エンタープライズ エピソードガイド
第75話「地球攻撃10時間前」
Countdown
イントロダクション
※1※2※3サトウは起き上がった。近くには椅子がある。 部屋に入る、ドラム司令官※4たち爬虫ズィンディ。 サトウ:「…どういうこと。…私に何の用?!」 ドラム:「お前の言語能力を買ったのだ。水棲族語は難解でなあ。生まれたときから聞いているが、未だに俺には理解できん。」 「…だったらもっと勉強したら?」 「解読して欲しい暗号データがあるのだ。」 「解読が仕事じゃないわ。」 「お前ならできるさ。俺が保証する。」 「それは光栄だけどお断りよ。自分でやるのね。」 ドラムはサトウの頬に手をかけた。「もし拒めば…生かしておく必要はなくなる。」 振り払うサトウ。 ドラム:「…手術の準備にかかれ。」 爬虫ズィンディによって、サトウは椅子に座らされた。 爬虫ズィンディ大尉※5:「ずいぶんと意志が強いようですねえ。人間のくせに。」 サトウは固定されていく。 ドラム:「術後どこまで強情を張っていられるか見物だな。…発射コードは手に入れたも同然だ。」 抵抗するサトウ。 |
※1: このエピソードは 2004年度エミー賞で、特殊映像効果賞を受賞しました ※2: また、VOY パリス役ロバート・ダンカン・マクニールの監督作品です。ENT で担当した 4話中、第60話 "Twilight" 「留められない記憶」以来で最後となります (参照) ※3: もちろん第3シーズンのあらすじとして、エピソード放送順に第60話 "Twilight" 「留められない記憶」(可能性の未来で、ズィンディ兵器が亜空間の渦を抜けるシーンのみ)、第72話 "The Forgotten" 「デグラの決断」、前話 "The Council" 「評議会の分裂」の内容が使われています。あらすじ部分に登場している、デグラ役の木村雅史さんもクレジットされています ※4: Commander Dolim クレジットでは爬虫類司令官 Reptilian Commander (スコット・マクドナルド Scott MacDonald) 前話 "The Council" に引き続き登場。今回は CC の綴りも Dolim に統一されています。声:白熊寛嗣 ※5: 爬虫類大尉 Reptilian Lieutenant (Andrew Borba) 前話 "The Council" に引き続き登場。今回は階級が訳出されています。声:大久保利洋、高階俊嗣、武虎のいずれか? (前回の津田英三から変更) |
本編
シャトルポッドは、エンタープライズに近づく。 タッカーはシャトルのハッチを開けた。 部品を渡すトゥポル。「至急、データの解析を。30分後に司令センター※6で。手伝います。」 メイウェザー:「状況は?」 タッカー:「爬虫類が兵器を。」 「発射したんですか。」 「わからん。船長が詳細を聞きに地表へ向かってる。それとホシが、拉致された。」 「誰に。」 「爬虫類か昆虫だろう。突然ブリッジから消えた。」 歩いていく 3人。 ヘイズ少佐※7も発着ベイに来ていた。「ホーキンス伍長は。」 リード:「…球体が、自動防御装置を備えていたため…その犠牲になった。…すまない。」 「……手は尽くしたんだろ。…後で詳細を。」 リードはうなずいた。出ていくヘイズ。 ズィンディ評議会の惑星。 部屋に入るアーチャー。「奴らは。」 人間ズィンディ※8:「いま行方を突き止めている。渦の中は追跡が難しいのだ。」 「地球へ向かってたらどうする!」 毛長ズィンディのジャナー※9。「兵器は発射できん。まだな。」 人間ズィンディ:「発射シークエンスの開始に必要なコードは、5種族がそれぞれもっている。実際に起動するには、そのうちの 3つが必要だ。」 「もちろん我々は、彼らにコードを教える気はない。」 アーチャー:「だが水棲族は?」 人間ズィンディ:「彼らの行動は予測不能だ。今のところどちらにつくか、決めかねている。」 ジャナー:「爬虫類族は自力で水棲族のコードを解読した方が早いと考えるだろう。」 「だがそう簡単にはいかん。」 アーチャー:「…奴らはうちの通信士官を拉致した。…やっとそのわけがわかったよ。」 ジャナー:「彼女にコードを解読させるというのか?」 「…彼女は拒むはずだ。」 人間ズィンディ:「選択の余地は与えられんだろう。」 アーチャーはため息をついた。 球体の部品を見るタッカー。 トゥポル:「これが、指令サブルーチンかも。」 タッカー:「サンタさんへの御手紙かもしれん。ホシがいてくれたらな。」 「…仕方ありません。」 「無事だといいんだが。」 「…ここですべきことはデータの解析であって、少尉の心配ではありません。」 「…ずいぶんだな。」 「……私もホシは好きです。