エンタープライズ エピソードガイド
第77話「時間冷戦」(前)
Storm Front, Part I
イントロダクション
※1※2サンフランシスコ上空で、攻撃を続ける米軍のプロペラ機。シャトルポッドがその横を降下していく。 タッカー:「こちら宇宙船エンタープライズ号、チャールズ・タッカー少佐だ。」 武器が外壁に当たる音が響く。「一体どういうつもりなんだ!」 メイウェザー:「P-51※3 ですよ、エアショーで見たことある。」 「エアショーってノリじゃない。」 「離れていきます。」 P-51 は全機、雲の中に消えていった。 メイウェザー:「追跡しますか。」 タッカー:「着陸場所を探して、降りろ。」 大きな音と共に、窓の外が光った。 シャトルの周りで爆発が続く。 メイウェザー:「右舷インジェクターが!」 タッカー:「…退却しよう!」 上昇するシャトルポッド。 |
※1: このエピソードは第4シーズン・プレミアです。初放送当時は打ち切りが決まっていませんでしたが、最終シーズンとなります ※2: 前話 "Zero Hour" 「最終決戦」のほか、第70話 "Azati Prime" 「爬虫類族の攻撃」、第75話 "Countdown" 「地球攻撃10時間前」の映像があらすじとして使われています ※3: P-51 |
本編
※4森※5の中で煙が上がっている。そばを通る軍用車やバイク。 手錠をはめられたアーチャーがトラックの荷台にいた。 テントにいたナチス親衛隊員※6。「リタ・ヘイワス※7。ヴェロニカ・レイク※8。ベティ・グレイブル※9。」 笑う。「…アメリカ人はいい映画を作る。だが戦争は苦手らしいな。…いつかハリウッドへ行ったら、ぜひベティ・グレイブルに会いたいねえ。お前紹介してくれないか、どうだ。」 アーチャーを小突き、肩を組む親衛隊員。 アーチャー:「あんたには向かない。」 部下に向かって笑う親衛隊員。「…だとさ。…まあ、ハリウッド映画ではいつもアメリカが勝つが? 映画じゃなくて残念だな。」 その時、トラックのそばで爆発が起こった。 親衛隊員:「反乱分子だ!」 隠れていた者が銃を撃つ。運転手に命中した。 ドイツ語が乱れ飛ぶ。撃たれていくドイツ兵。 親衛隊員:「止まるな、出すんだ! 出せ!」 反撃しようとする兵士も、またやられた。相手は何人もいる。 隠れるアーチャー。必死に撃つ親衛隊員。 バイクの兵士たちも降りて銃を構えるが、隠れて撃っている方が明らかに優勢だ。 アーチャーは親衛隊員の隙を突き、足で蹴った。荷台から逃げ出す。 流れ弾が手に当たった。木の間を転がるアーチャー。 目の前に銃が突きつけられた。帽子を被った男が立っている。 地球軌道上のエンタープライズ。 音声が流れる。『イギリスの若者に私は、こう言おう。止まってはならぬ。今は立ち止まるときではない。我々の旅は休んではいられない局面に達した。突き進むのだ。大混乱か、秩序か。二つに一つだ。』 首を振りながら聞いているリード。 サトウ:「ウィンストン・チャーチルです。30分前に傍受しました。」 リード:「間違いない。ここは 200年以上前の、過去です。」 「ほかにも軍の通信を傍受しています。それにラジオ番組、タイトルが…ザ・シャドー※10。」 トゥポル:「システムの総点検をすべきね。センサーアレイからです。」 タッカー:「これはセンサー異常なんかじゃない。…さっきシャトルから、50口径の弾を 3つ引き抜いた。…またヴァルカンはタイムトラベルを信じないって話か? 俺たちは 200年過去に来た! 認めろよ。」 「まず解明すべきことは、どうやってここへ来たのかです。システムの点検が済み次第、異常現象がないか調べて。」 リード:「すぐに。」 メイウェザー:「…理由があるんじゃないかな。…偶然飛ばされたんじゃない。」 トゥポル:「今は、あらゆる可能性を検討すべきです。」 クルーが歩いていく廊下。 その天井に、つたって進むシリック※11が姿を現した。手を背中側に向けてぶらさがっている。 床に降りたシリックは歩いていった。 話す男※12。「ドイツ軍はこの地域に、5,000人以上のレジスタンスがいると見ています。組織が更に強固になり、攻撃が増えています。部下を 4名失いました。」 ナチスの服を着た、異星人種族だ。 コンピューターが並んだその部屋には、同じ種族の異星人リーダー※13がいた。「ルートを考えるべきだったな。お前が、直々に指揮を執るべきだった。」 異星人:「重要な武器をテストしていました。ただのアメリカ人捕虜です。」 「いや、ただの捕虜じゃない。あの男が持っていた通信機。これは未来の物だ。」 コミュニケーターを渡す異星人リーダー。 