一隻の小型宇宙船が、惑星へ向かう。
地表には進んだ文明があり、工業化された町並みが見える。飛んできた小型船は、空中に浮かぶ巨大な船へと進んだ。
コンピューターの声。『外傷者、第4番到着。外傷者第4番、レベル・レッドへ。外傷者第4番、レベル・レッドへ。』
一面赤い色の壁をした部屋の中を、担架で運ばれていく患者。医師たちがあわただしく働いている。
箱を持った異星人がやってきた。すぐにコンピューターが反応する。『レベル・レッドに異星人侵入。』
医者が話している。「センサーをもってきてるが、動いてない…。」 異星人は中を進む。
機械が警告音を発しながらライトが灯され、やってきた異星人はため息をついて立ち止まった。
コンピューター:『形成異常、ウイルス血症、類壊死症、共になし。腕を挙げて下さい。』
言われた通りにする異星人。
コンピューター:『種族: ドラリアン※1。名前: ガー※2。TC: 15。通過を許可します。』
奥へ進む。
ガーは患者をみている男に話しかける。「チェリック※3。お会いできて光栄です。」
ガーや患者たちとも違う種族の異星人が答えた。「ミスター・ガーか。すまんが話してる暇はない。」
「耳だけ貸してくれりゃいいんです。今度のは掘り出しものですよ。」
「この前そういってもってきたのは、期限切れの試薬品だったはずだ。」
「今度ばかりは腰を抜かす代物です。」
「最新の低水準技術でも使ってるのか?」
「おっと、低水準だなんてとんでもない。お世話になってるよしみで、ここへ一番に来たんですよ。」 箱の中の小さな機械を見せるガー。
一瞥するチェリック。「神経モニターなら間に合ってる。」
「そんな物よりずっと進化した物です。」
「確かに随分と精巧な機械らしいが、興味はない。」
ガーは機械を取り出し、細い棒を使って操作する。
そのモバイルエミッターから、ヴォイジャーのドクターが実体化した。
「緊急事態の…」 辺りの様子に気づく。「…概要を述べよ…。」
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※1: Dralian
※2: Gar (ジョン・カッサー John Kassir) 声:水野龍司
※3: Chellick (ラリー・ドレイク Larry Drake) 行政官 (Administrator)。種族名不明。声:北川勝博
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