でも今心配している暇はないのです。」 アーチャーが司令センターに入った。「進展は?」 トゥポル:「解析すべきデータは山ほどありますが、既に 2、3 発見が。球体をつなぐ亜空間網は御存知ですね。」 星図を表示させる。「それを統合する 4つの球体の存在が判明しました。」 タッカー:「近いのがこれです。球体41※10 と命名を。」 アーチャー:「統合とは?」 トゥポル:「…球体群の司令塔として、ネットワーク全体の制御を行っているのです。」 「…その一つを破壊すれば、全体を破壊できるのか。」 タッカー:「わかりません。…今は何とも言えない。情報量が少なすぎます。」 「続けてくれ。」 「了解。」 爬虫ズィンディは道具を手にした。 ドラム:「協力すればこんなことはしなくて済むものを。」 抵抗するサトウ。 ドラムは部下に言った。「待て。…その注射を打つと、お前の新皮質はパラサイトに冒される。それによってシナプス経路を組み替えられたお前は、今よりずっと従順になるはずだ。」 サトウに顔を近づける。「よく聞け。そのちっぽけな人間の頭が何も理解できなくなる前に言っておこう。…ありがとよ。お前のおかげで地球を破壊することができる。」 サトウは、ドラムに唾を吐きかけた。 注射がサトウのこめかみに打たれた。絶叫するサトウ。 エンタープライズの司令室にいるジャナー。「爬虫類族を発見した。渦の外にいる。」 人間ズィンディ:「ここから 4光年弱のところだ。」 リード:「なぜ停止を。地球へ向かったはずだ。」 「兵器の発射準備だろう。推進システムを切らないと発射できない仕組みだ。」 アーチャー:「…ただちに向かうとしよう。」 ジャナー:「それは勧められん。少なくとも 10隻は集結している。」 「君らも集められるだろう?」 人間ズィンディ:「爬虫類族も昆虫族も、我々よりずっと好戦的な連中だ。…船の装備もそれに比例している。」 ズィンディ兵器と、それを取り囲む点の図を見るアーチャー。 ジャナー:「敵う相手じゃない。」 リード:「我々はこれまでも、そういう敵と戦ってきたんだ。」 アーチャー:「…水棲族の装備は。」 人間ズィンディ:「重装備だ、十分対抗しえる。だが彼らはまだ、君を信じていない。」 「それは爬虫類族がデグラを殺し、兵器を盗む前だ。…これは内戦だぞ? 彼らを傍観者にしていいのか? …話をさせてくれ。」 デグラの船は、巨大な船に近づく。 スクリーンに映った、水棲ズィンディのアマンソー。声を出している。 人間ズィンディ:「いいや今は評議会を解散する時じゃない。」 隣にはジャナー。 アマンソー:「――。」 「我々の運命を、爬虫類族や昆虫族に託せと言うのか。」 「――。」 「同意できんな。人間の提示してきた証拠を、無視はできんはずだ。」 「――。」 アマンソーは通信を終えた。 アーチャー:「それで、いま最後に何て言ったんだ。」 人間ズィンディ:「我々と会うことは同意した。」 ため息をつくアーチャー。 人間ズィンディ:「だがあまり期待はするな。」 水槽の隣にある、空気室にいるアーチャー。人間ズィンディとジャナーも立っている。 覗き込むアーチャー。「一体いつまで待たせる気だ。」 人間ズィンディ:「水棲族とは、彼らの流儀で付き合うしかない。」 ジャナー:「…非常に慎重なのだ。何をするにもな。」 水槽から目を逸らす。 アーチャー:「……どうした。」 「我が種族は、水が嫌いでな。」 人間ズィンディ:「来たぞ。」 水棲ズィンディたちが近づいた。 アーチャー:「面会感謝する。…残念ながら通信士官は、爬虫類族に拉致されてしまった。」 アマンソー※11が話すと、機械的な音声が響いた。『それは遺憾ですが、彼女の助けは必要ありません。あなた方の言語は習得済みです。』 「だったら率直に言おう。…助けて欲しい。」 水棲ズィンディ:『我々の見解は変わらん。君らの証拠だけで、結論は下せん。』 アマンソー:『状況を見極める時間が必要です。』 アーチャー:「その間に地球が破壊されるかもしれん!」 『爬虫類族と昆虫族だけで兵器は発射できません。』 人間ズィンディ:「そうとは限らんぞ。」 アーチャー:「奴らは我々の通信士官を使い、コードを手に入れる気だ。あんたたちの考えがまとまる頃には、結論が下されてる!」 水棲ズィンディ:『考えは変わらん。』 アマンソー:『爬虫類族が結論を急ぐからといってそれに追随はできません。』 アーチャー:「じゃあ、ただ黙って見てるっていうのか…」 ジャナー:「船長。」 「奴らが、ズィンディ全種族を破滅に追い込むのを!」 水棲ズィンディ:『自分の船に戻れ。結論は追って伝える。』 「最後に聞くが例の守護者とやらは、あんたたちの新たな母星の場所を教えたか? 人間が破壊したというやつだ。…ここか? この領域か? 気づいてないなら言うが、ここはあの球体群によって超次元の荒れ地に変えられる。あんたたちは誰も生き残れない。」 泳いでいく水棲ズィンディ。 アーチャー:「守護者が本当に救世主なら、なぜ球体を無力化しないんだ? 我々にはそれができる。」 アマンソーたちは泳ぐのを止め、振り返った。 アーチャー:「君らが人間を救うなら、我々もズィンディを救おう。」 |