「時間エージェント※14。」 「施設の全ての出入口で、警備を倍にしろ。奴らに見つかったなら、じき攻撃される。」 異星人リーダーはボタンを押す。 「でも、どうやって居場所を見つけたんでしょう。」 「捕虜に逃げられなければ、その謎は解けていた。」 ドイツ兵が部屋に来た。「どうするかわかっているな。」 「捕虜を、探し出します。」 作戦室のトゥポルは、ドアチャイムに応えた。「どうぞ。」 タッカー:「ちょっといいか。謝るよ。さっきは口が過ぎた。…俺の癇癪に付き合ってる暇はないのにな。」 「気持ちは理解できます。」 「もうすぐ、帰れると思ってた。なのにまたこんな事態になるとは夢にも。」 「みな同じです。…私も楽しみにしていた。ヴァルカンへ戻るつもりでした。…離れて随分になりますから。」 「俺は毎週、違うビーチで寝そべるはずだった。悩みは、最初どっちにするか。タヒチ※15かカンクン※16か。…船長は最悪の時でも、光を見つけた。…いたら何て言うかな。」 「いま明るい材料を見つけるのは困難でしょうね。…でもあきらめないでしょう。」 またドアチャイムが鳴る。「どうぞ。」 パッドを持ったリードが入る。「傍受した軍の通信を検証したんですが、辻褄が合いません。ヴァージニアとオハイオで戦闘があったと、言っています。第二次世界大戦でナチスはアメリカに上陸していないのに、どういうことなんでしょう。」 うつぶせになっているポートス。 フロックス:「鳥のレバーだぞう? 好物だろ、チーズも振りかけた。」 医療室の床に座り、レバーの入った器を持っている。「…まあ、無理もないな。…私だって食欲がない、うん。…じゃあデノビュラの子守歌は、うん? 気持ちが落ち着く。…私が歌うと、子供らは涙を浮かべたものだがねえ。…分厚いステーキがいいかもしれないなあ。あるかどうか、シェフに聞いてこよう。」 立ち上がったフロックスは、外に誰かいるのに気づいた。その人物はドアを開け、中に入ってくる。 皮膚が変質している。倒れ込む男をフロックスが支えた。 容器に入った水に、布をつけて絞る女性。介抱されていたのはアーチャーだ。 上半身裸で、腕に包帯が巻かれている。目を覚ましたアーチャーは、反射的に逃げようとした。 女性:「平気平気平気、大丈夫だから。…大丈夫、味方よ。顔を拭いてただけ。戦争って最悪ね。…でも弾は、骨をそれてたわ。」 アーチャー:「…ここは?」 「私のアパートよ、ひどいでしょ。アリシア・トラヴァース※17よ。」 「ジョナサン・アーチャー。」 トラヴァース:「よろしく。…何か覚えてる?」 「…私は…ドイツ兵と、トラックに乗ってた。」 「うん。」 「爆発に銃撃戦があって、逃げた。」 「一緒にいた親衛隊は、死んだわ。ざまあみろよ。初めてなの、捕虜をかくまうのは。…普段はレジスタンスの手当てよ。」 動こうとするアーチャーに言うトラヴァース。「駄目駄目駄目、水兵さん。…また血が出るわよ。」 「水兵?」 「縫い取りにエンタープライズって。沈む前に脱出したのね。…どうやってここまで来たの。」 「私にもそれがわからない。」 咳払いするトラヴァース。 アーチャーは窓から、下をドイツ兵が歩いていくのを見る。「いま何年だ?」 トラヴァース:「1944年。」 「第二次大戦か。」 「そんな呼び方聞いたことないけど、的を射てるわね。…前は住みやすかった。黒人にもね。…今じゃヤな街よ。」 アーチャーは地面に落ちた英語の看板に気づいた。「ここはどこだ。」 トラヴァース:「…ブルックリンよ。…ニューヨークの。」 |
※4: タイトル表示は "Storm Front" のみですが、このサイトでは便宜上わかりやすくするため "Storm Front, Part I" で全て統一しています ※5: スタジオの 100km 北に当たるサンタクラーリタ近く、キャニオンカントリーにあるセイブル農場付近でロケ撮影 ※6: SS Agent (J・ポール・ボエマー J. Paul Boehmer) 前話 "Zero Hour" に引き続き登場 ※7: リタ・ヘイワース Rita Hayworth 1918〜87年 ※8: Veronica Lake 1919〜73年 ※9: Betty Grable 1916〜73年 ※10: The Shadow ウォルター・B・ギブスン作の、同名キャラクターが活躍するラジオドラマ。コミック・テレビのほか、1994年にもアレック・ボールドウィン主演の「シャドー」として映画化 ※11: Silik (ジョン・フレック John Fleck) ENT第52話 "The Expanse" 「帰還なき旅」以来の登場。