が現れ、提督のもとに出頭するようにいう。やむをえず、その士官をヴァルカンつかみで倒し、2人と共にデルタ・フライヤーへ連れ帰る。宇宙に浮かぶ施設から去るフライヤー。 連れ帰った士官を尋問するが、正体は明かそうとしない。DNA サンプルを採取しようとした時、彼は「死ね、人間ども」と叫び、自ら毒素を血液に入れて死んでしまった。施設では宇宙艦隊本部の完全な再現が行われていたが、侵略などといった目的は未だわからない。死亡した異星人の DNA を取り出し、細胞注射を使って遺伝子を元に戻す。地球人の姿から変貌していく。それは生命体8472 だったのだ。ヴォイジャーでは彼らに対抗するためにナノプローブの準備が始まる。 チャコティをはじめとするヴォイジャーのクルーが、既に生命体8472 と入れ替わっている可能性もあるため、検査が行われる。ナノプローブの複製を続けるセブン。チャコティは潜入捜査を行うため、アーチャーと会う。彼女が形態維持薬を使っている間に、チャコティは部屋にあったコンソールで情報を集めた。別れ際に 2人はキスをする。だがチャコティが去った後、アーチャーは自分の手についた DNA を調べ、ブースビーにチャコティが偽者であることを伝えた。多数の士官に取り囲まれ、捕まるチャコティ。 チャコティを救うため、ヴォイジャーも向かう。ブースビーを司令官とする生命体8472 は、連邦が攻めてくると考えていた。ジェインウェイはナノプローブ兵器を装填した上で、ブースビーに同窓会、つまり話し合いを求めた。 ブースビーは、この偽の艦隊本部を破壊しても宇宙域中にあることを話す。対してジェインウェイは、惑星連邦には生命体8472 を攻撃する予定もないどころか、彼らの存在すら知らないことを伝える。信じようとしないブースビー。交渉は決裂かと思われたが、ジェインウェイはナノプローブ兵器の弾頭を解除させた。そのおかげで話し合いは続行され、アーチャーは地球に潜入することが彼らの目的であることを話した。お互いに脅威と感じていただけだったのだ。そして休戦協定が結ばれ、交換条件としてナノプローブ技術と遺伝子変異技術などを教えあうことになった。生命体8472 は、彼らの上層部を説得できるかはわからない。しかしブースビーはジェインウェイにバラの花を渡し、アーチャーはチャコティと最後の口付けをかわすのだった。 |
用語解説など
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感想
最初から怪しいチャコティの行動で物語に引き付けられ、(残念ながら邦題でバレているものの) いろいろ想像をかきたてられました。生命体8472 も形態を変えるという離れ業をやってのけましたが、だいぶわかりあえる相手になりましたね。前回登場の時も和解できそうな兆しはありました。 いかにもスタートレックらしい終わり方だったのが良かったです。ただ、(少なくとも彼らは) 脅威ではなくなった生命体8472 というのは、ちょっと残念でもあります。 |
第97話 "Extreme Risk" 「心は闘いに傷ついて」 | 第99話 "Once upon a Time" 「火山惑星からの生還」 |