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ディープスペースナイン エピソードガイド
第124話「DS9撤退の日」
Call to Arms

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・イントロダクション
パッドに映し出されているのは、なまめかしいドレスを着た女性の絵だ。これはどうと聞くロム※1に、いまいちじゃないというリータ※2。ガラック※3とジヤル※4もその話を聞いている。ロムはにやけながら、僕は好きだなと言った。こんなのハンカチ2枚と腰巻きじゃないのというリータ。ハンカチはなくてもいいくらいだというロム。フェレンギの伝統だか知らないけど裸で結婚式に出るなんて嫌よというリータに、どこが裸だ、腰巻きをしてるじゃないかという。ほかのを見せてちょうだいといって、パッドをガラックに返すリータ。ほかのなんかありません、もう153種類のウェディングドレスを見せたんですというガラック。モダンからトラディショナルまで、でも全部お気に召さなかったじゃないですかという。38番は良かったというリータだが、バドゥヴィアム・タペストリー※5よりヒダヒダが多いドレスなんかだめだというロム。エレガントだわというリータに、かさばりすぎだという。64番が素敵というジヤル。困るリータ。喜ぶロム。珍しく意見が一致したらしいというガラック。ジヤルはガラックにオリジナルのドレスをデザインしてもらったらと勧める。彼の作るものはどれも綺麗よというが、ガラックは嬉しいが誉め過ぎだ、でもそうしますかと尋ねる。その時クワークの声が飛んだ。リータ、もう15分の休憩は1時間前に終わってるぞという。ドレスどう思うとロムに聞かれ、そんな馬鹿なことを聞くなというクワーク。新婦がしゃべったり、ドレスを着たりする結婚式はうまくいきっこないという。早くダボテーブルに戻るんだよというクワークだが、リータはそっぽを向いた。するとオブライエンと一緒に歩いているシスコに気づいた。頼みに行きましょうとロムにいう。今かいというロムに、そうよといった。
万が一に備えて家族は地球にやりました、まだ2日なのにもう寂しいですというオブライエン。だが家族が無事だと思うとほっとしないか、ジェイクも地球へ行ってくれるといいんだがなというシスコ。リータとロムがやってきて、今よろしいでしょうか、お忙しくなければと尋ねる。構わんよというシスコ。ロムは結婚して欲しいんですと言った。戸惑うシスコ。いえその、僕たちの結婚式を執り行って欲しいんですというロム。選ばれし者である大佐にお願いしたいんですというリータ。ロムはあと2週間あるから準備する時間はたっぷりあるという。がんばってベイジョー語を練習しておこうとシスコは言った。僕もですというロム。オブライエンに呼ばれ、失礼するというシスコ。リータはとても喜んでいた。
窓からステーションの人々と共に外を見るシスコとオブライエン。今日は来ないかもというオブライエンに、だとしたら嬉しいがなというシスコ。だがワームホールが開き、中から何十隻もの戦艦が出てきた。ドミニオンは時間にかけては実に正確だなというシスコ。この5週間でドミニオンの船団が来るのは5回目です、今カーデシアはジェムハダーであふれかえっているでしょうというオブライエン。全くだというシスコ。じらさずに攻めてくればいいのにというオブライエンに、攻めてくるのはもう時間の問題だろうとシスコは言った。

※1: Rom
DS9第118話 "Ferengi Love Songs" 「愛の値段」以来の登場

※2: Leeta
(チェイス・マスタースン Chase Masterson) 前話 "In the Cards" 「プレゼント大作戦」に引き続き登場

※3: エリム・ガラック Elim Garak
DS9第122話 "Empok Nor" 「眠れるステーション エムポック・ノール」以来の登場

※4: トーラ・ジアル Tora Ziyal
(Melanie Smith) DS9第112・113話 "In Purgatory's Shadow" "By Inferno's Light" 「敗れざる者(前)(後)」以来の登場