※6: 吹き替えでは「司令室」。この訳語が使われる区画はブリッジ後部の Situation Room であり、第3シーズンになって導入された司令センター (Command Center) とは別です ※7: Major Hayes (スティーヴン・カルプ Steven Culp) ENT第69話 "Hatchery" 「トゥポルの反乱」以来の登場。声:斉藤次郎 ※8: Xindi-Humanoid (タッカー・スモールウッド Tucker Smallwood) 前話 "The Council" に引き続き登場。声:竹田雅則 ※9: Jannar クレジットでは毛長ズィンディ Xindi-Arboreal (リック・ワーシー Rick Worthy) 前話 "The Council" に引き続き登場。声:遠藤純一 ※10: Sphere 41 ※11: 女性の声になっているため、前話 "The Council" で「彼女」と言及されたキアフェト・アマンソーということにしていますが、実際にそうなのかは不明。声:宇乃音亜季? |
ズィンディ兵器のそばには、多数の爬虫ズィンディ船と昆虫ズィンディ船がいる。 中央の構造※12へ向かって歩いていく、ドラムたち爬虫ズィンディ。兵器の内部を歩く爬虫ズィンディはほかにもいる。 ドラム:「報告。」 爬虫ズィンディ技師※13:「一つ目の暗号は解読しましたが、それだけです。」 サトウが座っている。 「自分のすべきことがわかってるのだな。」 虚ろな目のサトウ。「水棲族の…暗号コードを解読する。」 頭には傷跡が見える。 ドラムはサトウのあごをつかんだ。「いやそれだけじゃない。一刻も早く成し遂げるのだ。」 サトウ:「私は、解読に慣れていません。努力は、してます。」 「どうかな。」 ドラムはサトウを立たせた。目を逸らすサトウ。 サトウは投げ倒された。 ドラム:「予想以上に強情な女だ。…別の処置を取る。準備を始めろ。」 その時、サトウは走り出した。先回りする爬虫ズィンディ。 サトウは通路の脇に近づいた。遥か下まで続く構造。 だが爬虫ズィンディが身体を押さえ、連れて行く。 ドラム:「協力するなら死んだ方がマシか。…心配するな、用が済めばすぐに殺してやる。」 連行されていくサトウ。 コンピューターを操作する爬虫ズィンディ技師。「司令官! …マトリックスにアクセスできません。…あの女暗号を増やしたようです。」 ドラム:「だからよく見張っておけと言っただろう!」 他のズィンディ船と共にいる、惑星軌道上のエンタープライズ。 トゥポル:「ディフレクターパルスなら、ネットワークを切断できるのでは?」 文字を見ていたタッカー。「パワーが不十分だ。」 トゥポル:「…インパルスリアクターを直接アレーにつなぎましょう。」 「いいね? 船中の EPS コンジットが破裂する。」 「…船長は球体を無力化すると約束したんですよ!」 「だからこうして努力してんだろ?」 「本当に?」 「…どういう意味だ?」 「何を言っても、全部反対している。」 「船を吹っ飛ばす危険のない提案だったら、喜んで耳を貸すさ。」 「別にあなたが提案してくれてもいいんですよ。」 「…君に何があったのか、俺は知らん。だがこれ以上突っかかれるのは御免だ。…後は機関室で続ける。名案を思いついたら連絡してくれ。」 司令センターのドアを開けるタッカー。 「少佐。…トリップ! ……最近起きた、何もかもが私の…感情を、刺激するのです。」 「…わかってる。」 「…謝ります。」 「忘れよう。」 「…忘れたいわ。…制御を取り戻すまで、時間がかかるでしょう。…しかも容易ではありません。特に…独りでは。」 「…今は誰だって冷静じゃいられない。」 タッカーは中に戻った。「…俺は今まで、何度も君に助けられた。全て終わったら、俺に吐き出せ。何でも聞くから。」 微笑む。「一緒に名案を考えよう。」 うなずくトゥポル。 爬虫ズィンディ船のブリッジにいるドラム。「評議会は解散した。兵器は我々の支配下にある。」 球体創造者※14:『素晴らしいわ? すぐに配備なさい。』 「いま第3 の発射コードを解読中だが、2、3 問題が発生してな。」 『遅れれば遅れるほどタイムラインはあなたに背を向けますわ。』 「だったらそうならないよう、また貴重な力添えを頼みたいものだな。…コードを教えてくれ。」 