ディープスペースナイン エピソードガイド
第141話「憎悪を超えて」
Wrongs Darker than Death or Night
イントロダクション
クワークの店。 ダックス:「サラトガ※1が今朝到着したの。」 ウォーフ:「パーティは開かないからな。」 「5、60人しか呼ばないからいいでしょ…」 「目に浮かぶなあ。我々の部屋に 200人もの客が押し寄せ、食い、飲み、大笑いする。」 「うるさいわよね。それじゃ笑うのは絶対なしって約束するから。私本気よ。パーティの間、誰にもニコリともさせないわ。最高に真面目なパーティにする。」 ため息をつくウォーフ。「それで? いつを開きたいんだ?」 喜ぶダックス。「来週。考えたんだけど、パーティの企画を決めるの。どうかしら。」 「例えば、どんなもんだ?」 「みんな、クリンゴンの格好して来るっていうのは?」 気に食わない様子のウォーフ。 ダックス:「だめね、わかった。」 クワークがやってきた。「少佐、ホロスイート空いたよ。」 クワークの差し出すパッドに指を押すウォーフ。「行ってくる。」 ダックス:「エクササイズがんばって。」 ウォーフが立ち去った後、クワークは尋ねた。「パーティは?」 ダックス:「あともうちょっとだったのに。」 「ああ。」 クワークは持ってきた花を、キラに渡した。 キラ:「クワーク、ありがとう。」 クワーク:「どうってことない。いつでも言ってくれ。」 歩いていく。 ダックス:「ベイジョーのライラック※2じゃない。」 匂いをかぐ。「あなたと彼の間に、何か起きるのかしら。」 キラ:「やめてよ、気持ち悪い。」 店を出るキラとダックス。 キラ:「自分でオーダーしたのよ。」 ダックス:「そうだったの。でも花が好きだっけ?」 プロムナードの露店で、置物を品定めするキラ。「いいえ。」 ダックス:「じゃ、どういうこと?」 「プライバシーってのものがあるでしょ?」 「友達にはないの。」 「…母の誕生日なの。生きてたら 60歳よ。この花が好きだったって、父から聞いてたから。」 「お母さんの思い出なのね。」 「私は覚えてないの。3歳の時に、難民センターで亡くなったから。」 キラは店主のパッドに入力し、一つの置物を購入した。 「もしも生きてらしたら、娘を誇りに思うわよ。」 ターボリフトに乗るキラ。「うーん、そうだといいけどねえ。母は私の憧れだから。父がいつも言ってた。あんな勇敢な女はいなかったって。」 ターボリフトのドアが閉まる。微笑むダックス。 キラの部屋。 寝ているキラのところへ、コンピューターの通信が入った。『キラ少佐、少佐にメッセージが入っています。』 目を覚ますキラ。「誰から?」 コンピューター:『確認できません。』 「ああ…。ああ、送って。」 ベッドから下り、モニターをつける。するとそこに、デュカット※3が映し出された。『やあ、キラ少佐、いたねえ! 起こしてすまない。』 キラ:「何の用なの、デュカット。」 『ああ、やっても無駄だからやめたまえ。発信源は探知できないと思うよ。』 キラはコンソールに伸ばした手を下ろした。「だったらどこから送信してるか、自分で言ったら?」 デュカット:『そんなことは重要じゃないんだよ。君の力になりたいんだ、少佐。私もシスコに助けられたからねえ。』 「話がさっぱり見えないんだけど。」 『シスコ大佐は…私から全てのごまかしを拭い去ってくれたんだよ。自分に対する偽りを取り払い、真実の自分の姿を知る…手助けをしてくれたんだ。今度は、私が君に同じことをしたい。今日ほどピッタリな日はないだろう。君の母親の誕生日だ。』 「誕生日を知ってるって言えば、私が動揺すると思ってるわけ?」 『彼女は美しい女性だったよ。しかし初めて会った時は、痛々しかったねえ。頬にある大きな傷をひどく気にしていたんだ。髪を一筋、こう垂らして…隠そうとしていた。』 「嘘が上手いのね。でも、母を知るわけないわ。母が死んだのは…」 『シンハの難民センター※4か? それは違うなあ。君の父親がそう言ったんだろう、真実に耐えられなかったからだろうなあ。』 「真実って?」 『…君の母親は、私を選んだ。』 笑うキラ。「見え透いてるわ。」 デュカット:『出会った直後から、君の母親は私の愛人だった。彼女が亡くなる、その日までずーっとね。』 「いい加減にしてくれない?」 『ナイトスタンドにライラックの花束があるねえ。彼女は喜ぶだろう。ベイジョー・ライラックが大好きだった。…どうだ、真実は心を軽くするだろう、少佐。すっきりしたんじゃないかな? 私のように。』 デュカットは通信を切った。 |
