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ディープスペースナイン エピソードガイド
第70話「シャカールの乱」
Shakaar

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・イントロダクション
シスコとオブライエンが、ダーツの勝負をしている。勝ちを確信するシスコ。しかしオブライエンは調子が良く、シスコは苦い顔をする。今日はつきがある、負ける気がしないというオブライエン。見てろよ、とシスコがダーツをなげようとすると、ダックスから通信が入り、ベイジョー政府から緊急通信が入っているという。任務に助けられた、今度は別のカモを探してくれとオブライエンに言い、離れるシスコ。バーから出るところでベシアに会い、オブライエンはと聞かれる。いるぞ、つきまくっているというシスコ。
キラが炎の前で、一心に祈りをささげている。バライルの名を呼んでいる。そこへシスコが入ってくる。邪魔してすまないというシスコに構わないというキラ。炎はドゥラーニヤ※1と呼ばれ、死者を慰めるためのもので、バライルのためだというキラ。あまり嬉しい知らせではないといい、ベイジョーの首相が死んだ事を伝えるシスコ。ケイレム・アプレン※2が、なぜと聞くキラ。寝ている間に心臓発作で亡くなったというシスコ。一度会ったが、誠実そうな方だったというキラ。次の首相はいつ指名されるのかと聞くと、シスコはもう指名されたという。それはカイ・ウィンだったのだ。

※1: duranja

※2: Kalem Apren


・本編
オドーがキラに保安部の人事や、ディファイアントの戦術モジュールに関する報告を行っている。だがキラは何か考えているようだ。どうかしましたと聞くオドー。キラはカイ・ウィンが首相になるなんてという。精神的指導者という事も納得できないのにというキラ。理想的な状況ではないというオドー。キラはそういう風に考えてるのは私たちだけだという。ほかの誰も来月の選挙に立候補していない、このままでは6年間もカイ・ウィンが首相になってしまうという。キラや私の見方は一般とは違う、ウィンとはしがらみがあるからというオドー。特にキラはバライルのことがあるからという。それもある、けれどウィンに政府の権力まで与えるのは間違っているというキラ。なにかしでかすとでもと聞くオドー。わからない、ただ不安だというキラ。権力を手に入れると離したがらない人だという。一般大衆はそうは見ていない、カーデシアとの和平樹立の功労者として尊敬されているというオドー。真の功労者はバライルだとキラが言うが、民衆はウィンのおかげだと思っている、あれだけ苦しめられたカーデシアと和平を結んだのだからというオドー。そんな大衆向けのイメージは嘘だというキラ。自分の事しか頭にない冷酷な人だという。何年もカーデシアを相手に戦ってきて、命懸けで手に入れた自由。その貴重な自由をなぜウィンに与えてしまうのだろうというキラ。オドーはいう、大衆は選択の自由を与えられると、誤った選択をする事も多いと。
キラは再び、ドゥラーニヤの前で祈っていた。ドアチャイムの音がする。入って来たのはカイ・ウィン※3だ。夜中にたずねてすまないというウィン。シスコは知っているのか尋ねるキラに、ウィンはキラに会いに来たのだという。ドゥラーニヤを見て、身内の人が亡くなったのか、それともケイレム首相を弔っているのか聞くウィン。バライルに祈っていたとキラは答える。バライルが預言者の下に去ったのは3ヶ月も前だとウィンが言うと、キラは愛していたのだという。私もそうよというウィンに、それならなぜ和平が成立したとき、バライルの功労に触れなかったのかというキラ。バライルは預言者の導きにしたがっただけだというウィン。和平が成立したこと自体が喜びで、自分自身の栄光や名誉は求めていなかったという。愛していたのならそれくらいのことは知っているでしょうというウィン。キラは何も答えず、話の用件を尋ねる。ラカンサ地方※4の事を知っているか聞くウィン。ラカンサは農業地帯で、ベイジョーでも特に肥沃な土地を持つ地方だ。だがカーデシアが撤退する際に有毒物質をまいたため、何も育たない荒れ野になってしまった。ウィンは、有毒物質を中和する装置※5を開発したという。それを使えば元の肥えた土地に戻す事ができるのだ。それが私に何の関係があるんですかと聞くキラ。ウィンによると、ラカンサは6ヶ月後が植え付けの季節で、来年の今ごろには豊かな実りが期待できるという。さまざまな作物は輸出でき、ほかの星と貿易できるようになれば惑星連邦への加盟申請も認められる可能性が高くなるというウィン。わかりますというキラ。しかし今はその土壌改良機がほかの地区の農民に貸し出されており、返却を渋っているという。そこでキラに頼みたいというウィン。その地区はダコール地区※6、つまりキラの出身地であり、またその地区を率いているのはシャカール※7だという。シャカールは、キラのレジスタンス時代のリーダーだった男だ。改良機を返してくれるように頼んでくださいとキラにいうウィン。幾度となく命を救ってくれた恩人に、あなたのためにというキラ。ベイジョーのためだとウィンは言う。かつては争ったこともあったが、今はベイジョーのことを考えるべきだという。占領時代が終わり、和平が成立した輝かしい時代、しかしそれには国民一人一人の努力が必要だ、シャカールにはそれが分かっていないというウィン。キラはシャカールほど無私無欲な人間はいないと反論する。ウィンは説得を頼み、表沙汰にはしたくないという。キラは仕方なく、話してみますという。バライルがキラが話せば誰でもその気になるといっていた、とウィンはいい、部屋から出ていった。

