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ディープスペースナイン エピソードガイド
第66話「姿なき連合艦隊」(前)
Improbable Cause

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・イントロダクション
※1ベシアとガラックがランチを食べている。シェークスピア※2は大した作家だとは思えないというガラック。ベシアが地球が誇る大作家だといっても、シーザー※3が最後までブルータスに殺されるのに気付かないのはおかしいという。そこが悲劇だと説明しても茶番劇だとけなすガラック。食事を急いで食べているベシアを見て、ガラックはなぜ急いでいるのかと聞く。午後は仕事が詰っていると答えるベシア。自分は暇だといい、うらやましがるガラック。じゃあズボンを仕上げてくれというベシアに、明日にはという。早食いは胃腸に悪いというガラック。そもそも遅れてランチに来たガラックのせいだとベシアはいう。ベシアはいつも急いでいる、早く食べるのは地球人の特性だとガラック。後ろのタラリアン※4を指差し、まだ半分しか言っていないのにというが、ベシアはあんなにゆっくり食べていたら昼休みが終わってしまうという。生物学的に、地球人が急いで食事をとるのは面白いと話す。既に飢えとは無縁になって久しいのに、他人にひったくられるかのように食べる地球人。恐らく飢えへの不安が残っているからだろうと分析するガラック。これは面白い研究テーマかもしれないというガラックに、暇を持て余しているのだからと勧めるベシア。ガラックはどんどんデザートを注文するように言うが、ベシアはデザートも食べずに席を立った。ガラックも食事を止めようとすると、ゆっくり食べていていいとベシアは言う。ガラックは実は午前中にデラヴィアンチョコレート※5を食べたからといい、ベシアがデザートを食べられなかったお詫びに後で医務室に届けるという。喜ぶベシア。
2人が別れようとするところへベシアを呼びにキラがやってきた。あらガラック、と一声かけると歩いて行くガラック。キラはヤロジアン※6の大使のことで話があるという。迎えるのに必要な空気の成分だ。ベシアは窒素とベンゼン、フッ化水素の混合というが、それだとカーペットが腐ってしまったというキラ。そうなんだから仕方がない、またヤロジア人には赤とオレンジは識別できないから使わないようにというベシア。ほかに覚えておくことはないかと聞くキラ。ベシアが答え始めたそのとき、爆発が起こり、プロムナードに閃光が走った。爆発したのはガラックの店※7だ。階段を降りかけつけるベシアとキラ。ガラックは中で倒れていた。生きてはいるようだ。ベシアのズボンは明日には仕上がらないとガラックはいった。
※1: 監督はエイヴリー・ブルックス(シスコ役)です

※2: William Shakespeare TOS 第13話 "The Conscience of the King" 「殺人鬼コドス」、TNG 第10話 "Hide and Q" 「死のゲーム」でも言及

※3: Julius Caesar

※4: タラリア人 Talarians TNG 第78話 "Suddenly Human" 「宇宙孤児ジョノ」にも。ただし外見が違います

※5: Delavian chocolates

※6: ヤロジア人 Yalosians

※7: もちろん、仕立て屋 (tailor shop)


