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ディープスペースナイン エピソードガイド
第95話「戦士の宿命」
To the Death

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・イントロダクション
※1宇宙暦49904.2。シスコたちはフリーヘヴン※2のベイジョーコロニーを襲ったブリーン人※3の略奪船を撃退し、ディファイアントでDS9へ向かっている。※4食堂でダックスはオブライエンに、リラ・ダックス※5だった頃は苦労したことを話す。息子のアージャス※6を寝かしつけてもすぐベッドに潜り込んでくる、何週間も寝不足の日が続いたという。オブライエンはモリーなんか2ヶ月もその調子だという。親の気を引きたいのよというダックスに、料理を持ってきたベシアもそういうことだという。赤ちゃんが産まれるから、親を取られるんじゃないかと思ってそうしているという。子供もいないのに詳しいなというオブライエンに、小児科のクラスじゃトップだったというベシア。ダックスはベシアが座った席には座らない方がいいという。オブライエンが何かこぼしたと聞くベシアに、ウォーフが来るというオブライエン。ベシアはいくら寝泊まりしているからといって、ウォーフが食堂に指定席をもつ権利はないという。そこがお気に入りなのというダックス。
ウォーフが食堂にやってきた。レプリケーターにラージサイズのプルーンジュースを注文する。ベシアが自分の席に座っていることに気づいたウォーフは、無言でベシアを見つめる。ベシアはどうぞ座ればといい、席を立った。ありがとうといい座るウォーフ。だがその時警報が鳴り、上級士官はブリッジに集合せよというシスコの通信が入った。すぐに向かうダックスたち。
シスコはスクリーンを見つめており、大変なことになっているという。駆けつけたダックスらも唖然とした。ディープスペースナインの上部パイロン※7の一部が、粉々に吹き飛ばされていたのだ。
DS9の現場は騒然としていた。消火班が出動し、怪我を負ったキラは部下に指示を出している。セクション13の火災を消火して、プラズマコンジットに引火したら大変だというキラ。クワークがロムを見なかったかと慌ててやってきた。パイロンで作業をしていたという。無事よ、さっきレベル5にいたのを確認したというキラ。クワークはほっとし、見つけたら殺してやる、人を心配させやがってといい歩いていく。オドーがキラに盗まれた装置のリストを渡す。どうなってるんだと駆けつけるシスコ。ジェムハダーが民間の輸送船を使って乗り組んできた、基地の通信を遮断し第3パイロンに爆発物を仕掛けたという。ベシアは負傷者の治療を行う。ラボとリアクタールームから盗まれたもののリストを渡すキラ。マイクロ核融合起爆装置※8、光子増幅器、EPS※9パワースタビライザーだ。その後あっという間にワームホールの向こうへ消えたというキラ。オドーに死亡者の人数を聞くベシア。死亡13名、行方不明31名、負傷者多数ですと答えるオドー。ダックスは逃げて45分というのを聞き、まだイオンの残留が残っているはずだという。シスコは追跡だけではすまさんといい、ディファイアントに発信準備をさせる。ベシアは残って治療に当たるという。シスコはキラも残り、艦隊司令部に連絡してジェムハダーの再攻撃に備え応援の船を要請するように命じる。転送されるシスコ、ダックス、オドーの3人。
再び発進するディファイアント。ワームホールへ入っていく。