※1: U.S.S.サラトガ U.S.S. Saratoga 当然 DS9 パイロット版 "Emissary" 「聖なる神殿の謎」で破壊された、シスコが副長として乗っていた船とは別です ※2: ベイジョー・ライラック Bajoran lilac ※3: ガル・デュカット Gul Dukat (マーク・アレイモ Marc Alaimo) DS9第137話 "Far Beyond the Stars" 「夢、遥かなる地にて」以来の登場。声:幹本雄之 ※4: Singha refugee camp ベイジョーにあった、カーデシア占領下でのベイジョー人の収容施設。DS9第36話 "Shadowplay" 「幻影の村」など |
本編
キラの部屋。 コンソールの前に座っているキラ。「コンピューター、カーデシア占領地、シンハ難民センターのファイルをお願い。そのファイルからベイジョー人収容者、キラ・メルー※5のデータを出してちょうだい。」 女性の顔と名前が表示される。 コンピューターを操作し、データを読むキラ。 司令室にターボリフトでやってきたキラ。 オブライエンはベシアと話している。「とにかく俺を信じろって。ホロスイートのアラモ砦の戦い※6はすごいんだよ。」 ベシア:「わかった。でももう一回聞きたいんだけど、200人近くの仲間と崩れかけた伝導所に立てこもって、2千人のメキシコ軍に囲まれるんだよなあ? そうだろ?」 「そうだよ。」 「勝つのか?」 「馬鹿、負けるんだよ。」 「何で負けるプログラムなんかやりたいんだよ。」 「わかってないなあ。悲壮な敗北ほど気高いものがあるか? 勝つ見込みがないからなおさらだ。」 「かもしれないけど、ホロスイートでまで悲壮になることないだろ。」 2人の話を聞いていたキラ。「チーフ? 昨日、例の誘導モジュレーターの再調整を済ませてるはずじゃなかったの?」 オブライエン:「そうだけど…コイルブラケットの交換に問題があって。」 「言い訳はやめて、1時間でやって。ドクター? 何か用があるの?」 ベシア:「え? ……いやあ、マイルズと息抜きにちょっと…」 「もういいわ。こっちは仕事中なのよ。」 「だね。邪魔はよそう。」 オブライエンもキラを見つめた後、立ち去った。 司令室のクルーみんながキラを見ている。 キラ:「みんなも、ここはレプリマットじゃないのよ。ラクタジーノ飲んで、無駄話しに来てるんじゃないんだから、仕事して!」 ため息をつく。 保安室。 オドーが作業しているところへ、キラが入った。「オドー、最近プロムナードでの犯罪件数が増えてるそうじゃない。」 オドー:「それほど深刻なものではありません。2、3件の小さな窃盗だけで、もうスタッフ 2人に対策を任せました。」 「私としてはあなた自ら処理してもらいたいんだけど。」 「…その必要がありますか?」 「ええ。それで改善状況を逐一報告してちょうだい。」 「そうします。」 出て行くキラに言うオドー。「ほかに…話があるんじゃないですか?」 キラ:「どうしてよ。」 「さっき、ドクターと話をしたんですが、あなたがいらついてるようだと聞きまして、確かにそのようですから。何か…悩みがあるなら聞きましょう。」 「……気持ちは嬉しいんだけど…話しても解決するようなことじゃないの。」 「深刻ですね。」 「ええ、そう。」 「…話しても…解決しないなら、何か行動を起こすしか…ないってことですね。」 司令官室。 シスコは驚く。「ガル・デュカットからのメッセージ? 私は初耳だぞ。」 キラ:「報告しませんでしたから。」 「どうしてだ。」 「個人的な通話でしたし、発信源をたどろうとしたんですが。」 「何を言ってきた。」 「…私の母が奴の愛人だと。」 「……信じてはいないんだろ?」 「デュカットは母のことを細かく知っていました。」 「彼は抜け目のない男だ。君の家族のことは調べているだろう。我々全員の家族をな。」 「そう思いたいんですが、突き止めずにはいられません。」 「…今更不可能なんじゃないか?」 「方法はあります。ベイジョーのイポヌ※7神殿で、時の発光体※8に助けを請うんです。」 「何だって?」 「真実を知りたいんです。」 「…つまりこういうことか。時間をさかのぼり、デュカットの言ったことを確かめに行くのか?」 「そうです。」 「…少佐、連邦ではタイムトラベルに関して厳しい規則が…」 「これは連邦とはまるで関係のないことです。選ばれし者としてのあなたに助けて欲しいんです。選ばれし者として、発光体を開く許可を下さい。その後は、預言者たち次第です。彼らが私の望みを意義あるものと思えば過去へ送ってくれるでしょうし、だめなら…ただベイジョーへ行くだけのことです。」 ため息をつくシスコ。「もし過去へ行けたとして、どうする? 君が時の流れに干渉しない保証がどこにある。」 キラは言った。「預言者の導きがあります。彼らの意思なしには、何も起こりません。お願いします。お願い…預言者の意思を確かめさせて。」 惑星ベイジョー。 イポヌ神殿に入ったキラは、制服は着ていない。ヴェデクと共に、発光体の箱の前に来た。 ふたを開け、光に包まれるキラ。 キラは洞窟の中にいた。子供の泣き声が聞こえる。 多数のベイジョー人がいた。食事が配られている。「はい。」 「ありがとう。」 火の周りに集まっている者。寝始める者。 遊んでいる子供たち。「返せよ! 返せって!」 声が響いた。「メルー! ネリスを見つけたぞ。」 幼い子供を連れた男性。その先には、キラ・メルーがいた。 |
