USS Kyushuトップに戻る

ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第132話「超進化惑星の煌き」
Blink of an Eye

dot

・イントロダクション
ヴォイジャーは、表面が縞模様を描いた、ドーナツ状の奇妙な惑星へ向かっている。
パリス:「あんな星、試験問題の選択肢にも絶対出ないだろうな。」
トゥヴォック:「重量表示は、崩壊した矮星に非常に近い数値を示しています。しかしクエーサーにも似ており、自転レベルが非常に高い。毎分約58回転です。」
ジェインウェイ:「近づいてよく見てみない?」
チャコティ:「それが進歩です。」
「トム、すぐ軌道に乗って。」
パリス:「了解。」
近づくヴォイジャー。

ブリッジが揺れ出す。
トゥヴォック:「ワープドライブ、停止しました。」
チャコティ:「原因は。」
「不明です。」
ジェインウェイ:「戻りましょう。」
パリス:「推進エンジンも、反応ありません。」
「補助スラスターを使って。」
大きく揺れた。
キム:「何らかの重力圏に突入。惑星へ引き寄せられています。」
シールドが反応する。高度を下げるヴォイジャー。

惑星の地表には、原始的な社会が存在していた。星のきらめく夜。
小高い丘の上で、一人の異星人が持ってきた植物や実を岩の上に並べている。
突如、大きな地震が襲った。揺れが収まる。男が空を見上げると、ひときわ明るく輝く星があった。


・あらすじ
他のどの星より明るく輝く星を、神として崇める異星人。脱出できないヴォイジャー。特殊な惑星とヴォイジャーの関係により、地表に頻繁を地震を引き起こしている。さらに時間差があり、惑星の 1日がヴォイジャーでは 1秒に相当していた。惑星の調査のため探査機を送ることにする。中世まで進化した異星人は、「大地揺らす神」に気球で手紙を送ろうとしていた。
探査機での調査により、無線や道路の発達も確認された。異星人は望遠鏡を使い、「スカイシップ」を調べている。光り輝く空の船に、信号や音声を送っていた。ヴォイジャーでは受け取った信号を時間的に遅らせ、解読する。地震を生み出す存在として、既に彼らの文明に入り込んでしまったことを知ったクルー。軌道を抜け出すための情報を得るため、時間差に影響されないドクターを観察者として惑星へ送りこむ。すぐに引き返す予定だったが、転送できない。
何とかドクターをスキャンで発見し、連れ戻す。戻れたことを喜ぶドクター。彼は 3年以上を惑星で過ごしていた。ドクターは、異星人がヴォイジャーを進歩の源として発展していることを報告する。ドクターが持ち帰ったデータを元に軌道脱出を図るが、失敗に終わった。ついに地表から、宇宙飛行士を乗せた船がヴォイジャーへ向かってきた。中へ入る 2人。彼らにとってはヴォイジャーのクルーが止まったように見えていた。だがブリッジまで来たところで 2人は倒れ、クルーにも見えるようになった。
時間差の変化に適応できなかったため、1人は死んでしまった。生き残った男性のパイロットは事情を理解し、子供の頃からスカイシップにあこがれていたことを話す。軌道を脱出する手助けをするパイロット。だが、地表からのヴォイジャーへの反物質攻撃が始まった。
時間差のため、ヴォイジャーは連続的に改良された攻撃を受けることになってしまう。ジェインウェイはパイロットに地表へ戻り、攻撃をやめさせるように頼む。時間差の転移を手助けする処置を受け、パイロットは船で惑星へ戻っていく。既に過去の人となった彼であったが、必死に説得を行い着陸を試みる。ヴォイジャーのシールドは消失し、さらに地表から大きなエネルギーが迫る。だがそれは武器ではなく、巨大な装置がヴォイジャーを取り囲み、そのおかげでヴォイジャーは軌道を脱出できた。再びヴォイジャーに現れたパイロットに礼を言うジェインウェイ。発展した都市を見下ろす丘で、年老いたあのパイロットは、消え行くスカイシップ=ヴォイジャーを見守るのだった。


・用語解説など
この惑星については、Star Trek: The Magazine 2001年7月号の「デルタ宇宙域の世界」特集内で「タキオン核惑星 (Tachyon Core Planet)」として掲載されています

異星人 (聖職者) が中世時代に書いていた手紙、英語そっくりなような……

(シャーマン)
Shaman
(Melik Malkasian) 原始時代の異星人。種族名不明
(部族の異星人)
Tribal Alien
(Walter H. McCready) 冒頭で捧げものをしていた異星人
ケレメイン
Kelemane
(Obi Ndefo DS9第73話 "The Way of the Warrior, Part I" 「クリンゴンの暴挙(前編)」のドレックス (Drex) 役) 護民官 (Protector、クレジットでも)。声: 中村秀利
(聖職者)
Cleric
(Olaf Pooley) 声: 丸山詠二
(天文学者)
Astronomer
(ダニエル・ザカパ Daniel Zacapa DS9第58話 "Past Tense, Part II" 「2024年暴動の夜(後編)」のヘンリー・ガルシア (Henry Garcia) 役) 声: 長克己
(技術者)
Technician
(Jon Cellini) 声: 河野智之
ゴタナ・レッズ
Gotana-Retz
(ダニエル・デイ・キム Daniel Dae Kim ENT第53話 "The Xindi" 「トレリウムD」などのチャン伍長 (Corporal Chang) 役) パイロット (Pilot、クレジットでも)。声: 田中正彦、叛乱 ソジェフ役など
テリナ
Trina
(Kat Sawyer-Young) 宇宙飛行士 (Astronaut、クレジットでも)。声: 寺内よりえ
ナオミ・ワイルドマン
Naomi Wildman
(スカーレット・ポマーズ Scarlett Pomers) VOY第129話 "The Voyager Conspiracy" 「果てしなき疑惑」以来の登場。声: 永迫舞

タハール
Tahal
炎の実
fire-fruit
大地揺らす神
groundshaker
光もたらす神
lightbringer
スカイシップ
sky ship
スカイシップ・フレンズ
Sky Ship Friends
保護州
Central Protectorate
ダレク
Doric
マリーザ
Mariza
オービタル・ワン
Orbital One
マウンテン
Mountain
レイクサイド
Lakeside
トレリウス
Torelius
レッド・リバー
Red River
反物質魚雷
antimatter torpedo
ジェイソン・タブリーズ
Jason Tabreez
トリコバルト弾
トリコバルト装置 tricobalt device
時間補正機
temporal compensator

・感想
よくできたエピソードです。原題の "Blink of an Eye" が TOS "Wink of an Eye" 「惑星スカロスの高速人間」に関連しているように、時間の進み方が全く違う世界との関わりを描いています。船自体が星=神=憧れとなるという設定が秀逸ですね。冒頭で「大気があれだけ濃いのに星空が見えるのは変だ」と思いましたが、あれは回転が速過ぎてあのように見えているだけだったんですね。
スタートレックの魅力の一つである SF色を押し出した内容で、そういう系統が好きな人には特に楽しめるでしょう。もしかしたら我々地球人も、次元の違う存在が見守っている…と考えられなくもないですね。


dot

previous第131話 "Fair Haven" 「愛しのフェア・ヘブン」 第133話 "Virtuoso" 「心に響く歌」previous
USS Kyushuトップ | ヴォイジャー エピソードガイド