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ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第150話「狙われたマキ」
Repression

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・イントロダクション
「預言者※1は歌う。聖なる時が訪れた、と。ベターニ※2。目覚めの時だ。」
ベイジョー人の男は、壁に張りつけられたヴォイジャーの構造図を見ていた。マキ戦闘艇の絵もある。
手元のコンピューターを操作する。そのテーブルの上には、マキ船の模型が飾られている。
「全ての生命が沸き出でる闇へと戻るのだ。原始のエネルギーをその血に満たして、再生のエネルギーを。精神を覚醒させ、自らの任務に集中せよ。パグテムファー※3。ベターニ。パグテムファー。ベターニ。」
男が見ているコンピューターの画面上には、マキだった頃の姿をしたチャコティ、トレス、そしてトゥヴォックが映し出されていた。

※1: ベイジョーの信仰において、ベイジョーの人々に知恵と導きを与える崇高な存在。ベイジョー・ワームホールの中に住む超生命体のこと。DS9 ではおなじみ

※2: B'tanay

※3: パーテムファー pagh'tem'far
ベイジョーの聖なるビジョンの概念。DS9第108話 "Rapture" 「預言者シスコ」より

・あらすじ
ホロデッキで 20世紀の「飛び出す映画」を楽しむパリスとトレス。だが一番前の席に座っていた、元マキのテイボーが昏睡状態に陥っていた。犯人は艦内にいるらしく、トゥヴォックが調査する。テイボーの友人のジョーを疑うが、どこかいつものトゥヴォックらしくない。またもクルーが何者かに連続して襲われ、ジョーも昏睡状態となった。
全員が元マキの者だが、昏睡の原因や治療法はわからない。マキのクルーは複数で行動することにし、ホロデッキの映画館ではテイバーを襲った者の大まかな輪郭が明らかになった。トゥヴォックはクルーへの尋問を続ける。最初に昏睡状態になったテイボーは自然に回復し、襲われたことも覚えていなかった。ついにトレスも倒れ、かけつけたチャコティもその場にいたトゥヴォックに襲われる。強制的に精神融合を受けるチャコティ。
初めに襲われた者から順番に回復しており、トゥヴォックは普通に調査を続ける。ジェインウェイに休息を命じられ、瞑想するトゥヴォック。これまでにクルーを襲った時の記憶が次々と蘇り、ベイジョー人の男の存在や声を感じる。トゥヴォックは自分が犯人だということをジェインウェイに報告し、拘束室へ入れるように求めた。
トゥヴォックはそのベイジョー人に支配されそうになっており、男の幻影を目にする。前回地球からのデータを受信した時から事件が始まり、トゥヴォックがマインドコントロールされているらしい。元マキのクルーは全員目を覚ました。トゥヴォックへの手紙を調べると、ベイジョー人のマキ急進派、ティーロのメッセージが隠されていた。昔会った時に、ティーロはトゥヴォックが宇宙艦隊のスパイであることを見ぬき、捕らえて洗脳処置を行っていたのだ。ジェインウェイはトゥヴォックに自分を保つように説得するが、トゥヴォックはチャコティに連絡を入れる。「パグテムファー。ベターニ」 チャコティは行動を始め、医療室に押し入ってトレスに同じ言葉を伝える。
武装したマキのクルーはブリッジや機関室を制圧し、宇宙艦隊のクルーを拘束していく。トゥヴォックも艦長となったチャコティに従い、マキは昔の服に着替えた。チャコティは昔トゥヴォックに裏切られたことで、忠誠心を試すためにジェインウェイを撃つよう命じる。フェイザーのボタンを押すトゥヴォック。だがフェイザーは故障しており、発射されなかった。チャコティは認めたが、その直後トゥヴォックはチャコティに精神融合を行う。正気に戻ったチャコティと共に、船をジェインウェイの指揮下に戻した。トゥヴォックはフェイザーが故障していることを見越して撃ったのだという。元通りになったクルーは、ホロデッキで映画を楽しむのだった。


・用語解説など
今回のエピソードも前話・前々話同様、セリフとクローズドキャプションの宇宙暦にズレがあります。なお宇宙暦は 54090.4 なので、時系列的には前話と同じく、前々話 "Imperfection" 「セブンの涙」の前になります

トゥヴォックの身長が 182cm と言及。体重は約75kg

チェル
Chell
(デレク・マクグラス Derek McGrath) ヴォイジャーのクルーに加わったマキのレジスタンス戦士。ボリア人で、階級は乗組員 (crewman)。VOY第16話 "Learning Curve" 「バイオ神経回路」以来の登場。声は塩屋浩三さんから変更され、岩田安生さん。デレク・マクグラスはゲーム "Voyager: Elite Force" でもチェルの声を担当
ティーロ・アネイディス
Teero Anaydis
(キース・ザラバッカ Keith Szarabajka ENT第18話 "Rogue Planet" 「幻を狩る惑星」のダムラス (Damrus) 役) 冒頭にも登場したベイジョー人のヴェデク。声:廣田行生
テイボー
テイバー Tabor
(ジャド・メジャー Jad Mager) 宇宙艦ヴォイジャーのクルーの一員。元マキのベイジョー人で、階級は少尉 (前回登場した時には黒線 1本の階級章だったため准尉としました。今回の階級章は確認できないため、吹き替えのまま)。VOY第102話 "Nothing Human" 「寄生生命体の恐怖」以来の登場。声は小上裕通さんから変更され、小野塚貴志さん
(セク)
Sek
(Ronald Robinson) トゥヴォックとタペルの 3人の息子のうち、長男。ポンファーを迎えて結婚し、トゥーミニという娘がいます。VOY第83話 "Hunters" 「宇宙の闇に棲む狩人」で名前が言及。初登場ですが、このエピソードでは名前は言及されていません (クレジット表記より)。声:鈴木正和
ジョー
Jor
(Carol Krnic) 元マキの乗組員で、テイボーの友人。声:児玉孝子
(ドイル)
Doyle
(Scott Alan Smith) 食堂にいた元マキ。名前は言及されていません
ヨザ
Yosa
(Mark Rafael Truitt) 元マキ。階級は乗組員。声:矢崎文也

パレス・シアター
Palace Theater
シカゴにある映画館。ホロデッキプログラム
チューインガム
chewing gum
(「半魚人の逆襲」)
"Revenge of the Creature"
はじめにパリスたちが観ていた映画。1954年公開
エラ人間
Gill Man
トゥヴォック・パイ・アルファ
Tuvok pi alpha
保安アクセスコード (security access code) の一つ
デニス・キム
Dennis Kim
キムのいとこ
マックスウェル・サロヤン
Maxwell Saroyan
マキに殺された、キムの友人
麻酔銃
Comatizer
ヴァルカン・ブランデー
Vulcan brandy
「エビ人間の襲撃」
"Attack of the Lobster People"

・感想
トゥヴォックとマキに焦点を当てたエピソード。トゥヴォックが 7年前に洗脳されていたという理由はわかるのですが、最近ヴァルカン人らしくないですね。
前シーズンの "Life Line" 「ジマーマン博士の屈辱」で触れられた、毎月の地球との通信を設定に生かした点は評価できます。マキは再登場の人がいたことは良かったですが、反乱を今更起こされても…という感が強くていまいちでした。
ホロデッキの映画館については、前シーズンのフェア・ヘブンよりはずっと面白いですね (キャプテン・プロトンほどのインパクトはありませんが)。


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