※5: Kira Meru ※6: Battle of the Alamo ※7: Iponu ※8: Orb of Time ベイジョーの預言者の聖なる発光体の一つ。DS9第104話 "Trials and Tribble-ations" 「伝説の時空へ」より |
メルー※9は夫のキラ・タバン※10に尋ねた。「どこにいたの?」 タバン:「食べ物を探して、うろついてたんだ。」 家族の様子を遠くから見ているキラ。 メルー:「…ママのところへいらっしゃい。さあ。」 タバン:「これだけなのか。器半分しか。」 「みんな配給を減らされたの。」 「これっぽっちでどうやって生き延びろっていうんだ!」 「カーデシアはそんなこと気にしちゃいないのよ。私たちが死ねば喜ぶんだわ。いらっしゃい、スープ飲みましょうね。」 ベイジョー人※11の男が言った。「ちょっと待った。それは俺たちが、もらおう。」 タバン:「何を言ってるんだ! 妻が一日並んでやっと手に入れたものだ。それを…」 もう一人のベイジョー人が、タバンの首元にナイフを突きつけた。 ベイジョー人:「それを? 何だ。」 メルー:「お腹を空かせた…子供の分です。」 「みんな腹は減ってんだ。」 キラは男に言った。「ええ、そうよ。お腹が空くとバカなことするのよね。」 ベイジョー人:「ああ、お前みたいにな。」 「敵はカーデシアでしょ、仲間同士で揉めてる場合じゃない。お互いに助け合わなきゃ。」 「だから俺たちを助けてもらおうとしてるんじゃねえか。」 メルーに近づくベイジョー人。 キラは肩をつかみ、引き戻す。「ちょっと! 欲しいなら、みんなのように並びなさいよ。」 ベイジョー人:「スプーン頭※12の指図は仕方なく受けるが、お前の指図は受けねえんだよ!」 ナイフを持った方が襲ってきた。キラは男を殴り、2人とも倒す。落としたナイフを手にした。男たちは逃げていく。 タバン:「ああ…すみません。何かお礼をできるといいんですが、食べ物もほとんどない状態で。」 キラ:「お腹は空いてませんから。」 メルー:「お腹が空いてないベイジョー人に会ったのは久しぶり。キラ・メルーよ。」 握手するキラ。「私は…。とにかくよかった。」 メルー:「こっちが主人のタバン。息子のレオン※13に、ポール※14。それに娘のネリス。」 幼い少女がいる。 キラ:「……かわいいわね。」 幼いキラ:「ママ、ママ。」 メルー:「どうしたの? なーに? 言ってごらん。」 「この人だーれ?」 「あなたが誰か、知りたいって。」 キラ:「私…あ…。」 キラは座り、幼い自分自身に言った。「ルマ・ラールよ。はじめまして、ネリス。」 手を握る。 カーデシア人たちと共に、ベイジョー人のバッソー※15がやってきた。「静かに! ベイジョー軌道上のカーデシア鉱石加工工場※16が、まもなく完成するが、駐留するカーデシア軍の世話をする、女性※17を集める。勤務の疲れを少しでも癒すためにな。お前!」 カーデシア人に連れて行かれる女性。「ああ…。」 家族が抵抗する。「やめろ!」 「やめてー!」 女性は引き離される。「ああ…。」 バッソーは男に包みを渡した。「今後食料と衣料品の配給を増やしてやる。デュカット司令官のご厚意だ。お前も。」 メルーを指差す。 タバン:「そんな!」 そして、キラにも指示するバッソー。「お前もだ。」 タバン:「やめて下さい!」 メルーから離され、泣き出すポール。 カーデシア人に連れて行かれながら、メルーはバッソーに言った。「子供がいるんです!」 バッソー:「子供もたっぷり食えるようになるぞ。」 タバン:「メルー!」 幼いキラ:「ママー!」 メルー:「愛してるわ! ママを忘れないでね!」 キラも連れて行くカーデシア人。「歩け! ほら、早くしろ!」 ベイジョー軌道上のテロック・ノール。 廊下で、ベイジョー人たちを連れ歩くバッソー。「ここだ。お前も。」 女性たちに部屋が割り当てられていく。 キラもメルーと同じ部屋になった。 バッソー:「女性諸君、これから注意事項を言う。部屋に十分食事を用意してある。好きなだけ食べていい。