声優は今までの楠見尚己さんから変更 ※12: 名前は Ghrath (トム・ライト Tom Wright VOY第40話 "Tuvix" 「トゥーヴィックス」のトゥーヴィックス (Tuvix) 役) ですが、言及されていません。また異星人種族の名前は Na'kuhl ですが、これもセリフ中にはありません ※13: ヴォスク Vosk (Jack Gwaltney) 声:木村雅史、ENT デグラ ※14: temporal agent ※15: Tahiti 仏領ポリネシア ※16: Cancun メキシコ ※17: Alicia Travers (Golden Brooks UPN のコメディドラマ "Girlfriends" (2000〜) のレギュラー、マヤ・ウィルクス役) 声:江間直子 |
ホワイトハウスにはナチスの紋章が掲げられ、戦車が警備している。 上映機の前で話す異星人リーダー。「この銃は、変調プラズマパルスを放つ。88ミリ砲 3発と、同じレベルの威力がある。」 モノクロの映像に映った異星人が銃を発射すると、建物が吹き飛んだ※18。「一撃で、戦車を破壊できる。」 その通りの映像が映る。 ナチスのドイツ人将軍※19。「見事だな。いつ実戦配備できるんだ?」 異星人リーダー:「正確な日程はまだ言えない。いくつか解決すべき問題がある。」 「例えば?」 「持ち運びだ。この銃にはかなりのパワーが必要だ。…私の時代ならコインサイズのエネルギーセルがあるが、この時代では…それより、少々厄介だ。」 ファイルを渡す異星人リーダー。 「何だこれは。」 「要請の書類だ。追加の物資が必要だからな?」 「何? 『アルミ板が 86トンに、炭素鋼が 170トン』だと? 貴重な軍事物資をこれ以上君にばかり回すわけにはいかん!」 「我々は元アメリカ大統領の住居にいる。戦況は納得できるものだと思うがねえ。」 「戦況はすぐにも、変わるぞ。…情報部によれば、アメリカ軍が反撃の準備をしている。」 掲げられた地図では、アメリカ東海軍の一部にドイツが攻め込んでいることがわかる。指し棒を使う将軍。「前線は危険なほど手薄で、補給路は常にレジスタンスの攻撃にさらされている! …敵の決死の攻撃が突破口となる可能性もありうる。その上、アフリカ戦線は後退。ロシアはモスクワ奪回を企ててる。総統にはそれが伝わっていない。大勢が感じ始めている、急激に拡大しすぎたとな!」 「だからこそ私の要求に応じるべきだ。この武器さえあれば、世界中どこで反撃されようと優位は揺るがない。…プラズマライフルのほかにもまだある。…病原菌は、どうだ? 発病は、非アーリア人のみ。収容所など、必要なくなるぞ? 水源にほんの 2、3グラム、病原菌を混入するだけでいいのだ。」 「できてくるのはテスト映像ばかりだ!」 「今は議論している状況ではない。…我々は非常に似ている。どちらも純粋性と完璧性を重んじる上、存亡を懸けた戦いに直面している。今はお互いの生き残りのため、協力関係を壊すべきではないと思うが?」 「誰も協力しないとは、言っていない。」 「では必要な物資を。今週中に頼む。」 将軍はファイルを受け取った。互いに礼をする。 モニターに身体の構造が映っている。 フロックス:「身体の一部が劇的に、老化しています。ある部分の組織は 100歳以上。逆にある部分は退行し、胎児の状態です。」 医療室に駆け込んできた人物は治療器具をつけられ、ベッドで眠っている。 トゥポル:「ダニエルス※20に、何があったんでしょう。」 フロックス:「伝染性の有機体ではありませんねえ、スキャナーには出ていません。」 「…助かりますか。」 「正直、生きているのが不思議な状況ですよ。24時間もたないでしょう。」 「…我々がここにいる原因は、彼かもしれない。元の時代へ戻る、唯一の手がかりです。必ず聞き出さねば。」 街※21を歩く、帽子を被った男たち。住民がドイツ兵に乱暴されている。 そのまま銃を受け、殺された。悲鳴が上がる。 男たちはそれに気づいたが、特に何もせずに歩いていく。家に入った。 ドイツ兵によって車に乗せられる人々。 ドアを叩く音。トラヴァースが応対する。 様子を見ているアーチャー。トラヴァースは覗き窓から相手を確認し、手には銃を持っている。 鍵を開けた。レジスタンスの男※22が入り、帽子を取る。 森でアーチャーに銃を向けた男は、外を見た。「ヴィック※23がパクられた。」 トラヴァース:「いつ。」 レジスタンス:「2、3時間前。」 男:「ゲシュタポが住民を通りに連れ出し、撃ち殺してる。…あんたを探してな。有力な情報提供者には、一万ドルの賞金が出る。なぜだ。」 アーチャー:「…言えない。」 「この野郎、よく聞けよ。