※3: Kai Winn (ルイーズ・フレッチャー Louise Fletcher) DS9 第59話 "Life Support" 「バライルの死」以来。声優は第3シーズンからの人です

※4: Rakantha province

※5: soil reclamators

※6: Dahkur province DS9 第51話 "Second Skin" 「恐るべき過去」で言及

※7: シャカー Shakaar Edon。シャカールレジスタンス部隊 (Shakaar resistance cell) を率いていました


キラはダコールに転送される。ゆっくりとした歩調で畑を歩く。畑の土を手に取るが、乾いてしまっている。入り口に機械が置いてある小屋に近づき、インターホンを鳴らすキラ。窓を覗いていると急に後ろから肩をつかまれた。それはシャカール※8だった。髪を伸ばしたな、前の方が良かったというシャカール。キラもシャカールの髪は似合ってないという。そして笑いながら抱き合う2人。シャカールはキラを小屋に招き入れた。少佐で、DS9の副司令官という地位を言い、偉くなったもんだなとシャカールは言う。フレル※9とルパザ※10も、キラの話をするたびに鼻を高くしているという。2人の名を聞いて、よく会うのと聞くキラ。今では2人とも農業をやっていた。キラは笑い、信じられないという。シャカールは元々農業は好きだったが、あのルパザがという。もうすぐうちにやってくるというシャカール。キラはいすに座ると、任務でやって来たことを話す。何の任務かはわかっているというシャカール。しばらく考えさせて欲しいというシャカールに、もちろんよというキラ。
オブライエンとダックスがダーツの勝負をしている。ダックスの番が終わり、拍手を受ける。次はオブライエンの番だ。なげたダーツは、見事に中心に突き刺さった。ダックスは今度からトングだけにするという。すみませんねというオブライエン。クワークは観衆に、次のオブライエンと挑戦者との試合の賭け率は10対1だと伝える。オブライエンはクワークに近寄り、今日はこれで終わりだという。クワークはオブライエンが任務に戻ることをわざわざ伝えて、道を開けるように言う。歩きながら、明日も来てくれるんでしょうねとオブライエンに聞くクワーク。明日はホロスイートで急流下りをするつもりのオブライエンだが、クワークは急流下りのプログラムはなくしたという。今が勝負だというクワーク。もし肩を痛めでもしたらという。明日の賭け率を、自分なら15対1にするといってオブライエンは歩いていった。いいぞ、と微笑むクワーク。
シャカールの家にはフレル※11とルパザ※12が来て、レジスタンス時代の話で盛り上がっていた。キラはフレルに聞きたいことがあるといい、なぜ腕に、という。フレルは義手を付けなかった理由かという。連邦のドクターにも見てもらい、1週間くらいで馴染むといわれたというフレル。しかしフレルは、尋問所に突入するときに、預言者に力をお貸しくださいと祈ったという。見返りとして死んでもいいと。しかし作戦は成功し、3人を助け出すことができた。腕は失ったが、本当は命のはずだったという。義手を付けると恩知らずだろうというフレル。腕が2本になると仕事をなまける理由がなくなるからでしょというルパザ。フレルはルパザの畑より実りはいいという。それは汚染度が高いからだ、土壌改良機を使って土を元に戻せば負けないというルパザ。シャカールは永遠に使えないかも知れないといい、キラが政府の改良機を返すようにという命令を持って来たことを話す。断ったらどうだというフレル。考えておくと伝えたとシャカールは言う。ルパザは考える必要はない、答えはノーだと伝えてとキラにいう。そしてトゥワリーパイを食べましょうという。無言のキラ。
キラとシャカールが外で話す。改良機を返さないといえばすむ問題ではないというキラ。そうかもなというシャカール。考え直すようにいうキラ。がんばってきたのはわかるが、ベイジョーのことを考えてという。改良機を返すことがベイジョーのためだなんて、ステーションにいてぼけたんじゃないかとシャカールはいう。シャカールたちは改良機が来るのを3年も待ち、1年間は貸してもらえるはずだったが、ケイレム首相が死んだらいきなり返せといわれたという。ラカンサ・プロジェクトのためだ。プロジェクトがうまく行けば農作物を輸出できるようになり、ほかの星がベイジョーを見る目も変わるというキラ。ほかの星がどう見ようとどうでもいいというシャカール。自給自足もできないのに輸出なんて無理だという。キラは妥協点を見出さないとといい、一度カイ・ウィンと話しあうようにいう。もしウィンが同意したら話の席についてくれるか聞くキラ。シャカールは君に免じていいだろうという。抱き合う2人。顔を見られて嬉しかったとシャカールがいう。度々遊びにおいでという。キラはそうさせてもらうわという。みんなも喜ぶだろう、私は特にだといい、家に戻って行くシャカール。