『無理よ、それは不可能だわ。』 「過去を透視することなど、お手の物だろう。コードのデータを手に入れるだけだ。」 『我々は大きな時間の揺らぎしか感知できないの。細かいデータなどわからないわ?』 「それにしては、我々の内部事情に詳しすぎる。さまざまなことにいちいち干渉し、内部分裂を起こさせるほどにな。」 『…我々がしてきたことは、全てズィンディを守るためだわ?』 「だったら最後まで責任をもて。もし、できるならの話だが?」 『…タイムラインは常に変動し続けているの。今はヒト族や毛長族に有利になっている。人間に有利なラインも出てきたわ。…そのタイムラインを変えたいなら、早く兵器を発射する方法を探りなさい。」 ドラムは、無言で頭を下げた。 エンタープライズ。 モニターの図を説明するトゥポル。「これらは、球体41 の表面に張り巡らされた空間マニホールドです。」 アーチャー:「球体をつないでいるものか?」 タッカー:「その通りです。トゥポルが、ディフレクターパルスで捉える方法を発見しました※15。」 「よくやった。」 「…しかし、まだ詳細な分析はできてません。」 「では進めてくれ。水棲族が味方についた場合、彼らも興味をもつだろう。」 タッカーは呼び止めた。「船長。…約束は控えてください。」 トゥポル:「…続けます。」 アーチャー:「そうしてくれ。」 司令センターを出ていった。 エアロック。 人間ズィンディが入ってくる。 アーチャー:「返事は?」 人間ズィンディ:「まだたった 3時間だ。以前単純な議題で評議会を招集したとき、水棲族は参加を決めるのに 6日間もかけたよ。」 廊下を歩く。 「今までよく評議会が成り立ってきたなあ。」 「だが一方で、彼らの慎重さが評議会を機能させてきたとも言えるのだ。だからデグラは兵器を託した※16。爬虫類族や昆虫族の力が及ばんようにな。」 「その件で、聞きたいことがある。もし我々が成功し、兵器を破壊しても…」 「また新たに造るのではと心配か? デグラとは長い付き合いだ。…彼は強情で、頑固な男だった。よく言い争ったよ。彼が君に会うべきだと言ってきたときもな。…デグラは君と会わない奴は、愚か者だとまで言った。人間とズィンディの間に未来があると信じていたからだ。全てが終わったら、それが事実か確かめたい。」 リードの通信が入った。『アーチャー船長、ブリッジへお越し下さい。』 ブリッジに戻るアーチャー。「報告を。」 船長席に座っていたリード。「船団が接近中。水棲族です。」 人間ズィンディ:「彼らにしては異例の早さだ。」 アーチャー:「先頭の船と回線をつなげ。」 水棲ズィンディ:『君の提案を検討した。』 水槽が映っている。 「それで?」 アマンソー:『兵器奪還に協力します。』 うなずくリード。 アーチャー:「感謝する。」 アマンソー:『約束が果たされることを期待します。』 水棲ズィンディ:『君は球体を無力化しろ。』 アーチャーはうなずいた。 白い空間の球体創造者・主要※17。「この成り行きはタイムラインにどう影響を?」 球体創造者・予測※18:「何とも言えません。変動は続いていますから。しかしラインの多くは、人間の勝利を示しています。」 女性:「…どうやら介入するときがきたようね。」 兵器内部のドラム。「また問題か!」 爬虫ズィンディ大尉:「その反対です。」 サトウが座っている。 ドラム:「…第3 の発射コードか。」 爬虫ズィンディ大尉:「これで、アクセスできました。」 「やはりこの女は役に立ったようだな。…独房へ戻せ。発射前プロトコルを開始しろ。発射準備が整ったら知らせるように。」 『航星日誌、2154年2月13日。水棲族の協力の下、ズィンディの渦へ入る準備を開始。計画通りに進めば、2時間未満で兵器を奪還できるはずだ。』 エンタープライズ。 機関室で部下と共に作業するタッカー。 アーチャー:『…たとえエンタープライズが根を上げようと、クルーの士気は衰えまい。デルフィック領域に入りおよそ 8ヶ月、もはや彼らに恐れるものはない。』 兵器室でも準備が続く。出ていく MACO。 アーチャー:『何が起きようと、何を失おうと。』 廊下で MACO 同士武器を渡す。 巨大な水棲ズィンディ船を中心として、ズィンディ船団が惑星を離れる。 亜空間の渦へと消えていく。 兵器室に入ったリード。「乗船班は集めたか。」 ヘイズ:「出動命令を待つばかりだ。」 「私が行きたいところだが…」 「あんたはブリッジに必要だ。」 「…そりゃあもちろんだ。ただ、ホシは友人だからな。……ホーキンス伍長の報告書だ。」 「どうも。救出プランを説明するか。」 「いやまず知りたいのは、君の本音だ。」 「…本音?」 「ホーキンスが死んだことについての。」 「…それじゃ言わせてもらう。…俺は自分の部下を他人に託したくなかった。