俺のダチは今頃ナチに拷問されてんだ。理由を聞きたい!」 「機密事項だ。」 男は銃を向けた。「内緒にしとくよ…」 トラヴァース:「サル※24…」 サル;「黙れ! 3秒だけやる。…1、2!」 撃鉄を起こす。「3。」 レジスタンスはサルの手を押さえた。「おいサル、やめとけ。…なあやめとけって。なあ、ほら。」 アーチャー:「…味方同士だってことは言える。」 サル:「軍は逃げた。俺たちをナチのクソッタレどもの中に、置き去りにしたんだよ!」 「私は逃げてない。」 「秩序ある、撤退ってやつか?」 外でサイレンを鳴らしながら、走っていく車の音がした。 サル:「もしもヴィックがしゃべったら、ここも危険だ。」 トラヴァース:「いつものことよ…」 「アリシア!」 「私のうちよ。…離れないわ。」 「……ヴィックの件で情報がないか、調べてくる。」 サルはアーチャーに何か言おうとしたが、そのまま出ていった。 レジスタンスも続く。 医療室に入るトゥポル。 フロックス:「今は意識があります。」 ダニエルス:「…アーチャー船長は。」 トゥポル:「…亡くなりました。ズィンディ兵器の爆発の際に。…ここへ連れてきたのはあなたですか。」 かすかにうなずくダニエルス。 トゥポル:「なぜ。」 ダニエルス:「…時間冷戦は全面戦争になった。…時間エージェントが、タイムラインに大勢散らばった。…歴史を変えるためにだ。」 「目的は何です。」 「ほかの勢力を消し去ること。…全宇宙の支配だ。」 「…ダニエルス。…ここで起きていることは、歴史と一致しません。…ドイツ軍が、アメリカ合衆国本土を侵略しているのです。」 「そのせいでパラドックスが生じた。タイムストリームが乱れてる、戻れないところだった。」 苦しむダニエルス。 モニターに反応が出ている。 トゥポル:「…元の時代に帰るには?」 ダニエルス:「無理だ。…もう存在しない。未来は変わった。私の時代も…もう消えた。…奴を止めるんだ。」 「誰を。」 さらにブザーが鳴る。 トゥポル:「ダニエルス。…誰をです。」 建物の中を歩く異星人。「半径 24キロ※25を、しらみつぶしに捜索しました。捕虜はまだですがレジスタンスのメンバーを数名捕まえ、取調中です。一名は待ち伏せに加わった者と思われます。」 白衣を着た異星人が歩いていく。 異星人リーダー:「軌道上に船を一隻発見した。逃亡した捕虜が持っていた通信機と、同時代の船だ。…取調中のレジスタンスメンバーだが。」 「はい。」 コンピューターを扱うリーダー。「連れてこい。」 皿を運んできたトラヴァースは、着替えたアーチャーを見た。「うん、悪くない。」 テーブルにつくアーチャー。「ご主人はどこに。」 トラヴァース:「太平洋上よ。駆逐艦勤務。あっちの戦況も思わしくないみたい。…これがフルコースよ。」 「フン。」 口にするアーチャー。「うん。うん、悪くない。」 「大嘘つきね。…いい物はドイツ軍に行くの。…悪い夢みたい。…占領されたなんてね。…忘れない。ドイツ軍の戦車が初めてやってきた日をね。マンハッタンから逃げようとブルックリン・ブリッジにみんな押し寄せた。大統領は、ワシントン脱出の前にラジオで戦い通すと誓ったわ。」 音楽が聞こえてきた。 トラヴァース:「時間通り。」 歌声が流れ出す。 アーチャー:「…ビリー・ホリデイ※26だ。」 「ちょっとは覚えてることもあるみたいね?」 ベランダに出たトラヴァースを追うアーチャー。 トラヴァース:「…黒人音楽は禁止なの。」 笑う。「近所の何人かが、蓄音機を毎晩家から家へと移動させてるわ。捕まらないようにね。これも小さなレジスタンスよ。」 アーチャー:「…アリシア。妙な話をするが、聞いてくれ。」 「今さら何?」 「…ドイツ軍のテントで、私が見た兵士は…普通じゃなかった。肌がグレーで、眼が赤い。…人間じゃない。…初めて聞く話じゃなさそうだな。」 「…サルが似たようなこと言ってたけど…信じなかったわ。」 「デタラメじゃなさそうだ。…突き止めなきゃならない。その兵士のことをね。重要なんだ。サルを呼んでくれ。」 エンタープライズ。 発着ベイで作業するタッカー。「…EPS コンジットが焼けてる。ウォルシュ※27、機関室のインジェクターから一本抜いてこい。」 ウォルシュ:「はい、少佐。」 何者かの影がタッカーの上を横切った。 タッカー:「ウォルシュ?」 また音が聞こえる。姿は見えない。 スキャナーを取り出すタッカー。 後ろから声が聞こえた。「少佐。」 銃を持ったシリックが立っている。 タッカー:「シリック。…全部お前のせいか。」 「乗れ。」 「そうなんだろ。」 「違う。」 「じゃあ誰だ。」 「お前にはどうせ理解できんだろ。さあ、シャトルに乗るんだ。…私もできることなら撃ちたくはないんでね。」 タッカーはシャトルへ向かう。だがハッチを勢いよく閉め、シリックの手に当てた。 シリックを殴り倒し、後ろから羽交い締めにするタッカー。シリックは頭の形を変形させ、すり抜けた。 落とした銃を拾い、タッカーを撃つ。倒れるタッカー。 報告するメイウェザー。「出発ベイで減圧です。…誰かがシャトルを出そうとしてる。」 トゥポル:「呼びかけて。」 リード:「…シャトルに生命反応が一名。…スリバン人です。」 「…フェイズ砲を。」 フェイズ砲を発射するエンタープライズ。 命中するが、シャトルポッドはそのまま地球へ降りていく。 |
