ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第169話「帰り行く処」
Homestead
イントロダクション
※1食堂にジュークボックスがもちこまれ、ロック音楽を鳴らしている。 料理をクルーに配るニーリックス。 トレスが皿に気づいた。「ああ、これこれ。すごくおいしいの。」 次々と自分の皿に取っていく。 キム:「全部独りで食べる気?」 「子供と二人でよ。」 パリス:「いいパーティだな。」 ニーリックス:「みんな存分に楽しんでるようだな。」 「ああ。ドクターを除いては。」 ため息をつくニーリックス。 ドクターは料理にトリコーダーを当てている。 ニーリックス:「それは食べ物だ、スキャンはいい。」 ドクター:「一体これは何だね。」 「チーズのピロシキ※2だよ。ゼフレム・コクレイン※3の好物だ。」 「この食べ物には、何の栄養も含まれていない。」 「これはパーティだぞ。栄養のことなんか、少しの間忘れろよ。」 「ビタミンを加えて、レプリケートすればよかった。」 「レプリケート? これは手作りだぞ。」 ジェインウェイはナオミ※4と一緒にいる。「あなたとナオミに感謝するわ。ファースト・コンタクト記念日※5をこういう風に祝うのは初めて。小さい頃は学校が休めて嬉しかっただけよ。」 ナオミ:「ニーリックスも私もやってみたかったの。」 「計画は大成功ね。」 「トゥヴォック少佐はいつあれをやってくれるの?」 ニーリックス:「じゃあ、そろそろ呼ぶとするか。すんません。」 皿をジェインウェイに渡す。「えー、皆さんちょっとお耳を拝借。いいっすか?」 音楽が止められる。「ヴァルカン人の先祖が初めて地球に降り立ってから、315回目の記念日を祝って。ミスター・トゥヴォックがヴァルカン人の地球人への初めての挨拶を再現します。少佐。」 クルーの中から、トゥヴォックが出てきた。「必要があるとは思えんが。」 「約束しただろ!」 「…いいだろう。」 ヴァルカン・サインをするトゥヴォック。「長寿と、繁栄を。」※6 クルーから一斉に歓声と拍手が起こる。 喜ぶニーリックス。「それでは、ゼフレム・コクレインお気に入りミュージックの中から。」 ニーリックスは音楽に合わせて踊り始める。 笑うナオミ。 ニーリックス:「ヘイ、カモン! ミスター・ヴァルカン!」 トゥヴォック:「ヴァルカン人は、踊ったりしない。」 「パーティは踊んなきゃ。」 「これは伝統行事じゃない、ニーリックス。君の思いつきで開かれたパーティだ。」 ジェインウェイ:「これは正式な船内行事よ、少佐。私が命令しなくちゃ踊れない?」 チャコティがやってきた。「失礼します、面白い発見をしました。ニーリックスに朗報だぞ?」 ダンスをやめるニーリックス。「ん?」 チャコティ:「長距離センサーが 4.9光年彼方に数百人の生命サインを探知しました。タラクシア人だ。」 ニーリックスはジェインウェイと顔を見合わせた。 |
※1: このエピソードは、TNG ラフォージ役のレヴァー・バートン監督作品です。ヴォイジャーでは第165話 "Q2" 「断絶するQ」以来、8話目かつ最後となります ※2: cheese pierogis ※3: Zefram Cochrane 空間ワープの発明者。TOS "Metamorphosis" 「華麗なる変身」など ※4: ナオミ・ワイルドマン Naomi Wildman (スカーレット・ポマーズ Scarlett Pomers) VOY第157話 "Shattered" 「対決する時空」以来の登場。声:永迫舞 ※5: First Contact Day ※6: ロック音楽のジュークボックスも含めて、もちろん映画第8作 "Star Trek: First Contact" 「ファースト・コンタクト」より。ただ、ファースト・コンタクトは 2063年、VOY第7シーズンは 2377年なので、314年になるはずですが…(さらに言うと 4月5日になるはずなので、宇宙暦との関連も妙) |
あらすじ
生命反応は小惑星域の中にあり、干渉のため通信できない。ニーリックスを含めたクルーがデルタ・フライヤーで向かうと、彼らは小惑星の地下にいることがわかった。突然周囲の小惑星へ向けて攻撃が始まり、やむなくタラクシア人の小惑星へ緊急着陸する。ニーリックスが目を覚ますと、タラクシア人の女性、デクサがいた。彼らは異星人とは接触しないことにしていた。先ほどの爆発はタラクシア人のものではなく、採鉱者が鉱石を採るために行っているのだという。デクサの息子、ブラックスとも知り合う。だが他のクルーに会いに行こうとすると、それは許されないという。 ヴォイジャーには採鉱者ノコナの船が接近し、採掘作業は続けるという。ブラックスと友達になったニーリックスは、タラクシア人リーダーのオクシロンの許可が出て解放された。地下には 5年前から 500人近くのタラクシア人が住んでおり、船を元にして大規模な施設が作られている。デクサの夫は亡くなっていた。デルタ・フライヤーの修理を進めるニーリックスは、これが同胞と会う最後の機会かもしれないと考える。ノコナは採鉱のために小惑星を破壊するつもりだが、タラクシア人が移住するにしても時間がかかる。採鉱者たちと小競り合いになり、ニーリックスは彼らを追い払った。だが期限は 3日しかない。 デクサは小惑星に残りたがっており、採鉱者と交渉するため、オクシロンと共にジェインウェイに協力を求めることにする。ブラックスもヴォイジャーに乗り、天体測定ラボでタラックスの姿を目にした。ブラックスはナオミと遊び、ニーリックスはデクサと食事を楽しむ。タラクシア人は移住地を追われ、今の小惑星へ着いたのだという。ノコナと交渉を始めるが、期限を延ばすことしかできなかった。移住の荷造りのため、デクサたちは小惑星へ帰った。 ニーリックスはトゥヴォックと話し、現在の家である小惑星を守った方が得策だということになった。採鉱者が妨害する前に、素早くシールドを張ればよい。その際のリーダーとして、トゥヴォックはニーリックスほどふさわしい人物はないと話した。自分の船を使い、独りで小惑星へ向かうニーリックス。シールドエミッターを設置する作戦を話し、オクシロンも説得した。準備は完了した。 タラクシア船がエミッターを設置し、ニーリックスの船で護衛する。採鉱者が襲ってきたが、デルタ・フライヤーの助けもあってシールドを張り終えた。ノコナは小惑星をあきらめ、ブラックスが嫌がる中、ニーリックスはタラクシア人と別れた。ニーリックスにわざと冷たい態度をとるナオミ。夜の食堂で話し始めたニーリックスに、ジェインウェイはデルタ宇宙域に残る大使という役職について話す。荷物をまとめターボリフトを降りたニーリックスは、廊下で整然と並ぶクルーを目にする。無言で何人もの仲間の前を通り、そしてドアの前。トゥヴォックは片足を左右に振り、「長寿と繁栄を」と別れを告げた。船でヴォイジャーを離れたニーリックスは、デクサたちと抱き合うのだった。 |
用語解説など
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感想
確かに、こんなところで都合よくタラクシア人の居住地と遭遇するのは変ですし、結構あっさりとニーリックスがヴォイジャーを去ってしまうことにも違和感があります。ですが、やはり「別れ」のエピソードとして…とてもよくできていますね。最後のシーンが何とも涙を誘います。 まだ次回のエピソードは見ていないのでわかりませんが、できれば最終話の直前にもってきて欲しかったですね。 |
第168話 "Natural Law" 「原始惑星の人々」 | 第170話 "Renaissance Man" 「偽りのクルー」 |