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エンタープライズ エピソードガイド
第97話「テラ・プライム」(後)
Terra Prime

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・イントロダクション
話すジョン・パクストン。『疑問は様々あるだろう。非人類とは 100年近く…』
アーチャー:「通信をブロックしろ。」
サトウ:「全周波数が使われ、星系中に届いています。」
「船を狙え。通信システムを破壊しろ。」
リード:「ヴァーテロン・アレイにつながっています。船を撃てば、ユートピア・コロニー※1が吹き飛びます。」
「艦隊に通信をつなげ。」
サトウ:「…妨害されています。」
パクストン:『…人類史上最大の敵は、この子供なのだ。』
赤ん坊の映像が映った。


※1: Utopia colony
ユートピア・プラニシア (平原) にあるんでしょうね

・本編
モニターに映った赤ん坊。
パクストン:『だまされるな。これは無垢な赤ん坊などではない。』
会議場で見ている、ソヴァル※2大使たち異星人※3
パクストン:『異星人と人間の子供だ。恒星間連合などというものを許せば、未来はこうなるという生きた証拠だ。人類の遺伝子は…』
コミュニケーターを使うネイサン・サミュエルズ大臣。「この通信をブロックしろ!」
部下:『やっていますが、止められません。』
「エンタープライズに連絡しろ、アーチャーと話したい。」

パクストン:『…種族の多様性を守るために活動している。…今後 24時間、異星人が太陽系から安全に退去できるよう保証しよう。…非人類が、彼らの星に…』
アーチャー:「スキャンでヴァルカンの生体反応を探せ。トゥポルと赤ん坊に転送ロックだ。」
『…しかし異星人が一人でも期限を越え地球に留まった場合は、人類の独立を守るためテラ・プライムは行動に出る。』
地球の一部が拡大され、建物が映った。
パクストン:『驚くべき傲慢さで批判を受け入れず、我々をこの危機に陥れた張本人、宇宙艦隊本部の破壊から始める。…戦争は望まないが、異星人が去らなければ更なる武力行使もやむをえないだろう。…地球の子供たちに誓おう。…未来は安泰だ。人類は必ず、勝利を収める。』
通信は終わった。
リード:「アレイでこちらを狙っています。…スキャンが気に食わなかったようですねえ。」
アーチャー:「ただちに離脱!」
移動するエンタープライズを、太いビームが通過していった。
アーチャー:「被害は!」
リード:「…莫大なパワーサージ。…リレーを半分損失! 今のはアレイの出力の 2%です。吹き飛ばせたのに。」
「警告されたようだな。地球へコースセット。」

階段を下りてくるソヴァル。
気づくサミュエルズ。「ちょっと失礼を。」
デノビュラ人:「ええ、では。」
「大使。」
ソヴァル:「ヴァルカンの施設周辺でも、同時にデモが始まっています。」
「直接関係はないでしょう。」
アンドリア人※4が近づく。「アンドリア大使館の外でも、デモ隊が叫んでいる。」 装置で声を再生した。「翻訳機には、入っていないような言葉でね。」
ソヴァル:「パクストンの最後通牒に合わせて、計画されたようです。」
「すぐ地球を発つべきだ。この瞬間にも攻撃されるかもしれん。」
サミュエルズ:「パクストンは過激ですが、言ったことは守る。…期限前に攻撃はしないでしょう。」
ソヴァル:「攻撃も問題ですが彼にこれほどの支持が集まっているというのが、恐ろしいことですね。」
アンドリア人:「同感だな。宇宙の統一を呼びかけるのは結構だが※5、地球自体が分断されている。この会議は時期尚早だったようだな。」 離れる。

地球軌道上のエンタープライズ。
作戦室でパッドを置くアーチャー。「部下が 2人人質になっている。パクストンを攻撃することはできません。」
サミュエルズ:「状況はわかってる。…できないと言うならこの船に代わりの船長を送ろう。君の評価に傷はつかないよ。」
「私の部下だけではありません。あのアレイを攻撃すれば、大爆発でコロニーの住民が何千人も死ぬ。」
「評議会にも難しい決断だった。…被害は君の予想より更に大きい。…今後 30ヶ月にテラフォーミング計画で 14 の彗星を火星と衝突させるのだが、コースを調整するアレイがなくなれば各地のドームシティが危険にさらされる。」
「…止めてみせます。…小規模チームで潜入する。」
「火星に近づく船は全て撃墜される。」
「見つからなければ、攻撃もされません。」