※1: TNGラフォージ役のレヴァー・バートン監督です

※2: Free Haven

※3: Breen TNG第111話 "Hero Worship" 「暗黒星団の謎」など

※4: この部分は Captain's log からですが、「ステーション日誌」と訳されています。本来は艦長日誌もしくは大佐日誌とするべき

※5: Lela Dax 最初の本体の時。DS9第71話 "Facets" 「クルゾンの秘密」より

※6: Ahjess 訳出されていません

※7: 全部で3つある、船が停泊する尖った部分

※8: microfusion initiator

※9: electroplasma system 略して EPS、DS9第17話 "The Forsaken" 「機械じかけの命」


・本編
遮蔽するディファイアント。ダックスはまだ残留イオンの反応が弱い、マグネトンパルス※10で反応を消していったに違いないという。あきらめずに追跡するように言うシスコ。オドーはいつかはこういうことになると思っていた、ワームホールの入り口にあるDS9は格好の的という。ディファイアントで1日26時間体勢で護衛したいところだというシスコ。ウォーフは打って出るべきだというが、オブライエンは基地に家族がいたらそんなこと言えないという。かもしれん、攻撃は最大の防御というのが鉄則だというウォーフ。ダックスは反応を見つけた。シスコは非常警報を発令し、スクリーンに出すように言う。そこにはエンジンを破壊されたジェムハダーの戦艦が映し出された。捜していた船とは違う、キラ少佐は民間の輸送船に乗っていたといっていたというウォーフ。何者かに攻撃されたようだというオブライエン。船は広範囲に向け、救難信号を出していた。罠かもしれないというオドー。乗組員は7名だが、もうリアクターが爆発寸前だ。シスコはオブライエンに被害状況を報告するように命じ、オドー、ウォーフと共に転送室に向かった。
フェイザーライフルを携えた保安部員と、シスコたちが転送室に入る。転送プロトコル5を指示するシスコ。転送機の前にはライフルを構えたクルーが並ぶ。シスコはブリッジに遮蔽を解除させ、転送させた。ジェムハダーたちが転送機の上に現れる。武器を捜そうとするジェムハダーに、無駄だ、転送の時に武器は取ってあるというシスコ。武器がなくてもお前たちには負けんというジェムハダー。ウォーフはそんな大口を叩ける余裕があるのかという。ジェムハダーはクリンゴンだ、それに例の裏切り者もいるという。その時後ろからヴォルタ人※11が姿を現した。オメティクラン※12、失礼じゃないか命の恩人だぞという。我々を助けたのはこいつらのミスだというオメティクランを止め、失礼艦長、ジェムハダーというものは礼儀を知らないものでねという。シスコは2時間前基地がジェムハダーに襲われたことを話す。ヴォルタ人は我々を襲ったのもそいつらだという。仲間割れしたのかと聞くオドー。オメティクランはヴォルタ人をウェイオン※13と呼び、しゃべるな、こいつらには関係ないことだという。ウェイオンは2時間もすればケトラセル・ホワイト※14が切れるぞ、欲しければ黙って言う通りにしろという。そしてシスコに内密で、折り入って話がしたいという。
話とは何だ、早く言えというシスコ。ウェイオンはベンジャミン・シスコ大佐にお会いできて実に光栄だという。あなたのサイコグラフプロフィール※15はヴォルタ族の必読書だという。あなたのことなら何でも知っているといっても過言じゃないというウェイオンに、取り入ろうとしても無駄だというシスコ。本題に入りましょう、もし惑星連邦の絶対権力者にして差し上げるといったらどうしますと聞くウェイオン。大統領や最高司令官よりも大きな権力をもてるという。シスコは見くびられたな、私のプロフィールには寝返るような男だと書いてあるのかと聞く。ウェイオンは笑い、気を悪くしないようにという。これも私の仕事だ、ドミニオンと連邦の間に友好の架け橋をかけたいという。争いつづけて無益な軍事衝突を繰り返すよりも、友好関係を結んで利益を得られれば言うことなしだというウェイオン。シスコはDS9を襲ったジェムハダーを追跡したい、友好を結びたければ誠意を見せて欲しいという。手引きはできませんが、奴等を倒すのに協力して欲しいというウェイオン。DS9を襲ったジェムハダーは裏切り者で、ドミニオンに背き反乱を起こしたという。捕まえて処刑しなければならないというウェイオンに、なぜ我々に頼む、ジェムハダーの軍隊を送り込んで捕らえればいいだろうというシスコ。ウェイオンはそうしたいが時間がないといい、シスコにアイコニア人※16の話を聞いたことがあるかを尋ねる。20万年前宇宙に巨大な帝国を築いたあのアイコニア人のことかというシスコ。ウェイオンは広大な帝国をどうやって行き来していたか知っているか聞き、シスコはゲートウェイだと答える。その通り、その画期的な移動手段により宇宙船を使わなくても星から星へ、星系から星系へ瞬時に移動できたという。何の関係があるというシスコ。ウェイオンは最近ドミニオンの科学者がゲートウェイの遺跡を発見し、調査チームを派遣したが同行したジェムハダーの兵隊が反乱を起こし、ゲートウェイを奪って自分たちで修復しようとしているという。基地の科学設備や装置を盗んでいったことを話すシスコ。その奪われたものを聞き、ウェイオンはどれもゲートウェイを完成させるのに必要な器材ばかりだという。これがどのようなことかわかるでしょうというウェイオン。ジェムハダーがゲートウェイを完成させれば、無敵の力を手に入れる。裏切り者はジェムハダー軍に呼びかけ暴動を起こし、1年も経たないうちにドミニオンの支配権を手に入れると専門家は見ているというウェイオン。我々の知ったことではないというシスコ。ウェイオンは関係ないとは言いきれないはずだ、もしジェムハダーがドミニオンを支配下においたら誰も奴らを止められないという。連邦がワームホールを封鎖してもゲートウェイがあれば、何万という部隊を送り込めるという。連邦を救うためにも今叩かなくてはというウェイオン。創設者からジェムハダーに降伏を命じたらいい、逆らえないように遺伝子操作されているとかというシスコ。ジェムハダーは創設者に忠誠心を植え付けられているというが、絶対ではないため薬で操る必要があるというウェイオン。無敵に見えるドミニオンも内実は問題を抱えているようだなというシスコ。ウェイオンは甘く見るな、ドミニオンは2千年の間栄えてきたという。連邦が崩壊し宇宙の塵になってもドミニオンは栄えつづけるだろう、それはやがて歴史が証明するという。それより今なすべきことは、ゲートウェイを発見し完全に破壊することだとウェイオンは言う。シスコはウェイオンに一歩近寄り、わかったというのだった。