※5: Baduviam tapestry
「あんなヒダヒダだらけの」と訳されています


・本編
お招きありがとう、最後に手料理食べたのはいつだったかなというジェイク。この前うちに来た時だろうというシスコに、そんなところだねという。ディナーは何と聞くジェイク。シスコはパッドを渡した。連邦のニュースサービス※6だ。見出しを読めといわれ、ジェイクは「ベイジョー、ドミニオンとの交渉継続」、「ステーション司令官、不可侵条約に反対」と読んだ。書いた記者は「ジェイク・シスコ」だった。なぜ黙ってたんだというシスコに、驚かせようと思ったという。記事を出す前に一言断るべきだろうというシスコ。ごめんなさい、でもついに就職したんだよというジェイク。一時的な契約なんだろと尋ねるシスコ。いや、連邦ニュースサービスの記者として正式に採用されたんだという。小説はどうしたというシスコ。やめたわけじゃないけど、記者の方が早く世に出られるからというジェイク。私の言ったことが何から何まで載ってるというシスコに、そりゃ父さんは有名人で、惑星連邦で一番重要なステーションの司令官なんだから当然だよという。何が当然だというシスコ。職に就いたのは嬉しいがねというと、ジェイクはそれも記事にしていいと聞いた。シスコににらまれ、やめとくよというジェイク。
貨物室。カーデシアのヤモックソース※7を10万箱も密輸しようと考えた馬鹿は誰というキラ。ああクワークね、カーデシアがステーションを奪回すると踏んでるんだわという。フェレンギ人だもの、金儲けが全てよというダックス。それにしてもたくさんあるわね、でもヤモックソースって何という。どう処分すればいいですかと聞くオドー。キラは何も答えず、ダックスに少佐と言われてあなたが決めてという。ダックスは捨てちゃってと言った。わかりましたといい、歩いていくオドー。一体どうしたの、教えてよというダックス。何のことというキラに、あなたとオドーよ、お互いを避けてるという。話せば長いと言うキラ。喜んで聞くわよというダックス。オドーは私に気持ちがあったのとキラは言う。どんな気持ちと聞くダックスに、簡単には言えない気持ちだという。いつからというダックス。何年も前からみたい、はっきり知ったのは先月よという。それで説明がつくわというダックスに、ほんとと言うキラ。違うわ、いつもの癖でちょっと言ってみただけなのよというダックス。驚いたわというダックスに、私だってよとキラは言った。
きっかり摂氏60度、お好みの熱さですと言いラクタジーノをシスコに差し出すノーグ※8。何も言わずに飲み始めるシスコ。大佐ほんとですか、ロミュランの噂ですけどというノーグ。どんな噂だと聞くシスコ。夕べ叔父のバーにオリオン※9の商人が来て、ヴァルカンの外交官からの情報ではロミュランがドミニオンと不可侵条約を結んだといっているという。こういう時に噂が飛び交うのは仕方がない、金儲けの秘訣第190条を忘れるなというシスコ。「耳は立てても信じるな」※10、その通りですねといいノーグは司令官室を出ていった。ロミュランが、とつぶやくシスコ。ダックスを呼び、宇宙艦隊情報部とつなぐように頼んだ。
テーブルを叩くウォーフ。ロミュランめ、名誉を知らない奴らだとは思っていたがその通りだったと怒っている。いつ締結したんですと聞くベシアに、昨日だというシスコ。まさかドミニオンに下るとはというオブライエン。下ってはいないぞ、相互不可侵条約だからなというシスコ。これでロミュランからの援軍は来ないってことねと言うキラ。ロミュラン、ミラドーン※11、ソリアン※12、アルファ宇宙域のかなりの勢力がドミニオンにつきましたねというオドー。ベイジョーも交渉を続けてるというダックスに、わがベイジョーはいかなる条約であれ、ドミニオンとは締結しないわと言うキラ。しかし毎週ドミニオンの船団がこちらにやってきていますというオブライエン。阻止しなければというウォーフに、阻止する、司令部からの指示があった、アルファ宇宙域にこれ以上ドミニオンを入れるわけにはいかないというシスコ。オブライエンにどうやるんですと聞かれ、ワームホール付近に地雷を設置する、ドミニオンが今以上に援軍を送るのは防げるだろうといった。そんなことをすれば戦争を引き起こしてしまうのではというオドー。恐らくはな、しかし平和が失われつつある以上、もう我々に残る道は戦うだけだとシスコはいった。

※6: Federation News Service
「艦隊のニュースサービス」と訳されています

※7: yamok sauce
カーデシアの食材である調味料。DS9第19話 "Duet" 「謎のカーデシア星人」など

※8: Nog
前話 "In the Cards" に引き続き登場、4話連続

※9: オリオン人 Orions
TOS第44話 "Journey to Babel" 「惑星オリオンの侵略」など

※10: No.190 "Hear all, trust nothing."

※11: ミラドーン人 Miradorn
常に双子が一組で行動する種族。DS9第12話 "Vortex" 「エイリアン殺人事件」より

※12: ソリア人 Tholians
TOS第64話 "The Tholian Web" 「異次元空間に入ったカーク船長の危機」に登場、TNGなどでも緊張した関係は続きましたが、DS9では連邦との間に大使がいるまでになっていました (DS9第59話 "Life Support" 「バライルの死」など)