・本編
※8調査を行うオドーとオブライエン。シスコが入ってきて報告を求める。パワーコンジットのオーバーロードが原因だ。オドーはたまたまガラックの店のものが爆発するなんて考えられない、ガラックのような過去をもつ男は敵がいて当然だからという。オブライエンはニトリリン※9を探知した。ニトリリンは非常に不安定な物質で、パワーコンジットから出るはずはないという。爆発を引き起こすため、ミクロの爆破装置に使われたのかもと推測するオドー。シスコはコミュニケーターで、停泊中の船を出航させない様にキラに命じた。
ガラックは治療を受けている。なぜ自分が狙われるかわからないという。オドーが昔オブシディアンオーダーのエージェントだったくせにというと、またドクターが妙な想像をするから止めてくれというガラック。ただの事故だというガラック。シスコは自分ならもっと真剣に考えるという。それならば婚礼衣装をなくされたノーシカン※10か、借金をしているイリディアン※11か、それともキラかもという。冗談を言うなというベシア。キラには嫌われているからというガラック。オドーはもしキラなら、もう生きてはいないといった。カーデシアから追放されたことと関係ないのかと聞くシスコ。税金を滞納したくらいで殺しはしないというガラックに、そんな馬鹿な話を信じろというのかというオドー。こういう爆発騒ぎがあっては困る、心当たりがあるなら話してくれとシスコが頼んでも、ガラックは全て話したという。オドーはあきらめ、ガラックの言った線で捜査をするという。シスコはこれからガラックに護衛をつけ、一人で歩かない様に言うとオドーと共に医務室を出て行った。
ベシアはガラックに、いい研究テーマになるという。「自分にとって最高の利益になるにもかかわらず、なぜ人は信用することができないできないのか」。なぜ信じてくれないのかというガラック。ベシアはうそつきの羊飼いの話を知っているかと聞き、ガラックがいいえというとその話を始める。暇で仕方なかった羊飼いの少年は、狼が来たと嘘をついた。村人は気転がきくと少年を誉めた。ここまで聞いて、賢い少年だというガラック。ベシアは続きを話す。その後も嘘をつきつづけた少年は、本当に狼が来たときも信じてもらえずに羊も少年も食べられてしまった。子供向けにしては残酷な話だというガラック。ベシアはいつも嘘をついていると、いざというときに信じてもらえないという。その話の教訓がそれかというガラック。それ以外に何があるのかとベシアが聞き返すと、同じ嘘は二度つくなということだとガラックはいい、部屋を出ていった。ためいきをつくベシア。
オドーはガラックを保安室に呼んだ。残念な知らせだといい、キラにはアリバイがあるという。また、ステーションへの乗船名簿を見て欲しいというオドー。恨みをもつものがものがいないかどうかを見てもらうためだ。ガラックが席に座り操作を始める。オドーがぴったり付き添っているのを見て、ガラックは一人で操作できるというが、保安ファイルを見られるかもしれないというオドー。もうそんなものとっくに見ているというガラックにオドーは驚くが、冗談だとガラックがいうとそうだろうというオドー。名簿の中には見覚えのある者はいない。数日前の分まで見てくれというオドー。ものすごい量だとガラックがいうと、どうせ暇を持て余しているんだろうとオドーはいう。
そこへオブライエンがパッドを持って入ってくる。ガラックの姿を見ると、オドーに小さな声で話し始めるオブライエン。生体分子スキャンの結果、隔壁から生体組織の痕跡があった。フェロモンセンサー※12の一部のようだというオドー。特定の種族が射程内に入ると作動するセンサーだ。じゃあ今回はカーデシア人、私だというガラック。フラクシアン※13の殺し屋が使う手だというオドー。今日、ステーションにフラクシアンが一人到着していたのだ。微笑むガラック。