火星のオルフェウス基地。
赤ん坊が寝ている部屋に入るパクストン。「子供は無事だ、言ったとおりな。」
スキャナーを使うトゥポル。「スキャン結果では正常です。」
パクストン:「それのどこが正常なもんか。」
タッカー:「『それ』と呼ぶな。」
トゥポル:「…我々の遺伝子を手に入れたのですね。…この子はクローンでしょ。」
「俺たちの細胞をどこで。」
パクストン:「エンタープライズの医療用冷凍庫に全クルーのバイオサンプルがある。…支持者はどこにでもいるんでね。」
「船にスパイがいるってのか、誰だ。」
「娘に会わせるという約束は果たした。そっちの番だ。」 外に出る※6パクストン。「船に改良すべき個所がある。」
「一応聞こう。」
「ターゲットシステムの精度を上げてもらいたい。」
「アレイを武器にするのを、俺が手伝うとでも思うのか。」
「断れるとでも思うのか。」
パクストンは合図する。トゥポルに銃を向けるダニエル・グリーヴス。

夜のサンフランシスコ。
路地を歩くリード。辺りをうかがう。
ハリス:「一週間に 2度も会うとは、噂になりそうだな。」
リード:「私も不本意ですよ。」
「火星へ行くのに手助けが欲しいのか。」
「事情は知ってるでしょ…」
「ああ、大体はわかっているがね。パクストンがセンサーグリッドを掌握していることもな。…検知されず、アレイの 1,000キロ以内に近づくのは不可能だ。」
「それを可能にしたいんです。」
「そんな方法があると思うか。」
「あなたたち※7は常に不可能を可能にしてるし、貸しを作れる機会を見逃すはずがない。」
「なかなか鋭いな。…センサーは火星の大気に合わせ作られたが、テラフォーミングで大気は濃くなっている。」
「それが何なんです。」
チップを渡すハリス。「常に調整が必要になっていて、シグナルを誤認しやすい。その弱みを突く。それにテラフォーミングのおかげで、低地では宇宙服はもう必要ない。酸素があるのだ。保温服は…※8
リードはスキャナーにセットした。「これによれば地表から 10メートル以内なら、センサーには探知されないってことですね。」
ハリス:「探知されず着陸できればな。」
「そこは対策を立てました。助けがなくてもね。」
「弟子が、師匠を超えたというわけか。…済んだら私の下で働かないか。」
「フン、船の仕事だけで十分忙しいですよ。」
「星々の連合が上手くいけば、エンタープライズはもっと忙しくなる。」
「でしょうね。じゃ。会うのはこれが最後でしょうけど。」
「私は楽観主義でね。」
歩いていくリード。
ハリス:「成功を祈る! …マルコム。」 手を差し出す。
握手するリード。2人は離れていった。

司令室のモニターに映る天体の図。
アーチャー:「バーク彗星※9です、アレイで 8年前進路を変えた。夜明けに火星の北極に衝突する予定です。」 「シミュレーション終了」と表示される。
サミュエルズ:「本気じゃないだろ?」
メイウェザー:「僕は前にも同じ経験があります※10。」
リード:「ズィンディの防衛戦突破に比べれば、この程度朝飯前です。」
サミュエルズ:「今からたった 14時間後だぞ、もし上手くいかなかった時はどうするんだ。」
アーチャー:「その時にはアレイを攻撃します、ご命令通りに。」

部屋に入るパクストン。トゥポルが赤ん坊をあやしていた。
パクストン:「いくら抱いても子供はヴァルカンにも人間にも、ならないぞ。」
トゥポル:「地球人とヴァルカン人の遺伝子でこの子ができた。我々の間には、違いより共通点の方が多いということです。」
「どうもわかってないようだな。」
パクストンの震える手を見たトゥポル。
パクストン:「その子供は君の種族にとっても脅威のはずだ。」
トゥポル:「脅威などではありません。」
「異種交配で生まれた異形の子だ。我々のゲノムが薄められ、『人間』という言葉が医学書のただの脚注になるまで何世代もかかるまい。ヴァルカンにも同じことが起きるんだ、構わないのか。」
赤ん坊をスキャナーで調べるトゥポル。「百万年前は地球人もヴァルカン人も、今とは全く違っていました。生命とは…変化するものです。」
パクストン:「だがこの変化は絶滅につながる。…その赤ん坊に、人類絶滅への変化を始めさせはしないぞ。」
「手出しはさせません。」
「必要ないさ。」
パクストンが後ろを向いた時、トゥポルは一瞬スキャンした。「どういう意味です。」
振り返ったが、何も言わず出ていくパクストン。トゥポルはスキャナーを見る。

報告するメイウェザー。「彗星に接近。」
アーチャー:「ブリッジより機関室。」

機関室のケルビー※11少佐。「ケルビーです。」
アーチャー:『彗星に接近中だ。』
「了解しました。」 機関部員たちに話すケルビー。「いよいよだぞ! ポートを循環させろ。少尉、チリの吸い込みに備えろ。」
機関部員※12:「了解。」
「機関室準備 OK です。フルインパルス、ワープスタンバイ!」