お茶を飲みながら、地雷設置について話し合うダックスたち。波動地雷はどうです、色々な起爆装置を取り付ければというオブライエン。不十分よ、ワームホールの入り口から1つ1つ拾っていけば済むことだものというダックス。遮蔽したらというオブライエンに、ドミニオンには遮蔽は通じないという。船はだめですが小さなものの遮蔽ならいけます、直径1メートルくらいの地雷にすればというオブライエン。そんな小さな地雷はパワーが小さいから、何十個もないとダメージを与えられない。さらにそこまでの数を調達するのも難しい。ダックスは黙っていたロムにちゃんと聞いてると尋ねた。遮蔽、小さい、何十個、ちゃんと聞いてますというロム。何も食べないなんてどうしたんだというオブライエン。胃がおかしいんです、大佐が式を挙げてくれることになって、あまり食欲がないんですと答える。頼んだのは君だろうというオブライエンに、引き受けてもらったら何て言うか実感がねというロム。ほんとに結婚なんてと言った。式までの2週間にやることはたくさんあるのよというダックス。リータがノーグの母親みたいな女※13で、また結婚に失敗したら、人生最大の過ちだったらと言い出すロム。ロムと止めるオブライエン。ロムはふと立ち上がり、自己複製ですよ、それしかありませんと言った。小さいなら数がいる上、ジェムハダーにぶっ飛ばされるたびに補充しなくちゃというロム。だが急に、新居の手配を忘れてた、今の部屋は2人には狭すぎるという。今のは名案だわというダックス。そうでしょう、今の部屋ではリータの祈りの台は置けないというロム。地雷に自己複製装置ユニットを付け、ジェムハダーが壊した分だけ自己複製するようにすればいい※14というオブライエンとダックス。まとめて起爆させる、船1隻に2、30個だ。問題は全ての地雷原※15を設置してからでないと起動できない点ですというロム。部分的に起動すれば互いに感知して爆発してしまうし、リータの服はどこにしまえばいいんだ、クローゼットには余分なスペースはないしという。大佐に話してくるというダックス、設計をやりますというオブライエン、僕は廃棄物処理場へとロムはいった。
司令官室から出てきたシスコに、艦隊司令部は何ですってというキラ。どれくらい援軍を送ってくれるんですかと聞くウォーフ。援軍はいつ来るんですと更に尋ねるキラ。援軍は来ない、DS9に今ある兵力だけで戦うことになるとシスコは言った。それじゃ足りませんというキラ。今の兵力でドミニオンの艦隊の攻撃を受ければ、ステーションの安全は保障しかねますというウォーフ。シスコは君の意見は記録しておくという。艦隊はどういうつもり、援軍派遣要請を却下した意見を聞きましたというキラに、聞いたという。シスコは明かすことはできない、ただ今はどこもかしこも援軍の派遣を求めているといった。DS9ほど重要な基地はないでしょうというキラに、それは司令部が決めることだというウォーフ。我々への命令は何ですと聞かれ、地雷を敷設してドミニオンの攻撃に備えよとシスコは言った。実際に攻めてきたらというキラに、地雷の設置が終わるまでステーションを守り抜き、地雷を作動させるという。地雷の敷設作業の間、ディファイアントはシールドを使えないので無防備になりますというウォーフ。DS9がディファイアントを援護する、最初にドミニオンを迎え撃つのはこのDS9だとシスコは言うのだった。
保安室に入るキラ。用があるんですってと言うキラに、少佐の許可を頂いてステーションから亜空間通信を出すことを一切禁止したいんですというオドー。そこまでする必要があるのと言うキラ。情報漏れを防ぎたいんです、偽の通信をいくつか用意したので、不規則に発信すれば急に亜空間通信の回数が落ちたのもごまかせますというオドー。手配しておくわというキラに、宜しくお願いしますという。出て行こうとするキラを呼び止めた。ため息をつき、もう一つ言いたいことがありますという。何と言うキラ。私は少佐を誘おうと考えていました、食事にでもとオドーは言った。キラはオドーに近づき、私もいつ誘われるかと思っていたという。やっぱり、少佐は最近私を見るといつも身構えてましたからというオドー。あなただって居心地悪そうだったというキラに、この際はっきりさせておこうと思いまして、当分は食事に誘ったり花を贈ったりして細波を立てるのはやめますと言った。今の危機的状況が過ぎ去るまでには仕事に集中しましょう、ほかのことに気を散らすわけにはいけませんというオドー。それがいいと思うわと言うキラにうなずく。とにかく今は地雷の敷設に全てを注がなければいけない時よ、ステーションの警備を強化してドミニオンの攻撃に備えなくちゃと言うキラ。オドーは少佐はどうか知りませんが、これで私はすっきりしましたといった。笑うキラに、微笑むオドー。
大佐日誌、宇宙暦50975.2。次にジェムハダーが現れるのは5日後のはずだったが、ドミニオンは我々がワームホールの出口に地雷を敷設し始めたことを知り、早速ウェイユンを大使として私のもとに派遣した。
地雷※16の設置作業を行うディファイアント。DS9にはジェムハダーの戦艦が到着した。
ウェイユン、今日は何の用だというシスコ。シスコ大佐、率直に言いましょう、地雷原のことは知っていますというウェイユン※17。遅かれ早かれ知れるとは思っていたというシスコに、直ちに撤去してもらいたいという。あなたが撤去しないなら我々は武力でこのステーションを奪い、自分たちで撤去しますとウェイユンは言った。

※13: プリナドーラ (Prinadora) のこと。DS9第114話 "Doctor Bashir, I Presume" 「ジュリアンの秘密」より

※14: 自動複製地雷 self-replicating mine

※15: minefield

※16: この地雷は、エミー賞にノミネートされたセット・デコレーターの Laura Richarz が、庭のコンポスト用に売られていたプラスチック缶を基に作りました

