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ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第29話「ユニット3947」
Prototype

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・イントロダクション
※1宇宙空間。遠くにヴォイジャーが見えた。白黒の映像で、下の方に何かの文字が映し出される。転送された。トレスが近づき、こちらを凝視する。「変わってるわね。」トゥヴォックが近寄り、注意した方がいい、何らかの危険を及ぼす可能性もあるといいながら、トリコーダーを向けている。パワーが弱って来てる、機能を失う前に機関室に移して調べてみたいんですがというトレス。パワーがなくなるのを待つべきだろう、完全に停止した状態で調べた方が安全だというトゥヴォック。修理するのはそれからでいいという。この物体の動力源は全く不明です、停止させてしまったら再起動させるのは不可能かもしれませんというトレス。これは未知のテクノロジーを研究するチャンスですと言った。この船は探査船なのよ、いいわねトゥヴォックというジェインウェイ。
映像が乱れ、機関室に移った。パワーが弱ってる、何とかして安定させなくちゃというトレス。EPSパワーコンジットにつないでみたらというキム。エネルギー信号に適合性はないけど、時間稼ぎにはなるとトレスはいう。ケーブルがつながれ、パワーを流す。最大出力の 5%で、2秒間だ。映像が白っぽくなった。効果ないというトレス。システムがオーバーロードしたかなというキム。低出力で長く流してみる。3%で 5秒間だ。映像が拡大された。効果が出てきた、EPSフローが安定してるというトレス。鮮明になっていく映像。EMフィールドのリークも最小限、コネクターの圧力に注意しないと、と話す2人。85%を超えると危険ね、フラックスキャパシタンス※2は一定してないけど、それほど問題ないだろう、念のために連結器にパワーを供給しておいた方がいいわ…と続く。映像は機関室の端にあるモニターを捉えた。次第に大きくなっていく。そこに映っていたのは、横たわって検査されている「ロボット」だった。

※1: TNGライカー役のジョナサン・フレイクス監督。VOY第23話 "Parturition" 「地獄の星」以来

※2: flux capacitance
これはユニヴァーサル社の「バックトゥーザフューチャー」シリーズの、時間移動車デロリアンの重要な部品である「フラックスキャパシタ」へのオマージュ。ここでは「パルスキャパシタンス」と訳されています


・あらすじ
有機的な部分があるサイボーグとは違い、完全なロボットだ。供給するエネルギーの種類が不明なため、このままでは作動停止してしまう。動力源として使っているプラズマを、ワーププラズマを中継させたもので入れ替えることを思い付くトレス。ロボットは再起動し、「自動ユニット3947」と名乗った。
プレイラーの船に属しており、小惑星の鉱山で働いていた時に爆発に遭ったと話す3947。トレスがパワーモジュールを改造したというと、3947は自動ユニットを増員するために新しいパワーモジュールを作るように頼んだ。もともとユニットを作った「建設者」は絶滅していたのだ。しかしジェインウェイは艦隊の誓いの立場から、勝手に自己複製能力を与えることは認めなかった。同じユニット仲間の乗っているプレイラーの船を見つけ、ユニット3947を帰すことになった。しかし3947はトレスを誘拐し、船に転送した。
トレスを取り返すために相手のフィールドに穴を空けようとしたが、敵対行為ととられて攻撃を受けるヴォイジャー。攻撃力では全くロボットの船に歯が立たない。トレスは仕方なく、ユニットの試作品を作ることを了解した。
トレスは、ユニットの一つ一つのモジュールは独自のエネルギー信号をもっており、複製しても他のユニットにも使えないことを発見する。そこで全てのユニットに共通のエネルギー信号を持ったモジュールを作ることにした。ヴォイジャーではトレスを転送するため、相手のフィールドの中にシャトルで入ることに決定する。トレスは人間と同じように扱われている、唯一の知能を持った人工生命体、データがいることを3947に話す。そしてついに、トレスは試作ユニットを完成させた。だがプレイラーの船に、似たような形をした別の船が攻撃を仕掛けて来た。同じようにユニットしか乗っていなかった。
別の船はクラヴィックのもので、プレイラーと争っていた。2隻が戦闘しているのに乗じて、トレスを救出するためにパリスのシャトルが発進する。3947はプレイラーとクラヴィックの建設者は争っていたが、休戦してユニットを止めようとした、だから「建設者を抹殺した」といった。戦争が終わりに近づいた時建設者はユニットを処分しようとし、そのためにユニットは建設者を敵とみなしたのだ。エネルギーコードが違ったのは、ユニットを作らせないための建設者の防御策だったと悟るトレス。そしてトレスは自分が作った試作品を破壊した。シャトルに転送される。創り出したものを破壊するのは辛かったでしょうねというジェインウェイに、必要だったんですとトレスはいうのだった。


・用語解説など
(プレイラー自動パーソナルユニット3947 [スリーナインフォーセブン])
Pralor Automated Personnel Unit 3947
プレイラー自動パーソナルユニット3947号 (リック・ワーシー Rick Worthy DS9第119話 "Soldiers of the Empire" 「我らクリンゴン」のコーナン (Kornan)、VOY第120・121話 "Equinox, Part I and II" 「異空生命体を呼ぶ者達(前後編)」のノア・レッシング乗組員 (Crewman Noah Lessing)、ENT第53話 "The Xindi" 「トレリウムD」などの毛長ズィンディ (Xindi-Arboreal)、映画第9作 "Star Trek: Insurrection" 「スター・トレック 叛乱」のエローラ人士官その1 (Elloran officer #1) 役。ゲーム "Klingon" でも声の出演) 声: 佐久田修
(クラヴィック自動パーソナルユニット122)
Cravic Automated Personnel Unit 122
3947と同じくリック・ワーシーが演じています
(プレイラー自動パーソナルユニット6263)
Pralor Automated Personnel Unit 3947
(Hugh Hodgin) 「自動ユニット6263」と訳されています
(試作自動パーソナルユニット0001)
Prototype Automated Personnel Unit 0001
6263と同じく Hugh Hodgin が演じています

プレイラー
Pralor
トラグルネクター
Traggle nectar
ジバリアンオムレツ
Jibalian omelette
ランドラスブレンド
Landras blend
スピスバジル
Spith basil
プリシク
prishic
ニミアン海塩
Nimian sea salt
「ニミアンの塩」と訳されています
(クロモ力学的パワーモジュール)
chromodynamic power module
トライポリマープラズマ
tripolymer plasma
ボリアン
Bolians
ボリアス9号星 (Bolarus IX) 出身のヒューマノイド文明。肌が青く、半分に割れたような顔をしている。TNG第25話 "Conspiracy" 「恐るべき陰謀」など
(緩和中継器)
anodyne relay
単に「中継器」と訳されています
建設者
Builders
艦隊の誓い
第一級優先条項 Prime Directive
宇宙艦隊一般命令第1条としても知られます。TOS第49話 "A Piece of the Action" 「宇宙犯罪シンジケート」など
クラヴィック
Cravic

・感想
艦隊の誓いやデータに関する言及などフレイクス監督らしい話で、しかもとても良くできています。無表情なロボットが初めは親しく、そして最後は恐ろしく見えるところがうまいですね。


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