※8: 次回は "The Die Is Cast" と、題名は違いますが前後編ものです

※9: nitrilin

※10: Nausicaan

※11: Yridian TNG 第146話 "The Chase" 「命のメッセージ」など

※12: pheromonic sensor

※13: Flaxian


フラクシアンのレタヤ※14の取り調べを始めるオドー。レタヤは高級品、服と香水を扱う商人だ。デコラ・アサン※15をジャポリ2※16で暗殺した容疑がかけられていたが、人違いということで容疑は晴れている。オドーは商品の見本を見せてもらう。丁度良かったといい、贈り物をしたかったというオドー。女性のお友達、と聞くレタヤにそうだと答え、嗅覚がないからどんな匂いか説明するように頼むオドー。オドーがとったものは、フローラルブーケだ。ガラックの店が爆発したことを伝える。揺れを感じたというレタヤ。次にオドーがとった香水を、ムスクが強いものだと説明する。爆発が起きたときどこにいたかと聞くオドー。クワークのバーにいたという。さらにオドーがてにとった香水は、スパイシーだという。バーにどれくらいいたのかと聞くオドー。ずっと今までバーにいたと答える。お友達にどれをプレゼントするか決まったかどうか尋ねるレタヤに、趣味から考えてフローラルブーケとムスクを混ぜてみたらどうなるかといい実際に混ぜるオドー。レタヤはそれを嗅いで、いい香りだと言う。オドーは、刺激的なものも好きだからと、3つめの香水も加えようとする。しかしそれはやめておいた方がいいと止めるレタヤ。お友達も嫌な匂いになると思うからだという。3つの液体を混ぜると有毒なガスが発生するからではないかと尋ねるオドー。心臓発作を起こすからだと。レタヤは知らなかった、ただ嫌な匂いになると思ったから止めたという。カーデシアへの届けものがあるというレタヤに、シスコの許可が下りるまでは出航できないというオドー。
オブライエンはレタヤの様子をうかがっている。オドーに、言われた通り追跡用のセンサーを付けたと言うオブライエン。ばれないかと聞くオドーに隠しておいたから大丈夫と答えるオブライエン。0.5光年の間だったら追跡できるという。レタヤはどこへ行くのかと聞くオブライエンに、それがわかっていたら追跡しないとオドーはいい、離れていった。
シャトルに乗り込むオドー。だが既にガラックが乗っていた。レタヤは2分前に出発した、早く追いかけないとというガラック。なぜ追いかけると思うのかと尋ねるオドー。唯一の手がかりをみすみす逃すはずはないとガラックは言う。オドーは推理の才には驚かされるが、シャトルを降りてもらおうかと言う。ガラックはついていきたいという。それはジョークなのか、カーデシアのユーモアはわからないというオドー。命を狙われれば冗談なんか言えない、レタヤが向かうのはカーデシア領域だからきっと役に立つとガラック。役に立つかどうかを議論するところじゃないとオドーが言うと、早くしないとレタヤはどんどん遠くにいってしまうというガラック。どうせ発信機を付けているだろうが、信号も届かなくなってしまうと言うガラックに、オドーは司令室に出発の許可を求める。私は旅の道連れにはぴったりだ、絶対楽しい旅になると言うガラック。DS9を離れるシャトル。
専門家じゃないからわからないが、レタヤの船はワープに入るようだと言うガラック。だがスピードを上げ始めたと思った矢先、レタヤの船は爆発を起こし、粉々になった。2人の前が明るくなる。せっかく請け合ってくれたが、楽しい旅は終わりだと言うオドー。ガラックは何も言わず、目を開いていた。

※14: Retaya (Carlos LaCamara)