※10: magnaton pulse

※11: ヴォート人 Vorta ドミニオンの一員である種族。DS9第46話 "The Jem'Hadar" 「新たなる脅威」など

※12: オムティクラン Omet'iklan (クラレンス・ウィリアムズ3世 Clarence Williams III アメリカのドラマ "The Mod Squad" 「モッズ特捜隊」の Linc Hayes 役) ジェムハダーの一人

※13: ウェイヨン、ウェイワン Weyoun (ジェフリー・コムズ Jeffrey Combs DS9第54話 "Meridian" 「次元移動惑星M」のティロン (Tiron)、第69話 "Family Business" 「クワークの母」などのブラント (Brunt)、VOY第135話 "Tsunkatse" 「囚われのファイター」のペンク (Penk)、ENT第7話 "The Andorian Incident" 「汚された聖地」などの Shran、ENT第19話 "Acquisition" 「獲物たちの罠」のクレム (Krem) 役)

※14: ketracel-white 通称ホワイト (white)。テトラセル・ホワイトと吹き替えされています。DS9第76話 "Hippocratic Oath" 「苦悩するジェム・ハダー」より

※15: psychographic profile

※16: イコニア人 Iconian ゲートウェイ (Iconian gateway) と共に、TNG第37話 "Contagion" 「埋もれた文明」で触れられました


