ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第148話「セブンの涙」
Imperfection
イントロダクション
異星人艦とランデブーしているヴォイジャー。 『艦長日誌、宇宙暦 54129.4※1。ヴォイジャーのクルーにとって、悲しくも嬉しい日。ついに大切な預かりものの故郷が見つかったのだ。』 転送室。 異星人の女性※2が話している。「本当にありがとうございました。ご恩は忘れません。」 ジェインウェイ:「レビとエザンが同胞のもとで成長できることを嬉しく思います。しかもメゾッティまで受け入れて下さるなんて。」 メゾッティ※3はイチェブ※4に近づいた。「本当に来なくていいの?」 「本当に残らなくていいのかい?」 「会えないのを受け入れるのは難しいわ。」 「僕も寂しいよ。」 セブンはメゾッティに言う。「時間だ。」 転送台に乗るメゾッティ。「これから行く星について、いろいろと勉強したわ。あなたに言われた通り。」 セブン:「その星の文化を知れば、なじみやすくなる。」 「ウィサンティ※5では、さよならを言わないんだけど、ここでは…地球人※6の習慣に従うわ。」 メゾッティはセブンに抱きついた。セブンも腕を回し、目を閉じる。そして、エザン※7とレビ※8も。 全員が転送台に乗った後、ジェインウェイは転送部員に命じた。「転送開始。」 子供たちは転送されていった。 ジェインウェイはセブンの肩に優しく触れる。 廊下を歩きながら、イチェブと話すセブン。「子供たちのアルコーヴを停止させよう。」 「これからかい?」 「パワーを無駄に使うことになる。…何か問題でも?」 「何だかまるで…時間の流れが変わったみたいだ。」 「子供たちとの別れに感情が反応しているのだ。彼らのためにはむしろ喜ぶべきでは?」 イチェブはセブンの顔を見る。「セブン?」 「何だ。」 「泣いてるの?」 セブンは目の下の涙に気づいた。「視覚インプラントの機能不全だろう。」 |
※1: クローズドキャプションでは「54038.4」になっています ※2: ウィサンティ人 Wysanti (Debbie Grattan) 声:児玉孝子 ※3: Mezoti (Marley S. McClean) VOY第145話 "The Haunting of Deck Twelve" 「呪われた12デッキ」以来の登場。声:こおろぎさとみ ※4: Icheb (Manu Intiraymi) VOY "The Haunting of Deck Twelve" 以来の登場 ※5: Wysanti エザンとレビの種族。初言及 ※6: 「人間」と吹き替え ※7: Azan (Kurt Wetherill) VOY "The Haunting of Deck Twelve" 以来の登場 ※8: Rebi (Cody Wetherill) VOY "The Haunting of Deck Twelve" 以来の登場 |
あらすじ
セブンの涙は、やはり皮質ノードの故障によるものだった。時々頭痛も起こっているという。だがセブンはドクターにジェインウェイには報告しないように頼んだ。セブンの皮下インプラントに異常が起きたため、アルコーヴに入る。だが再生できず、コンピューターによれば皮質ノードが機能不全のためだという。夜を食堂で明かしたセブンは、突然倒れてしまう。顔や手の皮膚からボーグ・インプラントが剥き出しになり、痙攣を起こすセブン。 身体がインプラントを拒絶している。頭にある皮質ノードの異常のせいで、インプラントを統制できないのだ。これらのインプラントはセブンの生命を支えている根幹のものであるため、取り除くことはできない。このままでは、いずれ死ぬことになる。別の皮質ノードと交換するため、以前遭遇したボーグ艦の残骸へデルタ・フライヤーへ向かうジェインウェイたち。停止状態のボーグから、無傷の皮質ノードを手に入れる。その時、残骸は自分のものだと主張する異星人たちが乗り込んで来た。 異星人と戦闘になり、撃退できた。セブンの手術が行われるが、失敗に終わった。それはホロデッキでのシミュレーションで、既に十数回繰り返している。死んだボーグから取った皮質ノードでは使えないのだ。セブンは勝手に医療室を抜け出し、死ぬことについて考え出していた。クルーの役に立ちたいというセブンの意見を聞き入れ、ドクターは皮質モニターをつけさせるだけにした。イチェブはセブンが死ぬことを受け入れられなかった。 独りで研究したイチェブは、生きたドローン、つまり自分の皮質ノードを使うことをドクターに提案した。イチェブは成熟中だったため生理機能はインプラントに深く頼っておらず、ノードを取り除いても生きられるというのだ。ドクターも案を検討し、セブンに成功の可能性が高いことを伝えた。だがセブンはイチェブを危険にさらせないと言い、手術を拒否する。するとイチェブは、自分の理論が正しいことを証明するため、アルコーヴで勝手に自分の皮質ノードを外そうとした。 医療室に緊急転送されたイチェブ。セブンに、もっとクルーに頼るべきだと訴える。そして手術が始まり、イチェブの皮質ノードがセブンに移植される。6日間の再生の後、セブンは新たなノードに適合できた。イチェブの回復は遅れているが、心配はない。イチェブと話すセブンの目から涙がこぼれる。しかしそれは、機能不全のせいではなかった。 |
用語解説など
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感想
セブンが死にかけ、イチェブの協力により無事助かりましたというエピソード。最初と最後の「涙」の対比がよくできているのと同時に、うっすら予想ができてありがち。死に直面したセブンとクルーとの会話もスタートレックらしい雰囲気を出しているのと同時に、「どうせ死なないんだろう」というのが心のどこかにあっていまいち。セブンへの思い入れも薄いせいか、結局相殺して普通のエピソードに収まった感が強いです。 シリーズの実質的な最初の話だから、もうちょっとがんばって欲しかったですね。その他、「あっけなく去ったイチェブ以外の子供」、「前々回で爆発した意味がほとんどない新造デルタ・フライヤー」、「残骸を縫って逃げる映像は良いのに、シーン自体の意味がない偽ケイゾンとの対決」が見所 (?) です。 |
第147話 "Unimatrix Zero, Part II" 「聖域ユニマトリックス・ゼロ(後編)」 | 第149話 "Drive" 「愛の危機」 |