上級戦術士官の、あんたにさえもな。俺が現場にいたら、こんな結果にはならなかったかもしれない。」 「私も手は尽くした! だが一瞬のことだったんだ。」 「わかってるさ…」 「まだ終わってない! ホーキンスは君の部下だが…死んだのは私の責任だ…。」 「……エンタープライズに乗船した当初、我々は完全によそ者だった。」 「私もそう思わせたなら謝るよ!」 「だが今は、誰一人そう感じていない。制服は違っても、俺たちはクルーの一員だ。…サトウ少尉は必ず、連れて帰る。」 「…ああ。」 船長用食堂で食事しているアーチャー。窓からは外の構造物が見える。 鳴いたポートスに、一つまみ食べさせた。 タッカー:「うーん。…こんなステーキ、久しぶりだ。……クルーのためにも、厨房※19を直さないと。」 トゥポル:「不満は聞いていません。…シェフ以外からは。」 「…全て終わったら艦隊の補給部隊員と、食料パックの中身について検討しようと思ってます。」 アーチャー:「…全て終われば、食事に文句はつけんよ。通常任務に戻れるだけで幸せだ。」 「…まずは、地球に寄ってください。部下と約束したんです。602クラブ※20でおごるって。もし、よかったらお二人も。」 「喜んで。」 「…君は。」 トゥポル:「……別に、行っても構いませんが。」 タッカーは笑った。「じゃなくて未来の予定だよ。…ヴァルカンに、戻るのか?」 アーチャー:「最高司令部も喜ぶ。」 トゥポル:「かつての同僚とは会いたいと思います。…ですがその後は、艦隊への入隊を考えています。」 タッカーはアーチャーを見た。 アーチャー:「基本訓練は免除するよう、私が上に掛け合おう。」 タッカー:「…艦隊の制服を着たトゥポルを見たら、ソヴァルはどんな顔をするでしょう※21。」 アーチャーと笑う。「ぜひ、立ち会わせてくれ。」 トゥポル:「考えてると言ったまでです。」 リードの通信。『ブリッジから船長。』 アーチャー:「どうした。」 『…間もなく、座標ポイントです。』 「戦術警報発令。」 |
※12: 中央で回転しているリアクターコアは、ENT第29話 "Minefield" 「許されざる越境」のロミュラン機雷を再利用したもの ※13: 爬虫類技師 Reptilian Technician (Paul Dean) 声:大久保利洋、高階俊嗣、武虎のいずれか? ※14: Sphere-Builder Woman (Josette DiCarlo) 前話 "The Council" に引き続き登場。声:斎藤恵理 ※15: 吹き替えでは「ディフレクターパルスで発見しました」となっていますが、まだ球体へは行ってもいないわけで… ※16: ENT第70話 "Azati Prime" 「爬虫類族の攻撃」で、ズィンディ兵器が水中で造られていたことを意味します ※17: Sphere-Builder Primary (Ruth Williamson) 前話 "The Council" に引き続き登場。声:森夏姫か加藤悦子のどちらか? ※18: Sphere-Builder Presage (メアリー・マーラ Mary Mara) 前話 "The Council" に引き続き登場。声:森夏姫か加藤悦子のどちらか? ※19: 吹き替えでは「食堂」。料理を作る厨房 (galley) の方であって、そうじゃないと次のシェフに関するセリフにつながりません ※20: 602 Club ENT第16話 "Shuttlepod One" 「引き裂かれたクルー」、第50話 "First Flight" 「運命の飛行」より ※21: このセリフは ENT "Twilight" で可能性の未来において、ソヴァルが「トゥポル船長」と話すシーンがあったのを意図してのものかもしれません |
兵器内部の爬虫ズィンディ大尉。「リアクターを起動しろ!」 爬虫ズィンディ技師:「はい、大尉。」 音が響く。作業する爬虫ズィンディたち。 爬虫ズィンディ大尉:「ドラム司令官。最終発射シークエンス、開始しました。」 ドラム:「よくやった。完了したら知らせろ。サーマルチャンバー※22にいる。」 爬虫ズィンディ船で警告音が鳴った。「どうした。」 爬虫ズィンディ※23:「渦が開いています。」 「場所は。」 「方位 279、距離 4,000キロメートル。…補強部隊でしょうか。」 「…いいや違う。」 ズィンディ船が現れた。遠くの兵器へ向かう。 爬虫ズィンディ:「毛長族です!」 ドラム:「…パトロール船に止めさせろ。」 「別の渦からも船が。14。18隻です!」 水棲ズィンディ船やデグラの船も含めて、次々と渦を抜ける。 爬虫ズィンディ:「水棲族だ、6隻が兵器に接近中。」 ドラム:「捕捉しろ! コロ司令官※24の船隊を待機させろ。」 