ジェムハダーと力を合わせてジェムハダーを倒すってことというダックス。シスコは気は進まないがそうするしかないという。ウォーフは以前アイコニア星に行ったことがあるが、せっかくゲートウェイを発見してもロミュランの手に渡さないために破壊するしかなかった、司令部も同じ意見でという。ロミュランにも渡せないようなものなら、ジェムハダーに渡せるわけがないというダックス。オブライエンはやつらを信じて銃を返したら、狙われないとも限らないという。シスコは反乱軍を見つけるまで武器を返すつもりはないという。オドーはウェイオンの連れているジェムハダーも信用できない、創設者から逃げるためにゲートウェイを手に入れたがっているはずだという。ウェイオンはジェムハダーたちはゲートウェイのことは聞かされていないらしい、今回の出動も通常の攻撃任務で、裏切り者を探し出し全滅させることだというシスコ。嘘をついて本当の任務を隠せとおっしゃるんですね、名誉ある行動とは言えないというウォーフ。オブライエンはジェムハダーに嘘をつくのには抵抗はないが、この任務に乗る気はしないという。ジェムハダーがだまされていることに気づかれたらというオドーに、悟られないように努力してくれというシスコ。しゃべらなきゃいいんでしょというダックス。シスコは19時から合同作戦会議を行うという。その後19時半から軽い歓迎パーティですかねというオブライエン。ダックスはドレスをもってくれば良かったと言った。
シスコの部屋にオメティクランが来た。私に何かようかねというオメティクランに、今後君たちと協力することになったというシスコ。オメティクランはそのようだ、運が良かったなという。連邦は死ぬほど嫌いだが、それより許せないのは誓いを破った裏切り者だという。シスコは初めに言っておきたい、これは私の船で艦長は私だ、君でもウェイオンでもないといい、君の部下に関しては君が管理して欲しいと頼んだ。問題を起こしたら責任を取ってもらうというシスコに、言われるまでもなく責任者は俺だというオメティクラン。シスコは間違えないで貰いたい、この任務では私が責任者だと強く言った。裏切り者を処刑するまではな、だがそ後はわからんぞとオメティクランは言う。話は済んだかと聞き、シスコはとりあえずはなと言った。部屋を出て行くオメティクラン。
合同作戦会議が行われている。ドミニオンの情報部によれば、ジェムハダーの反乱軍はヴァンドロス※17に基地を構えたらしい。基地の内部には多数の部屋があり、網の目のような通路が張り巡らされている。シスコは第1の目的は、武器の貯蔵庫を破壊することだという。スクリーンに位置が映し出される。問題は直接転送ができないため、力ずくで乗りこむしかないという。オメティクランは、ジェムハダーの軍隊の基本ではベースキャンプには27名を配備し、9名がパトロールしその周りには広範囲に渡って兵を配備しているという。ウォーフが人数を聞くと、元々は162名だったが最初の反乱の際に12名殺したという。150人は残ってるってことかというオブライエン。ダックスは数の上では勝ち目はないという。オブライエンは軌道上から量子魚雷を2、3発ぶち込めば全滅できるでしょうというが、残念ながらそうはいかないというシスコ。ウェイオンは基地はニュートロニウム※18製の強固なもので、量子魚雷でも無傷のままだろうという。中から攻撃しなければならないというシスコに、ジェムハダーの一人のトマントラックス※19は望むところだ、誓いを破った裏切り者はこの手で地獄に送ってやるという。私も裏切り者と言ったなというオドー。オメティクランは神が楽園を去ろうと、我々には裁く権利はないという。神を裁けるのは神である創設者だという。オドーは私も、創設者も神じゃない、早く気づいて目を覚ますことだという。ため息をつくシスコ。パネルを操作し、最初に転送降下する森を示した。そこでもう一度作戦を練る、いかにしてこの要塞へ入り込むかだというシスコ。周りにいる9人の兵に気づかれずに倒すのは難しいでしょうねというウォーフ。戦い好きのクリンゴンも我々に比べれば弱気なものだなというジェムハダーのヴィラカラ※20。外見は勇猛な戦士だが、中身は臆病者とトマントラックスも言う。貴様に言われる筋合いはないと近づくウォーフ。シスコはそこまでだ止める。トマントラックスは近い将来ジェムハダーがクリンゴン帝国を倒すだろう、足元に山のように積みあがった屍が目に浮かぶようだ、その時が来たらお前のことを思い出してやるという。見かけ倒しの腰抜け戦士というトマントラックスに、ウォーフは相手の腕をつかんだ。トマントラックスもウォーフの首に手をかける。シスコとオメティクランは2人を止めさせる。命令に逆らえば殺すぞとトマントラックスにいうオメティクラン。シスコは2人に血の気が多すぎる、そんなに戦いたいかという。これから嫌というほど戦う羽目になるという。

※17: Vandros

※18: neutronium TOS第35話 "The Doomsday Machine" 「宇宙の巨大怪獣」など

※19: Toman'torax (ブライアン・トンプソン Brian Thompson TNG第34話 "A Matter of Honor" 「錯綜した美学」のクラッグ大尉 (Lt. Klag)、DS9第27話 "Rules of Acquisition" 「フェレンギ星人の掟」のイングラトゥ (Inglatu)、映画第7作 "Star Trek: Generations" 「ジェネレーションズ」のクリンゴン人操舵士 (Klingon Helm)、ENT第88話 "Babel One" 「バベル1号星」・第89話 "United" 「ロミュランの陰謀」・第90話 "The Aenar" 「氷窟の民」のヴァルドア (Valdore) 役)

※20: Virak'kara (Scott Haven 映画ファースト・コンタクトの保安部員役、VOYにも登場)