アーチャー:「よーし、トラヴィス。火星へヒッチハイクだ。」
メイウェザー:「アイアイサー。」
アーチャーはサトウを見る。
エンタープライズはバーク彗星へ近づく。その先には火星。


※2: Soval
(ゲイリー・グラハム Gary Graham ドラマ「エイリアン・ネイション」シリーズで、ハリス役のエリック・ピアーポイントと共にレギュラーでした。ちなみにグラハムが地球人、ピアーポイントが異星人の役柄) ENT第95話 "In a Mirror, Darkly, Part II" 「暗黒の地球帝国(後編)」以来の登場。声:青山穣

※3: ソヴァルの左側 (向かって右側) にいる女性の異星人が着ているドレスは、DS9第31話 "Rivals" 「詐欺師エル・オーリアン星人」でアルシアが着ていたのと同じ

※4: 名前は Thoris (ジョエル・スウェトウ Joel Swetow TNG第173話 "Firstborn" 「クリンゴン戦士への道」のヨーグ (Yog)、DS9第2話 "Emissary, Part II" 「聖なる神殿の謎(後編)」のガル・ジャサッド (Gul Jasad) 役。ゲーム "Armada"、 "Invasion"、 "Voyager: Elite Force"、 "Armada II" でも声の出演) ですが、言及されていません。当初はシュランになるはずでしたが、代わりに次回の最終話 "These Are the Voyages..." 「最後のフロンティア」に登場することになりました。声はケルビー役の高階さんが兼任。脚本では種族 Ithanites の Karash という大使も登場する予定でしたが、予算の都合でなくなりました。TOS第44話 "Journey to Babel" 「惑星オリオンの侵略」で登場した、肌が銅色で背の低い異星人になるはずでした。綴りは多少違いますが、ENT第70話 "Azati Prime" 「爬虫類族の攻撃」ではイセナイト (Ithenites) が惑星連邦の種族として言及

※5: 原語では主語として、地球人という意味で "Earthmen" という言葉を使っています

※6: 部屋の外に "03-47" と書いてあります

※7: 原語では「あなた (たち) のセクション

※8: 吹き替えでは「温度は高いが…」と訳されていますが、あとの描写でもわかるようにむしろ寒いはずです

※9: Comet Burke

※10: ENT第8話 "Breaking the Ice" 「彗星は去り行くとも」より

※11: Kelby
(デレク・マジャル Derek Magyar) ENT "In a Mirror, Darkly, Part II" 以来の登場。声:高階俊嗣。前回までの飯島肇に代わり、初代の方に戻っています

※12: マッサーロ少尉 Ensign Masaro
(Josh Holt) 声:大久保利洋

拘束室に入っているガネット。着替えたメイウェザーがやってきた。
ガネット:「来てくれてありがとう。」
メイウェザー:「急な用って何。」
「…弁護士はどこなの。」
「船長に話すんだな。」
「ほったらかしよね。」
「みんな忙しいんだ。…それだけ?」
「テラ・プライムとは関係ないわ。」
出ていこうとするメイウェザー。
ガネットはドアを叩いた。「…艦隊情報局にいるの。」
メイウェザー:「そんなのありえないね。」
ドアから離れるガネット。メイウェザーは中に入る。
ガネット:「社会に尽くしてるのは自分だけのつもり?」
メイウェザー:「情報局※13員なら君のボスに一本連絡を入れりゃすぐ出られるだろ?」
「そしたらここのクルーに私の素性が知れるわ。本当のテラ・プライムのスパイにもね。」
「あ…。」
呼び出しが鳴り、メイウェザーはコミュニケーターを開いた。「メイウェザーです。何でしょう。」
リード:『出発ベイに全員そろってる。』
「すぐ行きます。…船長に話すぞ、わかってるな。」
ガネット:「信じないでしょうね。」
「だろうな、でも…何で今僕に言うんだよ!」
「火星へ行くんでしょ。この船にパクストンのスパイがいるなら、行くことも知られてる。」
「それじゃ正体を明かしたのは、僕を心配してのことか。」
「ええ。」
後ろを向くメイウェザー。「感動だね。」
ガネット:「トラヴィス、待って。」
ドアは閉まった。
メイウェザー:「君に振り回されるのはもう御免だ。じゃあな。」

発着ベイでマスクを口に当ててみるフロックス。メイウェザーがやってきた。
アーチャー:「センサーはアレイにロックしておけ、起動をし始めたら…」
サトウ:「躊躇はしません。」
「…以前はエンジンがうなるだけで飛び上がってたのにな?」
「今もです。隠してるだけで。」
リード:「船長。」
アーチャー:「…あの椅子に慣れすぎるなよ、すぐ返してもらうぞ。」
サトウ:「待ってます。」