それから今夜は、ゆっくり休むように。明日、美人に見えるようにな。それと、ソニックシャワーもぜひ心行くまで浴びてくれたまえ。カーデシア人は清潔さを好むからな。」 ドアが開いた。各々の女性たちは、中へ入る。 部屋に入り、キラは言った。「メルー、よく聞いて。ひどい状況だけど、あきらめないで。きっと抜け出す方法が見つかるわ。」 メルー:「どうやって?」 「このステーションで活動してるレジスタンス組織があるはずよ。彼らと連絡を取るの。」 「…信じられないわ。」 テーブルの上には、豪華な食事が並べられていた。「ああ…新鮮なモバ※18よ。ああ…!」 すぐに口にするメルー。「うーん、ああ。新鮮なモバなんてもう随分長いこと見てない。」 メルーから食事を渡され、キラも食べた。「うーん、おいしい。」 メルー:「おいしい。…これ見て。キャターポッド豆※19に、ハスペラート※20! あはは、ヴェクラヴァー※21に、ディカ・ティー※22。これで一年は食べられそうね。」 キラ:「ゆっくり、落ち着いて。具合が悪くなるわよ。」 「具合? 食べ過ぎのせいで? なってみたいわ。…タバンと子供たちがいればね。」 泣き出すメルー。キラは近づいた。「家族の面倒はみるって言ってたわよね。大丈夫よね。」 「当てにならないわ。ここから逃げる方法を見つけなきゃ。そうすれば、きっと家族のもとへ帰れるわ。」 「どうやって?」 「山に隠れて、レジスタンスに合流するの。」 「それなら何とかなりそうね。」 「何とかなるわよ! それまで…とにかくじっとして…」 キラがメルーの髪に触れた時、隠していた傷が見えた。「あ…。ごめんなさい。」 髪を戻すメルー。「カーデシアの兵士に反抗した時にできた傷よ。」 キラ:「誰にだって傷ぐらいあるわ。」 「そうね。でも普通は目立たないでしょ?」 キラは再び、メルーの傷を見た。「大したことないわ。」 メルー:「…どうして優しいの?」 「…え?」 「二度目よ。難民センターでも、ここに来てからも。」 「友達が少ないの。」 「そう。ここに一人いるわ。」 部屋で話しているバッソー。「見違えたな。昨日会った女どもと同じとは信じられないほどだ。」 メルーやキラたちベイジョー人が、髪を整え、綺麗なドレスを着て並んでいる。「実際、違うんだ。昔の君たちはもういない。過去はもう消え去ったんだ。君らの存在理由は、たった一つだけ。ここに駐留するカーデシア軍将校たちの世話をし、もてなすこと。しっかりやれば、全てが手に入る。」 部屋にカーデシア人がやってきた。護衛が身構える。若いガル・デュカットだ。 話し続けるバッソー。「ヘマをすれば、家族共々強制収容所へ送られる。一つ覚えておくんだな、君らはいくらでも代えが利く。一つミスを犯せば容赦なく収容所へ送る…」 デュカット:「バッソー! やめないか。」 女性たちの前へ出る。「ようこそ。テロック・ノールへ。君たちには、ここで快適に過ごしてもらいたい。そのために、私はできる限りのことを…するつもりでいる。今はきっと君たちのうち、多くが多少不安に感じていることと思う。ベイジョーの人々の間では、カーデシア人が残酷で冷徹なだけの人種だと思われていることは、私もよーく…承知しているつもりだ。そのイメージを変えたい。言葉ではなく、行動でだ。今回、我々の良い面を知ってもらえればと、私は切に願っている。我々は、博愛精神に満ち溢れた民族だ。」 メルー:「私たちの家族は無事なの?」 バッソー:「誰がしゃべっていいと言った! 衛兵!」 カーデシア人を制するデュカット。「いいからそこにいろ。」 メルーに近づく。「君たちの家族は、皆十分に面倒をみる。それは、約束しよう。」 メルーの垂らした髪に触れるデュカット。傷に気づいた。「一体、どうしたんだ?」 メルー:「これは…」 「バッソー。」 バッソー:「あ…司令官、お許しを。気がつきませんでした。すぐ、代わりを選びます。」 「皮膚再生装置をよこせ。」 「でも…」 「早く。…可哀想に、このひどい傷はどうしたんだ?」 メルー:「何でもない。」 「何でもなくはない。我々カーデシアとベイジョーの間にある、深い溝を思い起こさせていけないなあ。傷は消さなくては。今すぐね。力を抜いて。大丈夫だ。」 再生装置を使う。「いくよ…。…ほーら。」 傷は消えた。「美しい。」 跡を確かめるメルー。 デュカット:「続けろ。」 上級士官室を出て行く。 バッソー:「ここはおめでとうと言うべきだろうな。最初のテストは全員合格だ。」 メルーを見るキラ。メルーは、喜びの表情を浮かべていた。 |