フェイザーライフルを構え、ディファイアントの通路を進むジェムハダー。横から現れたウォーフが殴り倒す。合図を送り、ダックスとオブライエンも奥に進む。ダックスが投げたフェイザーを受け取るウォーフ。
機関室にいた一人と、駆けつけたもう一人のジェムハダーもフェイザーで撃つ。オブライエンが持ってきた機械を作動させる。セット完了、しかしダックスはまだ一人警備兵が潜んでいるはずだという。どこにもいないぞというウォーフ。見えないだけよというダックス。退却する時間だというオブライエン。ウォーフは警備兵を見つけることができない。時間がないといってオドーがやってきた。波状変動がありませんかというオドーに、さっきから探しているが見つからないというダックス。その時部屋の照明が明るくなった。時間切れだというオブライエンにその通りといい、2階に現れるオメティクラン。シスコやウェイオンもいる。ジェムハダーの防衛コンピューターが作動した、自動攻撃システムで進入者は全員殺されているというウェイオン任務は失敗だなというオメティクラン。ダックスが3人目はどこにいたのと聞くが、3人目などいないという。常に3人で行動するはずじゃなかったのかと聞くシスコに、戦いではなんでもありうる、爆破装置をセットしたらすぐに起動させるべきだったという。退却した後爆破装置を解除してしまうではないかというウォーフ。オメティクランはそれなら爆破装置を見張っていればいいという。オブライエンが巻き込まれるというが、話にならん、時間の無駄だと怒るオメティクラン。命を惜しんでいるようでは勝てるわけがないという。真の戦士は死をも恐れないって言うだろうというウェイオンに、死を恐れるからこそ警戒心と緊張が保てるということもあるというシスコ。シスコは訓練を続けるように命じ、ウェイオンとオメティクランの2人を呼んだ。
この訓練の目的はお互いのチームワークを育てるためだったのに、頭ごなしにけなされたのではやる気も失せてしまうというシスコ。本当のことを言ったまでだというオメティクラン。せめて敵同士ではなく、共に戦う仲間だという態度を見せてくれと頼む。ターボリフトに乗る3人。ウェイオンはおっしゃることはよくわかる、こいつもわかっていますよという。第5デッキセクション1へ行くように命じるシスコ。オメティクランは協力させたければ合同チームを組み、全ての作戦を混合チームで行うことだという。首を振り、そのやり方はまずいというウェイオン。なぜだというオメティクランに対し、私の判断に口を挟むというのかというウェイオン。馬鹿者め、ゲートウェイのことなら私も部下もとっくに知っているというオメティクラン。ウェイオンは何も言わない。シスコはターボリフトを停止させ、秘密が漏れているようだなとウェイオンに言う。どこからゲートウェイのことを聞いたと尋ねるウェイオン。全て知っている、お前たちは嘘をついて協力させようとしたようだが創設者からの忠誠から協力したというオメティクラン。この忠誠こそが生きる意味であり、存在理由だという。だがヴァンドロス4号星に逃げ込んだジェムハダーたちはそうは思っていないようだというウェイオン。だから奴らは死ぬとオメティクランはいった。シスコは合同チームを組むことにするが、クルーを犠牲にするつもりはないという。基地に乗り込んだ者は無事に生還させる、クルーもジェムハダーも全員だという。安全を第一に考えて、作戦の失敗につながらなければいいがというオメティクラン。シスコはターボリフトを再起動させた。
ブリッジにいるダックス。横にいるヴィラカラに、私がそんなに珍しいの、さっきから2時間もそこに突っ立って何をしているのと聞く。一緒に戦うわけだからな、お前の動きをよく観察して行動パターンを頭に入れる必要があるというヴィラカラ。そんな暇あったら、少しは睡眠とったらというダックス。だが睡眠は必要ないという。じゃあ何か食べたらというが、それもケトラセル・ホワイトさえあれば必要ないという。睡眠も食事もとらない、じゃあどうやってリラックスするのと聞くダックス。ヴィラカラはリラックスなど戦いの邪魔だという。つまらない、ジェムハダーじゃなくて良かったというダックスに、ジェムハダーには女などいないという。じゃあどうやって子供は、卵で生まれるのと聞くと、養育器の中で生まれその後3日で戦えるようになるという。すごいのね、つまり睡眠も食事も女もなし、そりゃ怒りっぽくもなるわねというダックス。30年も40年も続いたらというと、ヴィラカラは30歳まで生きたジェムハダーはいないという。年を尋ねるダックス。8歳だと答えた。ダックスは15歳くらいだったと思ったという。15まで生きるのは少ない、20歳まで生きられたら長老とみなされて尊敬されるというヴィラカラ。お前はいくつだと聞いた。300歳過ぎてから数えてないというダックス。ヴィラカラはそうはみえないといい、ダックスはありがとうと言った。