※17: ウェイオン、ウェイワン Weyoun
(ジェフリー・コムズ Jeffrey Combs) 前話 "In the Cards" に引き続き登場


率直に言ってくれて感謝する、では単刀直入に言おう、地雷は撤去しないというシスコ。これ以上ドミニオンが援軍を送り込むのを許すわけにはいかないという。あなたに止められますかと尋ねるウェイユンに、止めてみせるともという。もちろんそういうのもわかります、しかし私もあなたも道理をわきまえた大人ですというウェイユン。お互いに受け入れられる妥協案を見つけられるのではないでしょうかというが、シスコはドミニオンは妥協することなどあるのかなと言った。悲しいことにあなたは私たちを誤解しています、ドミニオンは隣人と平和に共存していきたいと思っているだけなのにというウェイユン。ではなぜ兵力を増強するんだ、毎週ガンマ宇宙域から艦隊を送り込むのはどうしてだと尋ねるシスコ。ウェイユンはカーデシアのせいです、困ったことにカーデシアはクリンゴンとの凄絶な戦いをくぐり抜けてきたばかりで臆病になっています、わかるでしょう、国の安全の確保に神経質になっていますという。でもカーデシアは今やドミニオンの一員で、彼らの不安は我々の不安でもあると言った。カーデシアを守るというだけで、あれだけの数の戦艦が必要かというシスコ。あなたや私が不要だと思ってもカーデシアはというウェイユン。そうだろうな、神経質だからかというシスコに、仕方がないんですよという。そうかもしれんというシスコ。もし我々がカーデシアを援助するのに、経済を立て直すのに必要なもの、建築資材や医薬品に限るといったとしたらどうでしょうというウェイユン。カーデシアの状態はひどいですよ、至るところで子供たちが飢えています、胸が痛みますという。そこまでひどい状況だとは知らなかったというシスコ。カーデシア人は誇り高い民族ですから、外部に窮状を訴え助けを求めるのを嫌うのですというウェイユン。では合意するんですね、地雷は撤去する、我々もカーデシアには人道的援助しか行わないと尋ねる。妥当な提案だな、艦隊に相談してからでないと答えられないというシスコ。シスコ大佐の提案なら艦隊もうんと言うでしょうというウェイユン。私も創設者たちにお伺いを立てなければなりませんがという。ガル・デュカットはどうすると聞かれると、ウェイユンは笑って、最初は激怒するでしょうと言った。しかしデュカットとは一緒に働いてきて信頼関係にありますから、必ず納得させられると思いますという。その言葉を信じて君に任せようというシスコに、決して失望させませんといい歩いていくウェイユン。立ち止まり、今日は記念すべき日だ、私たちはドミニオンと惑星連邦の共存共栄に向けて一歩を踏み出したのですと言った。
司令官室。マートク※18も呼ばれている。必ず攻めてくるというシスコに、ほんとですかと言うベシア。間違いない、地雷の撤去を断った瞬間に戦争は避けられなくなったというシスコ。後は外交辞令だ、互いに油断させようともっともらしい約束をしたが、ウェイユンも私同様信じていないだろうという。攻めてくるのはカーデシアから艦隊を呼び集めたらすぐ、早ければ明日だ。わかったな、今日中に地雷を敷設しろとディファイアントのダックスに伝えるシスコ。今日中は無理ですというダックスに、だがやってもらうという。最善は尽くします、では後でといい通信を終えるダックス。マートクに国境の警備をお願いしたいというシスコ。ドミニオンの艦隊を見たらすぐに警報を発してもらうためだ。決して交戦してはならない、直ちにステーションに戻ってきてもらいたいというシスコ。国境で戦おうがステーションで戦おうが違いはないと思いますがねというマートク。出ていった。艦隊に頼んで50隻くらい艦をよこしてもらえないんですかねと言うベシア。ないと思ってくれというシスコに、負傷者受け入れの準備をしておかないとといい出ていくベシア。戦闘時の人員配置はウォーフに任せるというシスコ。了解し出て行くウォーフ。ベイジョー軍部に戦艦を貸してくれるよう頼んでみますと言うキラ。それはいい、それより閣議を招集してくれ、ただちに全閣僚と話がしたいというシスコ。艦隊の大佐として、それとも選ばれし者としてというキラに、両方だという。ではすぐに連絡をと言うキラ。ドミニオンからベイジョーへ不可侵条約の申し出があったそうだなというシスコに、閣議でもめていますがまず条約調印はないでしょうという。シスコは選ばれし者が調印を勧めてもかといった。まさかドミニオンと手を結べというんですか、なぜと言うキラ。私が赴任してきた目的はベイジョーを守り、占領からの復興を助けるためだったというシスコ。感謝していますと言うキラ。シスコはせっかく復興したものをまた瓦礫の山に変えたくない、悲しいことだが事実だ、今戦争になれば連邦はベイジョーの安全を保障できないという。だから戦いに巻き込むことはできない、私もドミニオンにベイジョーを渡したくない、しかしベイジョーが生き延びるにはそれしかないといった。