オルフェウス基地。
道具を手にするタッカー。「俺も、以前はヴァルカン人を快く思ってなかった。いつもツーンと取り澄ましてるし、ワープ開発に俺たちが右往左往してるのをずっと黙って見てた。あんたが気に食わないのは、あの耳か? ベジタリアンだからか?」
グリーヴス:「異星人だからだ。」
「そりゃ、否定しようがないな。」
「それに、数百万の人間を見殺しにした。…第三次大戦だ。」
「ヴァルカンとのファースト・コンタクトはその 10年後だぞ。」
「連中はこっちを知ってた。奴らの優れた技術で止められたのに高みの見物だ。…思惑にかなってたのさ。戦争で荒廃すれば支配しやすくなるだろう。」
「そのデマはパクストンに吹き込まれたのか?」
「作業に戻れ。」
「…ヴァルカン人に会ったことは。」
「お前の女が初めてだよ。」
「知り合いになってみりゃあ、実際にじっくりと話さえしてみりゃあ…」
「お前は相当じっくり付き合ったな。…そのおかげでこのザマじゃないか、あんなおぞましい赤ん坊ができた。」
立ち上がるタッカー。
グリーヴス:「フン。やる気か?」
タッカー:「…そうだな!」 いきなり殴った。
グリーヴスが後ろを向いている隙に、タッカーは機械に触れる。
グリーヴスはタッカーを蹴り倒す。「裏切り者だ。…人類へのな。」 出て行く。

発進するシャトルポッド。彗星へ近づく。
細かい破片が当たる。
メイウェザー:「防御プレート、94%です。」
大きく揺れた※14
リード:「慣性制動機はどうした。」
メイウェザー:「使わずわざと不安定に飛んでるんですよ。彗星のかけらに見えるようにね。」
アーチャー:「…大気圏まで後 30分だ。」
「…彗星の核に近づきます。これからちょっと揺れますよ。」
リード:「これから?」
フロックス:「薬を出しましょうか。」
「もう嫌ってほど飲んでる。」
「袋、いります?」 差し出すフロックス。
受け取らず、ため息をつくリード。

パクストンが近づく。「人間の内輪もめは、異星人が喜ぶだけだ。」
タッカー:「トゥポルと、赤ん坊は。」
「一緒にいる。…お前の食事はこの仕事の後だぞ。」 飲み物を差し出すパクストン。
手にしないタッカー。「もう終わってるよ。」
パクストン:「ターゲットシステムへの破壊工作しかしてない。」
「何の話をしてるんだよ。」
「仕事ぶりはコントロールセンターから見てた。…正直言って、素直に修理していたら失望してたろうな。期待通りだ、信念をもった男ってことだ。だからこそ約束通りアレイを調整してくれる。」
「この船を改良すると約束したんだ。アレイじゃない。」
「…今から 2時間後に、ヴァーテロン・ビームで艦隊本部のビルを攻撃する。だがターゲットシステムがこのままでは艦隊本部のみならず、サンフランシスコの半分が消える。…棍棒でなく正確なメスが欲しいんだ。」 さっきタッカーがいじった装置に触れていくパクストン。
「誰が言いなりになるか。」
合図するパクストン。グリーヴスはタッカーを立たせる。
パクストン:「死者の心配なら艦隊に警告はした。…お前が言うとおりにすれば、空のビルが 2、3 壊れるだけだ。拒否すれば数百万人が死ぬだろう。」
タッカー:「ご丁寧に艦隊に爆破予告したとはね。先にここがまるごと吹き飛ばされるだろうな。」
パクストンはタッカーに近づく。「…それほど大量虐殺がいいなら、お前の希望通りにしてやる。留置場に入れろ。ニュースが見られるようにしておけ。…死体が掘り出されるところを見せてやりたいからな。」

赤ん坊を両手で抱き上げているトゥポル※15。「こんにちは。…私が母です。…名前がいりますね。お父さんと相談しましょう。」
スキャンする。トゥポルは表情を変えた。

バーク彗星の陰に隠れているシャトル。
メイウェザー:「重力で彗星が壊れ始めてます。」
リードは中身が入った袋をフロックスに返した。
アーチャー:「大気圏上部の、電離層を検知している。」
窓から彗星が見える。
火星の極に近づくバーク彗星。
いきなりシャトルポッドを衝撃が襲う。
リード:「何なんだ!」
メイウェザー:「警告灯も点かずにエンジンが停止? …コンソールもフリーズしてる。」
アーチャー:「…防御プレートオフライン。…外壁温度上昇中。温度が高すぎる!」
彗星は全体が黄色くなり始めた。回転するシャトル。