※15: Dekora Assan

※16: Japori II


シスコたちが話し合っている横に、ガラックが立っている。船はワープドライブが作動した瞬間に爆発していた。取り付けた発信機のデータによると、爆発の直前に信号に干渉パターンが出ていた。それがニュートリノの反転を起こしたのかも知れないというダックス。オドーはロミュランだという。ロミュラン人はニュートリノ反転器※17を爆発の手口に使うからだ。なぜロミュランがレタヤの船を爆破するのかと聞くシスコ。考えられることとしては、ロミュランがレタヤをガラックを殺すために雇ったが、失敗したので処分したのではないかというオドー。証拠はあるのとダックスが聞くが、ただの推測だとオドーはいう。シスコはガラックにロミュラン人に狙われる心当たりはないかと尋ねる。全く思い当たらないと答えるガラック。それを聞いて、シスコはいつになったら本当のことを言うのかと怒るが、オドーはガラックは本当に知らないのだろうという。もし狙われる理由を知っているなら、真実を悟らせまいと嘘をついてごまかそうとするはずだという。真実というのは、想像力が働かないときに口から出るというガラック。なぜ私を狙うかは、ロミュラン人に聞いてくださいという。シスコは簡単には教えてはくれないだろうと答える。
意外にもロミュラン人将校※18は、レタヤの船を爆破したことをあっさり認めた。レタヤはお尋ね者で、処刑は合法的だったという。シスコがレタヤは殺し屋だったといっても、それは関係ないというロミュラン人。レタヤが到着したすぐ後、カーデシア人の命が狙われたというと、それはガラックですねとロミュラン人はいう。ロミュラン人はガラックの仕事を聞き、シスコは仕立て屋だと答える。もしまだガラックが生きているのならば、データを訂正しておかなければというロミュラン人。シスコがまだ生きているというと、そうですかという。オドーはタル・シアー※19がレタヤを追跡し始めたときを聞き、1年前と答える。ガラックを殺そうと試みたほんの数時間あとにレタヤを発見し処刑なんて、すごい偶然だとオドーが言うと、ロミュラン人は処刑できて安心しているといい、仕事が残っていると通信を終えた。そのままは受け取れないというシスコ。なぜロミュランがガラックを狙うのかがわからない。オドーは、あのロミュランの悪趣味な制服を見ても、腕のいい仕立て屋は必要だと思うという。シスコは微笑むと、オドーに捜査の進行状況を聞く。捜査は行き詰まっていた。本当にロミュランがレタヤを雇ったのか、レタヤがガラックを殺そうとしたのかということはわからないからだ。わかっているのはガラックの店が爆発されたという事実だけだ。そこから考えようといい、ガラックについてを整理し始めるシスコ。カーデシアから追放されたらしいが理由は不明で、ステーションに住んでおりほかのカーデシア人とは付き合わない。そしてオブシディアンオーダーのエージェントだった可能性が非常に高い。オーダーがらみかというシスコ。オドーは、ガラックは過去のこととなると非協力的になると言う。オブシディアンオーダーも元エージェントについては非協力的になると言うシスコ。オドーは普通ならそうだと言う。カーデシア内に知り合いがいるという。シスコはその人物は誰かは聞かず、シャトルを貸すことを許可した。感謝するというオドー。
オドーはカーデシア領域の衛星に到着、洞窟の中を進んでいく。ふいにそこで止まれと声がした。どこにいるのかと聞くオドー。前に会ってから顔を変えたので見られたくないと、そのカーデシア人※20はいう。情報が欲しいというオドー。仕立て屋の店のことかな、私はやっていないと答えるカーデシア人。わかっている、自分の考えではロミュランの仕業だというオドー。さすがだ、ベイジョーで働いていても勘は鈍っていないとカーデシア人はいう。オドーは理由を知りたいという。ロミュランに聞くといい、ただオドーが探っているのは、もっと大きなパズルにおいて重要な意味を持つピースの1つだという。オドーは意味を聞く。ここ数週間ロミュランの不審な動きが目立つというカーデシア人。