※9: キラ・メルー Kira Meru (レスリー・ホープ Leslie Hope) 2314年生まれ。声:八十川真由野 ※10: Kira Taban (トーマス・コパシュ Thomas Kopache TNG第124話 "The Next Phase" 「転送事故の謎」のミロック (Mirok)、第175話 "Emergence" 「知的生命体“エンタープライズ”」の機関士 (Engineer)、VOY第39話 "The Thaw" 「悪夢の世界」のヴィオーサ (Viorsa)、ENT第1話 "Broken Bow" 「夢への旅立ち」の Tos、第67話 "Harbinger" 「新たなる脅威の兆し」の異星人 (The Alien)、映画第7作 "Star Trek: Generations" 「ジェネレーションズ」のエンタープライズ-B 通信士官 (Enterprise-B Communications Officer) 役) DS9第117話 "Ties of Blood and Water" 「父死す」以来の登場。名前は初めて言及。声:後藤哲夫 ※11: 漁り屋 Scavenger (John Marzelli) ※12: spoon head ベイジョー人がカーデシア人を指す時に使う、差別的な俗語。DS9第106話 "Things Past" 「秘められた過去」より ※13: キラ・レオン Kira Reon ※14: キラ・ポール Kira Pohl ※15: Basso Tromac (David Bowe) 名の Tromac は台本より。声:水内清光 ※16: キラが 3歳なので、2346年に建造ということが正式に判明 ※17: 慰安婦 comfort women 「慰安婦」という訳語は使われていません ※18: モバ・フルーツ moba fruit ベイジョーの食べ物。DS9第78話 "Rejoined" 「禁じられた愛の絆」より ※19: katterpod beans ベイジョーの農作物。DS9第15話 "Progress" 「第五の月“ジェラドー”」など ※20: hasperat ベイジョーの辛いブリート。DS9第130話 "Sacrifice of Angels" 「ディープスペース・ナイン奪還作戦(後編)」など ※21: veklava ベイジョーの食べ物。DS9 "Rejoined" より ※22: Deka tea 温かい飲み物。DS9第32話 "The Alternate" 「流動体生物の秘密」より |
上級士官室。 カナールを注ぐベイジョー人。 カーデシア人が女性の腕をつかむ。「俺の膝に座れえ。ほーら。」 女性たちと楽しく話しているカーデシア人。 キラはメルーと一緒に、部屋の隅にいた。「こんな時に何笑ってるの?」 メルー:「…預言者よ。こんなユーモアがあるとは思わなかった。子供の頃、お腹一杯食べて綺麗な服着るの夢見てた。でも今の私を見て。全部手に入れたのに、最悪の気分よ。」 「運命の皮肉に、笑うしかないわね。」 「…あのひどい飢えを耐えたんだから、今度だって耐えられる。ベイジョー人はくじけたりしないんだから。」 カーデシア人のガル※23がメルーに近づく。「お前。一晩中、その隅に隠れていられると思うのか?」 キラ:「あ…。」 メルーは連れられていった。 別のカーデシア人の評議員※24が、キラのところへやってきた。「一度も見たことのない顔だなあ。」 キラ:「昨日来たばかりなの。」 「わかってるぞ、我々全員に酒を飲ませ、寝首をかくことができたらどんなにいいかと、思ってるんだろう?」 「あら、ベタゾイドの血が混ざってない?」 笑う評議員。「来い。俺の膝に座れ。言ってみろ、本当はカーデシア人は大嫌いなんだろ?」 キラは、奥でガルに執拗なキスをされているメルーを見た。 評議員:「全く、ベイジョーの女はみんなガリガリなんだなあ。」 キラ:「カーデシア人が食料を取り上げるからじゃない?」 「はねっかえりもいいが、その物言いだけで処刑にもできるんだぞう?」 「だから、あんたたちが大嫌いなのよ。」 「言ってくれるな。じゃ、カナールを注いでもらおうか? 文化の垣根を乗り越えようじゃないか。」 デュカットとバッソーたちが部屋にやってきた。 デュカットはガルとメルーを目にする。「放してやれ。」 動こうとしないガルを、無理矢理引きはがす。「彼女を、放すんだ!」 ガル:「話をしてただけで…」 「とてもそうは見えなかったぞ。みっともない真似はやめろ。彼女に近づくな。」 離れていくガル。 デュカット:「大丈夫か?」 うなずくメルー。「バッソー、彼女を自分の部屋まで送るんだ。誰も、入れないようにしてやれ。」 バッソー:「仰せの通りに。」 その様子を見ていた評議員は言った。「『一人の無作法な振る舞いで、我々全員を判断しないで頂きたい。』」 同じ言葉を発するデュカット。