大佐日誌、記載追加。ベイジョーはドミニオンとの相互不可侵条約に調印、ステーションのベイジョー人には退避命令が出た。今こそ我々の魂が試される時だ。
ベイジョーの貨物船が次々とDS9へやってきている。避難を開始するベイジョー人たち。一緒に来ればいいのにというジヤル。私はベイジョーでは歓迎されないよというガラックに、それを言うなら私だって同じだわというジヤル。君の半分はベイジョー人だから半分は歓迎される、キラ少佐のお友達が預かってくれるそうだしというガラック。これからどうするのと聞かれ、一つ話をしようという。昔若くてハンサムで有望で将来を約束されたカーデシアの青年がいた、しかしある日何もしていないのに国から追放され天涯孤独の身になった、彼はあきらめたかなというガラック。いや、彼は人生に立ち向かうことを選んだ、一生逃げつづける代わりにみんなが予想もしない場所に居を構え、腰を落ち着けたという。そこはカーデシア人を敵を憎む人々の中だった、しかし彼は敵意を込めた周りの視線にも負けず、生活を築き上げ、どん底に落ちてもおかしくないところを反対に大成功を収めた、店は繁盛とガラックはいった。そうね、彼は銀河系一の仕立て屋ですものねというジヤル。この話の教訓は何かというと、自分の生存本能を過小評価してはいけないということさとガラックはいった。そして2人は口付けをし、抱き合った。エアロックへ乗り込んでいくジヤルを見送るガラック。
シスコがベイジョー語を読み上げる前で、ロムとリータが神酒を飲んでいる。クワークやノーグ、ダボガールが見守る。では花嫁にキスをというシスコ。リータの方からキスをする2人。おめでとう、お父さん、お母さんと言うノーグ。ありがとうノーグというリータ。ではこれで失礼する、仕事が残っているのでといい出ていくシスコ。さてと、こんなに地味で華やかさのない結婚式に出たのは初めてだというクワーク。結婚オークション※19もなけりゃラチナム踊り※20もない上に、花嫁がドレスを着込んでるときたという。ロムに幸せを喜んでくれてるよねといわれ、涙が出るほどなという。ロムの両肩に手を置くクワーク。もって2ヶ月だろうとつぶやき、ダボガールと一緒に部屋を出ていった。ロムといい抱き付こうとするリータに、よすんだ、ノーグに荷物は用意できたかと聞くロム。もうシャトルに積み込んだよというノーグ。どこかに行くのというリータに、君だけだ、シャカール首相から声明が出た、安全のためベイジョー人はステーションから出ること、というロム。あなたはと聞かれ、チーフ・オブライエンと仕事があるというロムに、私も残るというリータ。聞いたかいノーグ、誓いの言葉を述べたばかりで僕たちはもう夫婦喧嘩だ、結婚の実感が湧くなというロム。ベイジョーにおかえり、新婚夫婦の別離は銀河の長い歴史に比べれば小さなものに過ぎないという。今はわからなくてもいつかきっと君にもわかるさ、シャトルに乗って、振り向いちゃだめだよと言った。ノーグに連れて行くように言う。かっこ良かったよ父さんというノーグ。ロムの方を見つめるリータの前で扉が閉まった。練習したからねというロム。
コンピューターにプログラムシスコ197の状態を尋ねるシスコ。必要な修正は全て完了しました、プログラムシスコ197は命令があれば直ちに実行できますという答えが返ってくる。司令室のノーグからの通信が入り、カーデシア国境のマートク将軍から通信だという。
スクリーンに表示させるシスコ。マートクはドミニオンの大軍がそちらへ向かったのを探知したと言った。到着するのは、恐らく…といったところで映像が乱れた。何者かが妨害していますというウォーフ。映像が現れ、つながりましたというダマール※21。デュカット※22とウェイユンもいる。2人はヴァーチャルディスプレイ※23を付けている。君のことだ、無用な流血を避けるために降伏しろといってもしないだろうというデュカット。誰がするものかというシスコ。そう言ってくれて嬉しいよといい、通信を終えるデュカット。シスコは戦闘配置につけと命じた。