、カーデシアの国境近くで遮蔽したロミュランのウォーバード※21も探知されているという。軍隊も動き出し、通信も活発になっている。ロミュランは侵略に出てくるのかというオドー。カーデシアは万が一に備え手を打っているが、今侵略とは解せないというカーデシア人。いつだって戦争は解せないとオドーはいう。まだ人間の愚かさを苦々しく思っているのかといい、そう言えばカーデシアの首芸※22は今でもやるのかと尋ねるカーデシア人。もうやらないとオドーが答えると、あんなに上手だったのにもったいないという。昨日不幸な目にあったオブシディアンオーダーの元エージェントはガラックだけではなかったとカーデシア人はいう。ガラックは運が良かった、ほかの5人は死んだからという。殺されたのかと聞くオドー。しかし3人は自然死、2人は事故死だという。すごい偶然だなとオドーはいう。カーデシア人はロミュランの関与を示す証拠が見つかったという。なぜそんなことをロミュランがするのかというオドー。カーデシア人は見ろといい、パッドをオドーになげた。死んだ5人のエージェントのリストが載っている、ガラックに見せてみろという。わかったというオドー。これで君への借りはなくなった、とはいえガラックからの情報を私に教えてくれるなら、また借りができることになるだろうというカーデシア人。オドーは考えておくというと、洞窟を離れた。
リストを見たガラックは全員死んだのかと聞くと、あまり悲しそうな顔もせずに驚いた。こういう状況でなければ祝杯をあげたい気分だという。5人ともよく知っているというと、オドーはオブシディアンオーダーでかと尋ねる。だがガラックは、またしらを切ろうとする。オドーは怒り、私はベシアとは違っておしゃべりに付き合う趣味はないという。この事件に引きずり込んだ以上協力するんだとオドーは言う。何のことかわからないというガラックに、自分の店を爆破したのはお前だろうという。驚くガラックに、お前でもそんな顔をすることがあるのかと言うオドー。自分の店を爆破するなんてあるわけないじゃないですかというガラックに、オドーはレタヤと話していて、レタヤのやり方は毒殺専門だとわかったと話す。レタヤをみかけたため、私に捜査を開始させたくてわざと爆破したんだろうというオドー。それなら一言頼めばいい問題だというガラックに、話だけでは信用しないこともあり、それに店を爆破するのはなかなか楽しかったのではないかというオドー。確かにそんなに悲しい気持ちにはならなかったとガラックはいう。結果として自分は巻き込まれたんだ、殺された5人の正体と、お前との関係を教えろというオドー。ガラックは無言でしばらく歩いた後、話し始めた。ガラックたちはエナブラン・テイン※23の同士だったんだという。オブシディアンオーダーの前指導者だなというオドー。テインは数年前に引退したが、引退まで生き延びた初めてのリーダーだったという。一時期ガラックたちはテインの最も信頼された側近だったというガラック。なぜ狙われるのか理由はわからないという。テインならわかるかもというガラックに、テインも不幸な目にあっていなければなとオドーがいう。ガラックもそれを心配しているというと通信システムをオドーに借りる。コンピューターに複雑なコードを入力するガラック。オドーはそれをみて、面白い、そうやってスクランブルするのかという。芸術的に見ても美しいというガラック。相手につながった。モニターに出て来たのはカーデシア人の女性で、ガラックはミラ※24と呼んだ。ミラはガラックをエリム※25と呼び、また顔を見られるなんてという。ミラによると、テインは昨日慌てて出ていって行き先は聞いていないという。追手に気付いたのかもというオドー。もちろん昔の苦い思いはあるのはわかるが、テインを助けてというミラ。ガラックはミラに私に任せてという。テインを助けるように約束してというミラ。力強く、約束すると答えるガラック。通信を終えた。ガラックはオドーにシャトルを貸してくれるように頼む。オドーは私も一緒に行く、2人でテインを追おうというのだった。