食堂で話しているダックスたち。女がいないとはねというオブライエン。オドーはうらやましいという。オブライエンが驚いた顔をすると、睡眠をとらなくていいのがですよというオドー。液体に戻らなくて済むならどんなに効率的かという。ウォーフは戦いで勝利を得ても、楽しむ術を知らないなら何の意味もないという。寝ることではなく、勝利の歌を高らかに歌い美酒に酔いしれることだというウォーフ。最高の食事とというと、ダックスが美女を侍らせという。クリンゴンの女性は戦いの良きパートナーであり、戦士を育てる母親だとウォーフは言う。でもパーティでは無礼講でしょとダックスは聞く。そうだなというウォーフ。オブライエンは笑った。オドーはウェイオンがこちらをずっと見ているという。俺たちを見てるんじゃなくて、君を見てるんだというオブライエン。ヴォルタ族にとっても、創設者は神みたいな存在だからというダックス。オドーは創設者じゃないという。ダックスはウェイオンにとっては同じ流動体生物じゃないという。オドーが逆立ちしろって言ったらその通りにするのかなとオブライエンがいい、ダックスは笑った。
そこへオメティクランたちジェムハダーが箱のようなものを持って入ってきた。ウェイオンのテーブルにそれを置き、時間だというオメティクラン。いつやるかは私が決めることだというウェイオン。その様子を見つめるオブライエンたち。ウェイオンは食べるのを止めわかったというと、6カプセル用意といいロックを解除させた。ふたが開けられる。まずオメティクラン、創設者への忠誠の言葉をという。「われらは創設者の忠実なしもべ、この命のある限り」と唱えるオメティクラン。そしてウェイオンからケトラセル・ホワイトを受け取る。部下は各々受け取り、それを体にセットして補給する。あれで忠誠を確認してるのかというオブライエン。金や物で釣った忠誠心など真の忠誠ではないというウォーフ。オメティクランは部下に訓練を続けるように命じる。トマントラックスがオブライエンに近づき、地球人一緒に来い、休憩は終わりだという。後1分というオブライエンに、もう準備はできたというトマントラックス。俺はまだだというオブライエン。こいつらは食欲はあっても、戦闘意欲はまるでないらしいという。本番では意欲があるところを見せてやるというウォーフに、戦う意欲ではなく逃げる意欲ではないのかというトマントラックス。いくぞ、逃げ回る練習をさせてやるといってオブライエンの肩をつかんだ。それを見たウォーフは、トマントラックスを殴った。前々からクリンゴンを殺してみたかったんだというトマントラックス。2人の間で取っ組み合いが始まる。止めようとするクルーやジェムハダーなど、ほかの者も巻き込んでしまった。シスコがやめろといって駆け込んでくる。全員今すぐやめないと許さんぞと怒鳴るシスコ。何とか場は収まり、シスコは騒ぎを起こした人物を尋ねる。私ですというウォーフ、俺もだとトマントラックスも言う。またお前か、命令を忘れたかとトマントラックスに言うオメティクラン。命令に背きました、罰は受ける覚悟ですというトマントラックス。オメティクランは愚かな真似をしたなというと、トマントラックスの首をつかみ捻った。倒れるトマントラックス。シスコに向かって、お前もそいつを処刑しろというオメティクラン。シスコは任務についている間以外は、自室で謹慎するようにウォーフに命じた。了解し、食堂を出て行くウォーフ。シスコは話は終わりだ、持ち場に戻るなり部屋に帰るなり、この場を出て行けという。オメティクランも部下に命じ、食堂には2人だけが残った。お前のやり方は甘いなというオメティクラン。シスコは死んでしまっては過ちから学ぶこともできない、私には部下を殺して楽しむ趣味はないという。楽しんでなどいない、トマントラックスは副官だった、私の下で3年も共に戦った大切な部下だというオメティクラン。その割には簡単に殺せたなというシスコに、上に立つものとしてすべきことをしたまでだという。個人的感情よりも軍全体の利益が優先される、一人でも命令に従わない兵士がいれば、軍全体が危険にさらされるというオメティクラン。危険分子を排除せねばというが、ウォーフ少佐は任務に危険を及ぼしはしないとシスコはいう。それより見せしめに彼を処刑することの方が危険だ、部下たちは私を信頼しなくなることの方がという。とんだ臆病者だ、部下ではなくお前が死ねばいいというオメティクラン。この任務が全て終わったら、私の手で殺してやろうと言った。部屋を出て行くオメティクラン。