※18: VOY第86話 "The Killing Game, Part I" 「史上最大の殺戮ゲーム(前編)」で、ナチス本部が爆発するシーンの使い回し ※19: German General (クリストファー・ニーム Christopher Neame VOY第12話 "Heroes and Demons" 「英雄伝説」のアンファース (Unferth) 役) ※20: Daniels (マット・ウィンストン Matt Winston) 前話 "Zero Hour" に引き続き登場。声:津田英三 ※21: ニューヨークの街は、パラマウント野外撮影地で撮影されています。TNG第127話 "Time's Arrow, Part II" 「タイム・スリップ・エイリアン(後編)」、VOY第21話 "Non Sequitur" 「現実への脱出」(地下鉄の入口に注目)、第117話 "11:59" 「甦るジェインウェイ家の秘密」でも使用 ※22: カーマイン Carmine (Steven R. Schirripa HBO のドラマ「ザ・ソプラノズ」(2000) のサブレギュラー、Bobby 'Bacala' Baccalieri 役) ※23: Vic ※24: Sal (Joe Maruzzo ドラマ「ザ・ソプラノズ」(2002〜04) のサブレギュラー、ジョー・ピープス役) ※25: 原語では「15マイル」 ※26: Billie Holiday 1915〜59年。聞こえてくる歌は "My Old Flame" ※27: Walsh エキストラ。ENT第69話 "Hatchery" 「トゥポルの反乱」でも登場 |
街角で話すレジスタンス。「人間じゃないなら何だってんだよ。」 トラヴァース:「わからない。」 アーチャー:「サルに、話したいと伝えてくれ。」 レジスタンス:「わかった。ほら、挽肉だ。」 新聞に包まれた物を受け取るトラヴァース。 レジスタンス:「また肉の配給が減った。今に金並みの値段だ。」 トラヴァース:「ありがとう、カーマイン。」 カーマイン:「用心しろよ。」 帽子を被り、歩いていった。 「以前は水曜と金曜に肉が買えたの。」 「地下鉄閉鎖」のラベルがついたひもをくぐるトラヴァース※28。「それが水曜だけになった。ナチはレジスタンスのせいにしてるわ。食料の輸送を邪魔してるって。」 アーチャー:「ドイツ軍を良く見せるためだ。」 「ええ。」 「食料を守ってると。」 ドイツ兵※29が仲間に言った。「おい。」 立ち止まるアーチャー。「見ろ。」 ドイツ兵が向かってくる※30。 トラヴァース:「…目を合わせないで。」 肉を捨てた。 アーチャーはドイツ兵を避けようとしたが、話しかけられた。「その女何だ。」 アーチャー:「…何って?」 「黒人好きか?」※31 「揉め事は御免よ。」 髪を触られそうになるトラヴァース。 トラヴァースを引き寄せるアーチャー。 ドイツ兵:「女は黙ってろ。おい、怒ったのか?」 もう一人はドイツ語で何か言い、アーチャーを小突く。 アーチャー:「構うな。」 ドイツ兵:「女をアフリカへ送り返す時、一緒に行けよ。…一緒にジャングルを走り回れ。」 笑う 2人。 歩くトラヴァース。「言ったでしょ、ヤな街になったって。」 司令室で話すトゥポル。「意識を失う前に、ダニエルスは誰かを止めろと言いました。」 タッカー:「少なくとも、誰のことかはわかったな。」 トゥポル:「シャトルは見つかりましたか。」 リード:「トランスポンダーを壊してる。ですが、シャトルのプラズマサインをキャッチしています。損傷のせいだ。着陸地点の、3キロ以内には行けます。」 「…それで十分でしょう。」 タッカー:「わからないのは…奴が何で俺を助けたかだ。…減圧前に俺を通路へ押し出してる。」 リード:「謎のリストの項目が増えた。」 隠れるように街角に集まるアーチャーたち。 サル:「外出禁止まで、一時間だからな。」 銃声が聞こえる。 トラヴァース:「ドイツ兵はそれまで待たない。」 