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ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第47話「救世主フェレンギ」
False Profits

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・イントロダクション
※1艦長日誌、宇宙暦 50074.3。数ヶ月前、付近の星系にワームホールが現われ、再び消えたことを示す証拠をつかんだ。早速現地へ調査に向かう。
ニュートリノの残留レベルからみて、ワームホールが出現したのは少なくとも半年前ですねというキム。恒星間プラズマの分散パターンから考えると、位置は定まってなくあちこちに現れるようですというチャコティ。こちら側はそのようね、でも同じ場所に何度か現れているなら向こう側は定着しているのかもしれないと推測するジェインウェイ。つまり頭は動かさずに、デルタ宇宙域の尻尾だけ振りまわしてるのよ、イヌのようにという。パリスがワームホールの出現地点に着きましたと報告する。全艦停止を命じ、キムにニュートリノスキャンを開始させるジェインウェイ。トゥヴォックにこの星系の生命反応をチェックさせる。生命体がいれば情報が得られる。第2惑星にヒューマノイドの生命反応があります、Mクラスの星ですというトゥヴォック。しかし金属分析に依れば文明はかなり遅れており、青銅器時代に相当する。トゥヴォックは何かに気づいた。彼らはアルファ宇宙域と接触をもったらしい痕跡があるという。エネルギー排出物が、レプリケーターが使用された時のものと一致したのだ。

※1: このエピソードの共同脚本家ジョージ・A・ブロザック (George A. Brozak) は、エンサイクロペディアの研究者の一人

・あらすじ
チャコティとパリスが、その惑星に潜入捜査を行う。そこでは歌にも歌われているほどの「セイジ」という人物が奉られ、彼らに会うには耳の形をした首かけを付けなければいけないという。ワームホールの反対側はアルファ宇宙域につながっていることは判明したが、問題はこちら側がすぐに移動してしまうことだ。そこで入口を追いかけるのではなく、入口を開かせる計画が立てられる。惑星の寺院では、鐘が鳴らされセイジが出てきた。何とそれは、2人のフェレンギ人だった。レプリケーターを「聖なるイコン」とさせていた。
フェレンギ人は神話として伝わる歌を利用して住民に対して威張り腐り、暴利を貪っていた。彼らアリドールとコルは 7年前、エンタープライズが関わったバーザンワームホールを通ってデルタ宇宙域に残されたフェレンギ人だった。本来は連邦に加盟していないフェレンギを無理矢理返すことはできないが、こうなった原因は連邦にあるというジェインウェイ。アリドールたちを転送収容する。だがアリドールは、急に神であるセイジがいなくなったら、どんな結果を招くかわからないという。仕方なく送り返すジェインウェイ。
アリドールたちは転送されないように寺院を妨害フィールドで守った。セイジが急にいなくなるのではなく、自発的にいなくなれば住民も納得すると考えたジェインウェイらは、ニーリックスを整形させフェレンギ人として送り込む。バーザンワームホールを通ってきたグランド・ネーガスの代理人、「グランド・プロキシ」として。ネーガスから帰れという命令が出ており、住民にここを去る旨の演説を行えというニーリックス。従うかに見えたアリドールたち、しかし逆にプロキシを殺そうとした。ニーリックスは素性を明かし、自分は偽者だと言った。また計画は失敗だ。
上陸班のチャコティたちは、歌の最後でセイジは「聖なる巡礼」に導かれ、空へ帰ることになっていることを知る。そこでニーリックスをその巡礼とし、歌の通りに夜空でヴォイジャーから光子爆発を起こし新星と思わせて住民を信頼させることができた。しかし最後の一節で、セイジは「炎の翼」に乗って天へ帰ることになっていた。ニーリックス、アリドール、コールは縛られ、火を付けられた。
チャコティたちが妨害フィールドを作っていたジェネレーターを破壊し、全員はヴォイジャーに無事転送される。フェレンギのシャトルもだ。ワームホール突入準備を行うクルー。だがアリドールたちは、シャトルを奪ってヴォイジャーから逃げ出し、儲けを手に入れるため再び惑星に戻ろうとした。ワームホールの影響で、トラクタービームは使えない。転送を妨害するため、重力子パルスを発射するフェレンギ。そのせいでワームホールに影響が出てしまい、フェレンギのシャトルは吸い込まれて行った。さらにワームホールが移動し始め、消えてしまった。入口・出口ともに、位置を変えてしまったのだ。もはやどうしようもできない。ジェインウェイはアルファ宇宙域へコースをセットするように命じた。惑星の住人は空のワープするヴォイジャーを観て、聖者が故郷へ帰っていくと考えたのだった。