※8: (ダンカン・レガー Duncan Regehr) TNG 第166話 "Sub Rosa" 「愛の亡霊」のロニン役→日本から来たスタートレック

※9: Furel

※10: Lupaza

※11: (ウィリアム・ラッキング William Lucking ENT第93話 "Bound" 「誘惑の甘い罠」のハラッド・サー (Harrad-Sar) 役) 後にも登場します

※12: (Diane Salinger)


ウィンにシャカールと会って来たことを伝えるキラ。説得できたか聞くウィン。キラは今は返すのは無理だといい、土壌汚染がなくなるのは6ヶ月後だという。そんなに待っていたらラカンサの植え付け時期は終わってしまうというウィン。キラはラカンサ・プロジェクトの重要性もわかっているといい、一度シャカールと話し会うように求める。ダコールの土地がどのように改良されて来たかシャカールから聞くように、ダコールとラカンサの両方が土壌改良機の恩恵にあずかれる道があるかもしれないという。首相である自分の代行として来たことを伝えたのかと聞くウィン。キラははいと答え、たとえ預言者の代行として説得しても土壌改良機は返さないだろうという。シャカールは自分本意で傲慢な相手だというウィン。キラは自分の目で現状を見るように言う。シャカールと会えば妥協点を見出せるというが、ウィンは選択の余地はなさそうねといい、一度会いましょうという。キラにDS9に帰るように言う。仲介役が必要でしょうとキラは言うがウィンは断り、ステーションに帰ったらシスコによろしくと言っておくようにという。まだ立ち去らないキラに、話しは終わりましたよというウィン。キラは出ていった。
キラは再びシャカールと話している。勝てる相手じゃないかもしれない、妥協も必要だという。しかしカーデシアには勝ったというシャカール。そこへ訪問者が来た。フェイザーをもち、シャカールを逮捕するという。誰の権限でと聞くキラ。首相直々の命令だと答える。嘘をついたのねというキラ。ウィンの得意技だというシャカール。一緒に来てもらおうかという保安員。シャカールはわかったというが、振り向きざまに相手を殴り倒した。キラももう一人を倒す。シャカールはフェイザーをとる。腕はなまっていなかったようだなというシャカール。早くでなければというキラに、シャカールは当局はキラならとっさのことだったのでといえば許してもらえるだろう、だが一緒に来れば言い訳は立たないという。これは私達の戦いだという。キラはここは故郷だ、そしてウィンに裏切られるのはもううんざりだと言った。けんかを売るなら受けて立つわと言うキラ。


