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ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第161話「略奪空間の怪人達」
The Void

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・イントロダクション
※1食堂。
ニーリックスが料理を運んでいる。「3皿目のお料理です。」
チャコティ:「まだあるのか?」
「こちらはルーヴィアンのウズラ※2、トリュフソース添え。ローストしたシャドレカブ※3と一緒にお召し上がり下さい。」
テーブルクロスがひかれ、ディナーが進んでいる。笑うトレス。
ジェインウェイ:「このお料理を生み出したシェフに。」
パリス:「乾杯!」
拍手するニーリックス。
厨房には、エプロンをつけたセブンがいた。「ありがとう、艦長。」
トレス:「レオラ・クリームスープ※4。フェトラン・リゾット※5。ルーヴィアンのウズラ。どんどんおいしくなるわ。」
ジェインウェイ:「趣味を広げてるのは知ってたけど、料理の腕まで磨いてたとは知らなかったわ。」
セブン:「自分の食事を作っていれば、腕は磨かれる。」
ニーリックス:「個人的には気分のいいもんじゃないっすが、全部がこうおいしきゃ、素直に負けを認めて…エプロンを差し出すしかないっすよ。」
パリス:「お前にとっちゃ、ほんと気の毒な話だな。」 笑う。
ワインを注ごうとするニーリックス。「ピノ・ノアール※6は?」
チャコティ:「シャルドネ※7のお代わりをくれ。」
セブン:「料理によってベストのワインがある。同じ物を飲むのは勧められない。」
「ピノノアールを頂くよ。」
パリス:「塩ある?」
セブン:「調味料を加える必要はない。」
「あ、でも悪いけど…」
「ウズラの味がお前の舌に合わないなら、もっと好みに応じた物をレプリケートしよう。ピーナツバターとジャムのサンドイッチ※8がいいか?」
「よく味わってみると、このままで十分おいしいかも。」
笑うチャコティとジェインウェイ。
急に船が揺れた。
ジェインウェイ:「艦長からブリッジ。報告。」

艦長席のトゥヴォック。「突然コースを外れました。」
ジェインウェイ:『原因は?』
「わかりません。何らかの重力サージが発生しているようです。」

席を立つジェインウェイ。「すぐに行きます。」

ヴォイジャーは巨大な渦状の空間現象に引き込まれている。
報告するキム。「可能な限り全てのパワーをスラスターに回しましたが、元に戻せません。」
他の 3人と共にブリッジに戻ってきたジェインウェイ。「シールドの極性を逆転させた?」
トゥヴォックは席を譲る。「効果ありません。」
スクリーン一杯に広がる渦。

食堂のテーブルが倒れ、料理や食材が床に散らばる。
揺れが収まり、立ち上がったニーリックスは窓を見つめた。「……星が消えちまったぞ。」
船が近づいてくる。攻撃してきた。