オドーが通路を歩いていると、ウェイオンが少し話がしたいといって呼び止めた。手短にと振り返るオドー。ずっと君を見ていたが、正直言って連邦の人間の下で使われているのを見るのは複雑な気分だとウェイオンは話す。創設者である君が命令されているとは、本来はジェムハダーや私に命令を下す立場にいるという。私が独りにしてくれと命じればその言葉に従うのかと聞くオドー。ウェイオンはもちろんというが、その前に話を聞いてくれといい歩き出そうとしたオドーを止める。君の同胞は帰郷を望んでいる、たとえ恐るべき過ちを犯そうと同胞として君を愛しているというウェイオン。あいにくだな、私の方は彼らを愛してはいないというオドー。ウェイオンは嘘だ、隠しても無駄だという。私は嘘をつくのも見破るのも得意だ、君も心の底では戻りたいと思っているはずだという。その夢をかなえてやるというウェイオン。どうやってと聞くオドー。私に任せろ、知りたいのは帰る意志があるかどうかだとウェイオンは言った。オドーはないといい、これ以上お前と話すことはないという。ウェイオンはわかった、君は創設者の一族で命令には逆らえないといい、歩いていった。
ブリッジにオブライエンがやってきた。手紙ですといってアイソロニアチップをダックスに渡す。ケイコ宛てのもので、別れの手紙を書くのは11回目だという。平均1年に2通。いつも書いていることを知っているのと聞くダックスに、とても言えませんよというオブライエン。例えば、毎回戦場に行く前に君とモリー宛てに手紙を残しているんだよという。感動するんじゃないというダックスに、心配させるだけです、別れるって言い出すかもというオブライエン。戦場にいくたび、今度こそ妻が手紙を読むことになるかもしれないと思うという。その日は来ないわというダックス。8度も人生を生きていると勘が身に付く、私の直感によればマイルズ・エドワード・オブライエンは140歳まで長生き、ベッドの上で家族や友人にみとられて死ぬという。本当にそう信じてますと聞くオブライエンに、あなたはと聞き返すダックス。オブライエンは信じたいなと言った。ダックスはじゃあ信じればいいわという。なるべく危険は避けますが、この手紙を保管して下さいと頼むオブライエン。ダックスは自分の母への手紙と一緒にという。あなたも手紙をというオブライエンに、みんな書くんじゃないとダックスは言うのだった。
機関室にいるシスコに、機関士がパッドを渡す。改造した反応体注入装置はうまく作動しているようだなというシスコ。ウォーフがやってくる。訓練は終わった、自室で謹慎する時間だろというシスコ。ウォーフはわかっていますといい、実はお話したいことがあるという。何だと聞くシスコ。オメティクランが艦長を殺すと脅したそうですが、ダックス少佐から聞いたという。おしゃべりだなというシスコ。少佐は身を案じて話されたんです、基地襲撃の際には上陸せずに船に残って下さい、そうすればオメティクランの奴も手を出すことはできないでしょうという。シスコはありがたいが、忠告に従うとは思っていないだろうという。しかし気を付けてください、決して奴に背中を見せないようにというウォーフ。そうしようというシスコ。ウォーフはもう一つ申し上げておきますといって、奴が脅しを実行に移したら、生かしてはおきませんからご安心下さいと言った。シスコはそれは随分心強い言葉だなと言った。そこへダックスから通信が入り、ヴァンドロス4号星に到着したという。ブリッジに向かうシスコとウォーフ。
クルーたちはフェイザーライフルを受け取っている。オメティクランが来たところで手を止めるオブライエンだが、シスコが合図しジェムハダーたちにフェイザーライフルを渡した。安心しろ、訓練の時は空の銃だったがこれは違うというオブライエン。セットが麻痺になっているというヴィラカラ。オメティクランは安全装置を解除し、リセットしパワー最大にするように命じた。記念すべき歴史的瞬間だ、連邦宇宙艦隊とドミニオンが初の共同任務に挑むわけだというウェイオン。どんな結果が出るのか楽しみだという。シスコが転送準備を開始するようにというとオメティクランはそれを止め、宣誓を始めた。「我オメティクランは戦いにあたり、命を捨てる。今この瞬間我らは死んだも同然、この戦いに勝ち命を取り戻せ。我らは無敵の軍団、ジェムハダーなのだ。いいか、勝利こそわれらが命。」最後の文句を繰り返すジェムハダーたち。オメティクランに続いて歩いていく。頼もしいだろというウェイオン。オブライエンは保安部員に向かって、「我マイルズ・オブライエンは戦いにあたり、むやみに命を捨てるつもりはまるでない」といった。笑いが起こる。シスコもライフルを持ち、行くぞと言った。
ジェムハダー反乱軍の基地。見張りが何人もいる。森の中にシスコがおり、合図するとクルーやジェムハダーたちが集まってきた。オメティクランは裏切ったな、この銃は使い物にならんと放り投げた。オブライエンのもだ。妨害波が出ているんでしょうかというウォーフ。ダックスはゲートウェイのせいで妨害フィールドができているに違いないという。別の作戦で行くしかありませんねというオドー。その時、敵のジェムハダーたちが斧を持って襲いかかってきた。