※18: マートック将軍 General Martok
(J・G・ハーツラー J.G. Hertzler) DS9第121話 "Blaze of Glory" 「最後のテロリスト」以来の登場

※19: bridal auction
「結婚」は訳出されていません

※20: latinum dance

※21: グリン・ダマール Glinn Damar
(Casey Biggs) DS9第99話 "Apocalypse Rising" 「可変種の脅威 第二幕(後)」以来の登場

※22: ガル・デュカット Gul Dukat
DS9第117話 "Ties of Blood and Water" 「父死す」以来の登場

※23: virtual display
ジェムハダーの船にはスクリーンがなく、これを通して外の様子がわかります。DS9第100話 "The Ship" 「神の船」より


司令室に緊張が走る。何分後だと聞くシスコに、20分後に敵が射程距離に入りますというウォーフ。ベイジョー人の退避は終わったなといわれ、さっき最後のシャトルが出ましたというノーグ。ドミニオンが不可侵条約を守ってくれるといいがというシスコ。ノーグにディファイアントにつなぐように命じる。スクリーンオン。言われなくてもわかるわ、でも地雷を敷設し終わるまでに後30分は必要よというダックス。後20分でドミニオンが現れる、いいカモになってしまうぞというシスコ。なら何とかして時間を稼いでちょうだいというダックス。通信を終え、オブライエンに連絡を取る。わかってますって、急げって言うんでしょうというオブライエン。地雷の調整に追われている。
医療トリコーダー、ハイポスプレー、皮膚再生機、戦場トラウマキット※24。かばんに入った道具※25を医療部員たちに渡していくジェイク。終わりました、ほかにはとベシアに聞く。いや待つだけだ、負傷者が運び込まれるのをねと言うベシア。大丈夫かと聞かれ、ジェイクは平気です、父は司令室に入れてくれないし、それに戦いの第一報を送らなくちゃならないからという。がんばれよ、ベシアの綴りには「I」を忘れないように※26というベシア。
ステーション中には、医療部員、そしてフェイザーを構えた保安部員が待機している。2階から下を見ているオドーに話しかけるガラック。驚きましたね、あなたには感心しますよという。この大混乱の中あなただけは静かだというガラックに、やることがないだけだ、スタッフがみんなベイジョーへ避難してしまったんでねというオドー。私も同じでやることが何もないんですよ、私で良ければ喜んであなたの副官になりますというガラック。ジェムハダーが乗り込んできたら君はいくらでもやることができるだろうというオドーに、皮肉だなという。クリンゴンが攻めてきた時、私はデュカットの隣りで闘っていたという※27。ある瞬間私に背を向けた、あの時は殺したいという誘惑にかられたというガラック。君は後ろから人を撃つのかと聞くオドー。一番安全な方法でしょう、しかしあんなに大勢のクリンゴン人を一人では倒せませんからね、殺さなかったというガラック。それを後悔してるのかと聞かれ、ガラックは今日が終わる頃には、私だけでなくこのステーションにいる全員が後悔するでしょうと言った。
機械の調整をしているロムに話しかけるクワーク。お前が馬鹿なのは知っていたがここまで大馬鹿だとは思わなかったという。馬鹿にするなら後にしてよ、忙しいんだというロム。何してるんだと聞かれ、攻撃に備えて補修してるんだという。補修くらいほかにもできる奴が大勢いるだろう、宇宙艦隊のエンジニアが、地球人どもがというクワーク。お前はベイジョーに行けば良かったんだというと、リータもそう言ってたというロム。これはお前の戦争じゃないんだぞというクワーク。でも兄貴も逃げないじゃないかといわれ、バーを守らなきゃならないんだというクワーク。じゃあ俺は兄貴を守る、兄弟だろ、何があっても2人は一緒さとロムは言った。再び作業を続ける。何回も言うようだけどな、お前馬鹿だぜといってクワークはロムの頭にキスをした。
スクリーンにマートクが出た。ディファイアントの援護を頼みたいというシスコ。何としても地雷を敷設してしまわなくてはという。わかりました、命に代えても援護しますと言い通信を終えるマートク。武器アレイを作動させるように命じた。了解し、操作するウォーフ。
格納されている武器アレイが次々と出現した。司令室に戻ってくるキラ。ベイジョー軍部の少佐として、このステーションのベイジョー政府への引き渡しを艦隊が拒否したことに抗議しますという。抗議は記録しておくというシスコ。どうも、ではこの件はおしまい、キラ・ネリス配置につきますと言った。うなずくシスコ。
ドミニオンとカーデシアの連合大艦隊※28がDS9へ近づいてきた。射程距離まであと1分というダマール。この瞬間を5年間待っていたというデュカット。テロックノールを奪還したら、次はベイジョーですねというダマール。先走りはやめなさい、ドミニオンがベイジョーと不可侵条約を結んだのとお忘れですかというウェイユン。ドミニオンはな、私じゃないというデュカット。ドミニオンは約束を守ります、ドミニオンの一員としてあなたにもそうしてもらいますというウェイユン。ドミニオンがそうするなら、私もそうしようというデュカットに、わかってくれれば結構という。第1から第5部隊まではディファイアントを攻撃、残りの船はステーションを攻撃とデュカットは言った。
一部の船が船団を離れた。射程距離に入りましたというダマール。よし、夢のかなう時だというデュカット。攻撃を命じた。
戦艦から一斉に武器を浴びるDS9。シスコはウォーフに反撃を命じた。武器アレイから連続して光子魚雷が発射される。ジェムハダーの攻撃艦が続々とステーションを襲う。フェイザーを受けたカーデシア艦は、シールドに衝突して大破する。
敵船がディファイアントに接近中というノーグ。シスコに呼ばれ、撃墜しますというウォーフ。魚雷がジェムハダー機を破壊する。
シールドが崩せませんというダマール。おかしいですね、連邦のシールドがそんなに強いはずがないというウェイユン。経験からいって連邦の技術を過小評価しない方が懸命ですよ、それにシスコ大佐は侮れないというデュカット。ダマールに違う方角から攻撃するように命じる。ゆっくりと向きを変えるドミニオン戦艦。敵のディスラプター、DS9の光子魚雷の応酬は続く。
魚雷設置を続けるディファイアント。まだ終わらないのとダックスに言われ、後2分で終わります、最後の敷設位置へ移動をというオブライエン。船が揺れた。敵船の攻撃を受けたのだ。回避作戦行動に出るわよというダックス。地雷が起爆して、船が吹っ飛んでしまいますよというオブライエン。シールドがないため攻撃はもろに食らっている。コンソールが爆発する。回避しなければ、敵に撃墜されてしまうというダックス。
攻撃から逃げるディファイアント。その時前方から、遮蔽を解いたバードオブプレイが姿を現した。ジェムハダー船を攻撃する。君は地雷を敷設することだ、ジェムハダーどもは私が引き受けようというスクリーンのマートク。困った時はクリンゴン人に頼めってほんとねというダックス。笑うマートク。
仕掛けてきますと言うキラ。ウォーフに1発も外すなというシスコ。
ウィングと砲列を攻撃せよ、外部ドッキングリングの第17セクションの1点に攻撃を集中させるんだというデュカット。そこからシールドに穴を空けていこうと言った。カーデシアとドミニオンの船が、一斉に集中攻撃を仕掛けてくる。DS9の光子魚雷とフェイザーが敵船を射抜いていく。
シールドのメインパワー停止というノーグ。補助パワーに切り替えさせるウォーフ。もう長くはもちませんという。司令室でも大きな爆発が何度も起こり、士官が吹き飛ばされる。ディファイアントのダックスから通信が入った。地雷敷設完了だ。地雷を作動させ、ステーションへ戻れというシスコ。了解するダックス。並べられた地雷は、次々と遮蔽を開始して行った。
地雷原がというダマール。言われなくても見ればわかるというデュカット。ウェイユンは私の予定にはなかった展開だという。気にすることはない、ステーションを取り戻してからゆっくりと地雷を処理すればいいだけの話だというデュカット。その予想が当たることを祈りましょうというウェイユン。デュカットは何も言わず、ダマールに後続部隊に最後の攻撃用意のシグナルを出すように命じた。
敵が再編成していますと言うキラ。新たに敵の部隊がベイジョー星系にはいってくるのを探知。大佐、どうしますかというウォーフ。やれることは全てやった、ステーションに残っている士官に通知せよ、艦隊はステーションから撤退するとシスコは言った。

