ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第5話「盗まれた臓器」
Phage
イントロダクション
艦長日誌、宇宙暦48532.4。ニーリックスから情報を得て、ダイリチウム※1を豊富に持つという小惑星へ向かっている。情報が正しければ、当分はパワー不足を解消できるだろう。 ダイリチウムが見つかった場合、加工する設備を艦内に作らなくてはとチャコティに話すジェインウェイ。そのことで、トレスが補助インパルスリアクターの改造許可を求めています、ダイリチウムの精製に使えそうだといっているというチャコティ。彼女の発想は時として艦隊の常識から大きく外れるわねというジェインウェイ。しかし安全性は約束できるといってますというチャコティに、当然でしょ、経過を報告するようにいっておいてちょうだいという。逐一報告しろと。歩きながら、ほんとに朝食はいいのと聞くジェインウェイ。考えてあるのよ、エッグベネディクト※2のアスパラガス※3添えに、イチゴのクリームがけ※4という。考えてみただけ、今朝はフードパック※5の5番にするという。トマトシチューのドライエッグ添え。うまそうだ、でも真空パックのオートミール※6で済ませましたというチャコティ。ブリッジでねといい、2人は別れた。部屋に入るジェインウェイ。 すると中には煙が立ち込めていた。鼻歌が聞こえてくる。コンロの前で、ニーリックスが料理を作っていた。煙にむせて咳をするジェインウェイ。ニーリックスはできた料理をクルーに渡している。これはどういうことというジェインウェイに、驚かさないで下さいよというニーリックス。こっちがいいたい、何をしてるのというジェインウェイ。艦長もそうだけどほかのクルーも、フードパックにはもううんざりしてるでしょというニーリックス。だから水耕栽培の野菜で朝食を作ってやろうと思ってと言う。切った野菜の匂いをかがせる。ここは調理場じゃないのよというジェインウェイに、大変でしたよというニーリックス。パワーを食堂※7からここまで引っ張ってこなくちゃならなかったし、調理用具を船中から探したという。でも物がなくても何とかするのが俺の商売だ、確かに今はぱっとしないけど2、3日すればかっこつきますというニーリックス。ピリッとくるから気を付けてといい、また料理を渡す。誰に許可をもらったのと詰め寄るジェインウェイ。えーっと、誰にもというニーリックス。コンロから火が上がり、慌ててそれを止める。私に聞くのが筋でしょ、ここは私のダイニングルームだったのよというジェインウェイ。それを聞いて驚くニーリックス。船の構造図を見さえすれば、第2デッキのキャビン125アルファは艦長のプライベートダイニングルームだとわかるとジェインウェイは話す。せっかく運んだのに全部どかせって言うんですか、それはないでしょうというニーリックス。そこへブリッジのチャコティから通信が入り、小惑星に到着するという。今行くわ、一緒に来てちょうだいとニーリックスに言うジェインウェイ。ニーリックスはパーソンズ少尉※8に料理を見ておくように言う。ダーヴォットフリッター※9を10分ごとに、こんがり狐色になるまでひっくり返す、一人一つだぞといい、出て行った。 ブリッジ。強いダイリチウム反応をキャッチしました、最も数値が高いのは地下10キロから20キロの範囲というキム。地下には呼吸可能な環境を持つ洞窟がいくつかあるようですというトレス。Mクラス、スーツなしで降りられれば採掘はずっと楽ですとチャコティ。具体的な埋蔵量は正確にはわからないが、概算で500メートルトンから1,000といったところだ。言った通りだ、ヤリティア人※10のエンジニアなら3つの脊柱を全部渡してでもこの惑星の位置を知りたがるだろうなというニーリックス。ジェインウェイはチャコティに、すぐ上陸班を率いて洞窟の地質調査を行うように命じる。トレスに精製装置の準備を急ぐように言う。3日以内に準備しますという返事。チャコティはキムを呼ぶが、ニーリックスもついてきた。どこへ行くんだというチャコティに、一緒にさ、トリコーダーの操作マニュアル※11は勉強してるし、トレスからダイリチウムの最新情報を教わっているという。今日のために準備してきたんですよといわれ、ジェインウェイは仕方なく許可した。絶対に連れていって良かったと思うはずさ、最初にこの星を見つけたのは3年前だったかなとしゃべりながらターボリフトに乗るニーリックス。第4デッキと指示するチャコティ。 洞窟を進む3人。付近に大きな空間がいくつかある、散開して地質スキャンを始めようというチャコティ。チャンネルは常はオープンにしておけ、あまり遠くには行くな、半径50メートル以内から出るなという。別れて進む3人。ニーリックスが通った直後、壁が変化し人工的な通路が姿を現した。中にはこちらへ向かってくる、一人の異星人がいた。 |