※13: 原語では宇宙艦隊情報部=Starfleet Intelligence を略して SI と言っています

※14: 今回の撮影では実際にセットをチューブの上に載せ、揺らす演出が使われています

※15: 当初はヴァルカンの子守歌を歌う予定でした

操作するメイウェザー。「自動操縦をバイパスします。…マニュアルにスイッチ。」
リード:「この速度で?」
「ほかにありません!」 回転する。
スラスターを噴射し、向きを保つシャトルポッド。
メイウェザー:「地表に接近中。」
アーチャー:「衝突まで 5秒。」
操縦桿を握るメイウェザー。
彗星は火星に衝突した。氷が溶け、蒸気が巻き起こる。
抜け出し、先を進むシャトル。
リード:「楽しかったな。…またやります?」
アーチャーは首を振る。微笑むメイウェザー。

タッカーは部屋に投げ入れられた。
中を探るタッカー。ドアのコンソールに触れても無駄だ。
服に触れ、ベルトの部分から小さな棒を取り出した。
ほかの部品も使って組み立て、コンソールを開ける。「マーク3 インターロックだ。」
道具を唾液で湿らせ、操作し始めるタッカー。

「カール・セーガン記念ステーション※16」と書かれた記念碑。そばには探査車が置かれている。
その上をかすめていくシャトルポッド。
上着を着るリード。「近づきすぎると、パクストンのセンサーに見つける危険性が増します。」
アーチャー:「…あの尾根に降りよう。」
メイウェザー:「僕もそう思ってたところです。運航中は、窓から絶対に手を出さないよう御願いしますよ?」
シャトルは着陸した。

マスクを着けたリード。「32番目だ!」
フロックス:「ん?」
「私が着陸した 32番目の星だ!」
「ハハ、248番目!」
笑うメイウェザー。
アーチャー:「ヴァーテロン・アレイはその丘の向こうだ。丘を越えるぞ。」

ジョサイアはトゥポルをコントロールセンターに入れた。
パクストン:「私に話があるそうだな。」
トゥポル:「内密にです。」
「部下に秘密はもたない主義だ。」
「それは明らかな嘘だとおわかりですね。」
振り返るパクストン。「ジョサイア。外してくれ。」
ジョサイア:「外にいますので。」
トゥポル:「…娘が病気です、今すぐに治療の手配をしてください。」
パクストン:「ここからは誰も出さない。」
「娘の移動手段を直ちに確保してもらいます。タッカー少佐と私もです。…エンタープライズが到着するまでは、ユートピア・コロニーの病院が一番でしょう。」
「フフン。ここの空気で、おかしくなったようだ。私に指図できる立場なのか。」
「これです!」 トゥポルにつかまれたパクストンの手は、震えが止まらない。「タガート症候群※17。…20歳までに死んではいないようですから? 治療を受けていますね。…ライジェル星の治療法※18です。」
「医者でもないくせに。」
「異星人を排斥しろと言いながら、そのおかげで命を長らえている。異星人の知識を、大いに利用して。…あなたはテロリストの上に偽善者です。」
「ここまできて仲間たちに批判や疑いの念をもたせることはできないんだ!」
「グリーン大佐は人間に完璧性を求めた。遺伝子疾患があるあなたは安楽死させられていたはずです。」
「理想通りでなくても優れたリーダーはこれまでにもいたさ。」
「あなたは優れてなどいない!」
「その判断は歴史に委ねよう! …部下たちにバラすがいいさ。異星人の言い分を、信じるかなあ? 子供はどこが悪い。」
「白血球の数が増加しており、微熱があります。」
「体内で二つの遺伝子が、闘っているってことだな。異星人と人間だ、争いは避けられないさ。」 パクストンはドアを開けた。「ジョサイア。」
トゥポルを連れて行くジョサイア。
パクストン:「お前の子も惑星の連合も、最初から破滅する運命だ。」

岩場を進むリード。「10メートルです。」
先にヴァーテロン・アレイが見えた。

ターボリフトでブリッジに入るサミュエルズ。「パクストンの期限は、もう過ぎた。現実を直視するしかない、船長の作戦は失敗した。」
サトウ:「アレイを起動し、実際発射するまで 2分かかります。」
「2分だと?」
「十分です。」
「そんな危険な賭けをする気はない。…2分以内だったら?」
「アレイ破壊は全ての方策が尽きたときです。」
「躊躇するのはわかるが…」
「船長の命令です。」
「新しい命令を出す。今すぐ破壊しろ。」
「…できません。」
「職務を解くこともできるんだぞ?」
「…いいえ、艦隊の命令系統の上官にしか職務を解くことはできないはずです。」
「ガードナー提督につないでくれ…」
「命令取り消し! …通信で船の位置を知られる危険は冒せません。」
「君は何十万もの人命を、危険にさらしてるんだぞ。」
「十分わかっています。」