エンタープライズのブリッジに、アラームが鳴る。 リード:「動き出しました。兵器周辺の守りは固めています。」 アーチャー:「…覚悟はいいか。」 「いつでもどうぞ。」 アーチャーはトゥポルを見た。「こちらアーチャー船長。…出動する。」 水棲ズィンディ船の下部にあるハッチが開いた。 納められていたエンタープライズが発進し、兵器へ向かう。 爬虫ズィンディ:「司令官! 人間どもです。」 顔を上げるドラム。 交戦が始まった。 アーチャー:「コース維持。」 デグラの船も攻撃を行う。 ジャナー:「守りが緩んだ。」 人間ズィンディ:「全船、兵器に向けて攻撃を開始。」 兵器に近づくエンタープライズ。 リード:「射程内です。」 アーチャー:「発射。」 兵器の表面近くを飛行しながら、光子性魚雷やフェイズ砲で攻撃していく。 兵器内部の爬虫ズィンディ技師。「奴ら、主要ジェネレーターを狙ってます!」 爬虫ズィンディ大尉:「発射シークエンスを続けろ!」 気体が噴き出すエンタープライズのブリッジ。 リード:「…右舷ナセルにマイナーダメージ。また、狙ってきます。」 アーチャー:「よし、一旦回避だ。」 爬虫ズィンディ船も揺れる。 ドラム:「地球船を攻撃しろ!」 爬虫ズィンディ:「…できません、水棲族が援護を。」 昆虫ズィンディ船に攻撃されるエンタープライズ。だが間に水棲ズィンディ船が割って入り、昆虫ズィンディ船を破壊した。 トゥポル:「船長。サトウ少尉を発見しました。爬虫類族船内にいます。」 アーチャー:「転送できるか。」 「1階にいることは確かですが、正確な位置はわかりません。」 「ヘイズ少佐のチームを送れ。」 リード:「了解。」 爆発する小型の水棲ズィンディ船。エンタープライズは爬虫ズィンディ船を攻撃しながら近づく。 船内を歩く爬虫ズィンディ。 廊下に、身構えた態勢のヘイズたち MACO が転送されてきた。 すぐに隠れ、スキャナーを使いながら進むヘイズ。 爆発が起こる爬虫ズィンディ船のブリッジ。 爬虫ズィンディ:「8隻失いました。敵の被害は 2隻のみ! …水棲族が妨害を!」 ドラム:「大尉。…早く兵器を発射しろ!」 爬虫ズィンディ大尉:「あと 5分待ってください、司令官!」 ドラム:「…5分後にはどうなると思う。兵器もお前らも、木っ端微塵だ!」 揺れる兵器。 爬虫ズィンディが首に道具をかけてヘイズに倒され、MACO に電気を浴びせられた。 道具を受け取り、ドアに付けるヘイズ。爆発した。 中で倒れているサトウ。 ヘイズが近づいた。「少尉。少尉!」 コミュニケーターを取り出す。「こちらヘイズだ。…エンタープライズ、応答せよ。」 部下に向けて首を振った。「…転送ポイントに戻ろう。」 サトウを担ぐヘイズ。 球体創造者の空間。 女性:「爬虫類族が攻撃を受けています。我々が動かなければ、兵器が破壊されます。」 球体創造者・予測:「今はタイムラインも、兵器が破壊されることを示しています。」 球体創造者・主要:「では介入を。」 球体の表面で、溝に沿って光が走る。 回転しながら波を出した。それは何度も続く。 大きく揺れるエンタープライズのブリッジ。 トゥポル:「兵器周辺に大規模な空間のひずみ! …さらに 2つ!」 空間異常がブリッジを通過していく。爆発する機器。 アーチャー:「よけるんだ、トラヴィス。」 メイウェザー:「ここでは無理です。」 「撤退! ただし射程内でだ。」 「了解。」 球体からの波が水棲ズィンディ船を包む。船体が耐えられず、中の水が噴出していく。 デグラの船の人間ズィンディ。「アーチャー船長!」 アーチャー:『どうした。』 「空間のひずみが兵器周辺にバリアを作ってる。突破は不可能だ。」 確認するアーチャー。 襲いかかる波をよける毛長ズィンディ船。 だが避けきれず、粉々になってしまう船もある。 船内を進むヘイズたち。爬虫ズィンディが攻撃してきた。 一旦サトウを下ろしたヘイズ。「エンタープライズ!」 アーチャー:「ヘイズか。」 ヘイズ:『少尉を発見!』 うなずくリード。 アーチャー:「アーチャーからタッカー。ヘイズ少佐をロックしろ。」 転送台のライトが明滅している。 タッカー:「今は無理です。」 火花が散る。「空間のひずみで、転送装置がダウン。…待機を命じてください。」 アーチャー:「ヘイズ少佐。装置が故障。…そこで待機してくれ。」 ヘイズ:「了解、船長。」 挟まれる MACO。手榴弾を投げるヘイズ。 一方の爬虫ズィンディは吹き飛ばされ、倒れた。 コンソールを扱う爬虫ズィンディ。「7階に侵入者がいます。」 ドラム:「空間のひずみは。」 「水棲族船 3隻を破壊。」 「うーん。…守護者は我々の味方だ。」 転送室の明かりが戻った。 タッカー:「タッカーからヘイズ。」 ヘイズ:『どうぞ。』 