※24: battlefield trauma kit

※25: メドキット (medkit, 医療キット) と呼ばれるものです

※26: 吹き替えでは少々違った訳で、「記事にする時には名前の綴りは正確にな」となっています

※27: DS9第74話 "The Way of the Warrior, Part II" 「クリンゴンの暴挙(後)」より

※28: ドミニオンは大型の戦艦と、当初からある小型の戦艦。またカーデシアはおなじみのケルドン級 (Keldon-class) などにあたる巡洋艦とヒデキ級 (Hideki-class、DS9第45話 "Tribunal" 「疑惑の法廷」に登場) があります


エアロックに向かう連邦士官たち。ノーグもいる。ウォーフといってダックスが降りてきた※29。ディファイアントにいなくていいのかというウォーフに、あなたがマートク将軍の船に配属されたと聞いてというダックス。当分会えないかもしれないなというウォーフに、二度と会えないかもしれないわという。戦争だ、個人的な感情を捨てて任務を遂行しないでどうするというウォーフ。それくらいよくわかってる、でも別れる前に答えはイエスだっていっておきたかったのというダックス。イエス、何がイエスだというウォーフ。だからプロポーズの答えよ、あなたは最初から結婚したがってたじゃないと言った。ああ、確かになというウォーフ。この戦争が終わったら結婚しましょう、約束を励みに生き抜いてちょうだい、死んだら許さないわよというダックス。そして2人は口付けをした。エアロックに入っていくダックス。
シスコは神殿の前で、DS9に残る人たちを集めて話を始めた。「DS9へ赴任が決まった時、どこでもいいからよそへ行きたい、そう思ったものだ。しかし5年経った今、ここが我が家となり、諸君が我が家族となった。ここに諸君を残したまま去ることは私にとって断腸の思いである。しかし戦いはまだ終わってはいない。」ディファイアントで士官たちもそれを聞いている。「実は我々がここでドミニオンを引き付けている間に、宇宙艦隊とクリンゴンの連合軍がカーデシアに侵入しトーロス3号星※30のドミニオンの造船所を破壊した。諸君の犠牲、我々の犠牲がこの勝利を可能にした。だがどんな勝利も、別れの辛さを和らげてくれはしない。約束しよう、私はいつの日か、諸君のもとへ戻ってくる。ここへ。ここが私のふるさとだ。」シスコはディファイアントに連絡を取った。用意はできていますというオブライエン。シスコは転送を命じた。
ディファイアントに収容されるシスコ。準備はいいかと聞かれ、いつでも出航できますというオブライエン。そこにはガラックもいた。どうしたガラックというシスコ。ぜひ同行させて頂きたい、仕立ての腕には自信がありますしね、正直いって行くところがないんですというガラック。大歓迎だというシスコに礼をするガラック。ダックスから通信が入り、ドミニオンがもう一度攻撃を仕掛けてくるという。ドッキングクランプを解除、出航の用意だとシスコは言った。
DS9をバードオブプレイと共に離れるディファイアント。ドミニオンは攻撃してきたが、2隻の船は遮蔽に入った。
司令室に戻るキラとオドー。まだ攻撃は続いている。ディファイアント出航というオドー。キラはドミニオン艦隊に伝言をといい、ベイジョーはドミニオンをディープスペースナインに歓迎すると言った。メッセージを送信しましたというオドー。ありがとう、メッセージを出すのはこれで当分最後ねとキラは言った。そしてプログラムシスコ197を作動させた。その瞬間、コンピューターパネルが爆発を始めた。それは次々と広がり、司令室の全てのコンピューターは機能停止した。ステーションが欲しいならくれてやるわと言うキラ。
ルートビアーは1瓶も残さないように気を付けろよ、カナールとヤモックソースを出しとけというクワーク。そこへ、お久しぶり、バーの経営および接客担当のロムですといってやってきた。出勤して参りましたという。ベイジョーの制服は着ていない。泣きつけば働かせてもらえると思ってるのかというクワーク。実は宇宙艦隊のスパイなんだ、でも内緒にしといてねというロム。連邦もよっぽど人材がいないんだなというクワーク。その内に舞い戻ってくると思ってたぜ、さっさと働けと言い酒を渡した。はいよ兄貴というロム。
酒を運んでいたロムは、店の中にジェイクが座っていることに気づいた。ディファイアントに乗ったんじゃないのというロムに、やっぱりやめたんだ、戦争は続いてるしこれでも記者だといいパッドを見せるジェイク。逃げるわけにはいかないというジェイクに、ロムはここにいたら危険だという。だけど僕は選ばれし者の一人息子だ、ドミニオンもわざわざベイジョーを怒らせるようなことはしないさとジェイクは言った。そう思わないといわれ、だといいけど、というロム。祈るだけだよというジェイク。