通路を歩いていったジョサイア。
ドアのロックが火花を吹き、フェイズ銃を持ったアーチャーたちが中に入った。
アーチャー:「警備は戻ってきていない。」
リード:「…別の警備員が。」 一旦隠れ、飛び出す。
そこにいたのはタッカーだった。「…やっと来たのか。」
アーチャー:「トゥポルはどこだ。」
「居住区です、パクストンがアレイを準備してます。」
リード:「起動してしまったら。」
アーチャー:「エンタープライズが即座にここを爆破するぞ。」
フェイズ銃を受け取るタッカー。

報告するグリーヴス。「諜報員から連絡です。ヴァルカン人が、キャンベラやベルリンの領事館から退去した形跡はないそうです。」
地球の地図を見ていたパクストン。「どうせ従うとは思っていなかったよ。終わらせよう。」

戦術士官※19は言った。「アレイにパワーサージを感知しました。」
サミュエルズ:「時間切れだ、アレイを今すぐ破壊しろ!」
サトウ:「フルインパルスで接近。…攻撃準備をして。」

パクストン:「ジョサイア、発射シークエンス開始。」

戦術士官:「ターゲットロック。」
サミュエルズ:「……発射命令を出せ!」

ジョサイア:「目標座標ロック。」
宇宙艦隊司令部が映る。
コンピューター:『ビーム発射まで、あと 2分。』
足音に気づくパクストン。
部下がフェイズ銃で撃たれた。ジョサイアも。
中に入るアーチャー。「制御装置から離れろ!」
パクストン:「ジョナサン・アーチャー。人類をズィンディから救った救世主か。」
「アーチャーよりエンタープライズ。」
サトウ:『船長、どうぞ!』
「コントロールルームにいる。」

目を閉じるサトウ。「待機します。」 その目には涙があふれていた。

アーチャー:「停止しろ。」
タッカー:「コントロールはそこだ。」
隙を突き、グリーヴスがタッカーを撃った。
アーチャーたちに一斉に撃たれるグリーヴス。倒れるグリーヴスのビームは天井に当たった。
コンピューター:『ビーム発射まで、90秒。』
銃を拾ったパクストンはリードを倒す。アーチャーの撃ったフェイズ銃は窓に当たり、穴が空いた。
撃ち合いになる。
アーチャー:「減圧し始めてる。…マルコムを通路に。…今だ!」
リードを運び出すメイウェザーとフロックス。ドアが閉まる。
タッカーは倒れたままだ。
パクストンを威嚇しながら、近づくアーチャー。
タッカー:「プラズマグリッドを、コントロールパネルで。」
操作し始めるアーチャー。
パクストン:「お前が人類に背を向けたわけはわかってる。」
窓のヒビは大きくなっていく。
パクストン:「父親のせいだ。…ワープテクノロジーの秘密が喉から手が出るほど欲しくて、ヴァルカン人の犬に成り下がった。そしてお前は、その罪の子だ。」
アーチャーは操作を終えた。
コンピューター:『プラズマグリッド、オフライン。発射シークエンス中止。』
音を立てる窓。
パクストン:「私の父は人に頼らなかった。父の鉱山は月を一変させたよ。」
タッカーにマスクを着けたアーチャー。
近づくパクストン。アーチャーはフェイズ銃を向けるが、パクストンは何も持っていない。
パクストン:「ただのコロニーから完全自給自足の星にな。宇宙へ進出するならそうすべきなんだ。必要な星を手に入れて有効利用する。人間の手、人間の心。人間の魂でな。」
アーチャーは窓側に近づいた。「月はそれでいいだろうが、この銀河の住人は意外に多かった。」
パクストン:「我々の知ったことじゃない。」
「新たなる地平だよ。終わりだ、パクストン。」
「お互い親に似たようだな。」
ついに窓が割れ、アーチャーは後ろ向きに倒れた。
コンソールにすがりつくパクストン。「俺は鉱山育ちだ。低酸素には慣れてる。」 操作する。
アーチャーを弾き飛ばす。
コンピューター:『発射シークエンス再開。ビーム発射まで、30秒。』
咳き込む 2人。
起き上がったアーチャーは、パクストンを殴り倒した。コンピューターを操作しようとする。
コンピューター:『ビーム発射まで、15秒。』
アーチャーはフェイズ銃を手にし、パクストンを立たせた。
コンピューター:『10、9、8…』
パクストン:「シークエンスをロックした。もう止めることはできないんだ。」
『7、6、5、4…』
「ロックした!」
『3、2、1…』
ヴァーテロンビームが発射された。
コンピューター:『ビーム発射。』
見上げるアーチャー。
パクストン:「テラ・プライムよ、永遠に。」 倒れる。