「一人の無作法な振る舞いで、我々全員を判断しないで頂きたい。」 バッソーはメルーを連れていった。 キラは評議員に尋ねた。「どうして言うことがわかったの?」 評議員:「このメロドラマ仕立ての芝居を見たのは、初めてじゃないとだけ、言っておこうか? あの女は運がいい、喜ばないとな。司令官のお眼鏡にかなった。今後我々は、あの女に手を出せない。だがお前は違う。」 「忘れてた。これよね、カナール。」 笑う評議員。 デュカットも部屋を出ていった。 笑いながら廊下を歩く評議員。キラが支える。「ああー、ほらー。片方ずつ前に出すの。」 評議員:「言われんでも歩けるさ。俺の好きなように歩く。カーデシア人だからなあ。」 「はいはい、何でもいいから帰り道でつまずいて、エアロックから飛び出さないでよう。」 「俺は帰らんぞ、お前の部屋に泊まる。」 「いいえ、ダメ。あなたは自分の部屋に戻って、自分の部屋で寝るの。」 「慰めてくれ、寂しいんだよ。それがお前の仕事だろ、この服はそうだ。」 「見た目にだまされちゃダメよ。」 「その口はいつか災いを招くぞ。さあ、もう寝るとしよう。一緒に。」 「楽しみは後でね。あなたも私も今日は、自分の部屋で寝る。そして明日…」 「明日、お前は俺の言いなりになるんだあ。」 「ああ、待ちきれないわ。」 すぐに部屋に入るキラ。 キラはため息をついた。「ただいま。…シャワー浴びても評議員の臭いが残りそう。」 バッソー:「その言葉、評議員に伝えよう。」 カーデシア人と共にいる。 「ここで何してるの? メルーはどこ?」 「どうやらこの部屋は、お前独りで使うことになりそうだぞ。」 「メルーはどこか聞いてるの。」 「うまくやったのさ。そうは見えなかったが、なかなかやるもんだ。お優しい司令官が、自分の部屋へお召しになった。」 「彼女に会わせて。」 「フフ、無理だね。」 「いいから会わせなさいよ!」 バッソーにつかみかかろうとしたキラは、カーデシア人に止められる。逆にカーデシア人を殴り倒すキラ。だがもう一人の護衛に倒された。 カーデシア人に、プロムナードの隔離施設へ入れられるキラ。ドアが閉じられる。 中には多数のベイジョー人がいた。 |
※23: Gul (Marc Marosi) ※24: Legate (ウェイン・グレース Wayne Grace TNG第139話 "Aquiel" 「謎の蒸発事件」のトラク地方官 (Governor Torak)、ENT第92話 "Divergence" 「優生クリンゴン」のクレル (Krell) 役。ゲーム "Starfleet Command"、"Klingon Academy" でも声の出演) 声:小山武宏 |
プロムナード。 食料の配給が行われている。 配っているベイジョー人の男※25は、キラに尋ねた。「鉱石加工工場はもう完成するのか?」 キラ:「作業班に入って、自分で確認したらいいんじゃない?」 「そのうちな。完成したらどうせコキ使われるんだ。」 ベイジョー人はキラに近づいていく。「ニュースがある。」 キラ:「友達のこと?」 「音沙汰ないわけがわかったよ。基地にはいないんだ。」 「それどういうことよ。」 「噂によると彼女、ガル・デュカットと旅行に行ってたらしいぞ。今日戻ったばっかりだ。ほっとけよ、連中に寝返った女じゃないか。」 「いいえ、寝返ってなんかいないわ。」 「スプーン頭にあてがわれたんだろ?」 「うん。私もそうだった。」 「一日だけな、フン。あんたをずっと見てるが、あんたはあいつらに媚びてない。」 「友達もそうよ。だけどここのレジスタンスに加わる気はないって言ったでしょ、ほっといて。」 「わかったよ、あきらめた。だが地図だけは描いてくれないか。」 「何の地図?」 「カーデシア側のさ。」 「私は一日しかいなかったのよ。」 「覚えてる場所だけで構わない。部屋、通路、会議室、何でも。」 「どうして? 何する気?」 「加わる気ないだろ? …地図を書いてくれるのか?」 バッソーの声が響いた。「お前! ついて来い。」 席を立つキラ。 バッソーについて歩くキラ。廊下の途中にセキュリティフィールドがあり、そこを通り抜ける。 バッソー:「入っていいぞ。」 部屋に入る。 メルーがいた。「ルマ。」 抱き合うキラ。「ああ…大丈夫だった? 連れてかれてからずっと心配してたのよ。」 メルー:「そうよね。連絡したかったんだけど。」 「何かされた?」 「誰に?」 「…デュカットよ。」 「…私が? いいえ。何もされてないわ。…どう…どう説明すれば、あなたにわかってもらえるのかしら。今日までのこと。」 「わかるって、何を?」 デュカットが隣の部屋から出てきた。「私は、君たちが思うようなモンスターじゃない。」 