ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第36話「パリスの裏切り」
Investigations
イントロダクション
ニーリックスがカメラに向かってしゃべりはじめた。「やあヴォイジャーの皆さんようこそ、今日から始まる新番組、ニーリックスと語ろう※1。いいタイトルでしょ? これから毎日みんなにフレッシュなニュースや最新の話題をお届けします。今注目のクルーを招いてのインタビューや、楽しいミュージカル、新作ホロデッキプログラム情報。もちろん、新しいメニューも続々紹介。今週のおすすめはハラカスープ※2とザビーナッツ※3。ニーリックスと語ろう、情報満載でお送りするから皆さんどうぞお見逃しなく、これを見ないとみんなに遅れちゃうかもよ、ヴォイジャーでの快適ライフをお手伝いします。これさえ見れば、一日の疲れもきっと吹き飛んじゃうよ。だってこの番組ではその日の明るいニュースだけを選りすぐってお届けするから、ハッピーな気分になること請け合い。何たって俺はムードメーカーだからね、クルーの生活に活気を与えるのも仕事のうちさ。ふむ、ジェインウェイ艦長もレギュラー出演してその時々の船の状況を説明してくれるよ、それからチャコティ副長が注目のクルーを選んで発表する。だからみんな選ばれるよう、張り切って仕事しろよう。明日のインタビューゲストは君かもしれないからね。」画面外に向かって、用意はいいかな、少尉と尋ねるニーリックス。どうぞという声が返ってきた。「待っててね、エンターテイメントが始まるよ、パブロ・ベイタート※4少尉が何とジャグラーの腕を披露してくれます。パッドでも、ハイポスプレーでも、フェイザーでも、空中で軽々と飛ばしてみせるって。でもその前に、ハッピーな話題といえばさ、やっぱりロマンスの話題だよね。この前食堂でゴールドのユニフォームの中尉と、ブルーのユニフォームのクルーがなかむつまじく話してたよ。シルミックワイン※5を飲みながら微笑みあっちゃって、すごくいいムードだった。誰だか名前は言わないけど、みんなもうわかってるよね。お似合いの 2人の幸せを祈ろうじゃないか。ではお待たせしました、パブロ・ベイタート少尉の登場。」 その番組が映っているモニターをドクターに見せながら、同じセリフを言うニーリックス。どうかなと聞かれ、私は医者だ、タレントじゃない※6というドクター。遊びで付き合ってる暇はないというと、健康生活のすすめ※7とかやったら人気出ると思うというニーリックス。船中のクルーの目がドクターに向けられる、話に注目するという。ドクターの人気は急上昇して、一躍スターだ、みんなの尊敬の的とニーリックスは勧める。私がというドクター。返事は今じゃなくていい、ゆっくり考えてみてよといってニーリックスは医療室を出て行った。 ニーリックスが出るとキムがいた。※8探してたんだ、いいところへというニーリックス。今朝の「ニーリックスと語ろう」見てくれたと尋ねる。ああ見たよとだけ答えるキムに、気に入らないところがあったのと聞くニーリックス。デザートばっかりみたいとキムは言いながら、2人はターボリフトに入った。第4デッキを指示するキム。レシピや音楽やジャグラー、口当たりのいいデザートみたいなプログラムだけじゃ、いつか飽きて肉料理が食べたくなるという。キムも学生の頃アカデミーの新聞記者をやっており、亜空間通信を傍受してマキが初めてカーデシアを攻撃するのをスクープできたのだった。記事を発表したら学生たちは騒然となり、反体制運動について賛否両論の議論が巻き起こった、それがジャーナリズムの力だよとキムはいった。そんな記事を書いて教授に止められたりしなかったと聞くニーリックス。黙ってやった、ジャーナリストは誰にも縛られないんだと微笑むキム。ターボリフトを降りていった。そこにブリッジからニーリックスへ連絡が入り、通信が届いているという。部屋に戻るので回してくれというニーリックス。 コンソールにタラクシア人が映し出され、元気だったかという。ラクセス※9、このダイリチウム転がしめというニーリックス。会えて嬉しいよ、また闇で仕入れた商品を売り込みにきたのかと聞く。あのまずいペンドラシアンチーズ※10は二度と買わないからと付け加える。それは昔の商売だ、今はかたぎだというラクセス。今はタラクシアの輸送艦で通信主任をやっているという。お前さんも出世したもんだ、良かったじゃないかというニーリックス。近々会えるな、ヴォイジャーとランデブーするのさとラクセスはいった。乗客を乗せるという。乗客はいないというニーリックスに、じゃあクルーの 1人だろう、ヴォイジャーを降りてタラクシアの船で働きたいといっているというラクセス。 |