洞窟で武器の準備をするキラたち。フレルは警察がダコール地区中にシャカールとキラを指名手配させたという。さらに近郊地区には武器と物資を支給し、犯人を追っている。ルパザがやってきた。軍隊がやってきて、土壌改良機がどこに隠しているかを探しているという。やらせておけ、どうせ見つかりはしないというシャカール。レジスタンス時代の同志も何人か捕まり尋問されているという。ほかのメンバーは要塞に向かった。作戦を聞くフレル。とりあえず山岳地帯を歩き回り、当局を疲れさせる作戦だ。レジスタンス時代と同じやりかたで、カーデシアに10年間捕まらずにすんだ。10日もあれば警察もあきらめるだろうというシャカール。キラはそう簡単にはいかない、警察にはレジスタンス時代の仲間もいるという。シャカールはそうかもしれない、だが同胞に銃は向けないだろうという。出発する4人。
オブライエンはヴァルカン人の士官とダーツ勝負を行っている。次を決めれば勝ちだというベシア。ダックスも見ている。任せておけというオブライエンに、ヴァルカン人は無駄なお喋りは止めるようにいう。ダーツをいつなげるかは勝手だというオブライエン。クワークが濃い目のシンサエール※13を持って来た。手を伸ばしカップを取ろうとすると、急にオブライエンが痛み出した。肩を脱臼したらしい。ダックスがトリコーダーを取る。大したことじゃない、元に戻してくれればいいというオブライエンだが、ベシアは簡単に治りそうにないという。じゃあ没収試合ですねというヴァルカン人。ベシアは手術するという。大した手術じゃないから、試合は延期すればいいという。ルールはルールだ、守らなければというヴァルカン人の相手。オブライエンはついてるんだといい、ダーツを持ち投げられるという。だが腕を少し上げた瞬間、激しく痛み出した。やはりだめだ。確か賭け率は15対1でしたよねとクワークに言う相手。クワークは茫然として、ただシンサエールを持って来ただけなのにといった。
シスコはウィンに呼ばれ、オフィスにやって来た。私に相談を求めるなど驚きましたというシスコ。選ばれし者のアドバイスはいつでも歓迎だというウィン。お願いがあるという。ウィンは、ダコール地区に軍隊を派遣して2週間になるが、まだ誰も逮捕することができないどころか居場所さえ見つけられないという。カーデシア軍の気持ちが分かったでしょうというシスコ。これ以上長引かせる事はできない、ほかの地区でもシャカールの抵抗は人気を集めていて、秩序を守るために不本意な方法を取らざるを得なかったとウィンはいう。戒厳令を発令して地区政府の権限を停止させたことですかというシスコ。そこまでシスコがベイジョーの政治の動きに詳しいとは知らなかったというウィン。シスコは私の見るところ、シャカールの支持は国全体に広がっているという。それはキラから聞いたのかと聞くウィン。シスコはこのごろキラにはあっていないという。国を2つに分けるような事態は避けたいというウィンに、シスコはダコールから軍を撤収するようにいう。喜んでそうするが条件があるというウィン。代わりに惑星連邦の部隊をダコールに派遣してもらいたいという。シャカールを捕らえるためだ。連邦とベイジョーの関係は確固たるものになるでしょうというウィン。シスコは今は確固たるものではないのですかと切り返す。連邦に、ベイジョーに対する友情を見せてもらいたいというウィン。シスコは内政干渉に当たることはできないという。立ち上がり、私の要求を断るのですかというウィン。その通りですというシスコ。惑星連邦への加盟申請を考え直さなくてはというウィンに、感情的になるのは良くないとシスコはいう。今回のことはウィンが冷静さを欠いたからではないですかという。たかが土壌改良機のために軍隊を派遣し、内戦を引き起こすようなことを行った。シスコは事の本質が分かっていないというウィン。これは将来の問題だという。シャカールのようなものが罰を免れれば、社会は混乱して無政府状態に陥ってしまうというウィン。これは預言者が与えた試練だという。自分がカイとしても、首相としてもふさわしい人間か試しているのだという。そして、どんな手段を使ってもシャカールに勝ってみせるというのだった。
キラやシャカールたちは、山岳地帯の移動を続けている。急がせるシャカール。全員手には武器を持っている。岩陰に隠れるキラ。追ってがすぐそこまで迫って来た。キラは機械を地面にセットする。追手はトリコーダーで、シャカールたちがいる方とは逆の方向に生命体を探知したようだ。キラは700m向こうに偽の生命体反応を作り出したという。稼げる時間はあわせて1時間15分。フレルたちも疲れを見せている。遠くに見える追手を見て優秀だというシャカール。ダコール地区出身が多いため、地理には詳しい。ダコール地区を離れなければというシャカール。だが別の地区に移るのは厳しい。フレルとルパザは、逃げるのをやめて戦うようにいう。先手を打って一泡吹かせてやったものだというルパザ。だが一泡吹かされるときも多かったとシャカールはいう。それくらいは覚悟の上だ、お前の命令には従うが逃げるのに飽きたというフレル。シャカールは敵を谷に誘い込む作戦を仲間に伝える。歩き出す一行。

※13: シンセオール、シンセホルとも。これほど訳の統一していないものも珍しい^^;