息をつく。 カーマイン:「コソコソするのは我慢ならねえ。」 サル:「ああ、わかるよ。俺たちの街だった。」 トラヴァース:「以前の仕事を教えてあげたら。」 「代理人さ、建設労働者の労働組合の。」 「高利貸しはただの副業だったわよね?」 カーマイン:「金に困った連中を助けてた。それが犯罪かよ。」 「期限通りに返さないと犯罪の出番よね。」 サル:「いいから、行くぞ?」 日が落ちた路地を歩くサル。「借金滞納の酔っぱらいだ。奴の言葉は割り引いて聞け。」 アーチャー:「覚えておこう。」 「アリシアに頼まれたから、やってるだけだからな。」 男、ジョー・プラツキー※32が立っていた。「どういうこったい。」 サル:「例の話を、こいつにしてやれ。客の件だ。」 「何もんだい。」 カーマイン:「黙ってしゃべりゃあいいんだよ。」 「黙ったまましゃべるなんてそりゃ無理だね。」 カーマインはプラツキーの腹を叩いた。「早くしろう!」 プラツキー:「情報を買いに来る客だ。レジスタンスの情報だったり、逆にゲシュタポのことだったり。奴は両側の動きを調べてる。そんなの…」 笑う。「俺が知るわけねえだろ? だからでっち上げるのさ、いい金になる。」 アーチャー:「外見は?」 「帽子を被ってるし、暗がりを出てこねえ。…一度チラッとだけ見たが人の顔じゃなかった、間違いない。赤い眼は忘れねえ。」 「…会わせてくれ。」 「バカ言え、そりゃ話が違うぞ。」 トラヴァース:「サル。」 サル:「……お前の借金、20パー差し引くよ。」 カーマイン:「おい、サル…」 「俺は気前がいいんだよ。」 プラツキー:「その程度じゃ、お…」 「おい。…ドイツ兵よりもな、俺に気をつけな。」 転送されるタッカーとメイウェザー。当時の服装で、フェイズ銃を持っている。 スキャナーを使うタッカー。「大砲だ。」 近くに置いてある。 メイウェザー:「ニューヨークからほんの 2、3キロとは信じられないな。」 「地球とは信じられない。…プラズマサインだ、あっちだ。」 遠くで爆音が響いた。 夜のニューヨークでアーチャーに話すサル。「ドイツ軍を、手こずらせてる。…仲間は、日々増えてるしな。アイルランド・ギャング、港の労働者、黒人。女もすごい。ダニについてる、ノミだって撃つぐらいだ。」 アーチャー:「フン!」 「戦争が終わったら、あの女たち雇いたいね。」 音が響いた。一人の人物が近づいてくる。 銃を渡すサル。「持ってろ。…弾は入ってる。」 受け取るアーチャー。 相手は声を上げた。「プラツキー!」 出てくるアーチャー。 男:「お前。」 隠れていたトラヴァース。「銃を捨てて。」 カーマインも銃を向ける。「言うこと聞くんだなあ。怪我の元だぜ?」 サル:「その方がいいな。」 銃を奪われる帽子の男。「何の用だ。」 明かりが差し込むところに来た。男がリーダーと話していた異星人であることがわかる。 カーマイン:「何だこいつ!」 ライトの先に、シャトルポッドが見えた。ハッチが開けっ放しになっている。 中を確認するタッカー。首を振った。 タッカー:「エンタープライズへ。」 船長席のトゥポル。「トゥポルです。」 タッカー:『見つけた。シリックはいない。』 「シャトルの状態は。」 タッカー:「…飛ぶかどうか、調べてみないと。」 驚くサル。「お前、こんなの見たことあるか?」 カーマイン:「マスクか何かじゃないのか?」 「マスクなもんか。」 異星人の身体を探ったアーチャーは、何かの道具を見つけた。「何者だ。答えろ!」 異星人:「お前に言うことは何もない。」 カーマイン:「舌を引き抜かれたいか!」 アーチャーに話す異星人。「予想とは違うな。時間エージェントはもっと、知識があるものだ。」 サル:「『時間、エージェント』って何だよ。」 「お前にはわからんよ。」 「この化け物が!」 アーチャー:「なぜ歴史を変えるんだ。なぜドイツを、勝たせようとしてるんだ!」 手を振り払う異星人。「我々の、利益になる。」 サル:「こいつはどうだ。」 銃を撃つ。 異星人の手から、黄色の血液が流れ出した。 サルに詰め寄るアーチャー。「サル、よせ! やめろ!」 サル:「生かしといてやった。」 カーマイン:「おい、手を離せよ!」 「答えが欲しいんだろう!」 アーチャー:「やり方がある!」 カーマイン:「どうする、サル。…俺が片づけようかあ?」 サルはアーチャーに言った。「勝手にしろよ。」 アーチャーは異星人に近づいた。「彼らをこれ以上抑えきれない、早くしゃべるんだな! 何者なんだ、ここで何してる!」 異星人:「星へ帰れない。…帰る装置を造るのをドイツ軍が手伝ってる。」 「私が時間エージェント?」 「未来から来たのは知っている。軌道上にあるのは、お前の船だろう。」 「…私の船?」 「制服にあったのと、同じ標識がある。」 道具を見せるアーチャー。「…連絡を取りたい。これでできるのか。」 サイレンが鳴り響く。 サル:「戻った方がいい。」 離れようとするアーチャーだが、また異星人に尋ねた。「その装置は、どこで造ってる!」 異星人:「自分で探せ!」 トラヴァース:「行くわよ。…急いで!」 「止められはしないぞ! 我々が帰れば、お前は消えてなくなるんだ。」 その時、サルが異星人に向けて銃を何発も発射した。倒れる異星人。 |