・用語解説など
アリドール
アリドー博士 Dr. Arridor
(ダン・ショー Dan Shor) TNG第56話 "The Price" 「非情なる駆け引き」にも登場。声:小室正幸、DS9 エディングトン、VOY バーレーなど。TNG登場時と同じ声優です
コル
Kol
(Leslie Jordan) TNG "The Price" では別の俳優がセリフなしで演じていました。声:星野充昭、TNG ラフォージ、ジャック・クラッシャーなど
(タカール人詩人)
Takarian bard
(マイケル・エンサイン Michael Ensign TNG第89話 "First Contact" 「ファースト・コンタクト」のクローラ保安大臣 (Secutiry Minister Krola)、DS9第17話 "The Forsaken" 「機械じかけの命」の Lojal、ENT第40話 "Stigma" 「消せない汚名」のドクター・オラット (Dr. Oratt) 役) 声:辻親八、TNG・DS9 オブライエン
カファール
Kafar
(ロブ・ラベル Rob LaBelle VOY第14話 "Faces" 「二人のトレス」のタラクシア人捕虜、第169話 "Homestead" 「帰り行く処」のオクシロン (Oxilon) 役) アリドールの下で働いていたタカール人。声:樫井笙人
(タカール人靴職人)
Takarian sandal maker
(アラン・アルトシュルド Alan Altshuld TNG第144話 "Starship Mine" 「謎の潜入者」のポメット (Pomet)、第156話 "Gambit, Part I" 「謎のエイリアン部隊(前編)」のイラナック (Yranac)、VOY第71話 "Day of Honor" 「名誉の日」の Lumas 役) 声:中博史、ドクター
(タカール人商人)
Takarian merchant
(John Walter Davis)
マーフィ少尉
Ensign Murphy
(Shepard Ross) VOY第10話 "Prime Factors" 「転送・4万光年」では別の俳優が演じており、科学士官でした。エキストラ扱い

タカール
Takar
「セイジの歌」
"Song of the Sages"
フラング
frang
何となく「フェレンギ」に似ています
(タカール寺院)
Takarian temple
(タカール人)
Takarians
訳出されていません
金儲けの秘訣
フェレンギ金儲けの秘訣 Ferengi Rules of Acquisition
No.95 "Expand or die." 「財源を拡大せよ。」
ニーリックスが勝手に作った No.299 "When you exploit someone, it never hurts to thank them." 「金を搾り取った相手に、礼を言っても損はない。」
バーザンワームホール
バーザン星系ワームホール Barzan wormhole
TNG "The Price" より。「バーダン」ではありません^^;
ヴァーテロン
verteron
亜空間現象に関する亜原子粒子。DS9第20話 "In the Hands of the Prophets" 「預言者の導き」など
ガナー
Ga'nah
大セイジ
Great Sages
(グランド・プロキシ)
grand proxy
「グランド・メッセンジャー」と訳されています
聖なる巡礼
Holy Pilgrim
フェレンギシャトル
Ferengi shuttle
重力子
graviton
重力を伝える基礎粒子。DS9第7話 "Q-Less" 「超生命体“Q”」など

・感想
いきなり邦題でわかってしまいますが、ヴォイジャーでフェレンギ人がみれるとは、しかもTNGのエピソードとつながっているとは驚きでした。ヴォイジャーの帰路に「偶然」あったんですね……。TNGやDS9でおなじみのフェレンギ節で楽しませてくれます。


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