※17: forced neutrino inverter

※18: (Darwyn Carson)

※19: Tal Shiar ロミュランの組織。TNG 第140話 "Face of the Enemy" 「ロミュラン帝国亡命作戦」

※20: (ジョセフ・ラスキン Joseph Ruskin TOS第46話 "The Gamesters of Triskelion" 「宇宙指令! 首輪じめ」のガルト (Galt)、DS9第49話 "The House of Quark" 「クワークの結婚」などのトゥメック (Tumek)、VOY第107話 "Gravity" 「ブラックホールと共に消えた恋」のヴァルカン・マスター (Vulcan Master)、ENT第1話 "Broken Bow, Part I" 「夢への旅立ち(前編)」のスリバン・ドクター (Suliban Doctor)、映画 "Star Trek: Insurrection" 「スター・トレック 叛乱」のソーナ人士官その3 役)

※21: ただの「戦艦」と訳されています^^;

※22: Cardassian neck trick DS9 第28話 "Necessary Evil" 「殺しの密告者」でも。ただしどんなものかは不明

※23: Enabran Tain (ポール・ドーリー Paul Dooley) 関連: DS9 第42話 "The Wire" 「義務と友情」

※24: Mila (Julianna McCarthy)

※25: ガラックのファーストネーム


ベシアはガラックを見送る。本当に大丈夫かと聞くベシア。祈るだけですとガラック。行く前に頼んでおくことはないかとベシアが尋ねると、実を言うと一つあるというガラック。ガラックの部屋のレプリケーターの隣の隔壁に、一つ動くパネルがあり、その奥にアイソリニアロッドがあるという。そのロッドを取って食べてくれというガラック。冗談だろ、というベシア。ガラックはそうですといった。面白かったよというベシア。お願いすることはない、気持ちだけ頂くというガラック。最後にベシアはデラヴィアンチョコレートを渡す。ガラックがあげたものだが、気晴らしにと渡すベシア。無事でといい、ベシアはガラックを送り出した。
シャトルが離脱する。ガラックはカーデシアの国境の、ウネフラ星系の第3惑星※26に行くようにいう。なぜそこだと知っているのかと聞くオドー。知らないが、テインの隠れ家がそこにあるというガラック。自分しか知らないという。ミラのことを聞くオドー。ミラはテインに30年もの間仕えた家政婦だった。ガラックのことを気に入っているようだなというオドーに、銀河の中に一人くらい自分のことを心から気にかけてくれる人がいてもいいだろうという。それはいいが、テインの部下だとは思わなかったというオドー。テインとガラックはけんか別れしたらしいからというと、ガラックはその通り、テインのせいでカーデシアを追放になったのだと言う。それならなぜ、と聞くオドー。ガラックは他人から見れば矛盾しているという。オドーはためいきをつくと、そうか、テインに借りがあるのかと聞く。論理的帰結ですね、尋問の名手だと誉めるガラック。オドーはそれだけではなく、テインは特別な存在なのかと聞く。借りを返すためだけに遠くにでかけるとはとは思えないという。私は名誉を守る男には見えないということですかと聞くガラック。ガラックにとってカーデシアに入ることは危険を冒すことになる。そうさせる人間は、特別な人間だ。ガラックとテインは、上司と部下というだけではなく尊敬する師と、愛弟子という関係ではなかったのかと言うオドー。しかしテインはカーデシアから追放した。にもかかわらずテインはガラックを命以上に大事な相手だと思っているのではないか、そしてこれでもただの推測かという。ガラックは実に興味深い分析だ、しかもオドーの口から聞くと、という。ガラックはオドーの行動は常に正義に基づいている、今までオドーにあるのはそういう感情だけだと思っていたという。つまりオドーには誰かを愛するという気持ちはないんだろうという。人間は分析の対象でしかないと。ところが今、オドーは自分にはないはずの相手を思い慕う気持ちを分析してみせた。この広い宇宙の中に、オドーの愛する人が、心理分析以上の意味を持つ大切な誰かがいるのかと尋ねるガラック。もし、いたとしても教えないだろうというオドー。それが懸命でしょうとガラックは言うのだった。
そろそろウネフラ星系だという頃、シャトルの上に亜空間エネルギーの固まりを探知した。恐らく遮蔽を解除中の船だと言うオドー。シャトルの上に巨大な姿をあらわしたのは、ロミュラン・ウォーバードだった。カーデシア領内に、というガラック。シャトルはトラクタービームに捕まる。ガラックに操縦を頼み、遭難信号を出すオドー。だがパワーが強く逃げることはできない。通信も妨害された。チャンネルを開いて呼びかけようとした瞬間、シャトルの中にロミュランが転送されてきた。お迎えが来たようだというガラック。
艦の内部、ロミュラン人に連行される2人。連れて行かれた部屋にいたのは、エナブラン・テインだった。よく来てくれた、おかげで殺し屋を送る手間が省けたというテイン。