ベイジョー・ライラックの花束を持っている。「ほーら、確か大きな花瓶があったはずだといったろ? これで、どうだ?」 メルー:「すごく綺麗。」 笑うデュカット。メルーの手を握る。「君の友達は、花が好きじゃないようだな。それとも私か? …メルー。本当にこの女性を、君の話し相手にしたいのか?」 メルー:「ええ。」 「…好きにしなさい。」 キラに話す。「疑いの目だなあ。私は、メルーに思いやりと深い配慮をもって接してきた。彼女本人に、聞くといい。」 メルーに言う。「会議が終わったら、すぐに戻ってくるよ。」 キスをする。 部屋を出て行くデュカット。茫然とするキラ。 メルー:「本当よ。思ってたのと、まるで違う人だった。」 椅子に座り、ボードゲームを始める。 キラ:「あんな笑顔にだまされちゃだめ、奴は敵よ。」 「そう単純じゃないわ。」 「いいえ。単純よ。メルー、目を覚まして! あなたがこんなボードゲームをしてる間に、奴はベイジョー人の抹殺を進めてるのよ。」 「それは誤解よ。彼は占領政策を見直すよう、中央司令部に要請したわ。」 「信じないわ。ホログラム映像でも見せられた? ベイジョー占領をやめるよう、中央司令部に土下座でもしてた? そんなのは嘘っぱちよ! 最初酔っ払いからあなたを救ったのと同じようにね。気を引くための芝居だったのよ!」 「彼から聞いたわ。何でも話してくれるの。あなた知らないだけよ。」 「奴のことなんか知りたくもないわ! 奴のしたことはよく知ってる。一つ忘れてるんじゃない? あなた家族や子供たちから、引き離されたのよ!」 「家族の面倒はみてくれる。食べ物や薬を送るって約束してくれたわ。」 「そんなことでごまかされないで! ご主人はどうなるの。あなたを愛してるわ。こんなに早く、よく忘れられるわねえ!」 「…タバンを忘れてなんかいないわ。私にどうしろって言うの? デュカットが近寄るたび、蹴ったり噛みついたりするの? それでタバンや子供たちが助かると思う?」 「そうやって自分を正当化してるの? 家族のため? 子供の服や食べ物のために歯を食いしばって耐えてるって? 子供のためじゃない。自分のためよ! これが気に入ってるんでしょ? あの人殺しと優雅にままごとしてるのがね! …自分の姿が見えてる? 自分が何に成り下がったか。あなたは裏切り者よ!」 「裏切り者? デュカットのベッドで寝てるから?」 「いいえ! 喜んでそうしてるからよ。あんな男に心を奪われて!」 ドアへ向かうキラ。 「どこへ行くの?」 「私が馬鹿だったわ。」 部屋を出て行く。 ベイジョー人は手に小さな機械を持っている。「アルトリチウム※26樹脂でできてる。つまり、カーデシアのセンサーには引っかからないってことだ。100%じゃないが。」 キラ:「わかってるから、任せておいて。」 「…初めてじゃない口ぶりだなあ。」 「聞いたら驚くわよ。」 「忘れるな。起爆装置セット 3分後に、爆発するようになってる。一旦セットしたら、もう止めることはできないからな。逃げる時間を必ず、確保しておけ。」 「爆発の規模は半径どれぐらいなの?」 「20メートルだ。デュカットの部屋の、どこかに仕掛けるのがいいだろう。」 「最適な場所を選ぶわ。」 「愛人のベイジョー人はどうするのか。」 「どうするって?」 「あの女には計画を漏らすなよ。女の命が危なくてもな。」 「そんなことしないわ。あなたが言ったように、裏切り者よ。」 爆弾を受け取るキラ。「報いを受けるだけのことよ。」 |
※25: Halb Daier (ティム・デザーン Tim deZarn TNG第144話 "Starship Mine" 「謎の潜入者」のサトラー (Satler)、VOY第18話 "Initiations" 「ケイゾン戦士誕生」のハリーズ (Haliz)、第159話 "Repentance" 「宿命の殺人星人」のイェディック (Yediq) 役) 名前は台本より。声:金尾哲夫 ※26: ultritium 化学性爆発物。DS9第125話 "A Time to Stand" 「明日なき撤退」など |