シャカールたちは、敵を谷へ誘い込んだ。この辺りは妨害フィールドになっていて、まだ探知されていない。ルパザ、そしてフレルに合図を送るシャカール。キラは、追手の部隊を指揮している大佐の男に、見覚えがあることに気がつく。彼はレナリス・ホレム※14だというキラ。シャカールはその名前を聞いて、オルナシア・レジスタンス部隊※15のかという。1年前にレセプションで会ったことがあるというキラ。道理で簡単に負けないわけだというシャカール。最初の一撃で倒すぞといい、キラに狙う相手をシャカールは指示する。うなずき、照準を定めるキラ。シャカールはレナリスを狙う。引き金に手をかける。しかしキラは撃てないという。それはシャカールも同じだった。立ち上がり、姿を見せるシャカールとキラ。レナリスは部下に撃たない様にいい、周囲をスキャンさせる。谷へ下る2人。レナリスの前までやってきた。シャカールかというレナリス。キラは名を名乗る。ひさしぶりだ、前からお礼がいいたかったというレナリス。キラが開放したガリテップ※16キャンプには、レナリスの兄がいたという。お互い様だ、もっと早く開放したかったというシャカール。罠にかかってしまったなというレナリス。谷に降りて来たのは判断ミスだったというと、シャカールは陥り易いミスだ、私でも引っかかっていただろうという。窮地にはなれているとレナリスがいうと、ポロック5の奇襲※17かというシャカール。カーデシアに対する最初の反撃だ、実に大胆だったというシャカール。それを知っているなら私の性格も知っているだろう、降伏を勧めに来ても無駄だというレナリス。シャカールはそうではないといい、仲間と出て行きたいという。その瞬間、レナリスの部下がフレルの方に向けて発砲した。レジスタンス、警察ともに緊張が走る。しかしシャカール、キラ、レナリスは撃たない様にいう。何とか場は収まった。レナリスは発砲した部下に近寄ると、武器を取り上げ身柄を拘束するように命令する。家に返させることはできないというレナリス。キラは次に誰かが発砲したらもう止めることはできないという。この状態が続けば、ベイジョーは内戦状態に陥ってしまうという。同胞と戦うために25年間もカーデシアと戦って来たのではないというシャカール。私もだといい、どうするんだとレナリスは2人に聞いた。
ウィンのところにレナリスがやってきた。キラとシャカールも一緒だ。罪人を2人も捕らえてきてくれたのねというウィン。しかし罪人ではないとレナリスは言う。どういうことというウィン。シャカールは、自分も首相の選挙に立候補することにしたという。面白い冗談を言う人ねというウィンに、冗談ではない、あなたに勝ち目はないとキラはいう。レナリスは、軍はシャカールの支持に周ることを話す。クーデターを起こす気、というウィン。いいえ、自由選挙だから立候補するならどうぞというキラ。だがもしその時には、今回の真相を暴露するという。たかが土壌改良機のために内戦勃発の危機をおかしたとすれば、国民の気持ちは一気に離れる。ウィンはカイ、つまり精神的指導者だが、首相の座はあきらめてもらうという。もし私なら荷造りを始めるとキラは言うのだった。
オブライエンがまたダーツを始めようとしている。具合を聞くベシア。良くなったといい、ダーツを投げるオブライエン。だが的からは大きく外れてしまう。もう一度投げるようにいうベシアだが、断るオブライエン。もうつきは逃げてしまったという。いい夢を見させてもらったというオブライエン。いい方に考えろよ、肩が新しくなって川下りがうまくなったかもしれないというベシア。オブライエンは早速クワークにホロスイートを使うぞというと歩いていった。次にベシアがダーツを投げると、ど真ん中に刺さった。クワークは急に明るい顔をして、つきが回って来ましたねえという。そして勝負の話をベシアに持ち出して来た。
キラが帰って来た。シスコは首相のほかの立候補者について聞く。2,3人いるがシャカールの支持は圧倒的で、当選間違いないという。ウィンはシャカールの支持に回ると言っているそうだ。昔は野宿なんか平気だったと言い腰をおさえるキラ。帰ってきて嬉しいよと言うシスコ。私もですと言うキラ。シスコは部屋を出て言った。キラはドゥラーニヤの前に座ると、その炎に息を吹きかけて消すのだった。

※14: Lenaris Holem (John Dorman)

※15: Ornathia resistance cell

※16: Gallitep 労働キャンプ。DS9 第19話 "Duet" 「謎のカーデシア星人」

※17: Pullock V raid


・感想
ベイジョーを舞台に描かれたエピソードでした。ウィンは最初から相変わらず悪役を演じきっています。カーデシアとの戦いを続けて来たレジスタンスたち=シャカールとキラは、相手を撃つことはできませんでした。カーデシアとの和平が成立したいま、内戦を起こしてしまうのは愚かすぎる行為です。シャカールは後にも登場します。


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