応戦するシスコたち。ジェムハダー同士で戦っている者もいる。
クルーやジェムハダー数人が死んでしまった。ラミレーツ※21も死にましたというオドー。ウォーフは奇襲攻撃に出るという手もなくなってしまったという。中止つもりではあるまいなと聞くオムティクランに、シスコは馬鹿を言えといって斧を手に取った。
ジェムハダー同士が戦っているすきに、ウォーフやダックスたち連邦士官が横から突入をかける。手に持った斧で戦うダックス。数人が基地の中に入ることができた。
広間に出た。ウォーフが道案内をしようとするが、ジェムハダーの追手が現れる。ダックスは先に行って、ここは食い止めるという。敵を倒しながら奥に進むウォーフたち。
ジェムハダーと戦いながら、ヴィラカラにそっちはどうと聞くダックス。長くは持たんぞというヴィラカラに、大丈夫、あなたは長老になるまで死なないわというダックス。
ウォーフは敵を倒すが、さらにやってくる声がする。部下は既にやられ一人になってしまった。すると待たせたな、出番だといってウォーフは持ってきたバッグを投げた。それは液体化し、見る見る大きくなる。やってきたジェムハダー3人は思わず立ち止まってしまうが、何本もの腕が一度に倒した。そしてオドーの姿になると、ウォーフに向かってうなずいた。
既に入り口も倒れたジェムハダーでいっぱいだ。シスコとオブライエンが来る。爆破装置はゲートウェイの影響を受けないんだろうなと聞くシスコに、タイマーの代わりに化学反応を利用した時限装置を使用すればというオブライエン。オメティクランが待っており、敵の姿はないという。さらに奥へ進む。
ゲートウェイがあり、その向こうの景色は音と共に次々に切り替わっている。やってきたオメティクランとシスコは2人の護衛のジェムハダーを倒した。早速オブライエンがゲートウェイの前で爆破装置の準備をする。その時まだ残っていたジェムハダーが突然オメティクランに襲いかかった。だがシスコが腕を出し、オメティクランをかばう。敵はオメティクランの一撃で倒された。シスコは腕を怪我してしまった。なぜ私を助けた、私はお前を殺すと宣言したのにというオメティクラン。そう見えたかというシスコ。なぜだと聞くオメティクランに、シスコはそれを聞くようなら言っても理解できないというのだった。オブライエンはセットを完了した。退却する3人。
いまだ敵と戦うダックスたち。ウォーフは負傷したクルーを担いでいる。行きましょうといいオドーも後を追う。ダックスは自分が倒したジェムハダーに、死にたくなきゃ早く逃げるのねと言った。
森に戻ったシスコたち。ダックスたちはまだかというと、ウォーフがここですという。その直後爆発音がし、地響きが起こった。ゲートウェイも消滅かというオドー。さらに武器が使えるようになった。斧を捨て、フェイザーを構えるダックスたち。そこへ転送されてくる、ウェイオンと保安部員。ウェイオンはホワイトの箱を持っている。センサーを見ていたらゲートウェイ付近で爆発が起こったからというウェイオン。ゲートウェイの爆破なら成功したというダックスの言葉を聞き、ウェイオンは笑ってご苦労様という。さて早速破壊後の確認に行きたいんだがといったその時、オメティクランはフェイザーでウェイオンを消滅させてしまった。シスコたちはオメティクランにフェイザーを向ける。我々を欺いた報いだというオメティクラン。今日はもうこれ以上死人を出したくないといい、銃を下げた。この装置もヴォルタ人には必要あるまいといい箱を持つヴィラカラ。オメティクランは部下と共にこの星に残る、まだ裏切り者のジェムハダーが残っているからなといった。探し出し、始末せねばという。健闘を祈るというシスコ。お前もな、だが今度会う時は、お互い敵同士だとオメティクランはいった。シスコはよく覚えておこうといった。そしてジェムハダーたちは姿を消し、森の奥へ消えていった。オブライエンは一刻も早くここから出たいですねという。シスコはディファイアントに命じ、転送を開始させた。帰途につくディファイアント。

※21: Ramirez

・感想
ドミニオン全体やジェムハダーについて詳しく語られ、興味深い事実が明らかになります。久々に登場のヴォルタ人であるウェイオンが登場するなど、これからの展開にも意味をもつ話でした。以前少し触れられたように、完璧に見えるドミニオンにも問題点は多数あるようです。ちなみにジェムハダーの名前は長いですが、これは一つで名前のため分けることはできません。


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