ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第52話「暴君の星」
Warlord
イントロダクション
ニーリックスは恍惚の表情を浮かべ、気持ち良さそうに声を上げている。足をマッサージしているのは、タラクシア人の女性だ。ウェイターが飲み物を持ってくる。おお、ガリアネクター※1、パクソー星の湖の近くにしか咲かない花の蜜で作られてる、6年に一度しか咲かない花でねと説明するニーリックス。ウェイターは同じように椅子に座っている、パリスとキムにも配っている。ここの名物というニーリックスに、実在の場所と尋ねるキム。ニーリックスはパクソーリゾート※2っていえばタラックスでは人気ナンバーワンのリゾートだったんだ、ゴージャスでリッチな気分に浸れるという。だけど超高級だから、大金持ちの友達でもいなきゃ入れなかった、たまにはヴォイジャーのクルーもリラックスする必要があると思ってと話す。どうだい、日頃のストレスなんかたちまち何光年も先に吹き飛んじゃうだろというニーリックス。キムはいいところだねといったが、パリスと同じくどうも満足していないようだ。2人の顔を見て、このプログラムで改善したいところがあればいってくれよというニーリックス。もうちょっと遊びがあった方がいいというパリスに、高級すぎると相づちを打つキム。 パリスは例えば彼といってウェイターを指差し、見るからに固いという。コンピューターに命じ、服装をカジュアルにする。それから飲み物はリカーリスターバースト※3にさせた。お仲間がいた方がいいというパリスに、キムはキム・スポーツプログラム・シータ2 のキャラクターを呼び出させる。3人の水着を着た女性が現れた。何のスポーツだよと聞くパリスに、バレーボール※4のチャンピオンチームで、2216年の金メダリストと説明するキム。バレーボールもいいもんだなというパリス。キムは、これでアップビートな音楽があれば言うことなしという。パリスは文化データベースを基に、地球のカリブ地域のミュージシャンを作るようにコンピューターに指示した。陽気な音楽が聞こえてきて、3人のミュージシャンが演奏している。この方がリラックスできるだろとパリスに聞かれ、それまで黙っていたニーリックスは、みんな飲んでといいバレーボールチームに飲み物を渡し始めた。スパイシーパラカチキン※5も出しちゃおう、パーティにはごちそうがなきゃと喜ぶ。そこへジェインウェイの通信が入り、上級士官はブリッジへ集合と伝えた。残念がるパリスとキム。いいプログラムだったよ、ニーリックスといって出ていくキム。セーブしといてくれとパリスにいわれ、任せといてというニーリックス。この音楽聴いてると思わず踊り出したくなるといい、女性と一緒にニーリックスは踊り始めた。ステップも軽やかに……。 |
※1: ガリアの蜜 Gallia nectar ※2: Paxau resort ※3: Rekarri starbursts ※4: volleyball ※5: パラカの翼 paraka wings |
あらすじ
ヴォイジャーは難破船から 3人の生存者を救出したが、ノーリの夫であるティエランという男性は息を引き取った。彼らはイラーリ人で、話によると身の代金目当てで襲われたらしい。故郷へ送る。ケスはノーリの心を癒すために一緒に行動するようになり、そしてニーリックスに彼の愛情を時々重荷に感じていることを打ち明ける。イラーリに到着し、転送室で国王の使者を迎える。しかし、その場にいたケスが突然隠し持っていたフェイザーで使者たちを撃ち殺し、イラーリ人と共に転送室を占拠した。シャトルを船外へ転送させ、それに乗り込んでイラーリ人とケスの 3人は逃げてしまった。 工作されていたため、ヴォイジャーはトラクタービームで捕まえることも、ワープ痕跡を追うこともできなかった。ケスはティエランが死んだ時に近くにいたため、体をのっとられていた。ケスが使いこなしていなかった、人を殺せるほどのテレパシー能力も操るようになっている。イラーリ皇太子のデマスによると、ティエランは 200年以上前に恐怖政治を行った国王だったが、反乱が起こり殺された。しかし意識を他人に移す能力を獲得していたのだ。シャトルから転送で王宮に入ったティエラン=ケスは部下を引き連れ、国王を殺しデマスの弟であるアメロンを人質にした。そして国王の印を奪い、身に付けるのだった。 ティエランはアメロンを自分の側につけた。ドクターは死体を調べ、ティエランが他人に乗り移る仕組みを突き止めた。ケスの意識を回復させる装置を作ったが、それは体に直接つけないと効果がない。ティエランはケスの抵抗が強いため、頭痛に苦しんでいた。部屋に侵入したトゥヴォックに気づく。トゥヴォックは隙を見て装置をティエランに取り付けたが、すぐに外されてしまった。捕えられるトゥヴォック。 ティエランはケスの能力を使ってトゥヴォックを尋問してきた。ケスを欲しいと思ったことはないのかとテレパシーで伝え、無理矢理口付けをしてくる。しかしトゥヴォックは逆に精神融合を行い、ケスの意識を呼び起こした。ティエランと闘うようにいうトゥヴォック。再びティエランの意識が表に表れ、トゥヴォックは飛ばされて気を失った。ヴォイジャーでは王宮への奇襲計画が立てられる。ティエランは疲れのために眠りに就いた。その中でケスの意識が表われ、ティエランの意識と対立する。ティエランは長い間のケスとの闘いで疲労していた。 ティエランの判断力は鈍り、ノーリをはじめとする部下の忠誠も失いかけていた。デマス軍とヴォイジャーの攻撃が始まる。助け出されるトゥヴォック。王宮へ侵入したジェインウェイやニーリックスたちにより、追いつめられるティエラン。顔に装置が取り付けられる。しかし意識の戻ったケスは、まだティエランは存在しているという。寸前にアマロンに逃げていたのだ。ケスは装置を彼に取り付け、ティエランの意識は消滅した。王の印をデマスに返すケス。トゥヴォックに精神の回復治療を受けるケスは、考え方や友達との関係が以前とは変わったように感じると話す。トゥヴォックは、これからどう生きるかは、君が決めることだと言うのだった。 |
用語解説など
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感想
精神を乗っ取られるプロットは、かなりこれまでのSTでもありますが、今回はケスでした。威圧的な態度、誘惑シーンといったリーアンの演技は見物です。ティエランの意識とケスの意識が闘うシーンが良いですね (背景の切り変わりに注目)。 |
第51話 "Future's End, Part II" 「29世紀からの警告(後)」 | 第53話 "The Q and the Grey" 「レディQ」 |