ゴールデンゲート・ブリッジの上空から、ビームが注がれる。
だがそれは海を直撃しただけだ※20

立ち上がっていたタッカー。「狙いがズレてたみたいっスね。」
アーチャー:「お前の、おかげ…だな。」
タッカーはアーチャーを支える。「それほどでも。」

赤ん坊を抱いているトゥポル。
メイウェザーが来た。「副長!」
トゥポル:「死にかけています。」


※16: Carl Sagan Memorial Station
NASA のマーズ・パスファインダー計画での着陸地で、無人基地として利用された場所。打ち上げ後、着陸を目にすることなく亡くなった天文学者カール・セーガンにちなんで、実際にこのように命名されています。探査車 (ローバー) の名前はソジャーナーで、ENT のオープニングにも登場。字幕は DVD より。記念碑にはほかに「火星史跡」「火星初のローバー」「1997年7月4日」「火星歴史保存協会」や、「理由が何であれ、あなたが火星にいるなら嬉しいことで、私も逢いたい」というセーガンの言葉も刻まれています。このデザインは、マイケル・オクダが ENT で最後に手がけた仕事だったそうです

※17: Taggart's Syndrome
パクストン役のピーター・ウェラーが、ドラマ「オデッセイ5」で演じていたキャラクターの名前がチャック・タガート

※18: ライジェル遺伝子療法 Rigellian gene therapy

※19: Tactical Officer
(Amy Rohren) 声:森夏姫

※20: 当初は月に当たるはずでしたが、すでに前編で行ったため、サンフランシスコ湾に変えられました

通常航行中のエンタープライズ。
『航星日誌、2155年1月22日。地球への帰途についた。パクストンは拘束したが、彼の行動の余波は全員に残っている。』
医療室のケースに IDIC のペンダント※21をかけるトゥポル。中には赤ん坊がおり、ペンダントを見ているようだ。
タッカー:「名前をつけてやらなきゃな。」
トゥポル:「エリザベスは?」
「…妹も喜ぶよ。」
近づくフロックス。タッカーは腕を固定している。
フロックス:「…私の見込みは、間違っていたようです。…ヴァルカン人と、地球人の DNA はやはり適合しない。」
タッカー:「…助けられないのか。」
「ヌクレオチド安定を試みていますが、こういう子供は初めてで。」
トゥポル:「名前はエリザベスです。」

表面がガタガタになったシャトルポッド。
メイウェザー:「エンジンが止まったと同時にコンソールがフリーズした理由がわからないんですよね。」
リード:「同時だったのは、確かに妙だな。」
「…フライトコントロールとエンジン動力は、ほとんど別配線なんですよね。でもこの先で…一緒になるんだ。」 黒く変色した部分がある。「パネルが開いてる。…ここから電離ガスが入ったら、両方のシステムのメインサーキットが溶けちまう。」
「衝撃で開いたんじゃないのか?」
「いいえ、跡があります。…誰かが故意に開けてる。」

自室のケルビーは、ドアチャイムに応えた。「どうぞ。」
リード:「立つんだ、大尉※22。シャトルポッド1 が、細工されていた。」
「細工と言うと。」
「墜落しかけたぞ!」
パッドを見せるメイウェザー。「これは大尉のサインですよね。」
ケルビー:「ああ。…私がやったと言うんですか?!」
リード:「違うという証拠でもあるのか?」
「これはシャトルのメンテ記録です。…タッカー少佐が戻って以後、私はそのチームから外れてます!」
「誰が引き継いだ。…誰だ!」
「マッサーロ少尉です※23。」
出ていくリードとメイウェザー。

尋ねるサトウ。「それじゃあ、会議は延期になるんですか?」
サミュエルズ:「『延期』は外交用語で中止だよ。パクストン事件のせいだ、あの後では説得しようにも言葉もなくてね。」
飲み物を取るサトウは、呼び出しに気づいた。「失礼します。…サトウです、どうぞ。」

ポートスの前で、フェイズ銃を用意するアーチャー。「アーチャーだ、まだ大臣と一緒か。」

サトウ:「はい、食堂です。」

アーチャー:「そこにマッサーロは。」

中を見渡すサトウ。「見当たりませんけど。」

自室を出るアーチャー。「マッサーロがテラ・プライムのスパイらしい。大臣の身が危険だ。いまリードらが向かっている。」

サトウ:「ここでお待ちを。」 廊下に出て、駆けつけたリードたちに話す。「大臣は中で無事です。」

ターボリフトに入ろうとするアーチャー。
そこにフェイズ銃を持ったクルーが近づいた。「船長。」 息をつくマッサーロ。
アーチャー:「こんなことはよせ。」
「しょうがないんです。」
「銃を渡すんだ。…これは命令だ!」
「聞けません。」
「…少尉。」
「後悔してます。すみません。人類のためと信じてた。…両親にも、すまないと。誰も傷つけたくなかった。」
近づくアーチャー。マッサーロはフェイズ銃を自分の頭に向けた。
アーチャー:「少尉!」
発射音と共に、倒れる音が響いた。
アーチャーはため息をついた。