※1: このエピソードは、2001年度エミー賞のメーキャップ賞にノミネートされました

※2: Luhvian quail

※3: chadre kab
黄色をした、セブンが初めて食べた料理。VOY第74話 "The Raven" 「心の傷を越えて」より

※4: cream of leola soup
「レオラ」はレオラの根っこのこと。VOY第159話 "Repentance" 「宿命の殺人星人」など

※5: fetran risotto
「フェトラン・ソース」が VOY第126話 "Gravity" 「ブラックホールと共に消えた恋」で登場

※6: pinot noir

※7: chardonnay

※8: peanut butter and jelly sandwich

・あらすじ
応戦するヴォイジャー。援軍の船が現れたと思ったが、その船にも攻撃される。そして食料や物資を転送で盗まれ、逃げられてしまった。その暗黒の空間内には他の船以外は何もなく、ヴァレンという異星人に出会う。彼はこの場所を「異常空間」と呼び、出ることはできないのだという。他の船のデータと引き換えに光子魚雷を求めるヴァレンだが、ジェインウェイは拒否した。このままでは燃料のデューテリアムは 10日で尽きるため、出るための方法が実行される。残り燃料を考えるとチャンスは一回だったが、失敗してしまった。
あらゆる手を講じても、残り燃料がもつのはは 1週間。デューテリアムを盗んだ船を見つけたが、既に別の船に襲われていた。燃料になる物資を転送すると、一緒にセンサーには引っかからなかった異星人も収容してしまう。彼は怪我をしており、言葉は話せないようだ。仲間が見つかるまでヴォイジャーに乗せることにする。ヴォイジャーの燃料はヴァレンの船にあることを突き止め、もともとヴォイジャーの所有物だった物だけ収容した。戻ってきたのは半分以下であり、ジェインウェイは他の船と同盟を作ることにした。あくまで連邦の規則を破らない方法で、異常空間から抜けるために。
交渉を始めるが、うまくいかない。ドクターはあの異星人に、「オペラ座の怪人」からとって「怪人」と名づけた。音楽に興味をもっているため、音を使ってコミュニケーションを図ることができた。新たに入ってきた船を守るため、ヴァレンと戦う。先ほど同盟交渉した船が助けてくれた。同盟成立だ。
同盟の船も増え、技術を共有する。怪人と音で会話できるようになったドクター。他の船で寄生獣として嫌われていた、怪人と同じ種族数人をヴォイジャーに収容する。彼らは元々異常空間の中に住んでいるらしい。ジェインウェイは同盟相手の中に、殺して奪った盗品を使おうとしていた者がいることを知り、彼らを同盟から外した。
更に同盟船の数は減ってしまい、先ほど同盟から外れた船はヴァレンと協力してヴォイジャーを攻撃しようとしていることを知った。すぐに脱出する必要がある。異常空間に残る怪人たちは、恩返しさせてくれと申し出た。同盟は脱出を図り、怪人たちをヴァレンたちの船に転送する。おかげで敵船はパワーを停止し、ヴォイジャーは他の同盟船と共に異常空間を脱出することができたのだった。


・用語解説など
ヴァレン
Valen
(ロビン・サックス Robin Sachs 映画「ギャラクシー・クエスト」の敵役、サリス将軍役) 階級は将軍 (General)。種族名は Annarian ですが、言及されていません。声:有本欽隆、VOY 2代目マーク
Loquar
(Paul Willson) 同盟に加わった監視者。名前は言及されていません。声:石住昭彦
ガロン
Garon
(Scott Lawrence) 同じく同盟に加わったナイジアン。声:楠見尚己
怪人
Fantome
(ジョナサン・デル・アルコ Jonathan Del Arco TNG第123話 "I, Borg" 「ボーグ“ナンバー・スリー”」、第153話 "Descent, Part II" 「ボーグ変質の謎(後編)」に登場した自我をもったボーグ、サード・オブ・ファイブ (Third of Five) =ヒュー (Hugh、吹き替えでは「ブルー」) 役。ゲーム "Armada II"、"Bridge Commander" でも声の出演)
ボサール
Bosaal
(Michael Shamus Wiles) 司令官 (Commander)。最終的にはヴァレンと協力した異星人。種族名不明。声:小山武宏

ヴァードワー
Vaadwaur
VOY第127話 "Dragon's Teeth" 「亜空間制圧戦争」に登場
異常空間
The Void
原題
トリセシウム
tricesium
セシウム (cesium) は原子番号 55、元素記号 Cs
連邦憲章
Federation Charter
ナイジアン
Nygeans
VOY第159話 "Repentance" 「宿命の殺人星人」に登場
リゴレット
Rigoletto
ヴェルディ作曲。VOY第133話 "Virtuoso" 「心に響く歌」でも言及
オペラ座の怪人
The Phantom of the Opera
オリアン・グアバ
Olian guava
(監視者)
Overlooker
VOY第124話 "Tinker Tenor Doctor Spy" 「幻の指揮官」に登場した種族
ジェリニアン
Jelinian
クレイラー
Kraylor
VOY第154話 "Nightingale" 「偽りのナイチンゲール」に登場
キンジャル
Kinjal

・感想
事件があり、異星人が登場し、連邦の規約について触れられ、「怪人」たちとのいい話もあって、無事解決。絵に描いたような典型的な展開で、安心して見ていられます。
印象に残りにくく、最終シーズンらしいかといえば疑問が残りますが、スタートレック初心者の方にも勧められるエピソードではないでしょうか。
以前の異星人たちが登場・言及されるのもポイント高いですね。


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