全くジェイクの奴と怒り、パッドを投げつけるシスコ。戻りましょうかというオブライエン。息子のためでもそんな危険を冒すことはできない、それにジェイクももう大人だ、自分で物事を決められる年頃だというシスコ。現在のコースを維持するようにいった。わかりました、連邦・クリンゴン合同艦隊と合流するまで48時間ですというダックス。どうしますというベシア。アルファ宇宙域に来たことをドミニオンに後悔させてやりますというノーグ。よくぞいった、私も同じ気持ちだというシスコ。
ジェムハダーが力ずくでステーションの扉を開ける。デュカットたちがやってきた。カーデシアにとって偉大な勝利だというダマールに、ドミニオンにとってもなというデュカット。50隻の船を失い、トーロス3号星の造船所も破壊された、勝つには勝ったが高くつきましたねというウェイユン。そういうことは後で話し合おう、今はただ勝利の喜びに浸っていたいと言うデュカット。彼らをキラ、オドー、クワークの3人が出迎えた。ようこそ、ベイジョー政府を代表してというキラ、プロムナード商店街※31を代表しというクワーク。ここに公式にDS9へお迎えいたしますというキラ。違うぞ、テロックノールだというデュカット。ウェイユンは前へ進み出、創設者よ、ここへ残って下さって光栄ですとオドーに言った。私は創設者ではない、このステーションの保安チーフですよというオドー。御自分ではなんとおっしゃられようが、神が我らと共にあるのは幸福ですとウェイユンはいった。その通りだ、オドー、私、キラ少佐、昔と同じだ、きっと楽しい毎日になるだろうというデュカット。私は失礼して、オフィスを見てくるという。礼をして歩いていくウェイユン。満足そうに笑うダマール。
司令室に入るデュカットたち。シスコ大佐はステーションの機能を徹底的に破壊してから出ていったようですねというウェイユン。修理すればいい、大したことはないというデュカットに、地雷原を処理するのが最優先です、ガンマ宇宙域から援軍が来られないのでは我々の立場は弱いという。地雷は私が何とかするというデュカット。
司令官室に入った。シスコ大佐は何らかの価値のある物はすべて持ち去ったようですねというウェイユン。テーブルの上に残されたそれを見たデュカットは、全てではないといった。野球ボールだ。それは何ですというウェイユン。シスコからのメッセージだとデュカットはいった。どういうことかなというウェイユンに、こう言ってるのさ、戻ってくると、と言った。
シスコはディファイアントの艦長席で、一人考えていた。そしてディファイアントとバードオブプレイは、百数十隻に及ぶ連邦・クリンゴン合同艦隊の中へ加わったのだった※32

※29: このシーンで後ろに映る、怪我をした青制服の連邦士官に注目。彼はクレジットされていませんが、 Robert Hewitt Wolfe。この話を含めたDS9の脚本家であり、また製作者でもあります。新しい映画などに着手するため、この話を最後にDS9を離れました

※30: Torros III

※31: Promenade Marchants' Association


※32: これが話題になった、映画でも登場したことのない恐ろしく大規模な艦隊! 全ての船は150隻以上だそうです。明らかにわかる範囲では、エクセルシオール級2隻、ミランダ級2隻、またギャラクシー級2隻やディファイアント級2隻といった注目すべき船も。さらに映画「ファースト・コンタクト」で登場したアキラ級 (4隻以上)、サーベル級 (4隻以上)、スティームランナー級 (3隻以上)、クリンゴンからはヴォルチャ級 (4隻以上)、クティンガ級 (4隻以上)、バードオブプレイ (3隻以上) も

・感想
ついに終わってしまいましたね…。内容はとにかく豪華で、これでもかというゲスト陣の総登場はもちろんですが、圧倒的な戦闘の映像がすごい! 考えてみればDS9がドミニオンの大規模な攻撃を受けたのは初めてなんですよね。そして最後の大艦隊…。仕方ないことですが、第6シーズンを続けて観られないのは非常に残念としか言いようがありません。
そしてその派手なところだけではないのがいかにもスタートレックらしいところです。ロムとリータ、ガラックとジヤル、ウォーフとダックス、ロムとクワーク、シスコとジェイク…人のつながりを見事に描いています。

97年6月から最新エピソードガイドをお送りしてきましたが、ついに一休みといったところです。なお、放送同様、引き続きヴォイジャーにバトンタッチしますのでこれからも宜しくお願いします。


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