ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第170話「偽りのクルー」
Renaissance Man
イントロダクション
デルタ・フライヤー。 操縦席で、ドクターが音楽に合わせてオペラを歌っている。 後部席から、けげんな顔をしたジェインウェイが出てきた。 気づかず、大きな声で歌い続けるドクター。 振り向いた時に、やっとでジェインウェイの姿を目にする。「艦長。コンピューター、一時停止。起こしちゃいました?」 ジェインウェイ:「いいのよ、ドクター。今の私には 15分の睡眠で十分。」 レプリケーターに指示する。「コーヒー、ブラックで。歌を唄うのはいいんだけどね、ドクター。もう少し操縦にも気を配ってもらえない?」 「ホログラムは一度に様々なことができます。デルタ・フライヤーの操縦をこなしながら、長期の飛行による生理的ストレスを記録し、さらに…ムタラ星雲※1のホロ写真を撮ることもできる。」 「ホログラムがいればクルーはいらないわね。」 「誰にも言ったことはありませんが、私も以前は人間になりたいと強く思っていました。しかし今は、ホログラムの方が遥かに優れてると思ってます。」 「あら、そう。」 「別に悪気は。有機体との生活は非常に楽しい。今回も、艦長がこの医療シンポジウムに参加して下さって、非常に嬉しく思ってるんです。もっと頻繁にこういう機会がもてるといいんですが。」 シャトルが揺れ始めた。 ドクター:「ふん。亜空間の渦を通過中。」 ジェインウェイ:「ほかに船がいるのかしら。」 「いいえ、センサーには何もない。恐らく星雲からの重力シアーでしょう。」 「私が操縦を代わります。」 「ゆっくり座ってて下さい。このホログラムがついてるんですから。」 |
※1: 正確にはムタラ級星雲 (Mutara-class nebula)。VOY第93話 "One" 「放射能星雲の孤独」など |
あらすじ
ヴォイジャーに戻ったジェインウェイは、この辺りの広い地域を支配しているルカール人に出会ったとチャコティに話す。圧倒的な力をもつ彼らに従い、ワープコアを渡して Mクラス惑星に永住することにしたという。チャコティの反論も無視し、まだ他のクルーには明かさないように命じた。トレスには、コアをトラクタービームで運ぶためにデルタ・フライヤーを改造するよう指示する。どこかジェインウェイの様子はおかしい。ルカール人から早くコアを渡すように通信が入り、ドクターはジェインウェイに医学的な問題はないと言う。ジェインウェイの自室で偽者だと見破るチャコティだが、ハイポスプレーで気絶させられてしまった。 偽ジェインウェイは死体安置室にチャコティを隠し、医療室でドクターの姿に戻る。ジェインウェイを人質に取っている監視者の指示に従っており、彼らはワープコアを欲しがっているのだ。監視者はドクターの行動を全て把握しており、ドクターは今度はチャコティの姿になって行動する。ドクターを指示する監視者は、盗んだ船で階級社会から逃げてきていた。ゲルパックを盗むためにトレスになり、パリスにキスされるドクター。セブンたちはルカール人の通信が船内のホロデッキからであることを突き止め、キムは本当はドクターだと気づく。だがチャコティに化けていたドクターが、またもキムを気絶させた。 ドクターの不審な行動に気づいたトゥヴォックが医療室に来たが、ホログラムであることを生かして逃げるドクター。壁を抜け、ホロデッキで多数のドクターの姿を表示させ、その隙にジェフリーチューブに入る。チャコティになって機関室に侵入し、ECH としてワープコアを放出した。デルタ・フライヤーへ向かう途中トゥヴォックに阻まれるが、壁歩きでフェイザーを奪い撃退した。シャトルでワープコアを監視者の船に運ぶが、コアを盗られた上にドクターまで捕まってしまった。 ヴォイジャーではチャコティたちが助け出され、パワーが復旧する。すると同時に船中に、変調されたクラシック音楽が流され始めた。解析したところ、船のワープサインが含まれているとわかる。その船の場所へ、トゥヴォックたちがシャトルで向かった。監視者はドクターのプログラムを勝手にいじり、不安定になる。 到着したシャトルによって、デルタ・フライヤーとワープコアを回収し、そしてジェインウェイとドクターを救出した。ヴォイジャーに戻ったドクターは不安定なままで、このまま消えてしまうと考えたドクターはクルー一人一人の前で秘密を明かし始める。セブンに愛を告白したところで消えてしまうが、すぐに復旧したのだった。 |
用語解説など
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感想
最終話直前のエピソードもドクターが主役でした。どう考えても先週と順番が逆なような気もしますが、ヴォイジャーならではの気楽な感じで終わったのはそれでそれで良かったのかも。ホログラムも、こうなっちゃうと万能過ぎますね…。 |
第169話 "Homestead" 「帰り行く処」 | 第171話 "Endgame, Part I" 「道は星雲の彼方へ(前編)」 |