ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第125話「アリスの誘惑」
Alice
イントロダクション
ブリッジ。 パリスが話している。「わかった、待ってくれ。結婚したのが 2304年で、娘が 11回目のポンファーでできたってことは、つまり…162歳ってこと?」 艦長席に座っているトゥヴォック。「いや、違う。」 キム:「おい、トム。140歳はいってないだろう。でも 2度目に宇宙艦隊へ入ったとき、100歳は過ぎてたはずだ。だから、そうだな…133?」 「いや、それも違う。論理的結論を導くには、データが不足しているようだ。」 パリス:「おい、トゥヴォック。言えよ。」 「君らを啓発する義務はない。」 キム:「ヴァルカン人も年を言うのが恥ずかしいとか?」 「その反対だ。年を重ねることにより、知識が増す。」 パリス:「だったら、どのくらい賢いんだい?」 「この質問会を、終えるほどに。」※1 コンピューターに反応がある。パリス: 「はあ、ブザーに救われたな。」 キム:「船団を発見。20万キロ前方です。」 トゥヴォック:「船籍はわかるか。」 「不明です。」 パリス:「船が何重にも重なり合ってます。」 トゥヴォック:「シールド用意。非常警報。」 作戦室からチャコティと共に出てくるジェインウェイ。「報告。」 「前方に大規模な船団を感知しました。」 チャコティ:「敵か。」 保安コンソールへつくトゥヴォック。「恐らく。武器を装填中。」 ジェインウェイ:「スクリーンへ。」 区切られた一画に、多数の船などが散らばっている。キム:「全部で船が 62隻、船の部品が数百。全て停止しています。」 パリス:「ハ、廃品置場か。おめでとう、トゥヴォック。ゴミの山から見事俺たちを守ってくれた。」 「呼びかけています。」 ジェインウェイ:「一体何の用かしら。」 スクリーンに出た、品物だらけの部屋の中に、一人の異星人がいる。『アバドン※2の失われた宝の山※3へようこそ。買い物だろうが、ただの冷やかしだろうが大歓迎です。ご覧下さい。掘り出し物が見つかるかもしれませんよお。』 |
※1: これまでに明かされている事実からすると、第6シーズン時点でのトゥヴォックの年齢は 112歳。VOY第44話 "Flashback" 「伝説のミスター・カトー」で、キトマー会議 (2293年) 時点で 29歳という言及がありました。よって生年は 2264年となり、現在=2376年では 112歳となります ※2: Abaddon (ジョン・フレック John Fleck TNG第98話 "The Mind's Eye" 「裏切りの序曲」のタイバック (Taibak)、DS9第47話 "The Search, Part I" 「ドミニオンの野望(前編)」のオーニサー (Ornithar)、第166話 "Inter Arma Enim Silent Leges" 「闇からの指令」のコヴァル (Koval)、ENT第1・2話 "Broken Bow, Part I and II" 「夢への旅立ち(前)(後)」などの Silik 役) 種族名不明。声:梅津秀行 ※3: Abaddon's Repository of Lost Treasures |
あらすじ
ヴォイジャーにアバドンを招き、取引する。パリスは一隻の小型船に魅入られ、チャコティを説得して手に入れることができた。そのシャトルには神経インターフェイスがあり、パイロットが直接操作できるという。取引を終え、アバドンは帰った。一人用のその船に、パリスはアカデミー時代にあこがれていた女性から取って「アリス」と名づけた。インターフェイスを試したパリスがシャトルベイから出ていった直後、アリスのコンピューターは自動的に作動し、パリスの声などを基に女性の声を作り出した。誰かに呼ばれた気がしたパリスは自室を出る。通路には女性の影。シャトルベイに入り、「君は?」と尋ねるパリス。「私よ、アリス。」 パリスはアリスの修理に没頭する。アリスのデータベースにあった、前のパイロットの服を作って着る。トレスと共にアリスの改装が終わったことを祝うパリス。だがその最中にアリスに異常が起こり、パリスは船の調整にかかりっきりになる。トレスは追い出されるように、アリスを後にした。チャコティに修理パーツのレプリケートを却下されたパリスは、シャトルベイへ戻る。パリスは同じ服を着た女性の「アリス」と話す。彼女は制服に戻ろうとするパリスに服を脱がないように求め、神経インターフェイスに接続させる。アリスは言う。「もう少し、修理を続けない?」 無精ヒゲを生やしたパリスは、至る所に現れるアリスの求めるがまま、ヴォイジャーの予備部品を盗んでいく。密かに航路図を作るパリス。アリスの姿は、他の者には見えない。パリスが部品を取ったことに気づいたトレスは、独りでアリスに入るが、中に閉じ込められてしまった。そして生命維持装置が停止し、苦しみ出す。戻ってきたパリスに救われた。アリスがトレスを殺そうと知ったパリスは、全てを明らかにするため医療室へ向かおうとするが、アリスはパリスを物理的に苦しめシャトルベイへ帰させた。そしてアリスに乗ったパリスは、無許可で発進した。パリスの服にインターフェイスが直接つながれる。ヴォイジャーを攻撃し、そのまま逃げ去った。 もはやパリスはアリスの思うがままになっていた。ヴォイジャーはアバドンのもとへ戻り、アリスについての情報を求める。実はアバドンもアリスによって女性の幻覚を見せられていた。詳しく話を聞いたところ、アリスは自らを操作する優秀なパイロットを求めていたが、アバドンでは役不足だったという。残っていたパリスのデータを検証したところ、彼らは「粒子の泉」と呼ばれる危険な空間現象へ向かったことがわかった。到着したアリスは言った。「故郷よ。」 ヴォイジャーも到着するが、パリスには無視される。アリスと直接つながっているため、攻撃すればパリスにも被害が及ぶ。ジェインウェイはアリスたちの気をそらせるため、トレスに神経インターフェイスに入り込ませた。パリスの前にトレスが現れ、説得している間にヴォイジャーからアリスのシールドを落とす。パリスを転送収容し、アリスは粒子の泉の中で爆発した。起こしてくれてありがとうとトレスに感謝するパリス。抱き合い、キスをするのだった。 |
用語解説など
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感想
英語では船のことを「彼女」と表現しますが、それを具現化したようなストーリーでした。セイレーンの話を思い起こさせるようで、ありがちな幻影といい、極めて典型的だったのが残念です。アバドンにとっては彼の種族の女性として見えていたことは面白い設定でしたが、これまでの第6シーズンでの 4話レベルではありませんね。 |
第124話 "Tinker Tenor Doctor Spy" 「幻の指揮官」 | 第126話 "Riddles" 「魂を探した男」 |