地球の軌道に戻ったエンタープライズ。
暗い医療室でケースを見ているトゥポルとタッカー。
離れたところで話すフロックス。「自分が悔しい。」
アーチャー:「わかってる。」
「船長に誘われてこの船に来たときには、気晴らしのつもりだった。…家族のゴタゴタと距離をおくためです。デノビュラ人家族は、複雑ですから。…なのにまた家族ができるとは。……我が子のように胸が痛む。」
アーチャーはフロックスの肩に触れた。
フロックス:「…いい未来を作って下さい。」

会議場で座っているソヴァル。
中央のサミュエルズが声を上げた。「代表者の皆さん。」
振り向くテラライト人。
サミュエルズ:「先週は、地球人の最も醜い姿をさらしました。」
エンタープライズの上級士官たちもおり、アーチャーが席につく。
サミュエルズ:「ですが我々は、絶対に歩みを止めてはならない。始めるのです、この場所から。…このままでは、過去という悪魔が勝つことになる。」
話を聞くデノビュラ人、アンドリア人、ライジェル人。
サミュエルズ:「そうでなく、私は未来を見つめたい。そしてこの集まりを可能にしてくれた、英雄たちを讃えたい。…地球人の気高い精神が、彼らです。」
立ち上がるアーチャー。「100年ほど前まで、人類は疑問をもっていました。だから星を研究し旅することを夢見た。我々は孤独か。」
わずかに微笑んだように見えるソヴァル。
アーチャー:「我々の世代は、幸運にも、その答えを知ることができた。皆さんの全員が、空の遥か彼方を夢に見て、それぞれの探検に旅だったことでしょう。しかし……探検が進むにつれ、私は気づきました。」 クルーに近づくアーチャー。「どれほど遠くまで行こうと、どれほど速く行こうと、大切な発見は必ずしも星の向こうにあるのではなくて、我々自身…その内にある。…そしてこの宇宙のあらゆる生命との関わりの中で、答えが見える。…最後のフロンティアは、この場所から始まります。…共に切り開きましょう。」
ソヴァルは真っ先に立ち、手を叩いた。
クルーや異星人からも拍手が起こる。立ち上がる代表者たち。

エンタープライズ。
廊下を歩くガネット。「会議は軌道に乗ったそうね。」
メイウェザー:「第一歩だよ、詳細の合意には何年もかかると船長は言ってる。」
「そのきっかけを、作った一人ね。」
「仕事をしただけだ。」
「私もだわ。」
「…わかってるよ。」
「…ヴァルカンとアンドリアでも和解するのよ。私達は。」
「詳細の合意に時間がかかる。」
「…これで帰れるの?」 転送台を見るガネット。
「せめて送らせろ。それしかできないし。」 手を握るメイウェザー。「シャトルはこっちだ。」

IDIC メダルを握り締めているトゥポルは、ヴァルカンの服装だ。ドアチャイムが鳴った。
トゥポル:「…どうぞ。」
トゥポルの部屋に入るタッカー。「会議の、代表の人たちに聞かれたよ。エリザベスの葬儀は…」 涙を流す。「…いつなのかってな。…出席してくれる。」
トゥポル:「…大切な子でした。」
タッカー:「…もう一つある。…あの後フロックスと話した。…そして、わかった。…パクストンの医者たちの、クローン技術にはミスがあったらしい。…あ、人間とヴァルカンの DNA が、適合しない理由は見当たらないそうだ。…つまり、ヴァルカン人と人間が…もし子供をもちたければ…多分かなうんだよ。……せめてもの慰めだ。」
二人は、互いの手を握った。


※21: ENT第83話 "The Forge" 「狙われた地球大使館」より

※22: ケルビーは少佐 (階級章 3つ) なのでリードより階級が上のはずですし、原語でもリードは "sir" と呼んでいます

※23: 当初はケルビーがスパイのはずでしたが、ファンに人気が出てきていたため、代わりにマッサーロが生み出されました

・感想など
最終話を次回に残した後編は、マニー・コトおよびリーヴス・スティーヴンス夫妻最後の脚本でした。いろいろと描かれていましたが、総じて 7人のクルーそれぞれに見せ場があり、同時に 4年間での成長が描かれていたのが何よりよかったと思います。最後の部分を残して悪役パクストンが早々に退場してしまいましたが、見事なアーチャーの演説のためと思えば仕方ないのかも。締めくくりは、2種族で子供を儲けられるようフロックスが今後の努力を決意する、という要素が入ってくると予想していました。そこまでは踏み込んでいなかったものの、未来につなげていましたね。
ソヴァルはセリフは少なかったですが、演説シーンでは彼もまた 4年での変化を見せてくれました。なお本国での初放送時には最終話と連続して放送されましたが、前編から含めて三部作という意味ではなく、単にそういうスケジュールが組まれただけです。


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