「転送準備ができた。…だが、一度に 2人が限度だ。…その後バッファをリセットする。」 部下に指示するヘイズ。「少尉を。ケリー※25とサトウ少尉を。」 転送される 2人。 レバーを下げるタッカー。ケリーはサトウを抱えて転送台を降りる。 爬虫ズィンディを倒すヘイズ。だが MACO も撃たれた。 タッカー:『次の 2人。』 ヘイズ:「お前たち行け!」 MACO が転送されてきた。痛みに声を上げる女性。 独り撃ち続けるヘイズ。「私もそろそろいいですか。」 タッカー:『スタンバイしろ。』 操作するタッカー。 ヘイズのすぐそばに、回り込んだ爬虫ズィンディが現れた。 非実体化するヘイズ。そこにズィンディの武器が注がれる。 通過する武器。 転送台に現れたヘイズは、すぐに胸を押さえた。倒れる。 兵器の爬虫ズィンディ大尉。「ドラム司令官。」 ドラム:『状況は。』 「発射シークエンス完了しました。」 報告するトゥポル。「船長。…兵器のパワーが増加しています。」 リード:「発射させる気です。」 アーチャー:「……兵器に接近しろ。」 メイウェザー:「空間のひずみは。」 「いいから近づけ。」 「…了解。」 爬虫ズィンディ大尉:「司令官、発射準備が整いました!」 ドラム:「渦を開け。地球へ向けコースセット。」 ひずみの波が兵器を取り囲んでいる。エンタープライズは近づけない。 爬虫ズィンディ船と昆虫ズィンディ船一隻ずつが、亜空間の渦へ消えた。その後の兵器も、消滅する。 スクリーンを見つめるアーチャー。 リード:「…消えました。」 |
※22: 前話 "The Council" に登場した、「温室」 ※23: 爬虫類兵士 Reptilian Soldier (Bruce Thomas) 前話 "The Council" に引き続き登場。声:大久保利洋、高階俊嗣、武虎のいずれか? (前回から変更) ※24: Commander Kolo ※25: Kelly エキストラ。ENT第22話 "Vox Sola" 「漂流生命体の叫び」でケリーが登場していますが、女性の宇宙艦隊クルーなので全くの別人 |
治療されるクルー。リードは医療室に入った。 ヘイズがベッドにいる。 リード:「ドクター。」 ヘイズ:「現場に戻せって言ってくれ。」 「彼は心配性でね。」 「……サトウ少尉は。」 フロックス:「容態は安定してます。」 奥のベッドでサトウが寝ている。 リード:「…ありがとう、連れ帰ってくれて。」 ヘイズ:「朝飯前だ。」 胸の怪我はひどく、口から血を流している。「…マッケンジー※26を。」 「…何?」 「…彼女に…後任を。」 「それ以上言うな。命令だ。」 ヘイズは苦しみだした。 フロックス:「心臓刺激器! 下がってください!」 心臓に当てる。「0.2ジュール上げて?」 ヘイズは動かなくなった。高い音が響く。 フロックスは心臓刺激器を止めた。 無言のリード。 司令室のアーチャー。「地球へ到達するのは。」 ジャナー:「10時間後だ。」 星図に兵器が表示されている。 「…水棲族船なら阻めるか。」 人間ズィンディ:「無理だ。装備は厚いがスピードには限界がある。」 ジャナー:「速度ならデグラ船が一番だ。」 タッカー:「じゃあ早く追えよ。」 人間ズィンディ:「問題は装備だ。とても兵器には太刀打ちできん。」 アーチャー:「うちのチームを乗船させ、内部から攻めよう。」 ジャナー:「爬虫類族は、兵器内に兵士を常駐させている。」 「追いつけば何とかできる。」 人間ズィンディ:「船長。…水棲族は球体の無力化を約束したから我々に加わったのだ。…彼らとの約束は守られねばならん。」 ジャナー:「我々の未来も懸かっているのだ。」 アーチャー:「…準備は?」 トゥポル:「できています。球体41 を不能にするつもりです。」 タッカー:「上手くいけば、ネットワークを破壊できる。」 アーチャー:「私は兵器を追う。君らは球体41 へ。」 満足する人間ズィンディとジャナー。 リードは少し考えてから、ドアスイッチを押した。 兵器室にいた MACO が並ぶ。 リード:「楽にしろ。…医療室へ行ってきた。ドクターによれば、ケンパー軍曹※27とサトウ少尉は快方に向かっているそうだ。…だが不幸にも、ヘイズ少佐の傷は深く…息を引き取った。…残念だ。兵器が地球へ到達するまで 10時間もない。船長はチームを組織し、兵器を追う。爬虫類族は簡単に倒せる相手ではない。だが、困難だからこそ…ヘイズ少佐は君たちを、このミッションに選んだ。」 保安部員も後ろで話を聞いている。 リード:「…君らならやれると信じたからだ。志願者を 3名募る。」 MACO は全員前に進み出た。 うなずくリード。「ウッズ※28。ラミラ※29。フォーブス※30。準備を整え、10分後に右舷エアロックに集合しろ。」 