プロムナード。 キラが待っているところへ、バッソーがやって来た。「…こう何度もじゃ、その顔にも見飽きてきた。」 キラ:「私もだからおあいこだわね。キラ・メルーのところへ連れていって。」 「ハ、お前の送り迎えばかりしてるほど、暇じゃないんだ。柵のどちらがわにいたいのか、いい加減決めるんだな。」 「決めたわ。謝りたいから、メルーのところへ連れていってよ。」 「衛兵。賢明だろうな。」 ドアが開けられ、キラは外に出る。 その様子を、ベイジョー人が隠れて見ていた。 廊下を歩くバッソーとキラたち。 キラの耳には、爆弾がイヤリングとしてつけられている。 セキュリティフィールドの前にきた。無事にキラも通過する。 デュカットはメルーと談笑していた。 キラとバッソーたちが入る。 メルー:「もう会えないと思ってた。」 キラ:「ここに来たのは、謝りたかったからよ。この間は私も言い過ぎたわ。また友達になりたいの。」 「こちらこそ。」 デュカット:「…お前がよければ、それでいいよ。」 メルーはキラと抱き合った。「何か飲み物は?」 キラ:「後でいいわ。」 「それじゃあ、あなたに新しい部屋を用意しなきゃ。近くがいいわ。」 「そうね。」 バッソー:「ご依頼の、通信のコピーを持って参りました。」 デュカット:「ああ、ご苦労だったな。」 アイソリニアロッドを受け取る。「下がっていいぞ。」 「あの女は?」 「…ルマのことは心配しなくてもいい。これ以上問題は起こさないよ。そうだな?」 キラ:「ええ、起こさないわ。」 「それでいい。…バッソー、聞こえたな。彼女の部屋を用意しろ。」 バッソー:「すぐに。」 デュカットの部屋を出て行く。 「これは、お前にだ。多分、観たいだろうと思うよ。何か、用があれば書斎にいる。」 メルーの手にキスをし、離れるデュカット。 キラは耳から外した爆弾を起動し、植木の中に入れた。「部屋を見てくるわ。」 メルー:「じゃあね、ルマ。」 コンピューターの前に座り、ロッドをセットする。 タバンの映像が現れた。『メルー。』 その声に、部屋を出ようとしていたキラも立ち止まる。『カーデシアが本当に、このメッセージをお前に届けてくれることを祈っているよ。私たちが家に戻って、まだ 2、3週間だが、子供たちを見たら驚くよ。解放されてすっかり変わった。レオンとポールは、一緒に遊んで笑い転げてる。あんな笑顔は初めてだ。それに信じられないが、ネリスは 2キロ以上も太った。もちろん、ママはどこと聞き続けてる。お前はまだ難民センターにいると言ってある。少なくともしばらくは、そうしておくのがいい。…もちろん、一番辛いのは私だ。いつもお前を思っている。家族の命を救ってくれた。わかっているか、メルー。それを片時も忘れるな。』 泣き声が聞こえてきた。メルーは泣いている。 タバン:『お前が新しい暮らしにほんの少しでも…喜びを見出せるよう、祈っている。私は思う、地獄の日々にも、喜びや思いやりを見出す。』 キラはメルーの顔を見た。涙を流している。『そんな瞬間があるはずだ。そういう瞬間を支えに、生き抜いてくれ。忘れるな。何があろうと私は、お前を愛している。これからもずっと。』 メルーはモニターに手を触れた。タバンの映像は終わった。 キラはメルーに言った。「来て、ここを出るの。」 メルー:「どうして?」 わけがわからず、外へ向かう。 「デュカット、すぐ部屋を出て。早く!」 デュカット:「どうした?」 「爆弾よ。」 「メルー!」 部屋を出て、衛兵たちに叫ぶデュカット。「そこをどくんだ!」 爆発が起こり、吹き飛ばされる。倒れる 3人。 デュカット:「メルー。メルー…。ああ…」 2人は周りを見たが、キラの姿はなかった。 光。キラは発光体の箱を閉じた。ため息をつく。 DS9。 キラ:「裏切り者は憎むべき存在だった。同胞を裏切り、敵に寝返るなんて。占領時代、裏切り者たちの行く末をちょっとでも哀れんだ時は、母のことを思い出すようにしてました。母はベイジョーに命を捧げた。母は英雄、彼らは裏切り者。はっきりしてた。そう思ってました。」 シスコ:「家族のため、できる限りのことをしたんだ。君のために。」 「だけど間違ってます。」 「かもしれない。だが事情は本人にしかわからない。」 「…調べたんです。母はデュカットと出会った 7年後に、カーデシアの病院で死んでる。7年です。その間に強制収容所で何人のベイジョー人が死んだか。死んだんです。私の母が、デュカットとカナールをすすってる間に。」 「……ネリス、一つ聞くが…そんなに憎いなら、どうして命を助けたんだ。」 「本当に…助けなきゃよかったって思う自分がいます。……だけどやっぱり、何をしたとしても…私の母親なんです。」 キラはシスコを見た。 |
感想
初めて明かされる、キラの母親とデュカットの関係。これまでにデュカットは幾度となくキラの気を引こうとしていますから、母娘共々…というわけですね。一応デュカットのメイクも若いものになっています。 レギュラーの家族が描かれるようなエピソードは、好きな部類なので楽しめました。現在でも深い問題として残る「慰安婦」。翻訳もそのまま訳すのはためらったようですが、これまた何とも DS9 らしいテーマですね。 |
第140話 "Change of Heart" 「至高の絆」 | 第142話 "Inquisition" 「記憶なきスパイ」 |