※1: dilithium 宇宙艦の動力源になる結晶物質。TOS第44話 "Journey to Babel" 「惑星オリオンの侵略」など ※2: eggs benedict
※3: asparagus ※4: strawberries and cream ※5: 食料パック ration pack
※6: oatmeal
※7: mess hall ※8: Ensign Parsons
※9: ダーヴォット揚げ darvot fritters
※10: Yallitians
※11: tricorder operations manual |
あらすじ
洞窟ではダイリチウムは見つからない。だがニーリックスが襲われ、医療室に直接転送される。肺が取り除かれていたのだ。タラクシア人の肺は特殊なため、複製することはできない。 再び洞窟へ戻り岩を調べ、現れた通路を進む。 パリスがドクターの補助を行う。ケスの肺を移植することも不可能。ドクターは最後に転送した際のデータを使い、ホログラムの肺を作ることを思い付く。だが成功する確率は低く、少しも動くこともできない。 部屋を見つけ、そこがダイリチウムの発信源だった。中には臓器がいくつも置かれていたが、ニーリックスの肺はない。異星人を見つけ撃ったが、逃げられてしまう。星から船が逃げていった。追跡するヴォイジャー。 ホログラムの肺が作動し始める。だが肺を取り戻さない限り、死ぬまでこのままだ。ニーリックスはパリスとケスが親密になることに嫉妬を抱く。 異星人が残していた道具は武器でもあり、高度な医療用スキャナーでもあることが判明した。相手の船は人工的に作られたと見られる小惑星の中に入っていった。クレーターの中に入る。 ニーリックスは息苦しさから、装置から出してくれと言い出す。興奮したため、息ができなくなる。ドクターは眠らせた。 巨大な部屋。鏡の部屋のように、何隻ものヴォイジャーと敵艦が映っていた。ディフレクターを最大にし、ゆっくりと進む。 助手もカウンセラーもいないことに文句を言うドクターに、ケスは自分に自信を持つようにいう。 船のパワーが流れ出し始めた。鏡の部屋のどこかから奪われている。そこでフェイザーを最小にして撃ち、反射させて敵艦を見つけることができた。転送室へ2名を転送させる。顔の崩れた異星人、ヴィディア人がいた。彼らは2,000年以上も昔から病気に冒されており、そのために臓器を奪っていたのだ。だがニーリックスの臓器は既に移植されていた。殺してくれという肺の移植を受けたヴィディア人。だがジェインウェイは二度と近づかないようにと忠告して、解放することにした。ヴィディア人は、その前に助けられるかもしれないといいニーリックスをみることにする。 スキャナーで調べた後、ヴィディア人の高度な医療技術を使い肺の移植をする。ヴィディア人を送り返し、ヴォイジャーは元のコースに戻った。経過は良好だ。ケスはドクターの助手になることになった。 |
用語解説など
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感想
ニーリックスに肺「だけ」が盗まれるという事態が起こります。高度に発展しながらも、フェイジに冒され他種族を殺さなければいきられない…それはもちろん許されざる行為なのですが、ジェインウェイは辛い決断をします。ヴォイジャーならではと言ったところですね。ケス&ニーリックスがいきなり片肺になるとは驚きました。 |
第4話 "Time and Again" 「24時間の過去」 | 第6話 "The Cloud" 「星雲生命体を救え」 |