出ていく 3人。リードは残った者に向かってうなずき、兵器室を後にした。 廊下までにも負傷者を抱える、医療室に入るアーチャー。「容態は?」 サトウが眠っている。 フロックス:「安定してます。パラサイトは浸透性ウナギ※31で退治しました。」 「彼女と話したい。」 「ひどい神経外傷を受けています。」 「兵器内で何を見たのか聞きたい。」 「…せめて 2時間は待ってください。…危険です。」 「……わかった。…すぐにデグラの船へ移せ!」 「動かせる状態じゃありません!」 「選択の余地はない!」 「殺す気ですか。」 「…20分で移してくれ。」 「では私も。大脳皮質の治療が必要です。」 「デグラの船にも医療室はある。リード大尉に教えてやれ。」 「彼はドクターじゃない。」 「ここには…君が必要だ。」 歩いていくアーチャー。 亜空間の渦の中を進む爬虫ズィンディ船。 爬虫ズィンディ:「昆虫族です。」 スクリーンに映る昆虫ズィンディ。「(空間異常に救われたな)」 ドラム:「ああ、運が良かった。」 「(運だけではない。…人間は守護者が球体を創ったと言っている)」 「その人間は、我々に内戦をもたらした男だぞ。」 「(デグラを殺したのはお前だ)」 「デグラは裏切り者だ。」 「(もはや、それも疑わしい)」 「お前たちの発射コードを既に手に入れておいてよかったよ。」 ドラムは通信を切った。映像は昆虫ズィンディ船のものに切り替わる。 ドラム:「奴らの船を狙え。」 爬虫ズィンディ:「…はあ?」 「もう誰にも邪魔はさせられん。…発射!」 爬虫ズィンディ船の攻撃によって、昆虫ズィンディ船は姿勢を失った。 後方の兵器に衝突して爆発する。 エンタープライズはデグラの船とドッキングしている。 廊下を走る MACO。リードの指示により、担架でサトウが運ばれる。 タッカー:「マルコム。待ってくれ。…兵器のかけらを頼む。…土産だよ。」 リード:「…喜んで。…準備完了。」 エアロックに入る。 コンソールを操作するアーチャー。「終わったら、合流ポイントで落ち合おう。」 タッカー:「了解。船長! …幸運を。」 「…手綱を離すなよ?※32」 タッカーを見るトゥポル。「…全力を尽くします。」 エアロックのドアが閉まった。 エンタープライズから離れるデグラの船。2隻は別々の方向へ向かった。 |
※26: McKenzie ENT第54話 "Anomaly" 「オサーリア人の襲撃」など。今回 CC では "Mackenzie" になっていますが、同一人物でしょう ※27: Sergeant Kemper ENT第53話 "The Xindi" 「トレリウムD」などに登場 ※28: Woods ENT第54話 "Anomaly" 「オサーリア人の襲撃」より ※29: Ramira ※30: Forbes 3人ともエキストラ ※31: osmotic eel ENT第2話 "Broken Bow, Part II" 「夢への旅立ち(後編)」など ※32: 吹き替えでは何を指しているかわかりにくいですが、タッカーのこと |
感想
次回のシーズン・フィナーレを残し、当然のように続き物のエピソードとなります。途中だからこそ「結末を描かなければならない」という足かせがない利点もあるでしょうが、ともあれ素直に見入ることができた話だと思います。これまでのスピード一辺倒な展開だけではなく、緩急もつけられてますしね。一連の戦闘シーンもエミー賞を受賞しただけあって密度が濃く、兵器が消えたところでエンディングにならなかった時は、いい意味で「ああ、まだ時間残ってたのか」と感じました。今までは悪い意味が多かったですけど。 連続ものでもやればできるのに、なぜ第3シーズンの大半を無駄に費やしてしまったんでしょうね。まあ多数のサブレギュラーや CG について言えば、予算の都合もあるかもしれません。シーズンの話数が 2話減らされたことが功を奏しているのならば、それはそれで皮肉なことです。 前回のデグラに続いて、今回はヘイズ少佐が殉職。またもやクルーとわかりあえたところで死、というのはワンパターンではありますが。マクニールは初めて一シーズンで 2度目の監督を務めましたが、第4シーズンは一話も担当していないためこれが最後でした。前話の感想で書いた「発射」問題ですが、結局は評議会惑星から離れたことは launch ではなかったようですね。今回原語では deploy (配備) という言葉を使っている個所もありますが、相変わらず発射という単語も用いられています。しかもそれが完了しても 10時間も余裕があるとは、何とも好都合な兵器ですこと…。 |
第74話 "The Council" 「評議会の分裂」 | 第76話 "Zero Hour" 「最終決戦」 |