※28: 背後の店の名前が「T. Purser 金物・配管」となっています。スタッフの大道具係、Tom Purser にちなんで ※29: German Soldier (Sonny Surowiec) ※30: 後ろにナチスのポスターが貼ってありますが、その下で隠されるようにボクシングの試合を告知するポスターもあります。TOS第28話 "The City on the Edge of Forever" 「危険な過去への旅」に登場したポスターの再現 ※31: 背後の店の名前が「Drozdowski 商店・衣類」となっています。スタッフの特殊効果班、Dennis Drozdowski にちなんで ※32: Joe Prazki (John Harnagel) ファーストネームはエンドクレジットにあるのみ |
シャトルポッドの周りを探るメイウェザー。 タッカー:「全 EPS が焼き切れてる。一週間はかかる。」 リード:「付近に動きを検知。…車が数台ですね。」 トゥポル:「少佐。」 タッカー:「聞こえた。計画変更だな。シリックは。見つけないと。」 トゥポル:「見つけます。順に片づけましょう。」 街を歩くサル。「まるで、悪魔みたいな顔だった。」 トラヴァース:「血も赤くなかったわ。」 「…俺の聞き違いか? 未来が、どうとか言ってなかったか。」 カーマイン:「こいつのことだよ。」 道具を使ってみるアーチャー。「エンタープライズへ。」 サル:「まだ手伝って欲しけりゃ、どういうことか話しな。あいつ何なんだ。」 「地球外生命体だ。」 「…火星人か?」 「どの星かはわからない。」 「お前はどっから来た。」 「ニューヨーク北部だ。」 トラヴァース:「ねえ。」 音が聞こえる。「外出禁止なのに人が。」 ゴミを漁る振りをして、こちらをうかがっている。ベンチに座った者も。 家の名から見ている男もいる。 カーマイン:「どうも気に入らねえなあ。」 サル:「早く、戻ろう。」 だがゴミ箱のそばの建物から、ドイツ兵が何人も出てきた。 サル:「急げ。」 銃を構える一同。ドイツ兵が撃ってきた。 背後からまともに受けるサル。 カーマイン:「サル! …早く行けー!」 トラヴァースと共に逃げながら、反撃するアーチャー。 ドイツ兵を倒していくカーマイン。 路地裏を逃げるアーチャーとトラヴァース。警笛が鳴り響く。 逃げ込むアーチャー。「エンタープライズ。応答を。…エンタープライズ。」 トラヴァース:「何してるのよ。」 撃ち合いが続く。 アーチャー:「エンタープライズ!」 トラヴァースは一人倒したが、弾が切れてしまった。「クソー…誰呼んでるか知らないけど、間に合いっこないわ。」 アーチャーの銃を手にする。 コミュニケーターを使うタッカー。「爆弾設置。」 犬の鳴き声が響き、ライトが照らされる。シャトルポッドから離れるタッカーとメイウェザー。 ドイツ兵が車で到着した。タッカーたちは近くに隠れる。 犬を連れたドイツ兵が横切っていった。シャトルに入り、探っている。 タッカーはスキャナーを操作した。高くなる音に気づくドイツ兵。 立ち去るタッカーたち。ドイツ兵はシャトルを出ようとはしない。 走る 2人の背後で、シャトルポッドが爆発した。 だが逃げるタッカーとメイウェザーの前に、別の車が駆けつけた。ドイツ兵や犬にも囲まれる。 首を振るタッカー。 リード:「爆破。」 サトウ:「交信不能。」 トゥポル:「爆発で、信号が乱れているのでしょう。」 イヤーレシーバーをつけているサトウ。「別の信号をキャッチ。…かすかですけど。」 笑みを浮かべる。 「聞かせて。」 乱れた音声が流れる。『こちらアーチャー、応答を。』 顔を上げるリード。 アーチャー:『エンタープライズ!』 トゥポルはコンピューターに触れた。「…船長。」 トラヴァースはもう一丁の銃の弾も使い切ってしまった。 トゥポル:『信号が極めて微弱です。聞こえますか?』 異星人リーダーが向かってくる。 アーチャー:「トゥポル。2名転送だ。」 異星人リーダー:「銃を地面に置け。そして立て。ゆっくりだ。」 