ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第160話「預言の子」
Prophecy
イントロダクション
※1ヴォイジャーは攻撃を受けている。 ジェインウェイ:「報告。」 パリス:「左舷、船尾方向に船体を発見。」 「船籍を確認。」 キム:「姿を消しました。」 トゥヴォック:「ディスラプターに、クリンゴンのサインを探知しました。」 ジェインウェイ:「直ちに回避行動。呼びかけて。」 「…応答ありません。」 遮蔽を解いたクリンゴン艦が、ディスラプターを発射する。 トゥヴォック:「左舷シールド、50%にダウン。」 キム:「また消えました。」 「テトリオン反応から、D7※2 クラスの巡洋艦だと思われます。」 パリス:「D7 ? 大昔に引退したはずだぞ。」 「技術も昔のままであれば…」 チャコティ:「超フェイズスキャンで居場所を特定できるかもしれません。」 うなずくジェインウェイ。「お願い。」 「セブン、こちらブリッジ。超フェイズスキャン、開始。」 連絡を受け、天体測定ラボのコンソールを操作するセブン。スクリーンに座標が表示される。「船体を探知。戦略コンソールへ軌道を転送。」 ブリッジのトゥヴォック。「受信完了。」 ジェインウェイ:「フェイザー発射。」 何も見えない空間に向けてフェイザーが発射され、遮蔽していた巡洋戦艦が姿を現した。 爆発が起こるクリンゴン艦内。 艦長に報告するクリンゴン人。「遮蔽を破られた。」 「緊急パワーをシールドに回せ。」 「前方エミッター、オフライン。艦隊の船が、また呼びかけている。」 「応答しろ。」 別のクリンゴン人が抗議した。「艦長!」 「遮蔽装置を直すための稼ぎだ。映せ!」 ジェインウェイの姿が映る。『こちらキャスリン・ジェインウェイ。連邦宇宙艦ヴォイジャーの艦長です。武装の解除を。』 クリンゴン艦長は言った。「クリンゴン帝国の敵を一掃するまで降伏はしない。」 ジェインウェイはチャコティと顔を見合わせた。 |
※1: このエピソードは、2001年度エミー賞のヘアスタイリング賞にノミネートされました ※2: D7 TOS の時期に活躍した、クリンゴン巡洋戦艦 (Klingon battle cruiser) のタイプ。当時の映像では第3シーズンのみに登場。DS9第104話 "Trials and Tribble-ations" 「伝説の時空へ」にも新造モデルが登場しました。映画 "Star Trek: The Motion Picture" 「スター・トレック」では、ほぼ同じ形状をもつクティンガ級 (K't'inga-class) が初登場。ただし、今回の映像は DS9 時のと比べても、明らかにクティンガ級に近いような気がするのですが… |
あらすじ
クリンゴン人は、惑星連邦とクリンゴン帝国が 80年前に和平を結んだことを知らなかった。納得させるため、艦長のコーラーをトレスに会わせる。彼女が妊娠していることを知ったコーラーは、急に協力的になった。コーラーはクリンゴン艦で、トレスの子が「預言書」に書かれている子供なのだとクルーに話す。コーラーは船を捨てるように命じ、わざと自爆装置を起動して 200名以上をヴォイジャーに収容させる。クリンゴン艦は爆発した。彼らは 100年以上前に発見された預言書に従い、4世代以上に渡って旅を続けていたのだ。「クヴァマグ」、つまり新天地へ導いてくれる救世主を探すためであり、トレスの子がクヴァマグであると話すコーラー。預言書にはクヴァマグを見つけたら、それまでの船を捨てるようにも書かれていた。ヴォイジャーのクルーはクリンゴン人に対応するため、一つの部屋を 2人で使うことになる。 食堂にもクリンゴンがあふれ、キムはクリンゴン人の女性チェレガに惚れられる。ニーリックスはトゥヴォックと同じ部屋になり、クヴァマグの母親とされるトレスにはクリンゴンが付きまとう。コーラーの部下のティグレスは、本当にクヴァマグなのか疑っていた。コーラーはトレスに協力を求める。 実はコーラーは、本当にトレスの子供がクヴァマグなのかは別にしても、無益な長旅を終わらせようとしていたのだ。だますことには気が引けるトレスだが、預言書をうまく解釈すればよいと話すコーラー。やむなくトレスは協力する。キムはチェレガに付きまとわれ、困っていた。「武勇伝」をクリンゴン人たちの前で話すトレスは、クロノスに似た惑星を見つけたことも伝える。ティグレスは預言書では名誉ある戦士とされる、トレスの夫であるパリスに挑戦を求めた。パリスは受けることを決めた。 コーラーの助言により単なる殺し合いではなく、錆びたバトラフで試合を行うことになった。キムに救いを求められたニーリックスは、チェレガの前でキムに対して「勇敢に」振舞った。パリスとティグレスの戦いが始まるが、その途中ティグレスはなぜか倒れてしまう。クリンゴンの間でネレットと呼ばれる病のせいであり、その正体はクリンゴン人だけに感染するウィルスによるものだった。既にトレスや、お腹の子供にもうつっている。クヴァマグがネレットに感染するはずないと考えるティグレスは、コーラー以外のクリンゴンたち何人かに密かに計画を話す。ヴォイジャーを乗っ取るつもりだ。 惑星に到着し、ドクターはネレットの治療法を探す。クリンゴンと惑星の調査に向かおうとしたところ、ティグレスたちが計画を実行した。コーラーを含め、ブリッジ以外にいたヴォイジャーのクルーは全員地表へ転送される。ブリッジにのり込むティグレスたちだが、クルーは無事に彼らを抑えることができた。地球人の遺伝子ももつ、トレスの子供の細胞を元にした抗体によって、ネレットの治療法も見つかる。ティグレスに、やはりトレスの子供はクヴァマグだったと話すコーラー。クリンゴン人は惑星へ降りることになり、トゥヴォックが部屋に戻ると、怪我をしたニーリックスとチェレガがいた。別れを惜しみ、去るチェレガ。部屋の中は荒れに荒れ、トゥヴォックはニーリックスにすぐに出て行くよう告げる。コーラーは先祖から伝わるバトラフを、トレスに譲り渡すのだった。 |
用語解説など
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感想
最近何かと多いトレス中心のストーリーで、ヴォイジャーには珍しくクリンゴン人が大量に登場します。メイン部分での病気の件はこじつけっぽいですが、ST には欠かせないクリンゴンならではのストーリーが展開されます。それよりキムやニーリックスらの行動が何とも…。完全にメインを食っていますね。 クリンゴンが使っていたのは 100年以上前で、船も D7 級なので TOS の頃でしょう。でも当然、この子孫は「今の」クリンゴン姿。このエピソードも姿の変化の議論に入れる必要がありそうですね。 |
第159話 "Repentance" 「宿命の殺人星人」 | 第161話 "The Void" 「略奪空間の怪人達」 |