※26: Unefra III

楽にしろ、久しぶりだなエリムというテイン。仕立て屋だそうだが、これも自分で仕立てたのかと聞く。あまりいい出来ではないというガラック。首のラインが今一つだとテインが言うと、ガラックはあなたはファッションセンスの良い方だったが、体型の崩れと共に趣味の良さも失ってしまったようですねという。オドーに一度会いたかったというテイン。オドーはそうではないようだ。テインは少しは好奇心があるだろうにという。ガラックとの関係とか、オーダーにおける任務とかというと、引退したスパイ組織の長官やその部下のことなど興味ないというオドー。たいしたものだ、オドーのポーカーフェイスはガラックといい勝負だ、優秀なスパイの素質があるという。あの頃のことは遠い過去だ、なのにあなたは逆に引退生活から出てきてなにをやっているのかというガラック。観光旅行にでも出かけるのか、トンガリ耳のお友達とと聞く。テインはオドーに向かって、ガラックはずるい男だろう、ロミュラン人がいる前で人種蔑視的な発言をするとはという。ここでロミュラン人をかばえばテインとロミュランの同盟関係がばれてしまい、黙っていれば友好関係にひびが入ることになるからだ。私にはどうでもいいことだ、テインたちは言葉の本当の意味を隠すあまり、結局何も言っていなんだというオドー。テインは何か口に出すときには、その通り受けとっていいという。
テインは観光旅行ではなく、これはカーデシアとロミュランの連合艦隊の1隻だという。もうじきワームホールを通ってガンマ宇宙域へ向かうつもりだ。艦隊ということは平和目的ではないんですねというオドー。まさかドミニオンを攻める気かというオドー。ドミニオンがアルファ宇宙域へ攻めてくる前に先手を打つ気かと聞く。テインはさすがに素晴らしい洞察力だといい、シスコはさぞかしたよりにしているだろうと言うテイン。ガラックは無謀な作戦だ、中央司令部が賛成したとは思えないという。中央司令部は関係ないというテイン。今回の作戦はタル・シアーとオブシディアンオーダーによるものだ。オライアス星系※27で戦艦を作り、準備して来たのだ。オドーはドミニオンは攻撃されれば黙っていない、ロミュランとカーデシアは勝ち目のない戦争に突入するというが、創設者を一掃し最初の一撃でドミニオンを叩きのめすというテイン。オドーを見て、不愉快そうだなというテイン。同胞には背を向けたのではなかったのかと聞く。いきさつを良く知っているようだとオドーが言うと、もちろん良く知っている、可変種の住む惑星もというテイン。宇宙艦隊が得た情報は、ロミュランに提供され、さらにテインに渡っていたのだ。
ガラックは個人的なことを聞いていいかといい、なぜ私をはじめとする昔のエージェントを殺す必要があるのかと尋ねる。テインは作戦を終えても、引退生活に戻る気はないからだと説明する。オーダーの長に復活するという。事情を知り過ぎている私たちを殺す気だったのかと聞くガラック。渡り終わったら橋は焼き落としておけと教えただろうというテイン。しかしガラックはタル・シアーを絶対に信用するなとも教えられたという。橋を焼き落とすのを忘れるからというと、真実だ、レタヤに爆破させたのは誤りだったというテイン。だがガラックはオドーの気を引くために自分で爆破したという。オドーの関心を引いて調べてもらおうと思ったという。テインは笑い、さすがだと誉めた。私を裏切らなければ手放したりしなかったというと、少なくとも心の中では裏切ったことなどないとガラックはいう。ここへ来た理由を話すガラック。ロミュランに狙われているかと思い、助けに来たと話す。テインはお前を信じよう、帰るがいいという。オドーは帰すわけにはいかないがお前ならいいというテイン。帰したら宇宙艦隊や中央司令部に通報するかもしれないとガラックがいっても、もう遅いというテイン。中央司令部が望むと望まないとに関わらず戦争は始まり、宇宙艦隊は所詮第3者で干渉しないという。オドーはここまで教えておきながら帰すはずがない、罠だとガラックに警告するが、テインはそうではないという。ドアから出て行くか、味方につくか選ぶがいいというテイン。味方につくのがお前の望んでいたことだろうという。また私とカーデシアのために働かないかという。昔のことは水に流すというのかと聞くガラック。あのことは、なかったことにしようというテイン。また仕立て屋に戻るか、自分と手を組むか。オドーは追放したのはこの男で、2日前には殺そうとしたんだとガラックにいう。しかしガラックはそれはどうでもいい、私は復活するといい、固くテインと手を握った。オドーはその手と、2人を交互に見つめるのだった。

※27: Orias system 関連: DS9 第55話 "Defiant" 「奪われたディファイアント」

・To Be Continued...

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