銃を捨てるトラヴァース。アーチャーも姿を見せる。 異星人リーダー:「いろいろと話し合うことがあるな。」 その時、2人の身体が転送され始めた。 アーチャー:「今は無理だ。」 部下から銃を取る異星人リーダー。連射するが、後ろに当たるだけだ。 転送室に実体化するアーチャーとトラヴァース。 アーチャー:「大丈夫、私の船だ。」 トラヴァース:「どうやってここへ?」 「ややこしいんだ。」 「二度としないでよ。」 「約束する。」 手をつなぎ、台を降りるアーチャー。 アーチャーはブリッジに入った。立ち上がるトゥポルたち。 サトウが駆け寄った。「船長!」 抱き合う。 リード:「…おかえりなさい。」 アーチャー:「 アーチャーを見つめるトゥポル。 アーチャー:「状況は。」 廊下。 トゥポル:「2人がシャトルを爆破する直前に、数台の車が接近していました。」 アーチャー:「捜索しろ。例の、異星人の通信機だ。分解して、通信の傍受法を解明してくれ。」 医療室に入ったアーチャーに、ポートスが鳴いて近づいてきた。なでるアーチャー。 フロックス:「ご無事で、何よりです。」 アーチャー:「また、ポートスの世話をさせたな?」 「いつでも喜んで。」 「…意識は。」 「もう長くない。」 ダニエルス:「…ジョナサン。」 アーチャー:「彼らは?」 「時間冷戦で最も危険な勢力だ。リーダーはヴォスク。過激な男で、時間協定※34に反対している。」 苦しむダニエルス。 「しっかり。しっかりしろ!」 「逮捕目前にステルス・タイムトラベルを開発し、過去へ逃げた。…居場所は突き止めたが遅かった。…元の時代へ戻り、我々を征服しそして…あらゆる時代を壊す戦争を、始めた。ここへ送ったのは、今ならならヴォスクを止められるからだ。奴を止めれば、戦争は起こらない。タイムラインは戻る。」 トゥポルを見るアーチャー。「星へ帰る装置を、建造中だと言っていた。」 ダニエルス:「ヴォスクの装置には難点があった。片道飛行だった、だから帰る装置をまた造ってる。…しかしこの時代のテクノロジーしか使えない。装置は巨大に、なるはずだ。」 起き上がろうとする。「探して、破壊しろ! …完成させるな! …止めろ! …止め……」 高い音が響いた。ベッドに身を投げ出すダニエルス。 連行されるタッカーとメイウェザー。 部屋にはヴォスクがいた。「仲間はまんまと逃げおおせた。…だが君らは、質問に答えてくれるだろう。進んでな。…試運転を監督してくる。尋問準備ができたら、連絡しろ。」 連れて行かれる 2人。 歩いてきたヴォスクは、部屋の奥に立った。その下には、巨大な装置が一面に広がっていた。※35 |
※33: リードが "Welcome home." と言ったことに対して ※34: Temporal Accords ENT第11話 "Cold Front" 「時を見つめる男」など ※35: その他の声優は石井隆夫、遠藤純一 (ENT 2代目ジャナー)、高階俊嗣、近藤広務、駒谷昌男、飯島肇 |
To Be Continued...
感想など
日本でも初めてワイド放送となった、第4シーズンが始まりました。当然前回の最後を引き継いでいるわけで、内容的にはかなり込み入ったことになっています。パイロット版の時のような慌ただしさを感じました。その勢いで何とか乗り切れたということにしておきます。ダニエルスは二度死ぬ、ですが最初は誰だかわかりませんでしたね。 新シーズンのプレミアが純粋な一時間の前編というのは、DS9 の "The Search" 「ドミニオンの野望」以来となります (次シーズンの「クリンゴンの暴挙」は本来 2時間エピソード)。また、最初から最後まで全てが 20世紀を舞台にしているのは、TOS "Assignment: Earth" 「宇宙からの使者 Mr.セブン」以来 2度目です。前シーズンで善人サブレギュラーのデグラを担当した声優に、いきなり悪役を演じさせるのはちょっと…。久しぶりなのに変わってしまったシリックなどの配役も含め、いろいろと一筋縄ではいかないんでしょうかね。 新シーズンということに関してまとめると、初めてデジタルでハイビジョン撮影されており、フィルムを使用していません。そして前シーズンからのマニー・コトは、バーマンやブラガのように番組を引っ張っていく立場に加わりました。さらに史上初めて、レギュラーに一切変化がないまま迎えた第4シーズンとなりました (TOS は 3シーズンで終わったため)。……そのせいで打ち切られたとは言えないでしょうが。 |
第76話 "Zero Hour" 「最終決戦」 | 第78話 "Storm Front, Part II" 「時間冷戦(後編)」 |