※1: ブリーフィング・ウィズ・ニーリックス A Briefing With Neelix ※2: Hlaka soup ※3: Zabee nuts
※4: Pablo Baytart ※5: Silmic wine ※6: "I'm a doctor, not a performer." ※7: Hints for Health Living ※8: このシーンでキムと話していた男性の科学士官は、当時のヨルダン皇太子、現在の国王のアブダラ (Abdullah) 氏。スタートレックファンで、カメオ出演です
※9: Laxeth (Jerry Sroka) ※10: Pendrashian cheese |
あらすじ
ヴォイジャーを離れるのはパリスだった。最近荒れており、このままではクルーに悪い影響を与えてしまう。パリス自ら離れることを申し出て、丁度タラクシア艦がパイロットを欲しがっていた。ニーリックスはニュース番組でパリスへの別れの言葉を贈り、パリスはタラクシア艦へ転送されて行った。 機関室で異常が起こり、ワープが停止してしまう。ワープコイルの修理に必要な合金を手に入れるため、近くにあるヘミケック星系へ向かうことになる。そこへタラクシア艦から通信が入った。ケイゾン・ニストリムから攻撃を受け、パリスがさらわれてしまったのだ。 セスカはパリスにケイゾンと協力するように言ってきた。パリスは 1人になった後、密かにケイゾンのコンピューターに細工を始める。ニーリックスはパリスがタラクシア艦に行ったことをケイゾンがすぐ知ったのを不審に思い、ヴォイジャーにスパイがいるのではと疑い調べはじめる。亜空間通信の記録に隙間があることに気づいたニーリックスはジョナスに狙われるが、ドクターが通信してきたため助かった。 記録の隙間が最近の亜空間通信だけにあることをトゥヴォックに話すニーリックス。これ以降手を引くようにとのトゥヴォックを無視し、機関部員に教えてもらいながら消えた記録の復旧を始める。通信は特殊な方法で行われていた。発信された場所はパリスの部屋だった。ケイゾンと通信していたことをニュース番組で流すニーリックス。だが実はジェインウェイとトゥヴォックは以前からスパイがいることを知っており、パリスはわざと悪い態度をとってケイゾンの船へ送りこまれたのだ。チャコティさえも知らない計画だった。スパイがパリスのせいだと見せかけ通信記録を改造したのだ。ジェインウェイはニーリックスに、今まで通り調査する振りをするように頼んだ。ケイゾン艦のパリスはスパイがジョナスであること、ケイゾンがヘミケックで待ち構えていることを突き止め、シャトルを奪って逃げ出した。 ヘミケックには行かないように伝えるパリス。その時機関室にはジョナスとニーリックスしかおらず、ジョナスはパリスを転送するという命令を無視してドアにフォースフィールドを張った。さらにヴォイジャーの武器システムをオフにし、ニーリックスを殴り倒す。パリスからの連絡でジョナスがスパイだとわかったが、コミュニケーターを外したため転送もできない。起き上がったニーリックスはジョナスともみ合いになったが、その最中に転落したジョナスはプラズマの中へ消えて行った。ニーリックスは武器システムを回復させ、ヴォイジャーはケイゾン艦に反撃できた。「ニーリックスと語ろう」には武勇伝を語るパリスが出演するのだった。 |
用語解説など
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感想
これまで扱われてきたジョナスとパリス関連のまとめとなる話でした。まさかパリスの態度が演技だったとは、まさに観ている方もだまされましたね。 |
第35話 "Lifesigns" 「ドクターの恋」 | 第37話 "Deadlock" 「二つのヴォイジャー」 |